人間をテイムする方法 作:阿鼻巣
住所を伝えて今すぐ来るように指示すると、エリーゼは二つ返事で了承し、俺がシャワーを浴びている間に俺の住まいまでやって来た。
「これってアヤ……? なんでこんなことになってるの?」
リビングに入ったエリーゼは、開口一番そう言って驚愕の表情を浮かべる。
「俺に逆らったからお仕置き中」
そう言ってアヤの股を叩くと「んんんんん!!」と悲鳴混じりの喘ぎ声が上がった。
「もう喋っていいぞ」
口に噛ませていた布を外す。けど目隠しはまだ外さない。
「ご主人様? どうなってるんですか? 今、エリーゼの声が聞こえたような気がするんですけど……」
「そりゃ聞こえるだろ。目の前にいるんだから」
「え、や、やだ! 見ないで、見ないでよ! 私の身体はユウヒくんだけのものなの! あんたなんかに見られても気持ち悪いだけ!」
「とか言ってさ、お前を俺が抱いたってことを知って逆上してくるんだよ。立場弁えてないと思わねぇか、エリーゼ?」
「そ、それは知らないけど……でもなんで私をここに呼んだの?」
「だから、アヤのお仕置きだよ」
俺はそう言ってエリーゼを抱き寄せ、唇を重ねる。
「ちゅっ。くちゅ。んっ。はむっ。ちゅちゅっ」
「な、なにしてるの!? やめて、やめてくださいご主人様!」
「ねぇ、アヤに聞かれながらするの?」
「そう、それが今日のお仕置き」
「やだ! ねぇそんなの無理、絶対やだ! やめてよ、ていうか離れてエリーゼ! お前が私のご主人様に触んないでよ!」
あぁ、まだわかってねぇんだな。
俺の中にお前のものなんて一つもねぇんだよ。
「ていうかエリーゼ、それ寝巻?」
「そうよ。もう寝ようとしてたのに急に呼び出すから」
エリーゼが着ていたのは少しダボッとした感じの花柄のパジャマだった。
「可愛いパジャマ着てんだな」
「ねぇうるさい。あんまり見ないでよ」
「うるさいのお前。よく見せろ」
「ねぇご主人様!! 私が着る、私ならご主人様の好きな服なんでも着ますから!」
「脱がすの勿体ないな。着たままするか」
「なんだか今日は随分と優しいのね」
エリーゼの耳元に口を近づけ、アヤには聴こえないように囁く。
「その方がアヤが嫌がるだろ?」
「なるほどね」
耳から口を離し、エリーゼを抱き締める。
「今日は愛してやるから、恋人みたいにセックスしようか」
「なにそれ知らない! ご主人様のそんなの知らない! やだ、やめて、私とにしてよ! ご主人様のためにまんこ濡らして待ってたんだよ!?」
「まぁ、あなたがそれを望むなら私にそれを拒否する権利はないから、わかったわ」
「無視しないでよ……!!」
これも効いてる証拠だからいいんだけど、さすがにうるせぇな。
「エリーゼ、ケツ向けろ。で、頭はあっちだ」
「え、でもこれってアヤの目の前……っていうか、アレの目の前……あんっ、ねぇ恋人だからって急にいれないでよ」
「しょうがないだろ。お前が可愛すぎて我慢できなかったんだから」
「んっ、なんかそれは、悪くないわね……」
「嘘、いれたの? うそ、うそうそうそ、いやいやいや!」
椅子に座った状態で固定されているアヤは、ベッドの上で四つん這いになるエリーゼの目と鼻の先にアヤの開いたまんこがある。
「エリーゼ、うるさいからアヤのを舐めてやれよ」
「まぁ、ご主人様の命令なら。んっ、ちゅっ」
「ま、待って。気持ち悪い、気持ち悪いからやめて!」
「うわ
「やだ、ごめんなさい、やだよぉ……ごめんなさい、謝るからぁ……許してよぉ……」
目隠しが染みるほど涙を流しながら、アヤは謝罪と懇願を繰り返す。
「ねぇ、中で硬くなってるよ。泣いてる女の子に興奮するとか、本当にどうしようもない変態ね」
「うるさいな。今はお前の彼氏だ。そういう風に接しろよ」
「……そういうの作ったことないからわかんないけど。す、好きだよ、ユウヒ……」
「あぁ、俺も好きだよエリーゼ」
視線を逸らしながら頬を染めるエリーゼに、俺は優しく笑いかけながら応える。
「あぁぁぁぁあああああああああああ! やだぁぁぁぁああああ! 私のご主人様取らないでよぉぉぉぉ!」
やっぱり、そういう考えなんだな。
だったらそれが矯正されるようにとことんやってやるよ。
「あんっ」
エリーゼの身体をこっちに向けて、正常位で中に入れる。
術式を使った荒い抱き方じゃなく、優しく丁寧にゆっくりと動いて行く。
「愛してるよエリーゼ」
「ん、私も愛してる。好き。ユウヒ、あなたが好き」
「綺麗な金髪が好きだ。その声が好きだ。いつも凛としてる顔が好きだ。それと対照的な俺に媚びてる時のギャップが好きだ。華奢な身体が好きだ。窮屈なお前の中が好きだ。愛してる」
「絶対的な自信があるところが好き。私に価値を与えてくれるところが好き。優秀なところが好き。術式の練度から沢山努力したんだろうってところが透けて見えて好き。愛してる」
何度も何度もエリーゼと唇を付ける。
愛を囁き、互いの好きなところを言い合って、その度に相手の想いが性器の具合に反応して、伝えて、伝わって……
「いやぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
アヤの悲鳴をBGMにして、俺たちは愛し合った。
「アヤ、お前は他人に羨まれるような成果を出して勘違いしてんだよ。お前の実績も能力も全部俺が与えたものだ。お前が他人より優れた地位を持つのは、俺がいるからだ」
「なんで、酷いよ、あんまりだよ……もう嫌だよ……死にたい……」
「わかったかアヤ、俺という存在にお前が所有しているものなんて何一つ、欠片すら存在しない。俺がお前を所有してるんだ」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。私はゴミです。生きてる価値ないです。殺してください」
アヤは壊れた機械のように謝罪を繰り返す。
その声色は絶望に染まり切っていた。
「ねぇユウヒ、アヤはなにをしたの? なんでアヤにそこまでするの?」
「俺がお前を抱いたのを知って、俺の家に勝手に入って俺を刺したんだよ。まぁ回復術式で治したから無意味だったけどな。けど、反抗されたことはムカついたからこうしてる」
エリーゼはアヤを見ながら、ゆっくり口を開く。
「そうなんだ……でもちょっとわかるかも、私が所有物じゃなくて彼女だとして、もしユウヒがアヤを抱いたら似たことをしたと思う。それにアヤの性格もちょっとは私のせいだし、今回だけ許してあげてくれない?」
「お前、そんな良い奴だったっけ?」
「こだわりがなくなっただけよ。あなたの所有物でいられることに安心できて、周りからの評価よりもあなたからの評価の方が大事になったの。だからそんなあなたに見捨てられかけてるアヤの気持ちもちょっとわかる」
エリーゼはそう言って、俺の足下で土下座した。
「お願いしますご主人様。アヤを許してあげてほしいです」
「じゃあ、アヤのやったことの罰はお前も一緒に受けるか?」
「はい」
そう言ってエリーゼは、今度はアヤの方へ歩いて行く。
「ねぇアヤ、アヤもわかってるでしょ? ご主人様の力は私たちが独占できるようなものじゃない。私たちはペットで、所有物で、おもちゃで、意見なんてしちゃいけないの」
ぺろぺろと、エリーゼはアヤの秘部を舐める。
まるでそれは、アヤの傷を舐めて癒そうとしているようだ。
「だからこれからは二人で尽くそう? ちゃんと心の底から、自分が飼われてるってことを自覚できれば、抜け駆けする必要も出し抜く必要もないってことに気が付くはずよ」
「エリーゼ……いいの? 私みたいなゴミにどうしてそんなに優しくしてくれるの?」
「私の弱い部分に付き合わせちゃったから。申し訳ないって思ってるから。本当にごめんね。だから今はアヤが救われるように、幸せになれるように、私は手伝うよ」
「エリーゼぇぇ……ごめんねぇ……ありがとうぅぅぅ……!」
えずき混じりに泣きながら、アヤはエリーゼに謝罪と感謝を綴る。
少なくとも俺には、その言葉に嘘偽りがあるようには見えなかった。
「じゃあもういいや。お前ら二人共、ちゃんとぶっ壊してやるよ。明日から寮じゃなくてこの家に帰って来い」
そう言って、俺はアヤのロープを解く。
「はい、ご主人様エリーゼのお子様まんこ壊してください」
「はい、ご主人様の凶悪おちんぽで私のマゾまんこわからせてください」
そう言って媚びるような笑みを浮かべる二人を見ていると、多少の情も湧いてくる。
そもそも俺はアヤが俺を刺したことをそこまで怒っているわけじゃない。
むしろ、面白い女だとすら思った。
最初のなんでも言うことを聞くアヤよりも、こうして心を躾けられる余地がある方が楽しそうだと、そう思った。
だから最初から、アヤを捨てる気なんかなかったけど……
「捨てられたくねぇならもっと無様に人間やめた媚び方しろよゴミ共」
「にゃん!」
「わん!」
次の日、俺とエリーゼとアヤは学校をサボってまぐわい続けた。