※この作品はR-18です。

天然ドSな彼女に抱かれ続けた結果、色々あって一緒に暮らすことになりました。   作:桃ノ木ネネコ

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第11話双子の女王様(その4)

そして、すみれとユキヤは双子姉妹との待ち合わせ場所に向かった。

「白石様、こちらでございます。」

松葉姉妹は二人そろって出迎えてくれた。

「ねぇねぇ!白石『様』だって!!」

「……はしゃぐなよ」

すみれとユキヤは松葉姉妹に連れられてとあるカフェに来ていた。

街からちょっと離れたところの新しめの雑居ビルにある

小奇麗な外観のカフェだ。

ただ入るときに同じビルの地下にある「FetishBar CatStar」

という看板がちょっと気になった……。

 

「ここは私たちがやっているカフェですわ。

本日は貸し切りにしておりますから、遠慮なく、

ごゆるりとおくつろぎくださいませ。」

「え?!松葉さんたちが経営してるの?!」

すみれは驚きの声をあげる。

「はい、母から経営というものを学べと言われ、用意されましたの。」

友麻がニコニコと答えた。

「……まさかとは思うけど、下のフェティッシュバーってのも

あんたらがやってるの?」

ユキヤが不安げに聞く。

「はい、私どもが運営しています。

おかげさまで繁盛させて頂いておりますわ。」

「大人の方がお酒を交えながらお互いの趣味について語り合う、

大人の社交場ですのよ」

(『お互いの趣味』とか言うと聞こえはいいけど、

要はその手の連中が集まってるだけだろ?!)

ユキヤは心の中でツッコむ。

 

「……とは申しましても、下のお店の方は私たちが

まだ未成年という事もあって、殆どの事は店長さんに

お任せしてしまっていますの。」

「ですから私たちの趣味趣向が多く取り入れられてるのは、

こちらのカフェという事になりますわ。」

姉妹が交互に説明する。「へぇー、そうだったんですね。」

すみれは感嘆する。

 

「はい、ですので、今日はぜひ、このカフェで存分に語らいましょう。」

「……なんか怖いんだけど。」

ユキヤは苦笑いを浮かべる。

 

彼女たちの趣味が多く取り入れられているという事で、

店の内装はファンシーかつクラシカルなものでまとめられていた。

(なんかこれ、テーブルクロス汚しただけですげえ弁償代とられそう・・)

ユキヤはそんなことを思った。

しかし彼のそんな失礼な考えを見透かしたように

「そんなケチなことは申しませんわ」と結衣が笑った。

 

***

 

(……なんでこんな事になったんだよ?!)

ユキヤは自分の身に起きたことがまだ信じられなかった。

 

「ふが!ふごっ!ぐぐ……」

 

「そこまでされてもまだ怒る気力がございますのね。」

「思ったよりずっとタフですわ……」

 

……ユキヤが席につこうとした瞬間、屈強で強面な男たちに囲まれ、

あっという間に下着だけにされて、縛り上げられて、

大型犬用の檻に放り込まれていた。

 

【挿絵表示】

 

 

「ぐぐっ!うぐ……ふくぐ……!!」

 

「『何で縛った?!どうして脱がす?!』といってますね。」

「ええ……言ってることがお分かりになりますの?!」

さらっと通訳したすみれに友麻が驚いている。

「表情とニュアンスでなんとなく……」

 

……ユキヤの口にはボールギャグがはめられていた。

 

「脱がしたのは服がシワにならないようにですわ……」

「あ、意外と庶民的な理由!」

すみれがちょっと感心する。

「風〇法に引っかからない範囲であなたが喜ぶような

おもてなしをしたのにどうしてそんなに怒りますの?」

友麻が不思議そうに尋ねる。

「さすがにここまで怒りをあらわにされると私も困ってしまいますわ。」

 

「ぐっ!!むぐうっ!!!」

「え?『どういう説明をした?!』か?……

ただ私はいつも拘束してるって言っただけで……」

すみれもそう言ってちょっと目を逸らした。

 

「なのでこういうおもてなしをすればお喜びになるかと思いまして」

「というわけで貴方にはしばらく店のオブジェに

なってていただきますの」

強い抗議も空しく解放してくれる気はないらしい。

 

「ふふ、下のお店の店員さんたちに手伝ってもらった

甲斐があるというものですわ」

 

「では私たちも座らせて頂きましょう」

「ええ、お腹が空きましたわ」

2人はユキヤの向かいの椅子に腰かけた。

 

(すみれに何かあったら身を投げ出す覚悟で来たが……

これ、何かされてピンチなのは俺の方なのでは?)

 

「んー、美味しいですわ」

「あら、このケーキとてもおいしいですわ」

「こちらのパスタも絶妙な味付けで……」

「本当、おいしすぎて食べ過ぎてしまいそうで怖いですわ」

(くっ、のほほんとしてお茶会しやがって……)

ユキヤは檻の中から恨めし気に3人を見ていた。

 

「四肢の自由を奪われた殿方を肴に飲むお茶は最高ですわよ」

 

「ええ、こんなに楽しい時間はありませんわ」

「本当に。」

3人が楽し気に談笑している。

「ぐっ、むぐぅっ、うぐっ」

「『早く解放しろ、変態どもめ!!』って……

ユキちゃんの分もちゃんと残しておくから怒らないの。」

すみれが宥めようとする。

 

「……それにしても同じ大学にいるお方とまさかこの手の話題で

こんなに盛り上がれるとは思いませんでしたわ」

「ええ、全くですわ。普通ならこんな事口に出したら

引かれるか怖がられますもの」

「私もです。ほとんどのお友達には内緒ですし」

「ぐっ、うぐっ……(い、いつまで続くんだ……)」

ユキヤはもうかれこれ1時間以上は檻の中で放置されていた。

 

こんな状況ではあるが、ユキヤは冷静に店内をみて見た。

そうするとなんだか妙な空気があるのが感じられる。

さっきから自分に向けられる妙な視線を感じていた。

(目の前にいる3人は別として……だ。)

それは先ほどからメニューをテーブルに運んでいる店員たちだ。

貸し切りという事で、若い男性2、3人程度だが、

遠巻きに自分を見ている……。

こんな異常な状態だから見てるのかと思ったらそうではない。

 

その視線から感じられるもの。それは……

 

「羨ましい」

 

だった……。

 

(えぇ……)

異様な視線の正体に戦慄するユキヤだったが、

こんな時はなぜか頭が冷静に働く。

(浅葱さんの話では、調教した奴らを一種の派遣社員として

売り出すって言ってたっけか……)

恐らくだが、売り出し中でなおかつ行き場が決まらない奴隷を

この店で働かせてるのだろう。

 

(げぇ……てことはここの店員、みんなあの双子の一族の

お手付きって事じゃないか……!)

しかしその割には店員たちは皆、

ウィッグか地毛か分かりかねるが髪があった。

(やっぱ全員ハゲだと異様だからかな?)

等とユキヤがいろいろ考察してるところで、

テーブルでは結衣がすみれに何か話しかけていた。

 

「ところで……白石さん。この彼氏さん、

私どもに譲っていただけないでしょうか?」

「……え?!」

 

「見た目もそこそこで、今見た感じ身体もきれいにしてて、

更に身体の開発もされている……

これだけ調教しやすそうな子もいませんわ。」

「大丈夫、売り飛ばしたりしませんわ。

ただ私たち専属のペットとして飼いたいんですの。」

「むがっむがっ!!(冗談じゃねえ!!やめろ!!)」

ガチャガチャとユキヤが檻の中で身体をゆする。

 

「まあまあ、落ち着いてくださいまし。」

(くそ……やっぱり俺が目当てだったか……!)

ユキヤは狼狽するが、身体を動かすことは出来ない。

縛られたまま、ただすみれの事を見つめることしか出来なかった……。

 

「無理にとは言いませんわ。あなた次第ですのよ。」

結衣は微笑みかけた。すみれはちょっと驚いた顔で無言だ。

(え?!……すみれ!まさか……そんな事しないよな?!)

ユキヤは焦った。

「ふふ、どうしますの? お返事は早めにお願いしたいのですけれど」

少し緊張した空気が流れる。

 

……イエスかノーかと言われれば答えはノーです。」

すみれは姉妹に負けないぐらいにこやかに返した。

 

「あら、それは残念ですわね。」

「そうですか……」

姉妹は少し残念そうな顔をする。

 

「ごめんなさい。でもユキちゃんは私のなんで」

すみれは笑顔で答える。

「いえ、謝ることはありませんわ。少し興味があっただけですの」

「そうですわ、十中八九そういう答えが来ると思っていました。

だってこんなに懐いてる子を簡単に手放そうとは思いませんものね。」

姉妹は笑顔で返す。「ええ、本当に。」

「お前もいいご主人に出会えましたね」

結衣がユキヤの頭を撫でた。

「んぐっ、むぐぅっ!!」

「『いい加減にしろ!』って…… ユキちゃんは本当に可愛いなぁ。」

すみれが檻の中に手を入れてユキヤを抱きしめた。

「むぐぅっ」ユキヤが悶絶する。

 

「あらあら」

「ふふ、仲がよろしいのですね。羨ましい限りですわ」

「ええ、自慢の彼氏ですから」

すみれがこれ以上ないほどの笑顔を見せた。

 

「なら、1ヶ月ほど私たちに預けるのはいかが?それまでには

四六時中あなたの事しか見えず、考えられないように躾られますわよ?」

(さらっと恐ろしいこと提案してるんじゃねぇよ!!)

ユキヤは心の中で悪態をつく。

 

「だめですよ。ユキちゃんは誰にも渡したくないんで。」

「……やっぱりそうですわよね」

「はい、ユキちゃんは私だけのものですから。」

すみれはユキヤをぎゅっと抱き締めた。

 

「なら、今ちょっと遊ぶのはいいかしら?

ほら、ここに丁度羽箒が3つあるし……」

「!?」

その言葉を聞いた途端、ユキヤの背筋に悪寒が走る。

(丁度じゃねぇだろ!!白々しい……)

もう嫌な予感しかしない。

 

「あら、それなら手を触れなくて済みますわね。」

結衣は手に持った羽箒を見せつけるように振った。

 

「うーん、まあ、少しだけなら……」

「やった!」

「ありがとうございます。」

「むがっむぐうっ(やめろおおおっ!!)」

「白石さんもどうぞ」

「はいっ、では失礼して。」

「むぐぅっ!?」

「じゃ、まずは……」

「むぐぅっ、むぐむぐむぐむぐむぐむぐむむむむむむむむ!!!」

(おい、マジで勘弁してくれええええええ!!!)

 

……やっぱり一人だけ割を食うのはユキヤであった。

 

まぁその後、出されたものはしっかり食べていったのだが。

 

つづく

 

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