※この作品はR-18です。

厄災の魔窟 ―魔界の皇太子誕生―   作:裏の影

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 己の中で渦巻いていた感情を吐き出した騎士。

 ダークエルフはその体へとまたがり、ご褒美を与えた……。


秘めたる種の芽吹く時

椅子のように脚を曲げる男の逞しい躰が、その上で跳ねる褐色の腰を受け止めていた。

 

「俺っ、もう……」

男が呻くように声を上げる。

 

彼は暴れる細い腰を抱き、自分の下腹へと引き寄せた。

 

「はぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡」

褐色の顔が叫び声を上げ、その身を大きく震わせる。

 

そして、花びらを纏わぬ雄しべから、花種の露を『キラキラ』と舞わせた……。

 

降りて乱れる長い銀色の髪。

舌っ足らずな様子で言葉が発せられる。

 

「あひゃ♡……キミのあららかいもろが、わらひの中を撃ってるぅ♡♡♡」

 

逞しい躰の男は眉間を寄せながら、琥珀色の躰を『ギュッ』と抱き締めた……。

 

すっかりとその行為に釘付けにされていた碧眼の青年。

 

「酷い……」

白銀の鎧の乙女は唸るように呟いた。

 

暫くの余韻の後、搾り取った抜け殻を吐き出す臀部。

 

男は脱力して、後ろへと倒れ込んだ。

 

白い糸をだらしなく吐く彼の弱虫。

褐色の細い指が、それを摘まんで言った。

「この子はダークエルフがお好みだってさ……ねえ?」

 

そして、邪悪な笑い声が響かせられた……。

 

「くっ……」

歯を噛む乙女。

 

その時。

「ミュウ!」

蒼き小さな獣が彼女の足元で鳴いた。

 

「ルシェイル……」

乙女がその名を呼ぶ。

すると、その意識は真っ白な空間へと飛んだ。

 

「何、これ……?」

目を開けた乙女の瞳に映ったもの。

 

それは、空中に浮く青い種から蔦のように伸びて、その先で芽吹く『碧い芽』だった……。

 

その時。

 

魔法の蔦に足を囚われていたエルフが、緩んだそれを蹴るように解いた。

 

体へと引き戻される乙女の意識。

 

「うぐっ!」と呻き声が鳴る。

 

彼女の目線の先には、肘を後ろへと突き出すエルフと、その足元で倒れる褐色の体があった。

 

「私の心をもてあそんで……許さない……」

エルフが唸り声を上げる。

 

「みんな!今です!」

乙女はそう叫ぶと、剣を素早く構えた。

 

「チッ!」

ダークエルフは表情を歪め、舌打ちを鳴らした。

 

栗色の髪の青年はその雪肌を覆うように、エルフの前で剣を立てていた。

 

彼を眺める乙女の心……。

 

白銀の鎧が褐色たちへと身を躍らせる。

 

そして、戦いが始まった……。

 

褐色の体が、次々と地に横たわっていく。

 

ここまでの戦闘で積み上げられた経験値。

レベルの上がっていた乙女たちは、戦いを有利に進める事ができた。

 

乱戦の中、戦棍を振るう女神官。

彼女は転がる瓶を拾い上げ、その中を指ですくった。

「これは……⁉」

 

彼女はそれを、戦闘で負わされた傷へと塗り付ける。

 

すると、みるみるうちに肌が綺麗に修復された。

 

「私たちが使う、回復魔法薬……」

考える間もなく、敵の剣が彼女を襲う。

 

女神官は瓶を前に投げつけると、再び戦棍を構えた……。

 

「呪文の詠唱が出来ない……」

魔法少女は杖を長く持って、不格好に左右へと振り回している。

 

壮年の男は、依然としていびきをかいていた……。

 

褐色の軍団に守られた琥珀色の美しい躰。

その目が、青年の碧眼を見据えて声を投げた。

「君の剣には、迷いがあるね……」

 

栗色の髪の青年が動きを止めた。

 

「佞言に惑わされないで!」

エルフが力強く青年へと放つ。

 

青年は背中越しに頷くと、剣を振って敵に打ちかかろうとした。

 

すると何者かが、彼の前に立ちはだかった。

 

「俺は、もう迷わない……」

 

大剣を持つ重厚な鎧の騎士。

 

彼はその鋭い先を青年へと向ける。

そして鎧の重さを感じさせない身のこなしで、青年へと斬りかかった。

 

青年はその曇りのない攻撃を、剣で受け止めた……。




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