オレ様っ娘な相棒(ドラゴン)は、エロ本なんかに負けたくない!〜共に世界を救った二人が、人生のパートナーになるまで〜 作:APP3
『覚悟は良いか? ダイチ』
言葉はなかった。
ダイチは、右手でレッドラグーンの左手を掴み、指を絡めるだけ。
それだけで、全ては伝わった。
『うぅ……くっ』
痛みに耐える、痛々しいうめき声。
少しずつ、少しずつ腰が降ろされ、進む度に形が変わり、包み込んでいく。
柔らかな肉を押し広げていく感覚。
ぎゅうぎゅうと締め付け、ダイチのソレに内包する熱を吸い取ろうとしてくる感覚。
熱い、苦しい。でも、離れたいとは微塵も思えなかった。
「ドラっ……グーン」
どれもこれも初めてで、ダイチは必死に歯を食いしばる。
苦しそうに顔を歪ませる相棒に声をかける余裕もなく、ただただ黙って受け入れるしかない。
そんな情けない自分を思うと、胸の真ん中に、冷たい石を押し込まれたような重さを感じてしまう。
『ダイ……チ…………もっと、力、込めてにぎっ……て?』
「……わかった」
言われた通り、指を絡ませ、握った手に力を込める。
肌が白くなるほど、強く、硬く。
震えながら、腰を落としていくレッドラグーン。
その震えが、繋がる手と下半身から、伝わってくる。
『あぁっ……!』
そして、ついに一番深くまで届いた。
このまま少しでも動けば、我慢できず、熱を放出してしまうだろう。
『はぁ……はぁ…………奥まで、入ったな』
レッドラグーンはそのままダイチの方へと倒れ込む。
ダイチは手を握りながら、まだ開いている左腕をレッドラグーンの背中に回す。
『なぁ……ダイチ?』
「どう、した?」
『……この身体はな、精霊王から習った術を使って作ったのだ』
レッドラグーンは耳元に顔を寄せ、ささやく。
耳にかかる甘い吐息がくすぐったい。
『簡単に言えば、この身体はオレ様の魂そのものだ。オレ様の言っている意味……わかるか?』
「……」
『オレ様に初めて傷を付けたのだ。他の誰でもない、ダイチが』
『誰にも傷付けられることのなかった、無敵の魂に、深い深い、消えることの無い傷をな』
『これがダイチの証だ。オレ様の心と体、そして魂まで。オレ様の余すことなく全て、ダイチのモノだという証だ』
──その言葉を耳にした時、心が揺れた。
愛する相棒と繋がれた幸福感とは別の何か。
ダイチはレッドラグーンの背中に回した腕に力を込める。
『……ダイチ?』
黒く、もやもやとした、多分いけない感覚。
腕の中の愛する相棒を、他の誰にも渡したくないという、真っ黒な感覚。
顔を寄せ、レッドラグーンの頬に軽く唇を落とす。
どうしたのかとこちらに顔を向けたレッドラグーン。
『んっ……』
その唇に、もう一度キスをする。
今度は深く、落ちていくように長く。
『ぷはぁっ……はぁ………ダイチ……? どうしたのだ?』
「俺…………誰にもドラグーンを渡したくない。離れたくない。ずっとずっと、一緒にいたい」
止まらない。
真っ黒な思いが、留めどなく溢れてくる。
「俺を一人にしないでくれ……ずっと側にいてくれ……」
この温もりが失われることを考えたら、怖くて怖くて仕方がない。
『ダイチ。起き上がるから腕、退けてくれないか』
「……ドラグーン?」
レッドラグーンに言われた通り腕を退けると、温もりが遠ざかってしまう。
繋がれていたはずの手も離れ、レッドラグーンの温もりを感じられるのは、今も尚、深く繋がっている場所だけになった。
ダイチの胸板に手を添え、腰を上げ始めるレッドラグーン。
どんどん繋がりが浅くなり、赤く塗れた自身の熱が見えてしまう。
そして、そのまま抜けると思った瞬間──思いっ切り、腰を叩き付けられた。
「かっ!?」
得体の知れない、暴力的な快感がダイチを襲う。
真っ白になった頭をどうにかしようとするも、もう一度、先程よりも大きな快感が押し寄せる。
「ドラグーン! 待って! 待って!!」
どこか湿った肉と肉がぶつかる音と、ダイチの制止の声が部屋に響き渡る。
巫山戯た快感に視界をチカチカさせながらも、何とか止めようとレッドラグーンの腰を押さえる。だが、止まらない。
『なぁっ……ダイチ! んっ、あんっ……オレ、様が、ダイチを離すと、思うか?』
『こんなこと、するの、も……あぁ、んんっ……お前だけだ、ぞ? ダイチ、だから……したいん、だ!』
腰の揺れに合わせて揺れる、淫らに喘ぐ相棒の声。
『離す……ものか! 絶対に! ダイチの全部……全部全部全部全部!! オレ様の、モノだ! 誰にも……渡すものか!! それが世界の理であっても! 永久に! 永遠に!!』
「ドラグーン……! もう──!」
『出して! 全部! オレ様の魂の一番深くに刻み付けて!! オレ様がダイチのモノだって刻み付けてくれ!!』
そして──ダイチの熱が、一番奥に、注ぎ込まれた。
魂すら焦がしてしまうのではないかという程の熱が、何度も、何度も。
『あっ……! あぁっ!!』
レッドラグーンもその熱を感じてか、背を反らし、身体を震わせ、締め付けてくる。
「はぁ……はぁ……」
『あぁ……あぅ』
二人の息が重なる。
跨るレッドラグーンの震えが治まると、ダイチは上半身を起こし、抱き締めた。
「ドラグーン」
『ダイチ……』
「……ありがとな。俺のために」
『ふふっ……今度はダイチからしてくれよ?』
「…………いいのか? その、またしても……」
レッドラグーンも背中に手を回し、同じように抱き締め返してくる。
『当たり前だろう? それに……オレ様も、またしたいって思うから……』
汗で前髪が張り付き、頬を染め、微笑む親友の姿。
そんな姿を見てしまうと、また下半身に血が巡っていくのが分かってしまう。
『んっ…………ダイチ? まだしたいか?』
「ッ!! し、したいけど! 明日も学校だし!」
『そう、だな……じゃあ、また明日だな』
腰をゆっくりと上げ、今度は叩き付けられること無く、抜けきった。
一気に広がる開放感と、冷えた空気にさらされスースーする。
『シャワー、浴びにいこうか』
「おう」
レッドラグーンに支えられながら立ち上がる。
絡めた指を離さないまま、二人で浴室へと向かった。