「いまいましい。いまいましい。」
そうつぶやきながらカブヒンドは寝室で盲目の女を抱いていた。荒々しく粗雑に、乱暴に。
ときどき飛んでくる拳や平手。女は従容と受け入れ、耐えている。
「メクラ、鳴け!」
「う、うっぅ…」
女はカブヒンドの命令があるまでは声も控えている。
「メクラ、イけ!」
女は自慰の魔法で自らを刺激し、絶頂させる。
「あうっうっ…ァ…」
何が腹立たしいのかカブヒンドは髪を掴み上げ、執拗に尻や腰を叩く。
耐える女が叩かれるたびにピクと反応するのが、さらに腹立たしいようだ。
陰茎を口で舐めさせる。両手で頭を掴み、乱暴に奉仕させた。一度では足りず、口内に精液を2度注ぎ込み、カブヒンドはようやく女を解放した。
力なくベッドに倒れ込む女の体は青アザや赤い手形などがあちこちにのこっている。
「今日、式典ではな。お前はワシの隣で着飾って座っているんだ。」
隣に座るカブヒンドが女に言う。
女はカブヒンドの飾りであった。
女は小さく頷く。
カブヒンドがなにか閃いた。
「そうさな。ワシはキレイな女が体の傷を服で隠しているのが好きなのだ。」
女の体を舐め回すようにみる。
「足りぬ。足りぬのう。」
手で女の体をまさぐる。ときどき痛むのか、女が体をすくめる。
カブヒンドは女の手を乱暴につかむと、部屋の中央にひきずった。
女は抵抗らしい抵抗はしない。
カブヒンドが女の両手を帽子掛の棒にカーテンタッセルで縛った。
女はここではじめて恐怖したか、肩をすくめる。ふるえている。
背後にカブヒンドの気配がする。何かを持ち、掌にあてて音を立てているのがわかる。
バシッ!
カブヒンドは鞭で調度品を叩いて音をだす。
バシッ!
再び叩く。今度は女が「ひっ」と怯えた。
「おやめください、カブヒンドさま。お願いです。」
女が口を開く。
「顔はな、キレイでなくてはならん。体はな、傷ついてなければならん。わかるだろ?」
女は小さな声を震わせながら命乞いをする。
カブヒンドが鞭を女の肩に乗せ、撫ぜるように背中をはわせた。
女は歯を震わせはじめ、さめざめと泣き出す。
鞭に恐怖している。
カブヒンドの嗜虐心に火がついた。
鞭を構える。鞭が空を切る音を出す。
女は肩をすぼめこわばったその時!
「待った!」
ガシャーン!窓から2人が乱入!
「どーも、ベイリーでーす。」
「アゼミだ。失礼する。」
「なにやつ!!」
「いま自己紹介したとーり!ベイリーちゃん、です!」
アゼミ「自分にちゃん付けするんだな。」
「かわいーっしょ!」
ベイリーは可愛いというより、面積の少ない扇情的な服を着ていた。
「貴様ら、アラシェリーケが飼ってる小娘どもだな。出会え、出会え!賊だぞ!」
カブヒンドが叫ぶが一向に誰もこない。
「みなさん、外で満足してスヤスヤお眠り、です。」ベイリーがポーズをキメる。
アゼミ「礼をしに来た。」
左目の眼帯をめくり、空洞になった目をちらりとカブヒンドにみせた。
「ほう…ワシ好みのメクラだ。」カブヒンドがうそぶく。
「その縛ってる女の人を解放してあげて!」
「さっきから貴様らワシを誰だと思ってる。ワシは」
最後まで言わせずベイリーがカブヒンドをくみしき、舌なめずりを見せつけた。
「目の見えない女の人じゃないと興奮できない変態でしょ?でも私そーゆー人もいてもいいと思う。」
アゼミがカブヒンドの顔の前でしゃがむ。
「お前のおかげでベイリーを2倍見つめる事ができると気付けた。感謝するぞ。」
「ワ、ワシではない。それについては陥れられたのだ。誰だかは知らんが、雌豚に決まっておる!」
「そ、そうだ!あの雌豚めがワシの名を使って貴様らを襲わせた。そうに決まっておる!…うっ」
ベイリーがホールドしたカブヒンドの股間を腰でひねりあげた。
「仮にそうだとしても、そもそもアゼちんの目ん玉くり抜いてって摂政さんに頼んだのアンタでしょ。」
「確かにワシは取引の一環でそういう条件は出したが、実際やったのは…」と、ここまでしゃべりカブヒンドは「相手視点だと、免罪要素が皆無だな。」と気づく。
「あひ…!」
ベイリーがカブヒンドの陰茎を爪でつーっとなぞった。
「何升だしたい?」ベイリーが尋ねる。
「何升?」
「精液」
「人間が出していい単位じゃない!」
「で、何升?」
「そんなに出らん!」
ベイリーがアゼミを向く。
「何升?」「十升」
3分後
断末魔の絶頂
カブヒンドは十升の精液を噴火させ、部屋にまき散らし、もともと痩せぎすの体をさらに干物のように細らせて乾いた。
「ワ…ワシを」
「アゼちんが、これで勘弁したげるって。」
ベイリーが胸を強調した艶めかしポーズをとり、ウインクする。
「でも」
「私もムカついてる。アゼちんの目のこと。これは私の怒り、ね。」
ベイリーがカブヒンドの男を猛スピードで擦ると、陰茎の先からぷくっとひとたま赤い血の球がでてきた。
精子が尽き、こすられすぎた陰茎が咲かせた最期の花だった。
カブヒンドは泡をふき、完全に沈黙した。
アゼミは盲目の女性の手を解き、怪我に軟膏を塗っている。
「アラシェリーケ摂政。実際に私の目を奪ったのはヤツだろうな。」
「やっぱあのキレキャラのおばさんかー」
アゼミ「この軟膏を置いていく。1日に一度塗り、清潔にしておけばほどなく治るであろう。
………?」
女が小さな小さな声で何か言っている。
「…さまは…で」
ベイリーとアゼミは手を耳にかざし、すませる。
「あなたさまがた…もしや、マガッヒ様のお味方…でしょうか。」
ベイリーが仁王立ちになり腕組みをする。
「ふっふーん。娘、でっす!」
「あああ…」
女は神にそうするように、ベイリーとアゼミをあがめた。