次の瞬間にはTくんの性器を咥えていた。否、させられていたが正しいだろう。Tくんがパンツの中から出したかと思えば無理やり私の頭を鷲掴みにして、目の前へ持っていった。
AVなんて見たことはなかったものの、BLにハマっていた私。何をさせようとしているかはすぐに分かった。でも、フェラなんてしたことも見たこともない。戸惑っているうちにどんどんTくんの手によって近づけられる。抵抗しようにも、その力の強さに抗えなかった。
初めて咥えたそれは、よくわからない味がした。・・・咥えたところで、どうすれば良いのかわからない。何もわからず固まっている私に「舐めて」とだけ言うTくん。おぼつかないその動きに嫌気がさしたのか、Tくんはまた私の頭を掴んだ。
次に感じたのは苦しさだった。喉奥にまで入れられ、頭を上下に動かされる。思いのほか太くて長いその性器に、全く息ができない苦しさと顎が外れそうになる痛みに襲われる。あまりの苦痛に生理的な涙が溢れる。その間も終始無言で頭を動かされる。涙に揺れる視界の中、Tくんは無表情のまま、もう片方の手に持ったスマホを見ていた。
その苦痛がどのくらい続いただろう。3分、5分、10分?やけに長く続いたように感じた。
「出る、いくっ」とTくんが言ったかと思えば口の中に精子が出された。とても良い味とは言えないそれを「飲んで」と言われる。じっと見つめるその目を見てしまった私は、飲むしかなかった。ドロドロとして飲みにくいそれを飲んだのを確認したTくんは満足そうだった。しかしその後にこう言ったんだ。
「次までにフェラの練習してきて。動画でも漫画でもなんでも良いから。」
・・・彼の中では、私にそうさせることが当たり前のようだった。これから何回彼と会うたびに、この行為は繰り返されるのだろう。彼にとっては、私にそうさせることが当たり前。そういうことだと、痛いほど分かった。けれど、そのことに戸惑う隙もなくTくんに抱きしめられると、その戸惑いは消えていった。
カラオケでの行為が終わると、彼は『もうここでの用は済んだ』とでも言うようにスマホの画面を見つめていた、数曲しか歌っていないことも、何とも思っていないようで、「次どこ行く?」と口にする。
なんだか色々と消耗した私は、このままここで解散なのだと思っていた。だからこそ、その言葉に驚いた。その時たしかに私は少し、ほんの少しだけ期待したんだ。
『この後なら、ちゃんとしたデートができるのではないか』と。