※この作品はR-18です。

愛の形を知らない   作:未白音

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やさしい人間の使用方法

 入学後、私には一人の時間が多かった。支援学校というのはとても学生が少ない場所だった。特に私の学年は私しかいなかった。一つ上には3人、二つ上にも3人いたのにも関わらず私はずっと教室で一人だった。授業も、休み時間もずっと一人だった。中学が中高一貫校で人数が多かったこともあり、私は少し寂しさを感じていた。

 そんな中、T先輩は学校でも寄宿舎でもよく話しかけてくれた。敬語はいらないと言われたのでここからはTくん、Mさんで話そうと思う。でも、TくんはMさんが好きだった。そして、入学早々に私はこの二人の間に挟まれることになる。

 二人はなぜ付き合っていないのかと思うほど仲が良かった。休み時間にはよく二人で話していた。それにM先輩は誰に対しても距離が近かったが、T先輩には特にだった。側から見るとカップルのイチャイチャのそれだった。

 寄宿舎でもそうだ。寄宿舎は2階に女性、3階に男性のフロアがあった。二人は食後のみならず勉強時間後も話す。というか、Tくんが来る。2階のフロアの入り口に壁に寄りかかって立っているのだ。

 でも、ライムで連絡はしているようなのだが、大体がT先輩が一方的に来るだけでM先輩は来ない。そこで私は、、、利用された。廊下を通りかかって彼がいた時には必ずMさんを呼ぶように頼まれる。私が部屋にいる時でも「とりあえず」と二人と交換したライムで頼まれるのだ。

「M先輩呼んでほしい」

「もう直ぐ行くって」

「わかった。ありがとう」

この繰り返し。しかも呼んだら呼んだで階段の踊り場で話すもんだから、廊下を通るたび視界にも耳にも入る。

 今思えば私は、お人好しだったのだろう。二人からの「利用」は日に日に激しくなるとは予想もしていなかった。

 そんな日常が続いていたある時。もはやそれがいつからだったかわからない。「相談に乗って欲しい」と言われた。

 それからというもの、Tくんは「後輩に相談するのは、、、」と最初は言っていたが、毎日相談をしてくるようになった。

 夜、Tくんは必ず電話をかけてくる。そしてMさんとの恋愛相談から始まり、先生たちへの愚痴から同級生、寄宿舎での話まで!時間以上は座し続ける。私が疲れて別のことをしながら相槌を打つだけでも、Tくんは一方的に話し続けた。

 時には時間がない時。消灯時間が過ぎて、流石に寝たい時も。私は寝不足になっても毎日、スマホをとり続けた。そして、のちにこの行為が私の心を蝕んでいく、、、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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