『なっ!?』
「これはっ!?」
それを掴んだのはカンだった。
アルフくんに隠れて密かに私のカラダへ触れて何かをしようとしていた女の腕が、私の伸ばした手に止められ、その腕の先は霞のような魔力の集合体に繋がっている。
知っている、この現象。魔力というものが正しく知覚できず、密度の低い子供を狙って憑依する悪霊系統の魔物が行う特殊な手法だ。
魔力で身体を構成している魔物の中でも、自分の身体を魔力そのものに変換して意識を保てる霊体型の存在は、混じっても気付かない生者に紛れ、寄生するようにして生き、そこからさらに隙を見て成体、つまりは大人のような成熟した魔力認識を持つ個体へと移ろうとする。
例えば今のように、アルフくんの魔力としか認識できないそれは、一部だけ身体を具現化し、私に乗り移ろうとしたのだろう。あるいは、その準備として何か魔術を行使しようとしたのだろう。どちらもあり得る話で、恐ろしい危機だった。
「『強制顕現』!」
『聖術っ!?』
即座に霊体の肉体を無理やり元に戻し、しばらく魔力体になれないようにする簡易的な封印術を施す。
アルフくんは何が起こっているのか、ビックリして振り向こうとする。でも、ダメだ、見せてはいけない。この悪霊―――人型だ。
目の前で魔物とも認識できていない女性が殴り殺されたら、アルフくんのトラウマになってしまうだろう。
「まさかあの一瞬で妾を捉えるような者がおるとは―――エレクシア=ヴァルティエ。褒めてやろう」
「アナタみたいなのに褒められても嬉しくはありません―――ねっ!」
掴んだ腕を握り潰そうと瞬時に力を入れる。
その影響でぎゅむっとアルフくんを離さないため、抱き締めているもう片手のチカラも入ってしまいアルフくんが胸で窒息しそうになっているが、少し我慢してもらう他無い。
しかし、渾身の握りに対し、女悪霊の腕はビクともしなかった。
「確かに驚いた―――しかし、B級程度でどうにかなると思うたか?」
ニヤリ、と嗤う女悪霊は、異様に美しかった。
女の私から見ても、彼女より上の女はいないだろうと思わせる全てが整った肉体。
そして芸術品でありながら、同時にどんな娼婦よりも淫靡で、手を伸ばして犯したくなる極限の性的な肉体は、どこか尊いものを感じる。
ふわり、と何かが広がる。
翼だ。魔力で構成された、黒い翼。鳥ではない、蝙蝠のような、羽毛の無いそれは私達冒険者の間では有名な、見たらまず戦いを避ける対象の証。
悪魔。悪霊ではない、最低ラインでA級が必要とされる魔物の中でも頂点の位置する格の凶悪な存在っ!!!
「全く、気付かず受け入れていれば孕まぬように施しを与えてやったものを」
「孕まぬよう......? どういうことですか」
「妾はその子供に惚れておってな。主様と慕い、主様が女と余計な事を考えずまぐわい、きもちよい射精が出来るように手助けしておるのよ。そのために不要なものは、妊娠というわけじゃ」
「酷い冒涜です。人間の営みを、不要などと」
「しかし孕んでしまっては主様がセックスしたくなった時に穴を気軽に差し出せないではないか」
話が噛み合わない。価値観が合わない。全てが合わない。
どうすればいい、余りに場所が悪く、罠にかかってしまったという事だけは良く分かる。
私は決して、頭がいい方ではないけれど、話しながらここまでの違和感に見当が付き始めていた。
リーナのおかしな依頼。
あれは、既にリーナがこの悪魔によって何かを植えられてしまったということではないか。
そして、アルフくんの異様なおちんちん。
子供のソレではないどころか、誇張表現をしていると聴いた色事の本よりも雄々しくグロテスクなもの。悪魔が改造したというなら理解が出来る。
......いや? だとすれば、1つおかしいのではないか。
「―――アルフくんは......初めてエッチしたわけでは......ない......」
「なんじゃ、気付くのが遅かったのう。エレクシア=ヴァルティエ。お主―――」
―――断頭台にマンコ差し出してるようなものじゃぞ。
意味不明なセリフと共に、来たのはぞりゅりゅりゅりゅっという感触と、体内が押し広げられ、身体が仰け反り、息が止まり、頭の中が弾ける感覚。
同時に来たそれら、そして、脳内に浮かぶ大量の???マーク。
何が、何が起きた。何かマズいことが。断頭台にマンコ? 何を言って―――まさか。
落ち着くより先に、続けて衝撃の連続が来る。
体内が、膣内が抉られ、押し潰され、引き抜かれ、ぐちゃぐちゃに掻き回されている。
強烈な快感と、味わっている快感をさらに求める異様な欲求が爆発し、胸に顔を埋める少年を支えにして耐えようと身体が勝手に力を入れてしまう。
潰してしまう、そんな事を考える間もなく送り込まれ続ける凶悪な快感。弾け続ける脳内。降りて、持ち上げられる子宮。
「ノクトレア.....このお姉さんに中出ししたらマズい?」
「うーむ......主様の精液は特別じゃからな......妾の魔術無しにナマでやってしまっている時点で既に手遅れな気も......」
「そもそも今まで孕ませるつもりで皆に出してたのに、勝手にそんなことしてたんだね」
「あっ、いやっ、それはそのぅ......」
「いいよ、一理あるかなって思ったし。ボクが魔術を貫くぐらい精子強くすればいいんでしょ」
「そんなこと出来たらもう人間では......いやでもそういえばルダと盗賊団の娘どもは一部魔術が欠けておったな......」
何やら話しているアルフくんと、あの悪魔。
間違いない、協力関係、むしろ、悪魔の言う通り、アルフくんを主とした主従関係!
どうしてそうなったのか、どうしてあんな悪魔が子供に従っているのか。
分からない。
分からない分からない分からな―――あっ―――
来る。
来る来る来る。
感じる、初めて膣内に迎え入れた巨大なおちんちん、その膨らみ。
根元から、何かが上がってきている。動きが大きく上下に揺するものから、奥を小刻みにつき、押し付けようとする動きになってきている。
これは―――止めなければっ!
「だ、だめです! アルフくん! だめだめだめ! 私! 認めてません! アルフくんを自分より強い雄だなんて思ってません! だめです! 私より強い雄しか! 私の子宮満たしちゃだめなんです!!!」
「ふーん、じゃあ抵抗してみたら? ボクを本気で引き剝がせないなら、それってボクのほうが強いってことだよね」
言われて、ハッとして、子供相手だとか関係なしに力を入れる。
動かない。
顔が胸に埋もれる程度の身長差。
見た目には華奢な未成熟な身体。
おちんちん以外全てが弱く見えるのに、動かせない?
そうだ、さっきからコントロール出来なくなっていた肉体は強烈に彼の身体を抱き締めて、成人男性だろうか魔物だろうが折れるような力で締めてしまっていたはず。何ともないのか。
いや、でも、でもこれは悪魔が。悪魔の介入が。
「何か、勘違いしておるな、エレクシア=ヴァルティエ」
「なっ、なにをっ、勘違いしているとぉっ♡ 言うのですか!」
嬌声が漏れてしまい、咄嗟にぎゅっと目を瞑り正気を取り戻す。
「妾は避妊の魔術を使っておる以外に、主様の性交に干渉しておらぬ。する必要が無いのでな。お主が卑猥な水音を立てながら反撃しつつも、全然歯が立たず立位で膣奥突かれて雄の強さを味わっておるのは全て、全てが......主様自身のチカラよ」
「―――ねぇ、エレクシアさん」
「んっ、あっ、なっ、なんですかっ」
「中で出すね」
私は、拒絶しようとしたのに何も返事が出来ず、胸の間から顔をあげてこちらを覗き込んでくるどこまでも純粋で、強いだけの瞳に魅入られるしかなく。
そうして、ただされるがままに、脈動が始まった。
ドクンッ! と大きく跳ねるような脈動とともに、生命力に満ちた熱い子種が、彼女の強き雄を求め続けてきた清らかな胎内へと一気に解き放たれる。
どびゅっ、どびゅっ、どびゅっ......と、断続的に放たれる熱い精液を鍛えて来た私の肉体が、膣肉を収縮させて喜んで飲み込んでいく。
その衝撃に頭は翻弄されながらも、私の無意識はきゅうきゅうと、優しく愛撫するように締め付けて、絶対にこの雄の中出しを逃してはいけないと理解しているのだった。
そうだ、アルフくんは、強い。
私には何も魔術による細工がされていないと言っていた。
悪魔に嘘をついている様子は無かった。だから、それが本当なのだとしたら。
私は結局、一目見た時から、この強い雄に無意識に惹かれてここまで付いてきてしまったのではないだろうか。ただ、期待していただけの矮小な雌だったのではないだろうか。
本能が、知性を凌駕する―――無意識が意識を追い越す―――以前、コユキちゃんと前衛トークをしていた時に話していた何気ない話題を今鮮明に思い出す。
そうか、私、この雄を認めてたんだ。
膣肉だけは必死に動かしながら、力を緩めて抵抗をやめる。
途端に押し寄せて来た100%の精液が齎す快楽に漏れた声は何だか分からないけれど、凄く卑猥な事をアルフくんに呟いておねだりしている気がする。
びゅー、びゅーと段々弱くなりつつも膣内をマーキングして、アルフくんの臭いで一杯にしてくれるそれが強いのに何だか可愛らしくて、さっきとは違う優しさで抱き締めてしまった。
アルフくんの、そういう抱き締められ方は慣れていなさそうなきょとんとした顔がちょっと面白かった。
※ ※ ※
「―――何よコレ」
翌日。
クランハウスで目が覚めたボクは、ノクトレアからリビングルームで何か面白い事をやっていると聴き、少しぼんやりしながら見に行ってみた。
そこでは、リーナが縛られて床に転がされながら、にこにこしているエレクシアがソファに膝をくっつけて清楚に座っている。
リーナも今縛られたばかりらしく、目を白黒させながら抗議の声をあげていた。
「どうしたのこれ」
「あら、アルフくん、起きたんですね。おはようございます―――今、友人であり仲間である私を陥れた罪人に罰を与えようとしているところです」
「エレクシア! 私はただあんたが求めてた強い雄が見つかったから一緒に群れに入りましょって誘っただけよ! でもアルフ見たら疑って身体を差し出したりしないでしょ!」
「確かに、それはそうかもしれません」
話ながら手招きするエレクシアに従い、ボクはその横に座る。
すると彼女は膝枕をしてくれて、性的なものは一切感じないのに、不思議とこれが心地よい。思い出すのは村で、まだ勃起も知らなかった小さい頃母がしてくれた時の記憶だ。
ボクの認識ではエレクシアはお姉さんで、年上の美女で、母だとは思っていない。でも、母性というか、優しく包んでくれるその感覚はなんとも心地の良いものだった。
女体が好きだ。でも、最近思う。女というもの自体も性的な意味ではなく、色々な味があっていいものなんだな、と。
「なので、私がアルフくんを夫として認めた証を見せようと思いまして―――親切なリーナに」
「どっ、どういうこと―――あっ!!!」
ぐいっと横になっていた姿勢から腕のチカラだけで身体を起こされ、そのまま対面で抱き締められてキスをされる。
啄むような、嗜むような、そんなキスだ。こんなところも優しい。
「ちゅっ♡ 私の初めてのキスですよ。アルフくん。どうですか? 妻になりたがっている女の願いを込めたキス。通じましたか?」
「うん、なんかすごいあったかいね。妻とかは正直よく考えてないけど、エレクシアのあったかいの好きだよ」
「やりました♡ 今は良く分からなくても、おっきくなるころにはちゃんと理解できますよ♡ どうせツンツンしてばっかりで肉便器にしかなれないリーナよりも私の方が絶対にイイ女だって♡」
「そんな事ッ―――はあるかもしれないけど!!! ていうかアンタ昔から思ってたけど性教育だけ歪んでたでしょ!!! 誰に教わってんのよその言葉!!!」
「おはよう......なにこれ」
そんな愉快な眺めを特等席でキスしながら聴いていれば、鍛錬姿のコユキが部屋に入って来た。どうやら朝一で剣を振っていたらしい。さわやかな汗をかいた彼女はいつ見ても健康的で美しい。相変わらず無表情気味なのが無愛想に見える人もいるだろうけど、ボクはそれが逆に剣に生きているって感じでカッコよく見える。
カッコイイ雌って、交尾してるとやたら甘えてくることが多いしギャップで可愛いからお得だよね。
「コユキちゃん、私、この子を夫にするために女を磨くことにしました。コユキちゃんもアルフくんの女なんですか?」
「うん。先生って呼んでる。先生って呼ばれてもいるけど」
「うん......? そうなんですね......?」
エレクシアはちょっと良く分かっていなさそうだが、どうせそのうち分かるので安心して欲しい。ボクの鍛錬は隠していないし、コユキの喘ぎ声を超えた下品極まるドエッチな叫び声はクランハウスに響く。聴きたくなくても聴こえてきて理解できるだろう。
「ところで、これはなに?」
「あぁ、失礼しました。私を罠にハメたリーナを罰してるだけです」
「ふーん。まぁリーナって偶に調子乗るからね」
「えっ......」
親友に助けを乞う間もなく斬り捨てられたリーナは、口を開けたまま固まってしまった。
なんか口内見てたら勃起してきたな。するとエレクシアが対面で抱き締めているのだから気付かないはずもなく、お腹を押す肉棒に優しく手を添えて撫でる。
「ふふふ。元気ですね。私の中に出しておきますか?」
「うん......そうしようかな」
「分かりました、それじゃあ、私の部屋にいきましょう。コユキちゃんはどうしますか?」
「エレクシアはアルフの良さをもっと堪能してきていい。私も欲しいけど、女になりたての仲間を尊重して今日は譲る」
「流石コユキちゃんです、じゃあ、行きましょうか、アルフくん」
「ごめん、もう挿れるね」
「えっ―――あぁっ♡♡♡」
ボクを放して先に立ち上がったエレクシアの背後から、そのふんわりした部屋着を捲りあげ、下着をズラし、ずにゅり、と濡れていた膣口を貫き、膣肉に包まれ、膣奥を叩く。
何やらリーナが目の前で始まった行為に抗議の声をあげているようだったが、エレクシアの膣内の気持ちよさに夢中なボクの耳には入らない。いや、ちょっと面白くなって意図して無視してるのは否めないけども。
エレクシアは尻を突き出して少しでもボクが突きやすくなるように角度を調整しながら、遠慮なく喘ぎ、膝に手をついて顔を下に向けて崩れそうな身体を支えて耐えていた。
「すごいですっ♡ アルフくんっ! おっきくて! つよくて! かっこいいですっ♡♡♡」
「あー、エレクシアの中も良いなぁー、すぐ出そう」
「いいんですよっ♡ 私はいつでもどこでも、アルフくんに犯されてあげますから♡ ムラムラしたら呼んで、全部中に出してくださいね♡」
「すご―――妻に成りたいって言ってたこんな清楚美人が交尾になった途端ボクの肉便器宣言なんて―――あっ、出る」
びゅるるるるるるるるっ!
ぼびゅるるるるるるるっ!
びゅーっ! びゅくっ! びゅるるるるるる!
朝一、寝起きで完全に溜まっていた精液が、全てエレクシアの膣奥に吐き出されていく。
「あっ......んんっ......ふふっ......♡」
エレクシアはそんな中出し射精を受け止めて、腰を震わせて絶頂しながらも後ろに手を伸ばしてボクの腰に手を添えて射精を褒めるように優しく撫で、膣肉では凄い締め付けて射精を促し続ける。
ボクからは顔は見えないけど、きっと慈愛と情欲の混じった顔をしているのだろう。そんな彼女に興奮を強めたボクは、身体が強い彼女だからこそ前からやってみたかったことをしてみた。
ぎゅっ、と飛びつき、足を床から放して、肉棒を刺したままエレクシアの背中に張り付くように抱き着く。
咄嗟にバランスをとったエレクシアは流石だった。さっきとはお尻の角度を変え、姿勢を変え、お辞儀しているかのように背中に斜面を造りながら腰に取りついたボクを落ちにくいようにしつつ自分が崩れ落ちないようにしっかり立っている。
「あんっ♡ アルフくん、このままもう一度しますか?」
「ちょっと!!! 無視しないでよ!!! ていうかエレクシアの馬鹿力で締めたこの縄結構痛いんだけど!!!」
「......リーナの身体に無駄な傷を増やしたくないし、一回ほどいてあげよう」
長い射精を終えて、さぁ続けるかと思ったところで一度区切りがついたせいかリーナの声が戻って来る。
そのまま放置で焦らしてあげようかとも思ったけれど、見れば縄の跡がついていて割とキツそうだ。縄の跡がついてもリーナは可愛いけれど、可愛そうなのも事実。
結局、縄を解いてから始まったリーナとエレクシアのキャットファイトを仲裁するため、リビングで始まった第二回戦はコユキが依頼から帰ってくるまで続き、最後には3人全員の仲間としての絆を深めることとなったのであった......
断頭台にマンコが意味不明過ぎましたが、書き直すのは勿体ないと思いそのままにしました。ノクトレアならまぁ......いうんじゃないかな......(???)