※この作品はR-18です。

【ラブライブ μ's物語 Vol.7】 にこ姉ぇの親友に手を出した話   作:スターダイヤモンド

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その2『再会』

 

…

 

「こた、これ、にこたちのところに持って行って…どうせ、あなたは食べないでしょ?」

 

『母親』から手渡された紙袋の中を覗くと、頂き物であろう洋菓子の詰め合わせが入っていた。

 

俺はそんなに甘いものが好きじゃない。

それを知っての依頼だった。

 

 

 

「取りに来らせればいいじゃん」

 

特別、断る理由はなかったが、安請け合いするのも癪に障る。

一応、そんな口応えをしてみた。

 

「あなたと違って、向こうは向こうで忙しいのよ」

 

抵抗虚しく、母親は紙袋をぐいっと俺に押し付けた。

 

 

 

まぁ、行ってやってもいいが、誰もいなかったら無駄足だ。

電話を掛けると『運悪く』にこ姉ぇがいるという。

 

「ちっ!」

俺は心の中で舌打ちをした。

 

 

 

「早く行ってきちゃいなさい」

母親に急かされる。

 

仕方なく、身支度を整えて家を出た。

 

 

 

家と姉ちゃんたちの住むマンションとは、それほど離れていない。

自転車なら10分ほどで着く。

いわゆるスープの冷めない距離ってやつだ。

だから、用がある時はちょいちょい戻ってくるし、何も今、持っていかなくても、その時でいいと思うのだが…。

 

そんなことを考えながら、自転車を漕ぐ。

 

 

 

マンションに辿り着いた俺は、愛機を駐輪場に停めた。

初秋の土曜の昼下がり。

少し汗ばんだ身体に、涼やかな風が通り抜けていく。

 

 

 

エントランスで部屋番号を押す。

応答したにこ姉ぇは、訪問者が俺だとわかるとセキュリティを解除し、自動ドアの中へと招き入れた。

 

エレベータを降り、部屋の前に着く。

インターフォンを鳴らすと、聴き慣れた声で返事があり、ドアがガチャリと開いた。

 

俺が視線を一段下げると、その先に、にこ姉ぇがいた。

 

 

 

「これ、持ってきた」

電話で内容は伝えているから、それだけで言って帰ろうとしたが、にこ姉ぇに腕を掴まれた。

 

「ちょうど今からお茶しようと思ってたところなの。アンタも上がっていきなさい」」

 

振り払おうと思えば出来なくないが、姉ちゃんたちには逆らえない。

特に、にこ姉ぇには…うん、逆らえない。

 

俺は踵を返し、玄関に入った。

 

 

 

…

 『女3人寄れば姦(かしま)しい』という言葉があるように…俺が姉ちゃんたちの中に入れば「やれ学校生活はどうだ」とか「彼女はできたのか」とか、矢継ぎ早に質問される。

 

最近は着てる服まで、あーだこーだ…とダメ出しされる始末だ。

 

正直「放っておいてくれ!」と思うのだが、俺は俺で強くは言えない。

 

こう見えて、小さい頃から学校では割と『クールキャラ』で通してきたのだが、姉ちゃんたちの前だと『借りてきた猫状態』になってしまうのだ。

我ながら…情けないな…と思っている。

…

 

 

そんなことを考えながら、靴を脱ぎ、出されたスリッパを履いて、奥にあるリビングへと歩を進めた。

 

そこには当然の如く、姉ちゃんたち3人がいるものだと思っていた。

 

 

だが…

 

 

 部屋の中にいた人物に目を留めたとたん、俺の心臓は止まりそうになった。

にこ姉ぇも『そんなこと』は一言も言わなかったのだから、そうなるのも当然だ。

 

 

 

 

 

「こんにちは、こたろう君。お邪魔してます」

 

その人はダイニングテーブルのイスに座っていたのだが、わざわざ立ち上がって、俺に向かってお辞儀をした。

 

「…って…私の事、覚えてるかなぁ?…もう10年近く会ってなかったから…」

 

 

 

 

髪型こそロングになって…全体的に大人っぽくなっているものの…包容力があるというかなんというか…『暖かな陽だまり』のような雰囲気の彼女は、幼少期に見た記憶の中の…あの人そのままだった。

 

 

 

覚えているかって?

もちろん、忘れるはずがない。

何年もの間、あなたにお世話になってきたのだから。

なんなら…昨晩だって、あなたを辱しめていたのだから…。

 

その人が突如目の前に!

それは心臓が止まりそうなほど、驚くでしょ!

 

もちろん、そんな俺の事情など、彼女は知る由もないのだが…。

 

 

 

 

 

〜つづく〜

 

 

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