※この作品はR-18です。

の【日の丸の国史上最悪の猟奇殺人事件がきっかけで始まった物語】   作:桃色ぴんく

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第51話

7月10日午後8時20分

 

「今日は金曜日なのに変だな……。いつもよりおひさまランドのお客さん多いのかな……?」

 

みうさんはスマホを見ながら呟いた。

 

午後7時に、

 

大輝、残業お疲れ。亜李の家で待ってるから終わったら連絡して。

 

とメッセージを送ったが、まだ既読がつかない。

 

「え?!うん、きっとそうだよ!あそこのメリーゴーランドマジ楽しいもん!あ、今度さ、仕事終わりかどっかでウチらとトリプルデートしよ!ね!」

 

亜李さんは暗い顔のみうさんを必死に励ました。

 

「あ、亜李……。ゆうちゃんのこと思い出すからやめてあげて……!」

 

遥さんはみうさんの目に溜まった涙を見て声を震わせていた。

 

「……っ!」

 

亜李さんは思わず両手で口を塞いだ。

 

「あ、蒼森さん大丈夫?もしかしてケーキ食べ過ぎてお腹壊しちゃった?それとも飲み物でお腹冷えちゃった?」

 

誠人さんがきょとんとしたような顔でみうさんを見つめた。

 

「本当にごめん、みう!って、誠人!アンタいい加減に空気読んで!」

 

亜李さんは誠人さんの天然すぎる発言に呆れ果てた。

 

「亜李、それじゃブーメランだよ……。あ、みうさんごめんね。お水いる……?」

 

遥さんの声はまだほんの少しだけ震えていた。

 

ピンポーン

 

「あ、雄馬にゃんかも!みんな、そこで待ってて!」

 

亜李さんは猛ダッシュでインターホンを見た。そこには、小刻みに踊る赤いうさぎの着ぐるみの姿が映っていた。

 

「ちょ、えwww」

 

亜李さんは笑いながらドアを開けた。

 

「ねえ何その格好wウケるwwwあ、呼んでくるからそこにいて。おーい!みうーー!みうだけこっち来てーー!!」

 

みうさんは右手で涙を拭いながら玄関へ向かった。

 

「え……?なんでうさぎ……?」

 

みうさんは突然の来客に戸惑った。

 

「あ、ビビるよねw中の人は雄馬にゃんだから安心してw」

 

亜李さんはみうさんの肩をポンと優しく叩いた。それとほぼ同時に、赤いうさぎの着ぐるみはみうさんに小さな青い箱を渡した。

 

「ありがとうございます!」

 

みうさんがそれを受け取ると、赤いうさぎの着ぐるみは楽しそうな踊りをして去っていった。

 

「あ……。大輝からのプレゼントだ……」

 

みうさんは早速ピンクのリボンを解いた。

 

「み、う、あ、い、し、て、る……!」

 

みうさんは、猫型の青い文字入れストラップを思わずぎゅっと抱き締めた。

 

午後8時35分

 

「キャーーーーー!!!!」

 

キッチンから遥さんの悲鳴が聞こえた。

 

玄関にいたみうさんは、文字入れストラップ片手にカチコチに固まってしまった。

 

「え!遥?!ちょっと待って、どうしよう……!」

 

丸腰の亜李さんは、何もできずにひたすら玄関をウロウロしていた。

 

「亜李ちゃん!蒼森さん!なんかいきなり強盗入ってきた!遥はなんとか守れたけど……」

 

玄関に着いた誠人さんの声は震えていた。

 

「え、強盗……?」

 

みうさんは思わず亜李さんの後ろに隠れた。

 

「みう大丈夫?遥は……?って、ちょっと!後ろ!!!」

 

亜李さんの叫び声を聞いた誠人さんは、慌てて後ろを振り返った。そこには、ピストルを持った黒のフェイスマスクの強盗がいたのだ。

 

バンッ!バンッ!

 

強盗は何度も壁をピストルで撃って脅してきた。

 

亜李さんとみうさんも守りたかった誠人さんは、銃声を前に体が全く動かなかった。

 

「キャーーーー!!!雄馬にゃんどこ?!助けてーーーーーー!!!」

 

亜李さんはみうさんを置いて外まで逃げてしまった。

 

そして、強盗はみうさんを人質に取り、頭にピストルを突きつけてきたのだ!

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