朗報:調子こいた間男くん、巨乳JK彼女に「ネトラセ」をさせた結果、クラスのオタクくんとの純愛に発展され涙目ネトラレ敗走w 作:緋枝路 オシエ
翌日。
舞桜が通う学校の教室、昼休みとなれば各々はグループで食事を楽しむ。
だがどんなクラスでも、必ずグループの輪に入り込めず、ぼっち飯をするしかない生徒もいる。
「……やっ! オタクくん♪」
「えっ!?? 桃簾石さんっ!?」
「そんなビビんないでよー! ちょっとさぁ、私とお話しながらご飯いいかな?」
「ぼ、僕なんかと……? 桃簾石さんが!?」
弁当箱片手に、無理やり近くの机をくっつけてしまい、対面する椅子にスッと座る舞桜は、いつだって春の訪れ、舞い踊る桜を彷彿とさせる輝かしい笑顔だ。
その眩しさはガチの陰キャオタク、「山本 進」にとっては、文字通り世界が違う。
彼女はオタクに嫌悪感こそないが、進んで話をしたりはしない。
あくまでも用があれば話しかける、顔は浮かぶが名前は覚えていなかった、オタクはその程度の存在に過ぎない。
……と、こうして急に話しかけられたら、如何にリアル女性耐性に乏しいオタクとて、警戒されてしまう。
なので――
「私ねー、最近このゲームをやり始めたんだけど……」
「ッ゛!? 創星のアークトゥルスじゃないですかっ!?」
オタクに興味の無い舞桜だって、あらゆる場所で宣伝されまくっている、今一番の盛り上がりを見せるスマホゲーの、タイトルくらいは存じていた。
「そそっ♪ このボスがさー、中々倒せなくて……アドバイス貰ってもいーかな?」
「えっ、ええっ! 僕なんかでもよろしければ……」
「うふっ♪ 頼りになるー! じゃあ、食べ終わったら一緒にプレイしようね♪」
「…………は、はいっ! よろしくお願いします!」
クラス内はザワめき、「あの舞桜が、山本なんかと……?」、不思議な表情をする者も居れば、狙っている舞桜との距離が近すぎる進を睨みつけ、怒りを沸き上がらせる者が生まれる。
どちらにせよアイドル扱いのギャルと、勉強だけは優秀なオタクくんとじゃ、全くつり合わない。
そんな渦中で、昼食を食べ終わった二人は、スマホを取り出して、進がゲーム初心者の舞桜へと、必死にレクチャーをしている。
(クスッ、チョロいなぁ~♪ とりあえず、掴みは大成功ってコトで♪)
スマホゲーには、ちゃんちゃら興味なかったが、二週間……みっちりと(嫌々だが)勉強して来たし、実際にプレイもし始めているので、会話に不自然な痕跡は見られず、進に怪しまれる事は無く、昼休憩を終えた。
「ありがとうね! 家に帰ったら次の階層に進んでみるよ!」
進が二人分の机を直した後、アドバイスのお礼として舞桜は、わざと進を覗きこむようにしながら、小首をかしげた。
「うっ……! い、いえっ、これくらいは本当に何ともありませんのでっ!」
眼鏡をズリ落としながら、アタフタする進。
童貞お手本なムーブに吹きそうになったが、堪えた舞桜は頬を赤らめながら、春を体現するかの微笑みを柔らかく向けた。
「もしさ、倒せなかったらまた明日も……いいかな?」
「そ、それって……」
「鈍いなぁ~♪ また一緒に食べようってこと! じゃあね!」
少し、本当に少しだけ、脇を締めて胸元を強調させたら、ミッション完了。
自分の机に戻った舞桜は、手をひらひらと「オタクくん」へ向けてあげれば、彼は落ち着きなく手を振り返してくれた。