の【日の丸の国史上最悪の猟奇殺人事件がきっかけで始まった物語】 作:桃色ぴんく
不謹慎なトレンドや被害者のミーム化を肯定、助長する意図はありませんのでご安心ください。
7月11日午前0時30分
洗面所にいた1人の若い女性が、スマホで自撮りを楽しんでいた。
「いい感じに撮れた♪あれ?!77枚も撮ってたの?!あたし!……って、え!もうこんな時間?!」
女性は大急ぎで2つのピンクのシュシュを外し、ピンクのセーラーワンピと下着を脱いだ。下着は洗濯カゴに突っ込んだが、それ以外は近くにあったリクライニングチェアにそのまま放り投げた。
バスルームに入った女性は、シャワーを浴びながら自撮りを続けていた。
「えっと……まずはM字開脚して、それから♡」
女性はお湯を止めるのも忘れて、必死にポーズを研究していた。
「どうしよう、なんか恥ずかしいな♡」
女性は顔を真っ赤にしながらスマホに残った写真を見返した。
77枚目まではピースサインや上目遣いなど、ゆうちゃんがやりそうな可愛いポーズをとっていた。だが、78枚目以降は、谷間を寄せたり指に舌を這わせたりなど、SEXY SUNNYのAV女優がやりそうなポーズに変わっていた。
「よし!今度こそイケメンさんがあたしを見つけてくれるかも♡キャー!食べちゃいたいくらい可愛いね。さあ、僕の腕の中においで。なんて言われたらどうしよう!パクって耳から食べられちゃうのかな?それともバニラアイスを添えてもらえるのかな?恥ずかしい〜♡イケメンさんったら大胆♡」
SNS内でイケメンさんに食べられ隊リーダーを名乗る女性は、シャンプーすら忘れて、トータルで30分近く自撮りをしていたのだ。
「あれ?今何時……?やばい!もう1時じゃん!いつ食べられてもいいように最高に可愛くておいしいあたしにしなきゃなのに……。もうやだ!」
一方その頃……
まだ眠れない1組の若い夫婦が、ベッドの上で何かを見つめていた。
それは、赤の絵の具で先を塗られた銀色のスプーンだ。当然、あの星の言葉を白い文字で書いた透明のテプラが持ち手に貼られていた。
「ねえ♡今日もHの前に動画撮りたい♡」
「全く、しょうがねえな♡今夜は寝かせねえぞ♡」
女性と男性はそれぞれピンクのセーラーワンピと黒のシャツに着替えた。
その後、男性は女性のスマホをスマホスタンドにそっと置き、ニヤニヤしながら再生ボタンを押した。
「あたしは桃松ゆう♡今日こそ素敵な王子様に会えるといいな♡」
「こんにちは、可愛いお姫様。君に会えて嬉しいな」
「キャーかっこいい♡」
「ありがとう。さあ、こっちへおいで」
「え〜?どこ行くの〜?」
「ふふ……」
「?」
「ようこそ、僕の城へ。ここに来てもらったのは他でもない。可愛くておいしそうな君を食べちゃうためさ!」
「キャー♡王子様が狼さんになっちゃった〜♡でもイケメンだからありよりのあり〜♡」
「そうだろう?さて、どこから食べようかな〜?」
「や〜ん♡全部まとめて食べて♡」
「じゃあ、お姫様の唇から食べちゃうね♡」
「恥ずかしい〜♡」
女性は満更でもない様子で停止ボタンを押した。
真夏の暑さが吹き飛ぶくらい寒気がする動画が撮れて満足したのか、夫婦は下着姿になりお互い見つめあった。
「今日も可愛いよ……」
男性はピンクのブラジャーをそっと右手で撫でた。
「……っ、恥ずかしい……」
女性は黒のボクサーパンツの膨らんだ部分を左手でゆっくり揉むように触れた。
男性は、ゆうちゃんに甘い罠を仕掛ける男と同じ手つきで女性を抱き寄せた。
「ゆうちゃんごっこ……続きする?」
女性は上目遣いで尋ねた。
「するよ。君はゆうちゃんなんかと比べ物にならないくらい可愛いから当たり前でしょ。愛してるよ」
男性は女性の耳を人差し指で撫でながら甘いキスをした。それだけでは当然物足りず、舌を絡めながら優しく押し倒したのだ。
女性は舌をそっと差し出しながら、男性の胸板をハートを描くように触れた。
午前1時20分
男性は獲物を見るような目で女性のブラジャーを片手で外した。
「だめ……っ♡」
「嘘つきは泥棒の始まりだよ……。ん……っ」
女性は小さな声で抵抗したが、男性に本心を見抜かれてしまった。
女性の露わになった胸を舌先で何度も弄んではキスをする。男性は何度もそんな行為を繰り返していた。
「ジュル……。ああ……ゆうちゃんは本当においしいお姫様だ……。毎食後のデザートにしてしまいたいくらい……」
「やだぁ……♡王子様……♡もっと……♡」
夫婦はいつの間にかまた気持ち悪いごっこ遊びを始めていたのだった。