※この作品はR-18です。

天才幼馴染のヒモ生活   作:猫屋敷てん

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16.わからせセックス

 いつものリビングで、俺達はいつものように性行為を始める。

 

 ソファで俺に組み敷かれた琴葉は、余裕そうな表情を変えなかった。

 俺達の性行為とはあくまで琴葉が上であり、俺が下。どんなセックスをしようとも、常に琴葉が主導権を握っているのだ。

 

 今も琴葉はそれを信じている。これから始まるのは、俺を甘やかせて依存させるそんなセックスであると、にこやかに微笑む顔は言っている。

 そして琴葉は、ぐっと己の巨乳をアピールするように持ち上げた。

 

「ふふー。おっきいでしょ♡♡」

「ああ。二年見ないうちに、ずいぶん大きくなったよな」

「なお兄を恋い焦がれていた乙女のおっぱいだよ。もう離さないために、おっぱいで誘惑しろって大きくなったのかもね」

 

 服の上からもグニグニと形を変えて、その柔らかさや大きさが良く伝わってくる。

 俺が唾を呑んだ音を聞き、琴葉は淫靡に笑った。

 

「なお兄おっぱい好きだね。よちよち~♡♡」

「誘惑しやがって。このっ」

 

 いつものように俺は琴葉の服の裾を捲くって、ブラジャーを剥ぎ取る。

 そして露出した乳首に、赤子のように吸い付いていた。

 乳首を甘噛みして、吸いながら引っ張れば琴葉は甘い吐息を吐く。

 もちもちとしたおっぱいを揉めば、気持ちよさそうに体をくねらせる。

 

「エロすぎ……」

「あんっ♡♡」

 

 手のひらに圧倒的な質量と体温が伝わってくる。Hカップの豊満な肉は、俺の指が沈み込むほどに柔らかく、吸い付くような肌触りをしている。

 舌先で突くたびに、桜色の乳首がコリコリと硬くなり、俺の口内で存在感を主張してくるのがわかった。

 

「えっちすぎ♡ 赤ちゃんみたいなのに、舌使いは大人だね♡」

「ちゅぷ。琴葉、ちゅる……」

 

 琴葉はよしよしと聖母のように俺の頭を撫でて、俺を甘い監獄に捕えようとした。

 その瞳には、庇護欲と、少しの優越感が混じっている。俺がこの胸から離れられないことを、琴葉は知っているのだ。

 

「んっ♡ おまんこ、触るの? 変態さんだ♡♡」

 

 俺は琴葉の胸を揉みながら、空いた手でそっと秘部を弄る。

 ショートパンツの中に手を突っ込めば、濡れたショーツがそこにはあった。指先に絡みつく愛液は熱く、糸を引くほどに粘ついている。

 胸を揉まれて乳首を吸われただけで大洪水とは、琴葉もなかなかにエッチな少女だ。

 

「んっ♡ はぁ、はぁ♡ んんん♡♡」

 

 ショーツの中にも手を突っ込んで、クリトリスを擦ればさらに甘い声を出す琴葉。

 とろとろの愛液をトプトプと分泌しながら、気持ちよさそうに体をくねらせていた。俺の指使いに合わせて、太ももがピクピクと痙攣し、内股の柔らかな肉が俺の手の甲を締め付けてくる。

 

 すでにおまんこは大洪水で、ためしに指を入れてみれば何の抵抗もなく膣に吸い込まれる。

 トロトロあつあつの膣は指をちんぽと勘違いしたのかきゅうきゅうと締め付けて、精液を搾り取ろうとしていた。

 

 もう準備はこれぐらいで良いだろう。

 俺はそっと上半身を起こし、ズボンを脱ぐ。

 

「んー♡♡ いれるの? へへー♡ 沢山出してね♡」

 

 ズボンだけ脱いだ俺は、無言でソファに寝転がる琴葉のショートパンツとショーツを剥ぎ取る。

 そうすれば溢れる愛液がソファを汚し、ヒクヒクと蠢いて男を誘うおまんこがある。

 

 おまんこから太ももにかけて、透明な愛液がテラテラと光り、部屋中に甘ったるい雌の匂いが充満した。

 それは雄の理性を溶かす麻薬のような香りで、俺の中の獣性を嫌でも刺激する。

 

 俺は琴葉の足を広げて掴むと、そっとお腹の上にフル勃起したちんぽを乗せた。

 そうすれば極上の雌の肉を感じたのか、ちんぽは種付けさせろとビクビク跳ねる。

 

「これから俺は、琴葉のことを使う」

「うん♡ いくらでも使って良いよ♡♡ びゅーっ、びゅーっ♡って射精しようね♡」

「……ああ。だが、琴葉が俺をもう少し軽蔑してくれることを願うよ」

「私がなお兄のこと軽蔑するわけないでしょ?」

 

 そう言って琴葉は、お腹に乗ったちんぽを慈しむように撫でる。その手つきは、愛玩動物を愛でるそれだ。

 彼女はまだ気づいていない。俺の目がいつもとは違う、色をしていることに。

 

 今から始まるのは、いつものセックスではない。

 俺が琴葉から脱却するために、琴葉が俺から脱却するために、そんな意味をこめたセックスである。

 

「あっ……なお兄の、入ってきたっ♡♡」

 

 亀頭をゆっくりと挿入すれば、頬を染めた琴葉が甘い声を出す。

 パンパンに勃起した俺のちんぽは、膣肉を無理矢理押し広げ、根元まで一気に叩き込む。

 そうすればジュププププ♡という淫らな水音がリビングに響き渡った。

 

「あぐっ……♡ んん♡ いきなり子宮さん、小突かれたっ♡♡ きもちいっ♡♡」

「琴葉は奥が好きだよな」

「うん♡ 奥が好き♡ なお兄のおっきいのがトン♡トン♡ってしてくれるのが好き♡♡」

 

 グリグリと子宮口に亀頭をこすりつければ、琴葉はトロンとした目で俺を見つめてくる。

 ここから甘々でイチャイチャな激しいセックスが始まると思っているのだろう。

 子宮を小突かれる感覚に酔いしれながらも、まだ彼女には愛される余裕がある。

 

 だから俺は、その余裕を物理的に奪うことにした。

 俺は琴葉の細い手首を片手で掴み上げ、頭上に縫い止める。

 

「ん? 手どうしたの? 激しいのするの?」

 

 いつもと違う俺の態度に、少し戸惑う琴葉。無防備に晒された脇腹や、無抵抗になったその姿は、あまりに嗜虐心を煽る。

 

 しかし俺はそれに返答することなく、腰を退いた。

 それはつまり助走であり、一気に琴葉の最奥を突く――

 

「――おごっ♡♡♡」

 

 すると琴葉から聞こえてくる、汚い喘ぎ声だ。

 いつもの可愛らしい喘ぎ声ではなく、腹の奥そこから出したような声。

 それは不意打ちのように子宮口を突かれたことで出たもので、いつもと違うセックスをしている証明であった。

 

「へっ? な、なお兄ま、まっ――」

 

 ――パンッ♡ パンッ♡ パンッ♡ グチュ、グチュチュチュチュッ!

 

 雄と雌の肉がぶつかる音と、愛液がかき回される粘着質な音が聞こえてくる。俺のちんぽは琴葉のおまんこを容赦なく乱暴に突いていく。

 それはまるでレイプだ。強姦と言い換えても良い。

 

 女の子を組み伏せて、男がただ気持ちよくなるためのセックスをする。

 ただそれを強姦たらしめないのは、きゅうきゅうと求愛するように締め付けてくるおまんこと――琴葉の喘ぎ声であった。

 

「おっ゛♡♡ ま、おごぉ゛♡♡ ふぅ、ふぅ♡ ふぐ♡ お゛♡ イグ♡から、ま、待って♡♡♡」

 

 琴葉は女の子が出しちゃいけないような声を上げながら、足をピンと天井へ伸ばす。

 腕を掴まれ組み伏せられて、種付けプレスのような体勢になりながらのセックスだというのに、その声はあまりに快楽を伝えていた。

 

 柔らかで大きなお尻は波打って、俺の抽送の激しさを表す。

 

「こんな乱暴なセックスで気持ちよくなってるのか?」

「お゛♡ ち、ちがっ♡ ふぅぅ♡ なお兄、これ、レイプぅぅぅ♡♡♡」

 

 そんなことを言う琴葉のおまんこをグリグリといじめれば、そんなレイプ魔のちんぽを絶対離さないとばかりに締め付けるのだ。

 

 今までしてこなかった激しいセックスに、琴葉は大きく戸惑っていた。

 大切な琴葉とのセックスで、守るべき一線は弁えていた。

 そのたがを外し、俺は琴葉のハメ殺す勢いでセックスをする。

 

 俺をこのまま捕えたままにするのなら、こうなってしまうんだぞと示すようなセックスだ。

 

「このまんこ、気持ちよすぎるっ。ここが、良いのか?」

「あひぃっ♡ んくぅっ♡ なお兄、ちがっ、そんな、奥ぅ……こわれちゃうぅぅぅ♡♡」

 

 そんなことを言いながら、舌を出して下品な顔でトリップする琴葉だ。

 なんたる変態。俺は手加減など考えず、その大きな尻に向かって腰を振る。すると肉と肉がぶつかり合う破裂音のようなものがリビングに響いていた。

 

 その衝撃で、琴葉の自慢のHカップ巨乳が生き物のように揺れている。

 若さを感じるハリと、どこまでも沈み込むような柔らかさを兼ね備えたその乳が、跳ね回る光景は非常にエロかった。

 

「これがお前が愛した男の本性だよ。見ろよ琴葉。セックスが激しすぎて胸がブルンブルン揺れてるぞ」

「ひゃっ♡ み、みないでぇ♡ そんな、淫乱な揺れ方ぁ……いやぁ♡ んお゛っ♡ 子宮っ、口づけしないでぇぇぇっ♡♡」

 

 息も絶え絶えで、白目をむいている琴葉の腕を放し、俺は跳ね回る巨乳をわしづかみにする。

 どこまでも指が沈み込み、されど跳ね返すような巨乳を乱暴に揉みながら、抽送はより激しくなる。

 

「おっぱい柔らかっ。子宮も精子欲しがってるな。レイプ魔の精子が欲しいのか?」

「お゛♡♡ う゛ぅ♡♡ おぐ♡♡ おぐ♡♡ ぅぅうう゛♡♡」

「人間の言葉喋れよ」

 

 快楽を享受するだけの生き物になりはてた琴葉の子宮を、強くノックすればそれだけでイク。

 おまんこからはブシュッ♡ とイキ潮を吹いており、琴葉が絶頂しているのは体で証明されている。

 

 今までとはまったく違うレイプ魔セックスで、イキ続けるのはもはや変態を超えているだろう。

 琴葉の性癖はあまあま恋人セックスではなかったのだ。

 隠れていたMっ気がここにきて解放されていた。

 

「うお゛♡♡ ぐぐん♡♡ いひぅぅぅ♡」

「おっと弱点発見。ここが気持ちいのか?」

「いぐっ♡ いぐっ♡ いぐぅぅぅぅ♡」

 

 グチュ♡ グチュチュチュッ♡ ズポッ、ズプゥッ♡

 

 弱点をつくたびに、琴葉が体を跳ねさせる。

 そのたびに大量の愛液が抽送によって攪拌されたものが、結合部から泡となって漏れて淫らな音を奏でていた。

 

 すでに琴葉はイキ続ける肉便器だ。幼馴染でもヒモと家主でもない。

 その全てをぶち壊すような破壊的なセックスを俺達はしていた。

 

「ら、らひ、て♡♡ なお、兄、せーし♡ ざーめん♡ いっぱい♡ ほしい♡」

「こんなセックスされてまだ精子をねだるのかよ」

 

 白目をむいて舌を出しながら、精液懇願ダブルピース。

 もう手遅れだ。俺はこの手遅れになった雌穴に種付けするべく、ぐっと体重をかけて子宮を押しつぶす。

 

「ふぅぅぅぅぅ♡♡♡ きたあぁぁ♡ おちんぽ様♡ ざーめん様♡♡ 赤ちゃんになるやつぅぅぅぅ♡♡」

 

 精子懇願肉便器は、俺の腰に足をからめて逃がさんとしてくる。

 俺もおっぱいから手を離し、琴葉の柔らかい体を思いっきり抱きしめた。

 どこを触っても柔らかい極上の肉に包まれて、一番奥に射精するのは最高の快楽である。

 

 ――ドビュルルルルルルル♡♡ ドビュッ♡ ドビュビュビュビュッ♡♡♡

 

 あったかおまんこの一番奥に解き放つ、大量の精液。

 ぐつぐつに興奮させられた精液が、琴葉の大切な子宮を汚さんと解き放たれた。胎内に侵入し、レイプ魔精子が着床する。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁっ♡♡♡ 熱いっ♡ 熱いよぉぉぉ♡♡ 子宮っ、火傷しちゃうぅぅぅぅ♡♡♡」

 

 そんな精液を受けた琴葉は、体を弓なりにのけぞらせて今日一番の絶頂をした。

 爪が俺の背中に食い込んで、足がぎゅうっと俺の腰に絡みつく。

 ドクドクと残滓を注ぎ込むちんぽを、おまんこは愛を伝えるように包み込み、キツく締め付けてきた。

 

「はぁ、はぁ♡♡ 熱い、なお兄」

 

 長い射精が終わり、ふぅと息を吐いて琴葉と見つめ合えば、そこには熱っぽい顔でお腹をさする琴葉がいる。

 その目には俺を軽蔑するようなものは一切ない。

 

 筋金入りの愛しかない。

 

「お前はどうやったら、俺を見捨ててくれるんだろうな」

「へへ♡♡」

 

 俺はもう一度、パンッと腰を打ち付け抜かずの二回戦を開始する。

 

 

 ◇

 

 

 むわっとした熱気がリビングを包んでいた。

 窓が開いていないため、俺達の熱気が全て内に閉じ込められるのだ。

 性臭も充満していて、酷い臭いがすることだろう。

 

 そんな空間で、人間ではなく雄と雌による交尾が行われている。

 

「お゛♡ う゛♡ お゛ぉ゛♡♡」

 

 ――ブシュッ♡♡

 

 机に上半身を預け、汚い喘ぎ声をあげながらイキ潮を床にまき散らす雌がいた。

 大きな胸が机でひしゃげ、白目をむいてイキまくる。

 

 そんな雌のデカ尻を掴みながら、俺は夢中で腰を振った。

 運動不足でむちむちに育った尻を乱暴に掴みながら、つま先立ちの琴葉をオナホのように使うのだ。

 

 どれだけセックスしているかはもう覚えていない。

 このおまんこが気持ちよすぎて、タガが外れた猿のように交尾をする。

 

 これをセックスなんて言ってはいけないし、俺達を人間と称してもいけない。

 雄と雌が交尾をしている。この状況を表すにはそれで十分だ。

 

「出るっ」

「う゛♡♡♡♡」

 

 もう声を上げられないらしい。柔らかデカ尻にグリグリと腰を押しつけながら、一番奥に射精する。

 何度出そうと気持ちよかった。琴葉のおまんこは肉厚的でありながらよく締まり、男の種を搾り取るのに特化した形をしている。

 

 そんなおまんこをオナホのように使い、部屋中に熱気と性臭が充満するほどに長く交尾をした。

 もう腰を振る体力も残っていない。

 

「抜くぞ」

「ぅ゛♡♡♡」

 

 抜かずに使い続けたから、まるで俺達は一心同体であった気分だ。

 そんなおまんこからちんぽを抜けば、愛液と精液が混じって白濁とした泥みたいなものがボトボトと床にこぼれ落ちる。

 

 肉厚な尻たぶを掴みながらおまんこを広げれば、むわっとした性臭と熱気と共に無限に零れる白い泥。

 吐き出しながらも、未だヒクヒクとちんぽをねだるような欲しがりおまんこだった。

 柔らかい尻を揉みながら、精液を吐き出させようと俺は動かす。

 

「うお゛ぉぉ゛お゛♡♡♡」

 

 そんなことをしていれば、琴葉が鈍い反応を見せた。

 すでに白目をむいて人間を辞めた琴葉は、ビクビクと震えながら俺の手に従うように次々とおまんこから精液を吐き出す。

 

 ボトボトと、汚い音が響く。

 俺が注ぎ込んだ大量の精子は、琴葉の胎内で愛液とぐちゃぐちゃにかき混ぜられ、泡立った白濁液となって床に水たまりを作っていた。

 

「あ゛……ぁ、あ……♡ でるぅ……♡ 赤ちゃんになるやつ、ぜんぶ、もれちゃうぅ……♡♡」

 

 だらしなく開いた口からは涎が垂れ、焦点の合わない目は虚空を見つめている。

 天才アーティストkotoの面影など微塵もない。そこにあるのは、雄に種付けされ、中出しされた快楽に浸るだけのただの肉袋だった

 

「……酷い光景だな」

 

 そんな琴葉を見ていれば、ふと俺は冷静になった。

 俺が主導権を握ったセックスの果ては、肉人形になった琴葉と、この掃除が大変そうな部屋だ。

 

「お前は俺を軽蔑したか?」

「……♡♡♡」

 

 琴葉は何も答えない。言葉を理解できているのかも怪しい。

 ただ享受した快楽の余韻に浸るように、時折ビクビクと太ももを震わせる反応だけを見せていた。

 

 

 ◇

 

 

 その後の後片付けは大変だった。

 

 精液と愛液でドロドロになった琴葉を風呂場に連れて行き、力が入らないその体を丁寧に洗う。

 とくにおまんこはいくらでも精液を吐き出すから、洗うのが大変だ。しかしそんな無様な琴葉が、とても愛おしかった。

 

 着替えさせて綺麗なベッドに寝かせると、俺も糸が切れたように脱力した。

 部屋も片付けようかと思ったが、そんな体力もなかったために、気付けば倒れ込むように俺は琴葉と一緒に眠りにつく。

 

 どれだけ眠ったかわからない。

 一時間、二時間、いや、十時間以上は眠った気がする。

 琴葉を抱きしめ極上の抱き枕と共にこの疲れを癒やす睡眠は、とても心地よいものだった。

 

 そして目が覚めれば、そこにはじっと俺の顔を見る琴葉がいる。

 寝ぼけ眼で俺はその目と見つめ合い、そっと手を動かして琴葉の頬を突いた。

 

「ん……おはよう。なお兄」

「あ、ああ……おはよう」

 

 ボーッとする頭でそんな返事をして、この眠気を吹き飛ばそうと頭を振る。そして、さっきの獣のような行いを思い出し、一気に血の気が引いた。

 

「っ……すまん。やりすぎた。軽蔑したよな」

 

 俺はふと冷静になり、慌てて琴葉からスッと離れた。

 だがこれで良かったのだ。その呪縛を解き放つためには、嫌われるぐらいが丁度良い。

 

 ずっと一緒にずっとセックスをして暮らすのだと言った琴葉は、ようやく現実が――

 

「気持ちよかった♡」

「うん?」

 

 その目には、トロンとして恍惚とした雌のものが浮かんでいる。

 軽蔑なんてどこにもない。深い愛しかそこにはない。

 

「ずっとなお兄と交尾したい♡」

 

 あかん。拗らせた。

 あれだけ乱暴なセックスで、人間としての尊厳を全て捨てるようなセックスで、琴葉は何を言うのだろう。

 

「こ、琴葉?」

「んふふー♡ なお兄好き」

 

 そして俺が離れた分の距離を一瞬で詰めて、琴葉は俺にダイブする。

 慌ててその体を抱きしめれば、グリグリと体をこすりつけてきた。

 

「昔みたいに、堂々としたなお兄だった」

 

 上目遣いで俺と見つめ合いながら、琴葉はそう言う。

 

「再会したなお兄は傷ついてて、弱ってて、だから私が守らないとって」

「……琴葉。すまないな。格好悪い姿を見せて」

「ううん。それも全部私のせい。……でも、今のなお兄に弱いところがない」

 

 軽蔑はされなかった。それどころかキラキラとした目を向けられる。

 

「もう私が守る必要はないのかな?」

 

 その台詞は、琴葉の呪縛が解き放たれたような、そんな言葉だった。

 これは想定していなかったとはいえ、結果は想定通りのものだ。

 

 セックスによって強い俺を見せたことで、琴葉の中にあった恐怖が薄れていく。

 また壊れてしまうのではないかというその思いは、立ち直った俺がその体に教え込むことによる払拭したのだ。

 

「ああ。もう大丈夫だ。ありがとう。沢山、世話になった」

「うん……なお兄、行っちゃうの?」

 

 そして琴葉はぎゅっと俺を抱きしめる。

 絶対に離さない。離れたくない。ずっと一緒にいたい。そんな思いがこもった抱擁だ。

 

「……琴葉が行かないでって言うなら逃げないよ。もうあの時みたいに、黙っていなくなったりはしない。ただ……一生家から出さないってのは勘弁してくれ。そしたら俺は、琴葉の下に帰ってくる」

「っ!! なお兄!!」

 

 感極まるように、琴葉はより強く、さらなる抱擁を重ねてくる。

 それはとても力強くて、琴葉の細腕から繰り出されたものとは思えなかった。

 

 俺も琴葉の頭を撫でて、その愛を全て受け取る。

 

 長かっただろう。拗れただろう。間違えただろう。

 好きを拗らせて、勝ち負けに拘って、逃げ出して、壊れて、そんな遠回りをしてようやくここに戻ってきたのだ。

 

 何たる愚か者だろう。夜崎直哉という男は。

 

「ずーっと一緒だよ、なお兄」

 

 その台詞には、呪縛がない。ただ一緒にいたいという愛しかなくて、俺も耳元でその愛を囁いた。

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