見たくない方とばしてください。
R18とまではいきませんが..。
「ねっ‥直、樹!」
「ん、なに?」
自らの名前を呼ばれ、抱きしめるちからを少し弱める直樹。それに応じて私もそっと直樹から離れる。
私は言っていいのか未だに迷っていたが、意を決して言うことにした。
私は俯き気味に言葉を発する。
「ぁ..藍奈って、覚えて..」
ゆっくりとそこまで言い、顔をあげて直樹を見た。
「る..」
直樹は、私を見て固まっていた。
いや、見ていたのは私ではない。直樹の視線の先に、何かがいるのだ。私には見えない、何か。
固まっているだけではない。血走った目、荒い息、何かを呟く唇。
やってしまった。私は本当に馬鹿な女だ。
再び、必死で直樹の肩を揺する。直樹、直樹と狂ったように名前を呼び、ベッドから身を乗り出して抱きついて、直樹の体を揺さぶる。
そのうちブツブツと呟く声が止み、なおったのかと顔をあげ、直樹を見る。
だが直樹は前歯で強く唇を噛み、ギリギリと締め付けていた。すると直樹の唇に血が滲み始め、一滴ずつ垂れ出す。
さすがにこのままでは危ない。
そう直感した私は直樹を強く抱きしめ、前歯に噛まれた下唇を引っ張り、噛むのをやめさせた。すると彼の目にすこし明るさが戻ったが、未だ呆然としている。
私は迷わず直樹に口づけをした。
口の中に広がる、つよい血の味。一向に目を覚まさない直樹にキスをし続けると、すこし開いた口の中に直樹の血がながれこんでくる。甘い、甘い、血の味が。
舌に染み込む直樹の血に戸惑いながらも、直樹を救うためなら仕方がないとおもった。自分でこうさせてしまったという罪を償いたかった。
だらんと開いた直樹のくちから舌が顔をだしている。私はその舌に自らの舌を絡ませようとする。
とにかく刺激を与えて、早く目覚めてほしかった。
いちど唇を離し、舌を絡ませようとする。
すると突然、直樹の手が後頭部にまわってきて、一気に顔を引き寄せられる。意識が戻ったのかと驚くのと同時に、突然角度を変えられながら触れ合う唇。
直樹意識戻ったの、と聞く暇もなく、直樹は私の腰に片腕を回してくる。彼の名前を呼ぼうと口を軽く開くと、ぐちゅ、という音と共に直樹が舌を絡めてくる。
普通のキスとは違い口から少しずつ息はできるが、執拗に舌を絡めてくる彼のせいで荒い息になる。
血の味がするキスは、何度も何度も角度を変えながら行われる。時折、はっ、と直樹の息が私の頬付近にかかり、くすぐったさを覚える。
ぐちゅり、くちゅり、と部屋に響くリップ音。その音にはずかしくなり、気が狂いそうだった。
溶けていきそうな脳。
直樹は私の口内に舌を入れてくる。そして彼は、私が座っていた直樹のベッドにゆっくりと私を押し倒してゆく。
キスをし続ける彼を押しのけようとする両手は彼に掴まれ、強制的に両手で恋人つなぎをしながら押し倒されることになってしまった。