※この作品はR-18です。

厄災の魔窟 ―魔界の皇太子誕生―   作:裏の影

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 遂に皇女の剣が抜かれ、クーザーの影を見せつけられた勇者。

 その頃、教会の狂犬は、姿を消した主を探すべく奔走していた……。


刃の映し出す真実

暗い坑道に光が伸びて、跳ねる足音が岩肌に響く。

 

白き衣を纏う長髪の男は、腰の剣を揺らしながら身を急がせていた……。

 

道の脇から誰かが現れる。

 

長髪の男は声を低くして唸った。

「お前が『アモン』か?」

 

獅子を思わせる大きく跳ね上がった髪。

線の模様が入った白い顔が口を開く。

「俺は玉園の守護者『エルーク』……」

 

エルークは目を細めて言った。

「ほほう……お前、剣を扱うのか……」

 

黒ずくめの姿が、人差し指で頭上に円をなぞる。

すると天に光の輪が現れ、その中から一振りの長剣が現れた。

 

「俺の名は、クーザー……」

その光景を見て名乗りを返す長髪の男。

彼は剣の柄を握り、応えた。

 

その時クーザーは、何かを思い出したかのように『ピクリ』と肩を動かした。

 

「フッ……」

彼は髪を前に垂らすと、不敵な笑みを浮かべた……。

 

その頃、碧眼の青年は夢を見ていた……。

 

彼の腕を引く二人の女性。

「――もおっ!いったい誰と結婚するの?」

 

右には麗しの皇女さま。

左にはいとけない魅力を放つ、黒衣の少女がいた。

 

腕に当たる対比するような胸が、彼を存分に魅了していた。

 

顔を赤くして、股間を膨らませる青年。

すると彼の後ろに、別の膨らみが当たった。

 

「私じゃ駄目かな……」

その耳元で、金髪の麗人が吐息を吐く。

 

青年は鼻息を荒くして目を閉じた。

 

すると、聞き覚えのある声が耳元で囁かれた。

「御子よ、私の最高の回復秘術で癒してやるぞ……」

 

「うわぁぁぁっ!」

碧眼を開ける青年。

彼は甘い夢から覚まされた……。

 

聞こえてくる荒い鼻息。

 

「んんんんんっ……⁉」

彼はその唇を、誰かに塞がれていた。

 

脂肪を蓄えた頬が顔から離れる。

 

「目を覚ましたか……はぁ、はぁ……」

 

その唇を舐める顎には、唾液が『ベットリ』と光っていた。

 

「ええっ!大司祭……さま⁉」

青年は声を震わせる。

 

薄暗い部屋。

 

栗色の髪の青年は勇者の前掛けを着たまま、寝具へと寝かされていた……。

 

「キス!?まだ誰とも……うわぁぁぁっ!」

彼は声を上げながら上体を起そうとした。

しかしその後ろ手に縛られた躰が、太い腕に押さえつけられる。

 

「おっと!」

男は、肥大して弛んだ肌を全て晒していた……。

 

『チュクッ、チュクッ、チュクッ……』

ふくよかな男から、何かを煉るような音が鳴りはじめた。

 

青年は音の方へと目だけを向ける。

 

男は桃色の柔らかそうな筒に、自分の股のモノをゆっくりと抜き挿ししていた……。

 

『ゴクリ』と言う音が鳴る。

 

「何だっ?……くぅっ……これが気になるか……」

男は、筒で搾り上げる蜜を纏った幹を見せつけた。

 

青年は素早く顔を反対側へと向ける。

男は妖しい音を鳴らしながら、青年へと体を密着させて耳元で囁いた。

 

「これは、これからお前が塞ぐ……んっ♡『逢魔の扉』だ……くうっ♡」

 

「ええっ!」

青年の顔が、瞬時に赤く染め上がった……。

 

暗い通路では長髪の男が、岩壁に背を付けて腰を降ろしていた。

 

転がるランタンが男の姿を照らす……。

 

所々引き裂かれた白き衣。

赤い斑点が腹を大きく染めていた。

 

彼は手を震わせながら、刃の折れた剣を目の前にかざした。

 

揺れる刀身が男の顔を映す。

 

心の真実を語るその表情。

 

『カラーン……』

金属の跳ねる音が、空虚に鳴り響いた……。

 

坑道を走る白銀の鎧の女。

彼女は抜き身の剣を握っている。

 

その前では彼女を導くように蒼き小さな獣が、暗い道を駆けていた。

 

――彼は無事ですかね……。

皇女は刃に映る、自分の顔を見た……。




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