内浦出身の高海千歌は、大学生活最後の思い出作りとしてジャングル・クルーズ旅行に参加していた。
明るいオレンジ色のセミロングヘアを優しくなびかせもみあげの部分を小さく三つ編みにした彼女は、いつものように元気いっぱいの笑顔で船に乗り込んだ。
しかし、その旅は想像を絶する悪夢へと変わる。
夜の闇に紛れてクルーズ船は密猟者たちに占拠された。
悲鳴と銃声が響き渡り、乗客たちは次々と命を落としていった。
千歌も暗い船室の隅で震えながら、冷たい銃口を突きつけられた。
「や、やだ…やめて…っ!」
その瞬間、鋭い風を切る音がした。
ガッ!
屈強な腕が振り下ろした槍が、密猟者の後頭部を的確に打ち据えた。
男は崩れ落ち、千歌の前に倒れ込む。
千歌を助けに現れたのは、褐色の肌に獣の牙のネックレスをかけ逞しい筋肉を輝かせる青年だった。
彼の名はタウ。
この地の部族に生まれ育った、誇り高き戦士である。
タウは言葉少なに千歌を抱き上げ、ジャングルの奥深くにある自らの村へと連れ帰った。
村の人々は異邦人の少女を温かく迎え入れてくれたが、千歌の心は既に砕けていた。
目の前で繰り広げられた惨劇、血の匂い、絶叫…それらが毎晩夢に現れ、千歌を深い闇へと引きずり込んだ。
(…っ!…夢……!)
毎晩のように見る悪夢に飛び起きて激しく呼吸しながらも安堵しそして凄惨な光景を思い出し涙する。言葉を失い、ただ膝を抱えて座る日々が続いた。
そんな千歌を、タウは献身的に支え続けた。
「今日は採れたばかりの木の実を差し入れに来た…美味いぞ」
「あ…どうも…ありがとう…ございます…」
新鮮な果実を差し出し
「今夜は冷えるから毛皮を差し入れに来た…温いぞ」
「あ…うん、ありがとう…」
柔らかい獣皮の毛布をかけ
「お前は故郷で人前で歌っていたことがあると言っていたな…良ければ…俺達の部族の村に伝わる歌を聞いてみてくれないか?」
「えっ?歌…?い、いいけど…」
静かな声で歌を聞かせ、時にはただ隣に座って寄り添うだけの日もあった。
タウは戦士だったが、千歌の前ではただ一人の優しい男だった。
千歌もそんな優しいタウに心を許し、傷付いた心を癒しつつあった。
そしてある夕暮れ、タウは千歌の手をそっと引いた。
「来てほしい場所がある」
そう言ってやって来たのは、ジャングルを一望できる切り立った丘の上
黄金色の太陽が地平線に沈み、緑の海のような森を赤く染め上げ、遠くの川が光の帯となって輝いていた。千歌は息を呑んだ。
「……なんで、私をここに?」
タウは照れたように笑い、ゆっくりと答えた。
「ただ……この綺麗な景色を見て、笑顔になってくれたらと思ったんだ」
その瞬間、千歌の瞳に涙が溢れた。
これまでずっと胸の奥に閉じ込めていたものが、堰を切ったように溢れ出す。
タウの優しさ、毎日そばにいてくれた温もり、言葉にしなくても伝わってくる想い…それらがようやく心の奥の閉ざされていた部分に届いた。
千歌はタウの大きな手を両手で包み込み、精一杯の笑顔で言った。
「ありがとう……タウさん。私はその優しさが何より嬉しい!辛いことも、怖いこともたくさんあったけど……タウさんの優しさで、元気が湧いてきたよ!」
タウは驚いたように目を見開き、それから優しく微笑んだ。
彼は千歌の手を握り返し、静かに囁いた。
「良かった」
夕陽に照らされた二人の影が、ひとつに重なる。
互いの笑顔と、相手を思う優しさに、恋という名の感情が静かに芽生えていることに…この時の二人はまだ気づいていなかった。
遠くで鳥たちが囀り、太陽が最後の光を投げかける中、千歌は初めて、心から安堵の息を吐いた。
ここは異国の地。
けれど、千歌は初めて「帰りたい」と思わなかった。
タウの横顔を見つめながら、ただ温かいこの手を、ずっと握っていたいと思った。
内浦の海辺の町からやってきた少女と、ジャングルの誇り高き青年。
二人の物語は、まだ始まったばかりだった。
その後、部族の集落に馴染んだ千歌はすっかり元の明るさを取り戻していた。
旅行の時に結んでいたもみあげの三つ編みを解き、明るいオレンジ色のセミロングヘアを肩に優しく下ろした彼女は、部族の女性たちが着る民族衣装に身を包んでいた。
胸元と腰を彩る鮮やかな織り布と素足に絡まる草の飾り。最初は少し照れくさそうにしていた千歌だったが今では日中、村の皆と共に笑顔で働きながら果物や野菜を運び、火を焚き、子供たちと遊ぶ元気な姿がすっかり板についていた。
夜になると、狩りから帰ってきたタウを家の前で出迎えるのが日課になった。
「!タウさん!おかえりなさい!」
「!ああ…ただいま、千歌」
焚き火の灯るタウの家で、二人はその日の出来事を楽しげに語り合う。タウが獲ってきた獣の肉を囲みながら、千歌は目を輝かせて話す。
タウは寡黙に頷きながらも、千歌の笑顔をずっと見つめていた。
日常を重ねるごとに、二人の距離は自然と縮まっていった。
互いの存在が「当たり前」になり、やがて「かけがえのない愛する人」だと二人とも心の底で自覚するようになった。
ある穏やかな午後、タウは千歌を呼び止めこう告げる。
「秘密の場所に、連れて行きたい」
そう言われ首を傾げた千歌だったがタウについて行きたどり着いたのはジャングルの奥深く、木々の隙間から差し込む光が幻想的に輝く花畑。
色とりどりの野花が一面に咲き誇り、甘い香りが風にのって漂っていた。
千歌は息を呑み、目を輝かせて叫んだ。
「すごくキレイ!タウさん、連れてきてくれてありがとう!」
その無邪気な笑顔に、タウは思わず見とれた。千歌は花々の中を歩きながらふと振り返って尋ねる。
「村の人達もよく来る場所なの?」
タウは真剣な眼差しで千歌の手を握り、静かに答えた。
「いや……ここはこの前、俺が見つけた秘密の花畑だ。千歌以外には、誰にも教えてない」
「えっ?どうして……」
千歌が驚いてタウの顔を見上げると、彼の頰は照れで真っ赤になっていた。真剣な表情と照れた様子が混ざり合い、いつもより少年のように見える。千歌もそれにつられて頰を染めた。
タウは千歌の手を強く握ったまま、声を少し震わせながら続けた。
「お前と……千歌と一緒に、この光景が見たかったからだ……!俺の大好きな千歌と!」
「!」
その言葉が愛の告白だと瞬時に理解した千歌の胸に熱い喜びが広がった。
目頭が熱くなり、思わずタウの胸に飛び込むように抱きついた。
「私も……っ!大好きなタウさんと、こんなキレイな景色が見られてすっごく嬉しいよ!ありがとう……タウ!」
「!ああ……!」
タウは低く優しい声で答え、千歌の背中にそっと腕を回した。力強く、けれど優しく抱きしめ返す。
温もりが重なり、二人の鼓動が近い距離で響き合った。
しばらくの間、ただ抱きしめ合っていた二人。
やがて少し体を離し、互いに熱い視線を絡め合う。
夕陽に染まる花畑の中で千歌のオレンジ色の髪が風に揺れタウの逞しい胸に花びらが一枚静かに落ちた。
そして…
二人は自然と顔を近づけ、ゆっくりと優しく、口付けを交わした…
柔らかな花の香りとジャングルの温かい風が、二人の初めてのキスを祝福するように包み込んだ。
この瞬間、内浦から来た少女とジャングルの青年は確かに恋人同士になったのだった…
千歌が部族の村に来て数ヶ月が経ったある夜。
部族の村は豊作を願う盛大な祭りの宴で賑わっていた。
焚き火が大きく揺らめき、太鼓の音がジャングルに響き渡る中、千歌は部族の踊り子衣装に身を包んでいた。
鮮やかな赤と金色の布が胸と腰を飾り素肌を大胆に露わにしたその姿は普段の民族衣装とはまた違う妖艶さと可憐さを兼ね備えていた。
オレンジ色のセミロングヘアを夜風になびかせ、千歌は他の村の娘たちと共に軽やかなステップと美しい歌声を披露した。
その演舞に、村人たちから大きな歓声が上がる。
特にタウは、焚き火の向こうから千歌の姿を一瞬も見逃さなかった。
火の光に照らされた彼女の笑顔、舞うたびに揺れる髪と衣装…タウの胸は熱く高鳴っていた。
ダンスが終わると、タウは人ごみを抜けて千歌の元へ近づいた。
「今から、一緒に来て欲しい場所がある。……良いか?」
真剣な面持ちで囁くタウの声に、千歌は少し戸惑いながらも頷いた。
「うん……わかった」
踊り子衣装のまま、タウの手を取って村を後にした千歌。
月明かりに照らされた獣道を進むことしばらく、二人が辿り着いたのは、静かに輝く美しい湖だった。
湖面は鏡のように澄み、満月が銀色の光を一面に落としている。
周囲の木々や花々が淡く照らされ、まるで夢の中のような光景だった。
「キレイ……」
千歌が思わず息を漏らすとタウは彼女の隣に立ち、同じく湖を見つめながら静かに語り始めた。
「この場所は……部族の戦士や女たちが、祈りや誓いを立てる時に使われる神聖な場所だ」
千歌はタウの方を向き、首を傾げた。
「祈りや誓い?……って、どんな?」
タウは深く息を吸い、意を決したように千歌の両手を取り真っ直ぐに見つめた。
「祈りは、戦いに向かう男への女の無事を願う祈り……そして誓いは、婚姻の契りのことだ」
その言葉の意味を理解した瞬間、千歌の頰が真っ赤に染まった。目を見開き、小さく呟く。
「……それって……」
タウは千歌の手を優しく、しかし力強く握りしめ震える声で続けた。
「千歌、俺と婚姻の契りを結んで欲しい。一生、俺のそばにいてくれないか?」
突然の求婚…プロポーズに、千歌の瞳から大粒の涙がポロポロと零れ落ちた。
タウは慌てて彼女の両肩に手を置き、顔を覗き込んだ。
「すまない……突然こんな一大決心を迫るようなことを聞いて、困らせてしまったか?」
千歌は首を横に振り、涙を拭いながら精一杯の笑顔で答えた。
「違うの……!すごく嬉しくって……どうしたら良いかわかんないくらい幸せで…思わず泣いちゃったの……!」
タウの顔に安堵の表情が広がった。
彼は優しく千歌の頰に手を伸ばし、流れる涙を拭うように撫でた。
「では……俺の求婚に応えてくれるのか?」
千歌は満面の笑顔で何度も頷き、はっきりとこう言った。
「うん!私も…っ、タウのことが大好きだから…ずーっと一緒にいたい!だから…私をあなたの奥さんにしてください!」
その言葉を聞いたタウは、胸の奥から溢れる感激に声を詰まらせ千歌を強く強く抱きしめた。
「もちろんだ…!俺も、大好きな千歌と夫婦になれることが嬉しい…!これからも、末長くよろしく頼む!」
千歌は笑顔のままタウの背中に腕を回し、しっかりと抱きしめ返した。
「うんっ!」
二人はそのまま見つめ合い、タウは千歌の体を軽々と抱き上げた。
千歌はタウの首に両腕を回し、月明かりに照らされた湖のほとりでゆっくりと顔を近づけ…柔らかく、熱い口付けを交わした。
湖面に映る二人のシルエットは、まるで一つになったかのように重なり合っていた。
ジャングルの夜風が祝福するように優しく吹き、遠くで祭りの太鼓の音が小さく響く中、二人は永遠の契りを結んだ。
…そして婚姻の儀の日が訪れた。
部族の村は朝から祭りのような賑わいに包まれていた。
千歌は村の女たちから伝統的に受け継がれてきた煌びやかな花嫁衣装を纏っていた。
赤と金に彩られた胸元を強調する布地、腰から流れる透けるようなヴェール、花と宝石をふんだんに使った冠とネックレス。オレンジ色のセミロングヘアは花で飾られ、優しく肩に流れ落ちている。
一方、タウは戦士の正装である花婿衣装を身に着け、筋肉質の逞しい胸と腕を強調する革と金属の装飾、羽根と牙の冠を被っていた。二人は神々しいほど美しく、幸せそうに寄り添っていた。
「千歌…美しい…綺麗だ」
「タウも…ものすごくカッコいいよ!」
互いの姿を見て見惚れながらも心から褒め合う二人。
村人たちの祝福の声が響く中、二人は部族が崇める古い神の像の前に立った。
神官の祝詞が響き渡り、タウと千歌は固く手を繋ぎ互いの瞳を見つめながら永遠の愛を誓い合った。
「俺は千歌を一生守り、愛し続ける」
「私も……タウを愛し、生涯そばにいます」
誓いの言葉の後、二人は優しく唇を重ねた。
周囲から大きな歓声と拍手が沸き起こり、花びらが舞い落ちる中、祝福の口付けを村人たちに晒した。
その夜は盛大な祝宴が明け方まで続いた。
笑い声と歌と太鼓が響く中、タウは千歌の手を引いて静かに宴を抜け出した…。
タウの家…もといこれから住む二人の家に戻ると、部屋には柔らかな花の香りとベッドの上に散らされた花びらが待っていた。
扉が閉まるや否や、タウは千歌を抱き寄せ、熱い口付けを交わした。
「んぅ…タウ…」
これまで何度も重ねてきたキスとは明らかに違う、貪るような深い口付けだった。
「千歌……」
低く掠れたタウの声に、千歌の身体が震えた。
タウは丁寧に、しかし焦るような手つきで花嫁衣装の留め具を外していった。
薄い布が滑り落ち、オレンジ色の髪が露わになった千歌の白く柔らかな肌が月明かりに照らされる。
「きれいだ……本当に、きれい……」
「そ…そんなに見ないで…恥ずかしいよ…!」
「無理だ…」
タウは千歌の首筋に唇を這わせ、ゆっくりと胸の膨らみへと下りていった。
「んぅ…あん…っ…タウ…」
千歌は恥ずかしさで身をよじりながらも、タウの広い背中に腕を回した。
「千歌……全部、見せてくれ」
タウの大きな手が千歌の柔らかな胸を包み込むように掴み、ゆっくりと揉みしだき始めた。
指が沈み込むほど柔らかい乳肉を形が変わるほど強く、時には優しく捏ね回す。
千歌はビクンと身体を震わせ、艶やかな声をもらした。
「あんっ……!タウの手……熱い……はぁ…んっ…!」
タウの興奮はますます高まっていった。
掌に感じる柔らかさと、指の間にこぼれ落ちるような感触に自身の男根が痛いほど硬く脈打つ。
彼はさらに顔を寄せ、桜色の乳首を唇で捕らえた。
舌で転がし、優しく吸い上げながらもう片方の乳首を指先で摘まんで捏ねる。
「んぁぁっ!そこ……だめっ…!吸っちゃ……やぁあ…」
千歌は恥ずかしさで顔を真っ赤に染め、枕に顔を埋めようとするがタウは容赦なく胸を責め立てた。
乳首を強く吸い、軽く歯を立てて刺激するたび千歌の腰が小さく跳ね甘い蜜が秘部から溢れ出す。
タウは千歌の反応にさらに昂ぶり、首筋に唇を這わせて丹念にキスマークを付け始めた。
白い肌に赤い花びらのような痕をいくつも残しながら、胸の谷間、柔らかな乳房の側面、そして平らな下腹部へと下りていく。
内腿の敏感な部分に吸い付き、舌を這わせながら強く吸うと、千歌は脚を閉じようとして震えた。
「は、恥ずかしい……タウ、そんなところに痕なんて……あぁっ!んんぅっ!」
「千歌の全ては…俺のものだ……」
タウの声は低く掠れ、独占欲と愛情に満ちていた。彼の興奮は頂点に近づき千歌の身体に自分の痕を刻みつける行為に、獣のような情熱を燃やしていた。
それまでタウにされるがままだった千歌は恥ずかしさと興奮で頰を真っ赤に染めながら、タウの逞しい胸に手を這わせ下腹部へとゆっくりと指を滑らせていった。
「タウ……私、ちゃんと気持ちよくしてあげたい……」
拙い知識で、村の娘たちから聞いたわずかな話だけを頼りに千歌はタウの硬く熱くなった男根を両手でそっと包み込んだ。
震える唇を近づけ、恐る恐る先端にキスをした後舌を這わせて丁寧に舐め始める。
不器用で、時折歯が当たってしまうような動きだったがその献身的で純粋な奉仕にタウは背筋を震わせた。
「くっ……千歌……そんなに一生懸命……」
千歌はタウの反応に嬉しそうに目を細め、もっと深く口に含もうと懸命に頭を動かした。
温かく湿った口内がタウの敏感な部分を包み、拙いながらも愛情に満ちた動きが彼を激しく昂ぶらせていく。
我慢の限界を迎えたタウは、優しく千歌の頭を押さえて唇を離させると彼女の身体をベッドに押し倒した。
「千歌……今度は俺の番だ」
「えっ?ひゃあっ…!?」
タウは千歌の細い脚を大きく開き、濡れそぼった秘部に顔を埋めた。
熱い舌が花弁を丁寧に舐め上げ、敏感な芽を優しく吸う。
千歌はビクンと身体を跳ねさせ、艶やかな喘ぎ声を上げた。
「あぁんっ……! タウ……そこ、だめ……あっ、あぁっ!」
タウの舌は容赦なく動き、時折指を加えて内部を優しく掻き回す。
千歌の甘く切ない声が部屋に響き、蜜が溢れ出す。
「はぁん……!あっ、んんっ……!…タウの舌、熱い……あぁぁっ!」
千歌は腰をくねらせながらも、タウの頭に指を絡めて離さない。
やがて彼女は全身を硬直させ、初めての強い絶頂を迎えた。
「あっ…やぁ…あぁぁぁんっ!!」
達した直後、千歌がぐったりとしている間に、タウは彼女の身体の上に覆い被さった。
「っ…千歌っ…いいか…?」
「タウ…う…ん…大丈夫だよ…?きて…?」
タウは限界と言った風に懇願するような瞳で千歌に最後の確認を取ると千歌は激しい行為でぐったりとしながらも優しく微笑み、タウの頬を撫でながら彼が進むことを赦した。
…熱く硬くなった自身をゆっくりと押し進め、千歌の最奥まで一気に貫く。
「あぁぁっ……!タウの……入ってくる……は…んっ!……あっ…んっ!」
「千歌…千歌…!」
二人は激しく腰を打ち付け合い、肌がぶつかる淫らな音と艶やかな喘ぎが夜の部屋を満たした。
「千歌……愛してる……!もっと……もっと……!」
「あんっ…あぁ…!…タウっ……大好きっ……!もっと奥まで…………はぁぁ…ん…!あっ…!」
何度も体位を変えながら、二人は貪るように交わり続けた。
タウが最後に熱い精液を千歌の奥深くに注ぎ込んだ瞬間、千歌は再び高い声を上げて達しタウの背中に爪を立ててしがみついた。
翌朝…柔らかな朝陽が部屋に差し込む中、千歌はタウの胸に頰を寄せて幸せそうに目を覚ました。
身体のいたるところに昨夜の情熱の痕が残り、甘い疼きがまだ続いている。
千歌は微笑み、タウの額に自分の額をそっとくっつけた。
「おはよう、タウ……」
タウも優しく目を開け、千歌の頰を撫でながら囁いた。
「おはよう、千歌……」
二人は自然と唇を重ね、朝の甘く優しいキスを交わした。
唇が離れた後、千歌は瞳を潤ませながら笑顔で言った。
「タウ……すっごく幸せだね!」
タウは千歌を抱き寄せ、耳元で低く優しい声で答えた。
「ああ……とても幸せだ。俺たちはこれから、こんな幸せな瞬間を何百回も、何千回も体験していくんだ……」
千歌はその言葉に目を細め、満面の笑顔で答えた。
「うんっ!」
朝陽に照らされた二人の裸身は、昨夜の激しい愛の余韻を残しながらも穏やかで愛おしい光に包まれていた。
こうして二人は夫婦として新たな人生を歩み始めた。
結婚から数ヶ月後…千歌は自分の身体に訪れた変化に気づいた。
朝の吐き気と微かに膨らみ始めたお腹…村の産婆に診てもらうとはっきりと「子を授かった」と告げられた。
その夜、タウに妊娠を伝えた瞬間
タウは目を大きく見開きすぐに千歌を優しく、しかし力強く抱きしめた。
「千歌……本当か?俺たちの子供が……!」
「うんっ!赤ちゃんがいるって先生が…!」
千歌は涙を浮かべながら何度も頷き、タウの胸に顔を埋めた。
二人はその夜、ベッドの中で何度もキスを交わし、お腹に手を添えて未来の家族のことを語り合った。
タウはこれまで以上に優しく千歌の身体を労わり、毎晩のように耳元で愛を囁いた。
それから更に数ヶ月後。
ジャングルの鳥たちが祝福するような朝、千歌は無事に元気な男の子を出産した。
泣き声の力強い赤ん坊を抱き上げたタウは、感慨深げに微笑んだ。
「千歌に似た、優しい響きの名前がいい……『ニカ』と名付けよう」
「ニカ…良い名前だね…よろしくね…ニカ」
千歌は汗だくの顔でタウの名付けを幸せそうに微笑みながら聞いてニカと名付けられた赤ん坊の頬を優しく指で撫でた。
千歌のオレンジ色の髪は妊娠中にぐっと伸び、今では美しいロングヘアとなっていた。汗で額に張り付く長い髪を優しくかき上げながら彼女はタウと生まれたばかりのニカを見つめ静かに涙を流した…。
出産からしばらくしたある晴れた朝。
千歌はロングヘアを緩く三つ編みにして後ろでまとめ、部族の軽やかな母親の装束を纏っていた。
腕の中ではニカが元気に笑い声を上げている。
タウは狩りの支度を終え、槍を手に家から出ようとしていた。
千歌はニカを抱いたまま、タウの前に立った。
「気をつけてね、愛してるよ、タウ!」
タウは優しく千歌の頰に大きな手を添え、親指で柔らかく撫でながら答えた。
「ああ、行ってくる。愛する、千歌とニカのために必ずここに帰ってくる」
二人は熱く見つめ合い、ゆっくりと唇を重ねた。
キスは深く、甘く、まるでこれから離れ離れになる時間を惜しむかのようだった。
ニカが二人の間に挟まってキャッキャと笑うと、千歌とタウも同時に笑い声を上げた。
タウはニカの小さな頭を大きな手で優しく撫で
「父ちゃんはすぐ帰るからな」
と囁いてから、ジャングルへと歩き出した。
千歌はニカを抱き上げ、タウの背中が見えなくなるまで手を振り続けた。
ニカも小さな手を一生懸命振っている。
それからの日々は、穏やかで幸せに満ちていた。
千歌はニカを背負いながら村の仕事をこなし、タウが狩りから帰ると笑顔で出迎えた。
夜になると三人はベッドに並び、千歌がニカに日本にいた頃に歌っていた歌を歌うのを、タウが優しい眼差しで見守る。
時折、ニカが眠った後に二人は再び熱く身体を重ね合い、変わらぬ愛を確かめ合った。
タウは千歌の長いオレンジ色の髪を指に絡めながら、よくこう囁いた。
「千歌……お前とニカがいてくれて…俺は世界で一番幸せな男だ」
千歌は照れながらも、タウの首に腕を回して答える。
「私も……タウとニカがいてすごくすっごく幸せ…ずっと、ずっと一緒にいようね」
タウと千歌、そして二人の子供・ニカの幸せな日々は、いつまでも、いつまでも続いていくのだった。
ジャングルの青い空の下、内浦から来た少女と、誇り高き青年が紡いだ愛の物語は次の世代へと優しく受け継がれていくのだった。
おわり
ここまで読んでくださりありがとうございます。現在、他サイトの方にも同様の小説を投稿しているのですが、千歌ちゃんの小説が一番最初に書いたものです。それ故か自分の好きなシチュエーションを詰め込みジャングルの部族と恋に落ちるというファンタジックな展開になっています。
これからも他のキャラ達の小説を投稿していきたいと思うので、良ければ読んでいただけると嬉しいです。