◆
ずっと頭の中が真っ白になる感覚と、腰の周りがふわふわと浮つく感覚が、ずっとずっと残り続けていた。
少し不貞腐れているのか、それとも単純に不満なのか、姉貴は不機嫌そうな息を吐き出しながら、それから俺のあそこへと触れて──。
「──あ、あっ、ちょ、ちょっとまっ──」
──先っぽに手が、指が触れた瞬間にやってくる、何かに逃れたくなる衝動。
「ちょっと動かないでよ。やりづらいじゃん」
そんな俺の苦しみがわからないのか、姉はそのまま不機嫌そうな声を吐き出しながら、それでも俺のそれを上下にしごき続けていく。
「だからまって、待ってよ! ちょ、だめだって!!」
「なに? 痛いの?」
俺の必死の制止に姉貴はピタッと手を止めてくれる。
「い、痛いわけじゃないけど、なんか──」
「──じゃあいいじゃん」
──と安堵をしようとしたのも束の間、姉貴はまた上下に皮をめくってはしごく作業を続けていく。
──しこしこしこしこっ。
先ほどの絶頂を迎えた時と同じか、それともそれ以上の早さ。勢いよく恥骨にそれはぶつかっていて、根気よく俺のソレから精液を出すことに集中しているようだった。
「だめ、だめっ! ほんとにだめなのっ──」
身じろぎをしてなんとか姉の手とアソコの距離をはなそうとするけれど、それはうまくいかない。そもそもうまく動けないように姉貴が荷重を調整していて、どれだけ動いても刺激は続いていく。
「なに? 出そう? 出そうってこと? ──」
「──だめ、だめなんだって──」
「──なにがだめなの」
──しこしこしこしこしこしこしこっ。
「──あぁぁぁっ、あぁぁぁぁっっ!!」
逃げられない、強い刺激。
痛くはないはずなのだけれども、この際痛みであったほうがこらえられたかもしれない感覚。
それはくすぐったさとも異なっていて、初めての感覚。ただ本能としてそれをそのまま受け入れることは難しくて、ただ声にして発散することしかできない。
「ねえうるさいーっ。そんなんだと近所の人に怒られちゃうよっ」
叱るように説き伏せる姉貴の言葉にハッとして、それから口を抑えようとするけれど、それでも続いてくる刺激に喉から声は出るし、抑えようとした手で姉を叩きそうになる。
それでも暴力はいけないことだってよくわかっているから、それを抑えてベッドを叩く。叩いて、口を押さえて、またベッドをたたく。それでしかこらえきれない衝動を抑える方法はなかった。
「というかさっきからなに。春樹も精液見たいって言ってたじゃん」
──しこしこしこしこっ。
「いった、言ったけど! でも、なんか今は違うの!」
──しこしこしこしこっ。
「何が違うの? ……というかずっとへにょへにょだから、そろそろかたくしてよ」
──しこしこしこしこっ。
「で、できないよ! も、もうやめよっ?! やめようよっ! なんか、なんか出るから──」
「──出る? 精液かな」
──しこしこしこしこしこしこしこしこっ。
「ああぁぁぁぁあっ!! あぁぁぁぁっ!!」
速度はさらに上がって、刺激は最も強くなる。
こらえきれない衝動に叫び声が上がる。これがどういう感覚なのか、頭が処理しきれないまま──。
「──ああ、もうっうっさいっ!!」
「──ふぐっ?!」
──そうして、無理に口を押さえつけられる。
腰に重くのしかかっていたものが一瞬軽くなって、それから頭にのしかかる。
一瞬のことでわからなかったけれど、それでも先ほど見た姉貴のアソコが眼前にあることで、俺はそれを理解した。
──ああ、姉貴は俺の口をふさぐために、女性器を俺の口にあてがってるんだ──。
「──ふごっんんんっ!!」
「──あっ、んっ……」
俺の下半身のほうから、姉貴の聞いたことのない声が、艶のある声が漏れていく。
「──んんんっ!! ふんんっ!!」
「──んっ、んんっ」
それが功を奏していたのかわからない。けれど、姉貴は途端に俺に声を止めるようには言わなくなって、ただ俺のそれをしごき続けながら、俺の声に合わせて女の子らしい声を上げていく。
──しこしこしこしこしこしこしこっ。
「──んんっんっ!! んんっんっ!!」
「──あぁっ、はっ、んんっ」
手は止まらず、声も止まらず。
ただただ息苦しくなる感覚と、逃れたくても逃れられない衝動が重なるのみ。
息ができない。息ができないけれど、それでも感覚はやってくる。
また、真っ白になりそうな感覚がやってくる。
逃れられないことがわかると力が入らなくなる。
それでも反射的に力が入ったり、入らなかったり。
無理に押さえつけられている口で、なんとか呼吸をしようとしたり、できなかったり。
ほぼ肌を吸い上げるような形になったり。
──そして。
「────」
ぷしゅ、ぷしゅっ、とベッドのシーツが濡れる音が聞こえる。
「──んっ、んんっ、ん、……ん?」
違和感に気づいたらしい姉の怪訝な声。
それでも呼吸がしづらいから無理に呼吸をする。
呼吸をして、自分のアソコの先端から何かが漏れ出ている感覚を味わう。
それは先ほど感じたような絶頂の心地よさとはまた異なっていて。それでも痛いともなんとも言えないもので──。
「ねえ」
そんな感覚に浸ることしかできないまま、目の前にある割れ目を吸い上げるようにして息を繰り返している。
返事をしたいけれど、返事はできない。それはそれとして精液は出たのか、とか疑問もあるけれど、やはりそれは言葉としては出せない。
それでも、何かを吐き出したらしい俺のアソコは、姉貴の手は、ようやく動きを止めてくれた。
止めてくれたけれど。
「私、おしっこじゃなくて精液が見たいんだけどっ」
そんな憤った声。
そんな声が聞こえた頃合いで──。
「──まだ、まだやるからね」
「────」
まだこの地獄が続いていく
そんなどうしようもない状況を、俺は理解する他なかった。
次回は微エロくらいの内容かな。ロリショタパートは今回で終わりです。