天才幼馴染のヒモ生活 作:猫屋敷てん
琴葉と体を重ねることに、飽きることなんてない。
大切な妹分で、多くのファンを抱える天才アーティスト。そんな琴葉を抱く背徳感。
そしてベッドの上で組み敷くたびに、言いようのない優越感という醜い感情が湧いてくる。
「んぉ♡ なお兄っ♡ はげ、しいっ♡ おちんぽさんっ♡ お腹の奥ぱんっ♡ぱんっ♡ してるっ♡」
「琴葉っ、琴葉っ……!」
カーテンが閉まった部屋の中で、今日も真っ昼間から肉と肉がぶつかり合う淫らな音が響いている。
ベッドの上で琴葉を組み敷いて、種付けプレスの体勢でセックスだ。
後ろから見れば、琴葉の肉付きの良い大きなお尻が波打つ景色と、おまんこにちんぽが出入りし、結合部から流れる精液が尻穴まで垂れている景色を見ることができるだろう。
あまりに激しいセックスに琴葉は息も絶え絶えで、ベッドはギシギシと唸っている。
「いつの間に、こんな気持ちよすぎるおまんこに育ったんだ。これはお仕置きだ。種付けしてやるからな」
「あんっ♡ ご、ごめんなさい♡ えっちに育って、ごめんなさい♡ なお兄専用の産み袋になるから、許して♡」
スターダムを駆け上がっている天才アーティスト琴葉を、組み敷いて欲望のままに種付けしているという事実。
それに俺は興奮して、より激しさを増すのだ。
そして琴葉に敗北して、ただの踏み台にしかなれなかった俺が、琴葉を好きにしているという優越感。
それが傷ついた心を癒やしてくれるという、最低な人間が俺だ。
「出るっ――」
――ドビュルルルルルルル♡♡♡
だが最低な射精ほど、気持ちいいものはなかった。
抜かずの種付けプレスであったが、三回目の射精でも濃い精液が沢山出る。
大切な琴葉の子宮を汚して、俺はそれに快楽を感じるのだ。
一時間に及ぶ種付けプレスは終幕を迎え、俺はようやく琴葉の膣からちんぽを引き抜く。
ズルズルと音を立てながらちんぽが抜けて、栓がなくなればたっぷりと中出しした精液が膣から零れ出た。
絶対孕んだだろう。薬を飲んでいても妊娠していそうだ。
「はぁ、はぁ。熱いよぉ……♡♡」
ビクンビクンと体を震わせて、トリップする琴葉。
「なお兄。気持ちよかったよ♡ これでまた、私は曲を作れる」
「……そうか。良かったよ」
琴葉は俺とセックスをすることで、インスピレーションを受けるらしい。
つまりこれは、琴葉のスターダムを駆け上がる手伝い。そう思うと誇らしいような――内から複雑なグチャグチャとした醜い感情が湧き出てくるような。
だから俺は慌ててそれに蓋をして、ゆっくりと組み敷いていた琴葉を解放した。
ベッドの上では汗だくで、M字開脚の体勢で倒れている琴葉がいる。
呼吸は荒く、大きな胸が揺れていて、赤くなったパイパンおまんこからは精液がコポコポと音を立てて流れ出ていた。
とても無様でエロい格好で、これがメジャーデビューを果たしたkotoの姿であると知られればどうなってしまうか。
「へへ。お腹になお兄のザーメンたっぷり。温かい♡」
だが琴葉は、世間のイメージなどお構いなしとばかりにお腹を幸せそうにさすさすしている。
そんな琴葉がとても可愛らしくて、愛おしいという気持ちも沸いてきた。
どれだけ醜い感情を抱えていようと、やはり琴葉は俺の初恋なのだ。恋心だってまだ捨てていない。
「……琴葉」
「ん、なに?」
だから俺は、琴葉の名前を呼んだ。
「あ、いや……気持ちよかったぞ」
「ふへー。私もだよ」
何かを言おうとして、しかし言葉が出てこなかったから適当に誤魔化す。
俺は琴葉をどう思っているのだろう。ふと、そんな考えが脳裏を過った。
ただ、言語化するのは難しい。様々な感情が複雑に絡み合い、自分でも言語化することはできない。
ならば逆を考えて見よう。
琴葉は俺のことをどう思っているのだろう。
「ん? 私の顔になにかついてる? あ、おっぱい揉む?」
そう言っていつの間にか育ってHカップはあるであろう大きな胸をアピールしてくる琴葉。
その目には、純粋で綺麗なものしか存在しない。
俺は琴葉に醜い思いを向けているのに、琴葉の思いはどこまでも綺麗なものだ。
「……琴葉」
「ひゃっ……」
だから気付けば俺は、柔らかな琴葉の体を抱きしめていた。
火照った体を裸で抱きしめると、その体温が良くわかる。とても心地よくて、俺が恋した少女のものだ。
「どうしたのなお兄。寂しいことあった? よしよししてあげようか?」
「…………」
突然の行動にも、琴葉は一瞬の戸惑いを見せてすぐに受け入れてくれた。
細い指先が俺の髪をすいてくれて、そこにはまるで聖母のような慈愛がある。
琴葉の中には深い愛しかない。
「琴葉は俺を、どう思っているんだ?」
そんな愛に対し、俺はふと言葉を零していた。
「なお兄?」
「あ、いや……気にするな。馬鹿なことを聞いた」
「んー。馬鹿なことじゃないよ?」
言うはずがなかった言葉が口から出て、あわてて訂正するがもう遅い。
しかし琴葉はやはり何も変わっておらず、俺の頭を撫でる手もより優しくなった。
「好きだよなお兄。当たり前でしょ」
「琴葉……」
そうだ。琴葉は昔から、そうやって純粋な好意を向けていた。
俺とセックスをするのだって、ただインスピレーションを受けるためではないはずだ。少なくとも琴葉は好きでもない人とそんなことはしない。
過労と心労で病んだ俺を引き取ったのも、ただの善意なはずがないだろう。
わかっている。そこに琴葉の深い愛があることは。
「ごめんな。かっこ悪い俺で」
「ん? どうしたのなお兄」
「もっともっと、格好いい俺でありたかったよ」
もっと聖人君子みたいな俺でありたかった。
あるいは有能な格好いい大人でありたかった。
しかし夜崎直哉という男は琴葉と比べて情けなくてとても格好悪い。
「……格好いいけどな。私から見たら。ずっと変わってないよなお兄」
「お前のフィルター通したら、俺はどんな凄い人間に見えてるんだよ」
「えへへ。世界一格好いい人です」
そう言ってくれる琴葉に、相応しいぐらい格好いい存在でありたいと俺は思う。
ならどうやったらこの醜い感情を捨てられるのだろうか。
俺にも何か誇れるものが必要なのかもしれない。
「……なあ琴葉。もう一度、仕事を探すよ」
格好いい俺になるためには、少なくとも無職は駄目だろう。
だから俺は琴葉を抱きしめながらもう一度提案してみる。
俺の耳元にあった琴葉の唇が、僅かに震えたのが伝わってきた。
俺の背中に回っていた手は力強くなり、爪が皮膚に食い込む。
「なんで? ずっと私と一緒にいれば良いじゃん」
底冷えするほどに冷たい声だった。
「働いたら駄目だよ。また壊れちゃう。だからね、ずーっと私といれば良いの。ね、なお兄」
琴葉は少し体勢を変えて、柔らかな胸に俺の顔を埋めさせる。
服なんてないから、ダイレクトで肌の柔らかさが伝わってくる。
決して逃がさないと言いたげで、俺はその胸に支配された。
「琴葉、いや、やっぱりそれは駄目だ」
「違うでしょ? そういう悪いことを考える人にはお仕置きが必要かもね」
そして琴葉は、俺をベッドに押し倒した。
俺の胸に手を置いて、ペロっと唇を舐めるハンターのような目線になる。
「この生活が幸せなんだって沢山教えてあげるから♡」
そう言ってもう一度ちんぽを挿入した琴葉の騎乗位は、確かにこの生活が快楽に満ちた幸せな生活であることを教えてくれた――
◇
人間というのは精を搾り取られるとゲッソリとするらしい。
どうにかシャワーを浴びて服を着替えた俺は、ソファに体を預けて虚空を見上げていた。
全ては琴葉のお仕置きのせいだ。
あの後冷たい目をした琴葉に、もう二度とどこかに行きませんと宣言するまで騎乗位で絞られ続けた。
バルンバルン♡と乳を大きく揺らしながら的確に精液を搾取してくる琴葉に、俺が抵抗できるはずがない。
このままヒモとして琴葉とイチャイチャして暮らしますと宣言して無事に俺は格好悪いお兄ちゃんのままになった。
「なお兄気持ちよかった?」
「あ、ああ。もち、ろんだ」
「よかった。ずっとこうしてようね。その方が幸せでしょ?」
「……そうかもな」
本当にそうかもしれない。
俺も琴葉も幸せで、最高の結末ハッピーエンドだ。
琴葉はすでに完成していて、俺というヒモがいたところで大きな問題は起きないだろう。
あとは俺がそれを受け入れるだけで全員幸せだ。
……それで、良いかもしれない。
「あ、ねえ見てなお兄」
そして元気いっぱいでツヤツヤしている琴葉は、身につけていたショートパンツを突然脱ぎ出す。
何をしているんだという元気もなくそのエロい景色をボーッと見つめていれば、無毛のおまんこと膣に挿入されたプラグが目に入った。
「沢山中に出してもらったので、お外に出ないよう工夫してみました」
「お、おお」
大きな胸を張って自慢げに言う。自慢することではない。
少なくとも六回は射精していて、それを掻き出すことなくお腹の中にいれておくことにしたらしい。
薬を飲んでいても妊娠しそうだが、多分妊娠しても琴葉は普通に産むだろう。俺との既成事実が出来てラッキーぐらいに思うかもしれない。
「というわけで私は仕事してるね。なお兄疲れていると思うし、ゆっくり休んでてね」
「……りょーかいだ」
生気が枯れた俺は、ふらふらと手をふることしかできない。
何であれだけやって琴葉は元気なのだろう。ルンルンとスキップしながら二階に上がっていく琴葉に、性欲がなくなったことで可愛いなという愛だけが沸いてくる。
性が枯れていろんなものがどーでも良くなると、あんま醜い嫉妬とかそういうのすら消えていくらしい。
もうこのままぼけーっと余生を過ごすのもありだろう。いやありじゃないか。ありかもしれない。
そんなことを考えて――
――ピンポーン。
ふと、部屋中に音が響いた。
誰か尋ねてきたらしい。音楽作りに集中している琴葉はヘッドホンをしているだろうし、ここは俺が出るしかない。
「……誰だ尋ねてくる奴なんて」
琴葉には予定を聞いていないし、俺の友人なら来る前に連絡ぐらいいれるだろう。
ということは宅配便とか宗教勧誘とかまあそこらへんだ。
俺はインターホンのカメラから外を覗いて。
「ん……スーツ姿の女性?」
俺の想定していた尋ね人ではなく、社会人らしき一人の女性の姿がある。
俺と琴葉しかいないこのぬるま湯のような世界に、波紋のようにその人は尋ねてきた――