【ラブライブ μ's物語 Vol.7】 にこ姉ぇの親友に手を出した話 作:スターダイヤモンド
その68『策略』
「もう…さすがに…終わりだよね?」
花陽さんが、少し虚ろな表情で俺に訊く。
疲労が見て取れる。
「は、はい…さすがに…。もっとしたいのはしたいですけど…コイツも疲れたみたいで…」
相棒はナチュラルな状態に戻っていた。
「そっか…」
花陽さんは、少しホッしたように笑みを浮かべた。
「やっべぇ…このあとのこと、全然考えてないっす」
「このあとのこと?」
「どうします?この『びしょびしょに濡れた花陽さんの服』…このまま着ます?」
「あっ…」
そのまま彼女はセッ○スした…いや、絶句した。
「じゃあ、こうしましょう!まず、俺が中に入って、服を持ってきます」
「持ってくる?…誰の?…」
「わかりません。誰のかはわからないですけど…俺の寝てたウォークインクローゼットから、適当に上着とスカートを持ってきます」
「う、うん…」
「…で、花陽さんはそれを着て、帰宅してください」
「ん?」
「ノーブラノーパンになりますけど」
「ブラはあるけど…」
「…そうでした…」
そっか。
あとで貰おうとして、そのまま起きっぱなしだ。
「じゃあ、パンツだけですかね?そっちは恐らく、それぞれの部屋にあると思うので、それを持ってくるのはリスクが高いかと…」
あ、こっちも一応は、洗濯&乾燥済みなんだっけ?
まぁ、いいや黙っておこう。
「勝手に、お洋服を借りていっちゃうの?」
「非常事態ですから」
「私のこの服は?」
「寝汗を掻いた…とか、水を溢したとか…適当な理由を付けて置いていくしかないのでは?…で、服を借りた…と。大丈夫ですよ、花陽さんなら姉ちゃんたちも怒ったりしないですから」
「う〜ん…」
花陽さんは一瞬、空を見上げてから小首を傾げた。
そして「『うん、そうだね!そうしよう』…て思ったけど、やっぱり、それには賛成出来ないなぁ」と言った。
「ダメですか?」
「にこちゃんはわからないけど…ここあちゃんはハッキリと私が泊まったことを覚えてるだろうし…変な時間に帰ったのがわかると余計怪しまれるよ」
「なるほど…」
「だったら…こたろう君が帰った方が、自然だと思うなぁ」
「…えっ!俺を裸のまま帰すんですか?まぁ、仕方ないっすね…」
すくっと立ち上がり、歩き出そうとすると、花陽さんが俺の手を掴んだ。
「待って!そうは言ってないよぉ」
「でも、今『帰れっ』て」
「裸で…とは言ってないもん」
「では、どうしろ…と?」
「ひとまず、私はシャワーを借ります」
「はぁ…」
「それこそ、寝汗を掻いた…とか、アルコールを抜きたくて…とか言えば怪しまれないと思う。実際、そんな理由で借りたこともあるし」
「それで…花陽さんの服は?」
「シャワーを浴びている間に洗濯機と乾燥機を借ります。ニットは縮んじゃいいそうだけど…この際、贅沢は言ってられません!」
「俺方式だ」
つい1〜2時間前の自分の行動を思い出した。
考えることは同じなんだな…。
「ん?」
「いえ…別に…」
心の中で苦笑する。
「こたろう君は…下着とズボンは汚してないんだよね?なら、これだけを一緒に洗えばいいよね」と、さっき脱ぎ捨てたTシャツを指差した。
「その間、俺はどうしてたらいいんですか?」
「そうだなぁ…にこちゃんたちが起きるまで、ここで『立って』反省してる?」
「『勃って』反省?…いや、しばらくは無理そうです」
相棒に視線を落とす。
「あんなにいっぱいしたら、それはねぇ…じゃなくて…」
呆れ顔の花陽さん。
「…えっと…私がシャワーを浴びて、洗濯物が乾くまでは、クローゼットの中で待機してて。終わった教えてあげるから、着替えて帰ればいいよね?」
「まぁ…そうですね…」
「あっ…う〜ん…帰らなくてもいけど…なんとなく、にこちゃんたちと顔、合わせづらいでしょ?」
「それは…仰(おっしゃ)る通りです…」
〜つづく〜
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