朗報:調子こいた間男くん、巨乳JK彼女に「ネトラセ」をさせた結果、クラスのオタクくんとの純愛に発展され涙目ネトラレ敗走w 作:緋枝路 オシエ
「時刻は……間違っていないよな? 大丈夫……僕と舞桜さんは、普通にコラボカフェに行って……その後は電気街を楽しんで……夕食もレストラン予約したし……うんっ! だ、大丈夫でやっ!」
最後の最後に、舌を噛んでしまった進は、彼なりに気合の入った服装で、待ち合わせ場所の時計塔広場前で、ウロウロしていた。
待ち合わせ時刻は11時、彼は「絶対に遅刻は許されない」として、何と二時間も前からこの場所に居るのだ。
夜は夜で「女の子との初めてのお出かけ」が楽しみ過ぎて、興奮し全く寝付けなかった。
なので、コンディションは悪いのだが、そんな事で中止なんて彼女に失礼だと、気合と根性で自分を率している。
服も必死にネットを活用したので、それなりのコーデとなっているし、特に清潔感には気を使っている……つもりだ。
とにかく、学園のアイドルに対して少しでも失礼のない容姿と、行動、言動を心掛け楽しい一日を彼女に捧げようとしている、気概はマジモンである。
「あっ♪ ごめんねオタクくん! 待たせちゃったよね!」
ピッタリ、11時に桃簾石 舞桜の疑いようの無い、陽キャ美少女ボイスが広場へ響き渡る。
(え、えっちだ……)
あざとく膝に両手を置き、息を切らせば弾力ある巨乳が、だぷっ♡ 幸せなオノマトペで揺れ踊る。
(ふふっ、見てる見てる♡ オタクくんは運が良いぞぉ~♪ 私のおっぱい見放題な立場になれたんだからねぇ♪)
頭頂部にはベレー帽、ピンク色をベースに、コルセット、オーバーニーソ、超ミニスカはブラックを纏わせ、ケーキに乗せられるクリームのような、フリルをたっぷりヒラめかせる、地雷系ファッション。
谷間部分は、大きくUの字型にカットされ、ざっくりと露出させながらハート型の金具を中心にした、ベルトで両サイドを繋いでいる。
「どうかな? この恰好……?」
小声でボソッと、「気合入れてきたんだ……♪」と、囁く事を忘れない。
ノースリーブやら、谷間やら、絶対領域やら、男、特に童貞を墜とすのにこの上なく、合理的な「好きになってしまう」ファッションを、二次元よりも美少女な舞桜が着ているのだ。
広場に集まる者や、すれ違う者達、男女問わず全ての存在が彼女を目で追ってしまう。
「凄くににっ、似合っておりまひゅぐっ!!」
「……くすっ♪ ありがとっ! オタクくんも、うん……似合うじゃん♪」
「どぉどっ、どぉもぉですです……」
「あははっ♪ 緊張し過ぎ~! ほら、行こっ♪」
「ッ゛!!?」
テンパる進の左手を、自然な動作で軽く握った舞桜。
握った彼の手は、緊張と興奮で汗まみれとなって、震えていた。
(ねぇねぇ……私達、こ、こいびと……そう見えるのかな?)
……どう応えれば、舞桜を傷つけずに済むだろうか?
進の脳内でシグナルが鳴り響く、危うく「自分なんかじゃ、あなたとはつり合わない」と、口から漏れてしまいそうだった。
しかし……女性経験が皆無でも、明らかに舞桜は〝まって〟いる。
そう受け取れた進は――
(か、かもしれません……!)
(ふふんっ……♪)
心の中で、ニヤリと笑いながら-表向きは横髪を耳にかけながら、朗らかに笑い返してくれた。
コラボカフェでは、カップル割引を使った。
周りからは「男側がつり合ってなさすぎる!」視線を受けまくるが、ゲーム内に登場するアイテムを再現した、フードを昼食代わりにしトークを弾ませた。
最も、進は相変わらず緊張しているし、視線がどうしても谷間に着地していたが……舞桜は気が付かないフリをしていた。
互いの推しキャラや、推しBGMの話題などでも盛り上がったが、そのどれもが「ネトラセ」の為に必要な素材だから、入念かつ慎重に準備している舞桜の「台本」である……
電気街に移動している間も、二人は注目を浴びまくっていた。
左手はずっと握ったまま、時折視線を合わせては、照れながら舞桜が微笑むので、進は緊張とは別の「高鳴り」で、胸がいっぱいになってしまう。
電気街では、創星のアークトゥルスのポップアップストアで、アクスタやステッカー、キャラの装備品を模したアクセサリを購入。
すっかりゲームにハマった、かに思える舞桜。
やはりこれも演技、ネトラセの最終段階が済んだら、全て用済みとなるので処分する予定である……
大型の書店でファンブックを購入した後は、ゲーセンで進が舞桜の推しキャラぬいをゲットしたので、プレゼント。
「ありがとう……♪ 大事にするね♪」
最高に素敵で-最高に偽りの笑顔。
このぬいぐるみもまた、ネトラセが終われば……
……夕食は電気街の隣町へ、洒落たレストランはお高く、若者のデートスポットとして有名な場所であり、進が全額支払った。
舞桜は慌てて財布を出そうとしたが、ここだけは譲れないと、一万円札で会計を済ませたのだ。
「ごめんね……」
「いいんですよ! カッコつけさせてください!」
ここまで来たら、彼の緊張もかなり解れて来たので、らしくないセリフを自然と口にしていた。
「す、すみませんっ! 調子に乗りました!」
「…………♪ ここは甘えちゃおっかなぁ♪ ありがとね♪」
そして退店と同時に、「カッコよかったよ♪」
手を繋ぎ、いや、腕を組みながら、耳元で囁いてくれた。
(胸……胸……胸ぇぇ……今日だけで何度も当たっているけど……でっ、でっっっ……!!)
(よ~し、トドメさしちゃうぞ♪ 童貞をからかうのって、結構楽しいかも♪)
舞桜は、進が俯いていた一瞬の刻のみ、口裂け女も恐怖するほどに、ニタリと口角を削り上げていた――