突如として現れた黒衣の女が魔法の炎でそれを焼き尽くすも、その火の壁には、大量の虫の姿が照らされていた……。
黒衣の女の足元……。
その踵へと六本脚の虫が忍び寄る。
彼女がその気配に気づき後ろを振り返った頃には、無数のこぶし大の魔蟲がその足元を囲っていた。
音を鳴らす虫。
「ママ、ママ……」
黒衣の女は声を上げた。
「ひぃっ!私はママじゃない……!」
不意を突かれた彼女は、涙目の顔を見せた。
しかし虫たちは容赦なく衣の裾から中へと潜り込み、その女体を一斉に駆け登り始めた。
「ひいぃぃぃっ!」
生脚を這う虫たち。
女は悲鳴を上げる。
女は黒い衣を脱ぎ捨てる。
その中には下着すら纏わぬ、あられもない姿が収められていた……。
「これでは魔法が使えない……」
そう声を震わせる彼女。
無毛の股へと魔蟲が張り付く。
『ツプッ』
侵入する魔蟲の頭。
「ひぃっ!」
彼女はそう声を上げ、木の杖を手放した。
『カラーン』
丸腰になった彼女は、股の虫を素早く払う。
しかし這い登る虫が彼女の胸へと到達した。
『ジュルジュルジュル……』
その頂きを覆う魔蟲から音が鳴り始める。
「はあぁぁぁっ!」
身を反らせて喘ぐ女。
彼女の目が、薄目に開けられる……。
その目の前では倒れていたうら若き女が、同じく一糸纏わぬ躰をゆっくりと起こしていた……。
その頃蝋燭の灯りに照らされる広間では、壮年の男が熟れた年頃の女神官を羽交い締めにしていた。
白銀の鎧の女は襲い掛かる悪魔の剣を聖剣で受け止めると、その光景に声を上げる。
「あなたたち!こんな時に何をしているの⁉」
壮年の男は語り始めた……。
「魔窟で貯めた欠片を金に換えてさぁ……」
瞳を閉じて顎を引く女神官。
男は顔を背けて言葉を放つ。
「お前と一緒になりたいんだ!」
必死な様相で叫ばれる叫び。
その想いは悪であるのか、善であるのか……。
女神官は瞼を閉じた。
突然の愛の告白が行われる中、鎧の女は剣技を振るい続けた。
――こんな時に……。
彼女は崩れた勝算に焦りを覚える。
『カキーン!』
その迷いをあざ笑うように、悪魔の剣が聖剣を弾き飛ばした。
「しまった!」
回転しながら放物線を描く剣。
それは『ソリッドペネトレイター』という剣の名の通り、地面へと深々と突き刺さり、その刀身を立てた……。
大量の魔蟲にその躰を覆われる女を前にして、肌を全て晒したうら若き女が立ち上がる。
その下腹部に刻印されているハート型の紋が、水色の光を放った。
「今……楽にしてあげる……」
彼女はそう言うと、魔蟲に覆われる女の方へ歩みを始めた……。
「もがぁっ!」
魔蟲群に身を包まれる女の口の中へと、虫の体が侵入する。
「ママ、ママ……」
虫より鳴る音。
黒い殻が、その幼さを残す美しい顔を覆い、視界を遮った。
『ツプッ……』
股へと張り付いた一匹が、頭から女の股の裂け目へと侵入を試みる。
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙っ!」
口を塞ぐ虫の隙間から漏れる悲鳴。
女の股からはその不快感を緩和するための、諦めの体液が流れ始めていた……。
『ヌルッ……』
容易に侵入していく魔蟲の頭。
「ママ、マ……マ」
しかし、その音が途中で止む。
虫を掴む光を帯びた手。
「えいっ!」
うら若き女は声を上げながら、向かい合う女の股に張り付く一匹を、その手で引き剥がした。
『ヌルッ……』
深く入り込もうとしていた魔蟲の頭が、女の股より抜かれる。
手の中で虫を逝かせるうら若き女。
虫の顎から、白い液体が『ビュッ!』と吹き出し、うら若き女の顔を汚した……。
彼女は粘液を手で拭うと、虫の層をなす女の躰へと再び手を伸ばした……。
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