オレ様っ娘な相棒(ドラゴン)は、エロ本なんかに負けたくない!〜共に世界を救った二人が、人生のパートナーになるまで〜 作:APP3
「さ、触るからな?」
『……いいぞ』
目の前に無防備で立つレッドラグーンにまで聞こえてしまうのではないかと思える程の心音。
その心音を無理やり抑えつけながら恐る恐る手を伸ばす。
そしてそのまま、ダイチの指が──レッドラグーンの胸に触れた。
少し触れただけで沈み込む、柔らかな感触。
『んっ……』
「へっ、変な声だすなよ!」
レッドラグーンから溢れた甘い声に、思わず手を引っ込めてしまう。
『すっ、すまない! 大丈夫だから……その、続けてくれ』
頬を赤く染め、顔を逸らしながらも、目線だけはこちらに向けるレッドラグーン。
その瞳にはどこか戸惑いの色が浮かんでいた。
「……いくぞ」
震える手をもう一度伸ばし、今度は先程よりももっと優しく触れる。
ダイチの指先が鎖骨をなぞり、そのまま胸元へと続く曲線に沿って滑り落ちていく。
そしてそのまま、ダイチの指先がレッドラグーンの水滴弾く鱗に辿り着き、硬い感触が指先を止める。
『……んんっ……ぁ』
生まれてこの方聞いたことのない、蕩けそうな声。
そんな声を、レッドラグーンが自分の指を噛み、出さないように我慢している。
自然とダイチの手は、レッドラグーンの手に余る熱の塊を掌に収めていた。
鱗のつるりとした硬い感触と、その下に感じる柔らかでいて芯のある反発力のコントラスト。
『……んぅ……ダイ……チ』
「はぁっ、はぁっ」
──気がつけば、思い存分に楽しんでいた。
二つの果実を両の手で覆い尽くし、揉みほぐす。
動かせば動かすほど、乱れ、こぼれる嬌声。
『うぅん……はぁ……ダイチ、ごめん………変な声……がまん、できない……』
「はぁっ……はぁっ…………ドラグーン」
瞳からは涙が溢れ、赤く染まる頬を濡らす。
自身を象徴するような真っ赤な髪は乱れ、肌に張り付き、体のラインを一層強調させる。
「ドラグーン──綺麗だ」
『だい……ち?』
そんな姿を見て、言葉に出さずにはいられなかった。
「綺麗、本当に綺麗だ。可愛くて、俺のためならなんでもしてくれて、俺、おれ……!」
『あっ……』
ダイチはレッドラグーンの首元に顔を寄せ、唇を押し付ける。先程レッドラグーンにされたように、何度も、何度も。
押し付ける度、熱気こもる浴室に響くリップ音。
その音が鳴ると同時に体を震わせるレッドラグーン。
レッドラグーンは手を伸ばし、首元に顔を埋めるダイチの腰に手を回し、自分の方へと体を密着させた。
「うわっ……ダメだって」
『ダイチ…………なにがだめなんだ……?』
「くっついてるから! ぅう……」
ダイチの、自身の意志を裏切り熱く猛った剛直が、レッドラグーンの平らな腹へと容赦なく押し付けられる。
『手……止まってるぞ?』
「っ! 知らないから、な……!」
ダイチは止まっていた手を再度動かす。
それと同時にレッドラグーンは腰をくねらせ、突きつけられた無骨な熱源を腹に擦りつけ刺激する。
熱源から先走る熱に、泡と汗が混じり合う淫らな音が響く度、二人の吐息が重なった。
「ドラグーン……!」
『ダイチ……ダイチ!』
二人の息が絡む。
レッドラグーンは獲物を逃がさない獣かのようにダイチの背中に爪を立てる。
そして、少しの隙間を許さず、限界まで体を押し付けられると──柑橘系のボディソープの香りが、頭を支配した。
首元に顔を埋め、揉みしだいていたダイチだったが、立ち登る快感に耐えかね、手を止め顔を上げる。
「ドラグーン……ごめん、ちょっと離れて……このままだと汚しちゃうから」
『フゥ……フゥ……』
「ドラ、グーン? 一回、止まって……!」
──目と目が合う。
はっきりとした意思が宿る、熱い瞳だ。
昨日とは違い、レッドラグーンが我を忘れ、夢中になっている訳ではないことが分かる。
それでも、制止を聞かず止まらない、レッドラグーンの動き。
これ以上動かれ、擦られてしまえば昨日と同じように達してしまうだろう。
そうなれば、レッドラグーンを汚してしまう。
なんとか離れようと、レッドラグーンの肩を押そうとしたその時、
『……気にせず出していいぞ?』
吐息混ざるレッドラグーンの声が、ダイチの耳をくすぐった。
「──っ! ごめん……!」
限界だった。
ダイチはレッドラグーンの背中に手を回す。
レッドラグーンの腹に押し付けられた、ダイチの猛り狂う熱の塊と腰が大きく跳ねる。
『あっつ……』
「はぁ……はぁ……うぅ」
何度も、何度も、体を震わせる。
その度に、レッドラグーンとダイチの密着した腹の間の滑りが良くなっていく。
震えが収まると、ダイチはレッドラグーンを離し、後ろに下がった。
熱を逃がし始めた熱源から、白濁のアーチが放たれる。
彼女の滑らかな腹を汚しながら、淫靡な音を立ててそれは描かれた。
『ふふっ……ダイチの……熱いのが、オレ様を溶かそうとしているみたいだ』
レッドラグーンは自分の腹を飾り付ける、欲望の匂いを放つ粘液を指でなぞり、まだ飾られていない所まで広げ、伸ばす。
ソレを伸ばす指先が、鱗に守られた鼠径部まで辿り着いた時、カチャリと、爪が硬質な防壁を擦る音が鳴った。
咄嗟に謝ろうとしたダイチだったが、そんな光景を目にしてしまい言葉に詰まる。
『もう一回……シャワー、浴びないとな?』
「……そう、だな」
謝ることも感謝することもできず、シャワーの流れる音が二人を包み込んでいった。
◯───
『ぎゅー』
「ドラグーン……? 熱いから離れてくれ……」
リビングのソファの上。
二人でシャワーを改めて浴び直した後、ダイチはレッドラグーンに背後から抱き締められていた。
エアコンが効き始めるにはまだ時間がかかりそうで暑い。
『ぎゅー』
「ご飯もまだ食べてないし、お腹すいたからさ。これじゃ準備もできないって」
『……ぎゅー』
「はぁ……」
無言で抱き締めてくるレッドラグーンを横目にダイチは溜息をつく。
──風呂場を出てからずっとこの調子だ。
本人には絶対言えないが、別にこうやっているのは嫌ではない。
それでも風呂場と同じく、裸同然の格好で抱き締められてしまえば、落ち着いたばかりの熱が再発してしまいそうだ。
「──よしっ」
『あっ……』
ダイチは背中をずらし、するりとレッドラグーンの抱擁から逃れる。
『ダイチぃ……どこへいくのだ……?』
「どこって……別にどっか遠くに行くわけじゃないってば」
寂しそうな声を上げるレッドラグーンを無視し、自室へと入り、押し入れを開ける。
ゴソゴソと段ボールを漁り、ある物を取り出す。
『……ダイチ?』
ある物を手に持ち振り返ると、自室の扉の陰からおずおずと顔を覗かせるレッドラグーンと目が合う。
ダイチはそんなレッドラグーンにズカズカと近づき、手渡す。
『これは……?』
「これ。もし、その姿でいるなら着てくれ。ずっとそんな格好でいられたら流石に困る……色々と」
小学校で使っていた体操服のジャージ。
サイズも小さくなってしまい部屋着にできず、捨てるのを待っていた物だ。
ダイチから自身と同じ赤色のジャージを受け取ったレッドラグーンは、そのままジャージを抱き締めた。
『スンスン……』
「一応洗ってはいるけど……ってそんな嗅ぐなよ」
『ふふっ。ダイチの匂いだ』
「いいから早く着ろ!」
小っ恥ずかしくなったダイチは催促すると、レッドラグーンはジャージに腕を通す。
「ほら。しっかり前閉じろよ」
『んぅ…………おぉ!』
ダイチにチャックを閉められたレッドラグーンは、くるりと回る。
胸と腰の露出は無くなったが、少し大きかったのか、ジャージの裾がスカートのように見えてしまう。
「これは……失敗したか?」
『どうかしたのか?』
「いやなんでも。早くご飯の準備しよーぜ?」
『うむ。この身体になって色々とできるようになったからな!』
今の格好も中々クるものがあるなとは感じつつも、頭を振り、二人でキッチンへと向かう。
──やっぱ、赤が似合うな。
そんな時、ダイチからぽつりと溢れた呟きは、スキップしながらダイチの前を歩くレッドラグーンの耳には入らなかった。