※この作品はR-18です。

生贄のボクが邪神様をハメ潰した話   作:らぴらぴ先生

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現在めっちゃ忙の者です。
更新が亀ですがご了承ください。
そのせいで我慢しすぎて逆に冷静な賢者パートが進まねぇ・・・!!!


戦いの準備

「我が主は、知るべき事があります」

 

開け放たれた牢屋の中。

 

ヴァンダオラとクリファ、そして二人によって解放されたダリアがボクの前に従者のごとく膝をついて揃っている。騎士であるクリファが最初にその姿勢をとり、それに他が倣ったのだけど、おかげで貴族か王にでもなった気分だ。上に立つというのは、思ったより良くも悪くもない。

 

「今回の事件についてです」

 

「ボクが誘拐された件ってこと?」

 

「はい。ただ、我々は言えません。契約で封じられています」

 

「ですけど、わたくし達は導くことが出来ますわ。その、真相へ」

 

「ただまぁ、なんであれお前が村長に勝つ必要があるなぁ」

 

それぞれが裏を仄めかし、同時に村長が通過点のように語る。村の脱出には村長の持つ道具をどうにかすればいいという話なのに、それが途中の事らしい。

 

ボクはノクトレアから色々と勉強を見てもらったけれど、まだまだ切れ者にはなれていない。だから3人が持つ情報から分かりやすく目標を立ててもらった。

 

まず、必要なのは村長を倒し、脱出できる状態になることだ。この村の境界には色々な儀式による制約があって出入りが出来ず、それを守らせているのがその道具であるらしい。道具は見つけたら壊せばいい、これは単純だ。

 

問題は、村長その人だった。

 

淫魔ネドリアーナ。新女王を自称しようとする追放された淫魔をまとめ、秘匿村を束ねる村長だ。淫魔にとってチカラであり、餌でもある男と同じ機能を持つ人形を創り上げた人形師であり、その身はスレンダーなモデル体型だという。ノクトレアが最初期に創り出した淫魔の一人であり、そのチカラの強さは後期に創られた淫魔とは一線を画すらしい。

 

最初期と後期なら後期の方が創り慣れて強いんじゃないの、と質問してみれば、ノクトレアはある時にチカラの大半を封印されてしまったから、そこを境に随分と淫魔の質も変わったそうだ。ただまぁチカラが強すぎてネドリアーナは反乱を企てたというなら後期淫魔の方が

 

「わたくしたちは皆、後期の淫魔ですわ。というより、最初期に創られた淫魔の大半は長い戦争と世界を横断する旅で死亡したと聴いております」

 

「色々あったんだね。それで、そんな強いネドリアーナにどうやってボクが勝つか、が問題だよね」

 

ネドリアーナに勝つ。性交になればまず勝つだろうと3人は保証する。純粋なチカラはどうであれ、淫魔としての性能は生物的な器官がうんたらこうたら……とにかくそこは時代が違えど大して変わっていないらしく、ボクであれば一突きで分からせることが出来るのだとか。

 

問題は、性交に持ち込めないであろうこと。淫魔ネドリアーナは、大量の無機質な人形兵士を抱えて村を、自分を守らせている。

 

人形兵士の強さは一体一体が後期淫魔の中ではかなり強いヴァンダオラやクリファに匹敵するのだとか。戦士、弓使い、魔術師タイプと幅も広い。軍を相手にするようなものだ。

 

「かつて村長が追放されることになった反乱では既にチカラを封じられたノクトレアより強かったって話だな……最初期の奴らは全員そうなんだろうが」

 

「力関係が逆転していますのね。だから反乱を……でも、それならどうやってノクトレア陣営は勝ったんですの?」

 

疑問はあれど、そこはまぁ歴史の話だ。誰も知らないなら今は気にしても仕方がないだろう。

 

必要なのは、ボクが人形兵士を蹴散らせる一騎当千の猛者になる必要がある、ということだった。

 

「このクリファ、我が主のため訓練相手を務めさせていただきます。ヴァンダオラとダリアも同じく、我らは既に、我が主のためにいるメスなのですから」

 

「そういうことですわ。元々の予定とは違いましたが、わたくしも既にアルフ様を愛しております……協力は惜しみません」

 

「てめぇが会ったばかりだろうが。愛してるのはこいつのバカチンポだろ……まぁでも、オレも同じだ。協力してやるよ」

 

3対1。人形兵士に匹敵する強さの3人を相手に簡単に勝てなければ始まらない。

 

戦士ヴァンダオラ。騎士クリファ。魔術師ダリア。簡素に分類すればこの布陣。本来ならボクのような下級の冒険者に勝てる相手ではないが、ボクは普通ではない。

 

覚悟を決めて、ダリアの魔術でどこかの広い空間に移動したボクは武器を構えた彼女たちを向き合った。

 

荒々しく構えるヴァンダオラの大きな体が熱を発する。

 

絵になる綺麗な構えでこちらに刃を向けるクリファが静かに息を整える。

 

小さな杖を持ったダリアは、既に周囲に複数の黒い穴を展開していて、そこからは拘束用の鎖の先端が覗いていた。

 

感じる、3人の魔力――それ以上に力強い生命力。

 

特にダリアが強力だ。ダリア自身ではなく、空間に開いた黒い穴から巨大な魔力が漏れている。あの中には何かいるのか、それとも大量の魔力を溜め込んでいるのか、どちらにせよ強そうな事に変わりはない・

 

ただ。

 

感じていた。違和感というより、シンプルな直感だ。

 

見た目にも、感覚にも強そうな3人。でも、これは……

 

「……ふぅ――思ったより、ボクの神秘は強力なのかもね」

 

「――!」

 

息をのんだのは誰だったか。

 

飛び出したボクを迎え撃とうとしたクリファが、横から反射で攻撃してきたヴァンダオラが、飛び出してきた鎖が、全て気にならない。

 

戦い方はノクトレアに、クラン6人に教わって来た。

 

実戦も経験した。奇襲で殺しに来た者もいた。超えて来た。全て。

 

彼女たちは皆英雄だった。その英雄というのはつまるところ、最上位の強さを持った女達だったということ。あれ以来振るう機会も無かったから自覚が薄かったけれど、それを抱き、犯し、群れのメスに加えたボクは、自分の中に強大なチカラを進化させ続けていた。何ならここに来てから目の前の3人も犯しているのだ。当然と言えば、当然の事。

 

決着は早かった。

 

最初に届いた横薙ぎのヴァンダオラの攻撃は、片手で抑えた。

 

クリファは踏ん張りも出来ないままに押し倒して、頭を打たないように気を付けた。

 

ダリアの鎖は巻きつかれたがボクの動きを止められなかった。

 

3人の動きが止まった。ボクはゆっくり立ち上がって、どこかボクを見直した……いや惚れ直したような目の前のメス3匹を犯したいという獣欲を抑えながら言った。

 

「思ったより……余裕みたいだ」

 

「……これは、驚きましたわ。ここまで強くなっているとは」

 

「ただのフィジカル……されど、これは脅威です。技が意味を為さない程に差があれば大抵の事はどうにかなる」

 

「マジか……オレ本気で武器振ったぜ?」

 

驚いたのはボクも同じだ。未だに、自分の進化し続ける力の現在地が分からない。ただ、こうして模擬戦なら問題なくとも、今回はパワーさえあればいいわけではなかった。

 

人形兵士は色々な手段を使う。斬撃、打撃、火炎、雷撃、水攻めもあるだろうか。手の届く範囲は防げても、数による包囲はそれを超えて来る。

 

だから、ボクはさらにお願いした。

 

全員が嫌がったが、最終的にはボクが命令してクリファにその役割をやらせることになる。クリファには悪いが、これは必要な事だ。

 

「……わ、我が主。それでは、軽く当てます」

 

「うん」

 

クリファが構えてボクの頬に当てているのは剣の切っ先だ。真剣であり、明確な武器である。ダリアがすぐに治療できるように魔術を構築し、ヴァンダオラはおろおろしている。

 

当たる。

 

切っ先の鋭さを感じる。だが、それだけだ。

 

「引いて」

 

「……はい」

 

すっ。

 

と、刃が滑った。

 

通っていない、斬れていない。滑っただけだ。ボクの頬肉、いや頬皮は刃を引いただけでは傷がつかないらしい。

 

自傷の覚悟が失せて冷や汗が出るが、まだだ。まだ試さなければいけない。どこまでいけるのかを。どこまでこの身体が強いのかを。ボクより汗をかいたクリファに酷な命令を出し、色々試した後はヴァンダオラに力を込めさせ打撃も確かめ、ダリアの魔術も受けた。

 

 

思いつく限り、出来る範囲では実験が終わった。

 

 

失敗したら命に届くかもしれない事まで、耐久実験を行った。

 

 

「……驚異的、という他ありませんわね。アルフ様の肉体は……想像を超えて進化しています」

 

「犯した相手を超える……我が主の神秘は、まさしく神秘。見方によっては我ら淫魔の上位互換の様な能力です。流石、我が――我らが主」

 

「はぁっ――はぁっ――肝が冷えたぜ……あんなことまでさせるなんてよ……」

 

 

そこまでして……ボクは――無傷で立っていた。

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