※この作品はR-18です。

【ラブライブ μ's物語 Vol.7】 にこ姉ぇの親友に手を出した話   作:スターダイヤモンド

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その8『買い物デート』

 

三人で近くのスーパーに来た。

 

 

 

にこ姉ぇと買い物なんて…いつ以来だろう。

小学校に上がる前くらいが最後か?

 

あの頃は、にこ姉ぇの顔を見上げて歩いていた。

しかし今は、彼女の頭の頂点を覗き込めてしまう。

 

光陰矢の如し…か。

俺も随分大人になったもんだ。

 

 

 

「花陽、アンタは食料品コーナーを周っててくれない?」

 

「にこちゃんは?」

 

「アタシは洗剤とか生活用品を見てくるから」

 

「了解です」

 

「これ、今日の買い物リスト…」

 

「あ、はい…ん?…お米も買うの」

 

「今日は5人で食事だし…アンタがいたんじゃ、いくらあっても足りないでしょ?」

 

「え〜…昔ほどは食べてないよう」

 

「へ〜…じゃあ、一杯でいいのね?」

 

「うぅ〜 それは…」

花陽さんの眉が、ハの字になった。

 

 

 

「こたは花陽を手伝ってあげて」

 

「えっ?」

 

「アタシはついでに生理用品とか買ったりするから…一緒に周るのはイヤでしょ」

 

「お、おう…」

 

女もアラサーになると、デリカシーというものが無くなるらしい。

もっとも、話す相手が俺だからかも知れないが…。

 

 

 

「じゃあ、宜しく。先に終わったら、合流するわ」

 

「私たちが先に終わったら?」

 

「そうね…じゃあ、あの辺で待ってて」

にこ姉ぇはレジの奥にある、イートインスペースのあたりを指差した。

 

 

「今日はサンマの炊き込みご飯と、お鍋なんだって」

 

「そ、そうなんですか…」

俺は買い物カゴをカートの上下に乗せた。

 

「まずはお野菜からだね…えっと…最初は…白菜…と…」

メモを見ながら、花陽さんが移動する。

俺はその後をカートを押しながら付いて歩く。 

 

「次は…長ネギと人参とエノキと…シイタケと…」

 

花陽さんは真剣な顔で、食材の良し悪しを丁寧に見定めて…選んだ品を後ろにいる俺に手渡していく。

 

 

 

ふくよかな胸に誤魔化されがちだが…花陽さんもにこ姉ぇに負けず劣らず、背が低い。

並んで歩いてみて、改めて感じたことだ。

 

加えて…あの時、一緒に繋いでくれた手は、こんなにも小さくて可愛かったのか…ということも知る。

 

野菜を渡される度に、手が触れる。

そして、その滑らかな肌触りが、俺の鼓動が高鳴らせていく。

 

 

 

入念に洗った…とはいえ#、俺のこの右手は…さっきあなたを汚(けが)すことに使用した手なのです…。

 

もちろん、そんなことは知らないでしょうけど…。

 

 

 

俺の心の中に、背徳感のようなものが湧き上がる。

 

いや、それはそもそも、今に始まった話じゃない。

花陽さんが、姉の親友だ…と知りつつ、毎回、そういう行為に及んでいたわけだが…そこには常に、にこ姉ぇへの贖罪の意識があった。

 

「ごめん…姉ちゃんの、大事な人、奪っちゃったよ…」

 

妄想の中だから許されたシナリオ…。

 

 

 

だが、さっきのは…

本人を目の前にして起こした、現実世界での出来事なのだ。

 

 

 

 

「こたろう君、こっちとこっち、どっちがいいと思う?」

花陽さんの、その問い掛けに、俺は我に帰った。

 

「えっと…どっちも同じじゃないですか?」

 

「う〜ん…こっちは長野産で、こっちは茨木産なんだけど…値段も量も変わらないんだよねぇ…悩むなぁ」

 

「何が違うんですかね」

 

「お米の違いならわかるんだけどなぁ…キノコまでは…あ、そうだ!じゃあ、こたろう君…ちょっと目を瞑って」

 

 

 

「えっ?」

 

め…目を瞑って?

急に?

何故…

 

まさか…

 

き…き…き…キス?

 

こんなところで?

何の脈略もなしに?

 

 

 

全身から汗が吹き出した。

 

 

 

「はい!!右と左と…どっちがいいですか!?」

 

 

 

「えっ?…あ、えっと…じゃあ右で!」

勢いに押されて、とっさに口にした。

 

 

 

「右!?…はい、長野産に決まりました!」

 

 

 

「あ、はい…長野産ですよね…」

質問の意味を悟り、目を開けた。

花陽さんがキラキラとした瞳で俺を見ていた。

 

 

 

さすがに…ここでキスはない!

するハズがない。

期待した俺が馬鹿だった…。

 

 

「ん?」

 

 

 

「いえ、別に…」

 

 

 

「じゃあ、ちょっと鮮魚コーナー見てくるね」

俺に長野産の椎茸を渡すと、トテトテとここを離れていった。

 

 

 

 

 

〜つづく〜

 

 

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