彼女の前に、上位悪魔『アモン』が立ち塞がった……。
金色の逆立った髪と白い顔を映す、鏡のように美しい刃。
剣を交える合間、鎧の女の脳裏にある疑問が浮かぶ……。
――そう言えば、この『アモン』とか言う上位悪魔……他の悪魔のように、武器に音を伴わせた攻撃をしてこないの?
女の目線の先。
悪魔の手には神官の標準装備である、凡庸な戦棍が握られていた……。
白い顔が口を開く。
「キサマは、その実力に釣り合わぬ剣を持っているようだな……」
言葉の意味が理解出来ない鎧の女。
彼女は聞き直す。
「それは、どういう事……」
額より垂れる冷たい汗。
彼女の剣士としての感覚は、その違和感の正体に気づいていた……。
「まさかワガハイが、初心者の訓練につき合わされるとは……」
悪魔により確定されたその言葉。
鎧の女は言葉を失った……。
自分の身分を保障する壮麗な宮殿、精強な軍事力、無礼を裁く法……。
それらの一切無い魔窟の中で、彼女を典雅たらしめていたものは、その剣の技であった。
しかしそれを無くした今、彼女に残されたものは、男に堕とされた証のみだった……。
「うわぁぁぁっ!」
鎧の女は叫びを上げながら、目の前に立つ最悪へと打ちかかった。
白塗りの悪魔は『スッ』と息を吸い込む。
「奴の力は、まさか……」
戦いを見守っていた金髪の麗人が呟く。
そして悪魔はその口を、向かってくる女へと開いた。
「ン、ナァァァァァァッ!!」
響き渡る鋭い高音の咆哮。
「キャアァァァッ!」
女はとっさに聖剣でその衝撃波を受けるも、数十歩ほどの距離後ろへと吹き飛ばされてしまった……。
その頃、薄暗い部屋の寝具の上。
臀部を上げて膝を付く栗色の髪の青年。
ふくよかな男は青年へと覆いかぶさり、その弛んだ腹を若い背中へと押し付けていた。
男は桃色の筒に収めた青年の股の聖槍を
『チュクッ、チュクッ……』
と音を立てながら弄んでいた。
彼は青年に囁く。
「こんなに硬くして……御子はしごきが好きよのぅ……」
「やぁっ……違う……」
青年は碧い瞳を潤ませながら弱々しく放つ。
男は後ろ手に縛った青年の躰を持ち上げ、寝具から膝を降ろさせた。
『パチッ、パチッ……』
寝具の縁に据え付けられた革の帯で、青年を咥え込む桃色の筒を固定するふくよかな男。
彼は青年の頭を押さえる。
「くっ……」
ふくよかな男は透明の瓶を取り出し、中の黄金色の粘液をすくった……。
「ひいっ!」
突然襲ってきた感覚に声を上げる青年。
「たっぷりとこれを塗っておかんとな……」
青年の後ろで窄められた穴へと、指を滑り込ませながら男は言った……。
女は身を横たえ、岩の天井を見ていた。
――あいつの力は、声だったのね……。
彼女は軋む体をゆっくりと起こす。
「ミィウ……」
その傍らへと、蒼き小さな獣が身を寄せた。
「ルシェイル……」
女は、その名を呟く。
すると彼女の意識が、いつものように遠のいていった……。
「はっ!」
目の前に広がる真っ白な空間。
「ええっ!?」
女は声を上げる。
宙に浮く青い蕾が今まさに、花弁の覆いをほころばせようとしていた。
「あの花……あんなに大きく……」
皇女は息を飲みながらそれを眺めた……。
太い指が青年の尻肉を掴んで、彼の新星印を暴く。
凶暴さを見せる股の雄々しい部分をそこに当て、ふくよかな男は言った。
「ダークエルフたちの戯れを見てから、お前はこれを望んでおったのであろう?」
「やめて……うぐっ!」
青年は口をつぐむ。
「あっ、咲く……」
皇女の瞳に、碧い花弁が開いていく様が映っていた……。
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