※この作品はR-18です。

セイントリッター 〜ケダモノに抗うは女性仮面ライダー〜   作:北凍武人

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ケダモノに抗うは麗しき戦士

某月某日、政府特務機関セイントリッターが発足された。

 

悩ましげな顔でお腹をさすっている美女、真幸も、入隊した隊員の1人であった。

 

その司令官に着任した木田剛輔はその熱き想いを語る。

 

(うう……お腹痛い……。緊張してるからかな… 静華先輩も来てるし…)

 

真幸は司令官の話が終わるのを今か今かと待っていた。

 

「よー集まっとるな?」

 

その時、招かれざる客、仮面をつけた怪しい男と複数の男たちが現れた。

 

「女のバイキングだがや!ゲノシェード!あっせんぼー!」

 

仮面が怪人に変身して叫ぶと、男たちが一斉にセイントリッター候補生たちに襲いかかってきた。

 

静華は、客席からすかさず前に出てきて、所属しているB.A.V.A.R.F.の象徴である青基調のマス・ライダー軽装型を着用し、蒼き仮面ライダーへと「変身」し、現れたオルカ・キュバスと戦闘員たちに挑み掛かる。

 

「後輩の晴れ舞台,邪魔させるわけにはいきませんっ!」

 

女性らしからぬ腕力を持つ彼女は、剛腕を振るって戦闘員の男たちを叩き伏せた。

 

半数を倒したところで……

 

「クジラがシャチに勝てるわけねーがや!」

 

「きゃああっ!?」

 

まるで海を泳ぐシャチのように、地中に潜んでいたオルカ・キュバスが静華の目の前に飛び出し,驚き体制を崩した静華に組みついた。

 

「クケケケ。いい女だなぁ。俺はなぁ、おみゃーみたいな、ドスケベボディなオンナのチチやケツがデェ好物なんだよォ!」

 

クジラを喰い,弄ぶシャチが如く静華を組み伏せ、強化スーツを引き裂こうと腕のブレードを向ける。

 

そのとき、司令官就任の挨拶をしていた剛輔が、セイントリッターの隊員が使用するライダーシステムを搭載したベルトを手に取る。それを目にした研究者が止めようとするが

 

「だめだ!君ではケモノを飼いならせない!」

 

「いまやらないでいつやるんだ!変身!………ん!?なあっ!?ぐああああ!?」

 

なんと、剛輔は変身に失敗、ティーレックスに似た怪物、レックス・キュバスになってしまったのだ。

 

「グオオオオ!」

 

雄叫びをあげ,オルカ・キュバスを突き飛ばした。

 

「なにするがや!」

 

オルカキュバスをそのまま襲うと思いきや,なんと倒れていた静華に襲い掛かった。頑強なはずのコスチュームを引き裂き、露出された胸を鷲掴みにする。まるで飢えた獣のように、貪欲に静華を貪ろうとする。

 

静華は必死に抗うも、下手な男なら軽々投げ飛ばせる腕力を持つ彼女であっても、暴君の暴力には屈するほかなく、徐々に劣勢となっていく。

 

「だから言ったのに………。男はケダモノになるんだ」

 

真幸は何を思ったのか、レックスキュバスが落としたベルトを拾った。

 

「静華先輩っ!……今度は私が助ける番っ!」

 

それを見た研究員は真幸にトリケラトプスのレリーフが描かれたディンガ渡す。

 

「新人ちゃん、暴君を止めてくれたまえ!」

 

ドライバーに金色と白の縞々の、トリケラトプスのレリーフが描かれたカップのような道具、ディンガをセットする。

 

tricera tops!

 

待機音なのか、「ワルキューレの騎行」が流れる。

 

「変身!」

 

Resist, fight back, stand up kamen raider!

 

 

真幸の身体にフィットしたコスチュームを身に纏い、その上からトリケラトプスのような装飾を装着する。

 

ピチピチのコスチュームは真幸の少し控えめな胸に比して大きくぷりんとしたお尻を強調していた。

 

「グレイト!仮面ライダーの誕生だー!暴君の好敵手、思う存分力を振るいたまえ!」

 

仮面ライダーとなった真幸は静華に覆い被さっていたケダモノを突き飛ばした。

 

高校生の頃、自分をいじめた者が招集した男たちの下劣な欲望に晒されたあの日。

 

*****

 

「いやっ!いやぁっ!!」

 

「抵抗するなよ。痛いのは最初だけだぜ」

 

「やめなさいっ!」

 

「怖かったですね,もう大丈夫ですよ」

 

*******

 

身を挺して助けに来てくれた静華。優しく声をかけてくれた静華。

 

その先輩が襲われようとしている。犯されようとしている。

 

「そんなのは嫌だッ!先輩は、犯させないっ!」

 

真幸の変身する仮面ライダーの猛攻に耐えきれず、レックス・キュバスは撃破された。

 

「ありがとう、真幸ちゃん。」

 

「先輩!」

 

2人の異なる仮面ライダーは手を取り合い、残っていたオルカ・キュバスに挑む。オルカ・キュバスは

 

「クソアマが!女は!黙って!俺に!犯されるべきなんダァー!」

 

と叫びながら襲いかかるも、静華のくらわせたアームランチャーの攻撃に怯み、動けなくなる。

 

「これで,とどめ!」

 

真幸のライダーキックが炸裂する!

 

「クッソ!クルッソ!ハァー!?」

 

と、なんともしまらない奇妙な断末魔をあげ、オルカキュバスは爆発し、正体であった、名古屋弁で話す仮面の男の姿に戻った。

 

 

「凄かったですよ、真幸ちゃん。真幸ちゃん?」

 

静華が声をかけると、真幸は……お腹を抑えて悶絶していた。

 

「あ,わたし、お腹痛いの忘れてましたっ……!今,お腹の痛みがっ!おトイレ行ってきます!」

 

 

慌ててトイレに向けて駆け出すのだった……。




オルカ・キュバス
ゲノシェード所属の「名古屋弁で話す鉄色の仮面を被った男」が海のギャング、シャチの遺伝子を持つオルカディンガを使い己の内に潜む獣を呼び覚まし変身した怪物。シャチの特性を備えており、地中及び水中に身を潜めエモノを襲う。また、腕のブレードを用いて切り裂き攻撃を仕掛けてくる。


レックス・キュバス
セイントリッター所属の木田剛輔が、ワルキューレドライバーを使い変身しようとして失敗し変貌した、恐竜の王者ティラノサウルスの遺伝子を持つ怪物。ティラノサウルスの特性通り、暴君剥き出しの闘争本能の赴くまま暴れ回り、大きな顎を用いてあらゆるものを嚙み砕く力を持つ。
このワルキューレドライバーは男性が使う、あるいは不適合者が使うと己の内に潜む獣を呼び覚ましてしまい、暴走してしまう代物であり、会場の混乱をなんとかしなければという焦りからアリアの静止も聞かず使用、案の定事態を悪化させてしまった。
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