※この作品はR-18です。

の【日の丸の国史上最悪の猟奇殺人事件がきっかけで始まった物語】   作:桃色ぴんく

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第12話

7月9日午前10時50分

 

「あ、黄ノ山です!お久しぶりです!」

 

金森さんと白谷さんは、31歳の若手女性の聞き覚えのある声を聞いて嬉しくなった。

 

「あら!久しぶり!娘ちゃん元気にしてる?」

 

「あら!久しぶり!娘ちゃんおひさま託児所に預けたの?」

 

おひさま託児所は、4階のキッズ、ホビーのフロアにある託児所のことだ。

 

0歳から6歳までの赤ちゃんや小さい子を預けることができる。

 

「はい。おかげさまで私も娘も元気です。今頃かわいいガラガラとかで遊んでいると思いますよ。ただ、買おうと思ってた離乳食用のスプーンが当分入荷しないらしいんですよね……」

 

育休中の黄ノ山さんは、最初はにこやかに話していたが、スプーンのことを話し始めてからはだんだん表情が暗くなっていった。

 

「なんか、イケメンすぎる男がピンクセーラーの女の子を殺して食べたとかいうSNSの投稿にみんな踊らされてるんですかね……。あと、あの子絶対どこかで見たような顔でしたし……」

 

黄ノ山さんは、ピンクのセーラーワンピを着た女の子の正体に気づき始めた。

 

「もしかしてSNSってこれかしら?」

 

金森さんは例のSNSを見せた。

 

「そうです……!」

 

黄ノ山さんは少し涙声で言った。

 

「もしかして桃松さんって思ってるの……?」

 

白谷さんは深刻そうなトーンで尋ねた。

 

「はい……。あどけない表情が桃松さんにしか見えなくて……!」

 

黄ノ山さんはもう涙がこぼれそうだ。

 

一方その頃、めるへん♡らんどでは……

 

「あれ……?なんであたし黒の病み病み小悪魔セットアップと夢見るシンデレラのための水色のフリフリワンピースなんか持ってるの……?」

 

藍谷さんは本来絶対買わないデザインの服を気づいたら2つも持って歩いていた。

 

「……!イメチェンと思えば!緑ヶ丘さん、藍谷には似合わねえなって笑うかもだけど…。そんなのどうでもいい!桃松さ……ああ!帰ってきてくださいっ!」

 

泣きそうな声の藍谷さんは、ミラクルフェアリーシリーズのピンクのフレアスカートも無意識に手に取っていた。

 

「あ、セーラーワンピも買わないと……。あれ……?えっ、どこだ……?」

 

別に欲しいわけじゃないのに、何を思ったのかセーラーワンピのコーナーを探した。

 

「あった……!あ……」

 

藍谷さんは貼り紙を見つめた。

 

そこには、

 

 

おことわり

 

乙女のセーラーワンピシリーズ ピンクはご好評につき完売しております。只今製造が追いつかない状況です。

 

入荷日等の質問にはお答え出来かねますので予めご了承ください。

 

また、予約・取り置き・お取り寄せは一切致しません。

 

お客様にはご迷惑をおかけし申し訳ございません。

 

 

と書かれていた。

 

唇と手を震わせた藍谷さんは、スマホのロックを解除してSNSを開いた。

 

トレンド1位のワードに選ばれたのは、なりきり桃松ゆうちゃんという名の残酷な真実だった……

 

「いやあああああああああ!!!」

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