ダークエルフはその体へとまたがり、ご褒美を与えた……。
椅子のように脚を曲げる男の逞しい躰が、その上で跳ねる褐色の腰を受け止めていた。
「俺っ、もう……」
男が呻くように声を上げる。
彼は暴れる細い腰を抱き、自分の下腹へと引き寄せた。
「はぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡」
褐色の顔が叫び声を上げ、その身を大きく震わせる。
そして、花びらを纏わぬ雄しべから、花種の露を『キラキラ』と舞わせた……。
降りて乱れる長い銀色の髪。
舌っ足らずな様子で言葉が発せられる。
「あひゃ♡……キミのあららかいもろが、わらひの中を撃ってるぅ♡♡♡」
逞しい躰の男は眉間を寄せながら、琥珀色の躰を『ギュッ』と抱き締めた……。
すっかりとその行為に釘付けにされていた碧眼の青年。
「酷い……」
白銀の鎧の乙女は唸るように呟いた。
暫くの余韻の後、搾り取った抜け殻を吐き出す臀部。
男は脱力して、後ろへと倒れ込んだ。
白い糸をだらしなく吐く彼の弱虫。
褐色の細い指が、それを摘まんで言った。
「この子はダークエルフがお好みだってさ……ねえ?」
そして、邪悪な笑い声が響かせられた……。
「くっ……」
歯を噛む乙女。
その時。
「ミュウ!」
蒼き小さな獣が彼女の足元で鳴いた。
「ルシェイル……」
乙女がその名を呼ぶ。
すると、その意識は真っ白な空間へと飛んだ。
「何、これ……?」
目を開けた乙女の瞳に映ったもの。
それは、空中に浮く青い種から蔦のように伸びて、その先で芽吹く『碧い芽』だった……。
その時。
魔法の蔦に足を囚われていたエルフが、緩んだそれを蹴るように解いた。
体へと引き戻される乙女の意識。
「うぐっ!」と呻き声が鳴る。
彼女の目線の先には、肘を後ろへと突き出すエルフと、その足元で倒れる褐色の体があった。
「私の心をもてあそんで……許さない……」
エルフが唸り声を上げる。
「みんな!今です!」
乙女はそう叫ぶと、剣を素早く構えた。
「チッ!」
ダークエルフは表情を歪め、舌打ちを鳴らした。
栗色の髪の青年はその雪肌を覆うように、エルフの前で剣を立てていた。
彼を眺める乙女の心……。
白銀の鎧が褐色たちへと身を躍らせる。
そして、戦いが始まった……。
褐色の体が、次々と地に横たわっていく。
ここまでの戦闘で積み上げられた経験値。
レベルの上がっていた乙女たちは、戦いを有利に進める事ができた。
乱戦の中、戦棍を振るう女神官。
彼女は転がる瓶を拾い上げ、その中を指ですくった。
「これは……⁉」
彼女はそれを、戦闘で負わされた傷へと塗り付ける。
すると、みるみるうちに肌が綺麗に修復された。
「私たちが使う、回復魔法薬……」
考える間もなく、敵の剣が彼女を襲う。
女神官は瓶を前に投げつけると、再び戦棍を構えた……。
「呪文の詠唱が出来ない……」
魔法少女は杖を長く持って、不格好に左右へと振り回している。
壮年の男は、依然としていびきをかいていた……。
褐色の軍団に守られた琥珀色の美しい躰。
その目が、青年の碧眼を見据えて声を投げた。
「君の剣には、迷いがあるね……」
栗色の髪の青年が動きを止めた。
「佞言に惑わされないで!」
エルフが力強く青年へと放つ。
青年は背中越しに頷くと、剣を振って敵に打ちかかろうとした。
すると何者かが、彼の前に立ちはだかった。
「俺は、もう迷わない……」
大剣を持つ重厚な鎧の騎士。
彼はその鋭い先を青年へと向ける。
そして鎧の重さを感じさせない身のこなしで、青年へと斬りかかった。
青年はその曇りのない攻撃を、剣で受け止めた……。
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