※この作品はR-18です。

よう実 ~ギフテッドとN.I.N.J.Aと……~ IF SRORIES   作:山上真

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綾小路清隆は、生徒会に相談する。

「会長、少し相談があるんだがいいか?」

「綾小路か、何だ?」

 

 放課後の生徒会室。

 割り当てられた仕事を終えたオレは、生徒会長に話しかけていた。

 

「綾小路くん、その言葉遣いはメッ! ですよ。ちゃんと敬語を用いてください」

「橘。何度も言っているが、公の場ならまだしも、身内だけの場でそこまで気にする必要はない。そんなことを気にして、作業の進捗に遅れが出る方が困る」

「でも会長。それでは会長の威厳というものが……」

「その程度で損なわれる威厳なら無くても構わん。俺は威厳で仕事をやってるんじゃない。能力で仕事をやってるんだ。

 威厳だの何だのは、結果に付いてくる付属物に過ぎん。それを勘違いして胡坐をかくようになると、それこそ悲惨な結果が待ち受ける」

 

 生徒会長の堀北学と、書記の橘茜による会話が繰り広げられる。

 生徒会に入会して以降、よく目にする光景だ。

 過剰に立場を気にする茜と、茜の意見に理解は示すが、それ以上に効率を考慮する学。

 その行き違いが、飽きもせずにこの光景を繰り広げる要因となっている。

 

「だーもう!」

 

 スパンッ! スパンッ!

 気合一喝。桔梗の繰り出したハリセンが学と茜の頭を打った。

 

「ホントにホントに、毎度毎度、飽きもせずにアンタたちは……!

 会長が良いつってんだから、茜先輩は素直にそれを受け入れろ! 人ってのは綺麗すぎる水でも生きていけないんだよ! アンタのその態度が、会長の厳格さを更に引き立て、結果的に『近寄り難さ』を増していることにいい加減気付けや!

 アンタがすべきは、『会長の至らない部分』をフォローすることだろうが! 真逆のことしてどうすんだよ!? 生徒に敬遠される『生徒の代表』ってなんだよ!? 『本末転倒』じゃねえか!?

 会長も! 茜先輩が有能なのは認めるし、アンタはリラックスできるのかもしれないけど、ハッキリ言って生徒会業務を遂行する上では有害でしかない! 自発的に欠点に気付くのを願うだけじゃなく、時には相手を傷付けようと真っ向から伝えることが必要なんだよ!

 んっとにもう! 何で一年生の私がツッコまなきゃならないんだよ!? 桐山先輩! 南雲副会長が停学でいない以上、本来なら二年生のアンタがやんなくちゃなんないことでしょうが!?」

 

 ビシィッ! とハリセンを突き付けて、桔梗が二年の桐山生叶に勢いよく指摘した。

 

「正直、生徒会がここまで歪だとは思わなかったわ! 会長はものを伝えるのが苦手。同級生の書記は『過剰な会長ヨイショマシーン』。二年は問題点を指摘しやしない。

 何だよこれ……!? 何でこれで組織が回ってんのよ……!? つーか、アレか……!? ここに南雲副会長が加わることで、辛うじてバランスが取れていたパターンか……!?」

 

 頭を押さえて咆哮した桔梗は、思いっ切り地団太を踏む。

 これまでの桔梗からは想像しきれない態度に、オレを除く誰もが呆然としていた。……まあ、オレは途中からだが同じクラスだからな。自然、ある程度は耐性が出来ている。

 

「まあ、何だ。櫛田の意見は端的に事実を指し示していると思うぞ? 正直、未だに常識に疎いオレからしても、この生徒会は歪と言わざるを得ん。

 会長の評判を鑑みると、実際に崇拝されるに相応しい実力は持ってるんだろうし、周りが崇拝するのも分かる。ただ、組織内でまでそれが罷り通るのは問題だろう。

 生徒会長は誰だ? 学先輩だろう? だと言うのに過剰に茜先輩が前に出ては、生徒たちは茜先輩の方を生徒会長と認識するぞ?

 そこに実態なんか関係がない。自らの見たいようにモノを見るのが人間という生き物だからな。……能力はあるのかもしれないが、厳格で親しみのない生徒会長と、明るく親しみやすい書記。周りが受け入れやすいのがどちらかなんて、わざわざ考えるまでもないだろうが。

 場合によっては、学校側からの評価も悪くなると思うぞ? 『会長は苦手分野を書記に押し付けて、不得手なコミュニケーション能力を鍛えることを放棄している』って感じにな。……否定できるか?」

 

 ついでなので、オレも意見を述べてみた。

 曲がりなりにも『生徒の代表』が、生徒に舐められるわけにいかないのは分かる。だが、過剰に恐れられるのも、それはそれで問題があるだろう。

 ただでさえ、学は厳格な雰囲気がアリアリと出てるのだ。である以上、生徒会役員がするべきは、そんな会長の雰囲気を和らげることの筈だ。――にも拘らず、茜はその雰囲気を助長するようなことをするし、桐山はそれを窘めもしない。

 普通に考えて『問題あり』と言わざるを得ない。そして、仮にも生徒会でそんな状態が罷り通っていたのは、役員までもが会長の雰囲気に吞まれていたからだ。……少なくとも、そう結論付けるより他にないだろう。

 まあ、茜は学が関わらない限りは基本的に温厚だ。所属クラスもAであり、学が傍に侍らせている以上は、能力も確かなものを持っていると考えられる。

 つまり、『対外的な部分を任せる上では申し分ない』ということでもある。早い話、書記の茜を前に出すことで、対外的にはどうにか円滑に回していたのだろう。

 とはいえ、仮にそうだとするなら、やはり組織としては問題がある。書記の役割は、文字通りに『バックアップ』や『フォロワー』の意味が強い。そりゃあ、役職通りに文字だけ書いているわけにはいかないのも事実だろうが、必要以上に前に出過ぎては生(・)徒(・)会(・)の(・)顔(・)役(・)が茜になってしまう。

 

「……否定はできんな」

「……否定できません。ううっ……。すみません、会長。良かれと思ってしていたことが、よもやこのような……」

「俺は、やるべきことをやっていなかった……?」

 

 結果として、その日は先輩方がまともに機能しなくなったため、業務を中断して解散と相成った。

 当然ながら、俺の相談も有耶無耶にされてしまった。

 

 ♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢

 

 日は流れ、停学が明けた南雲副会長が生徒会へと復帰した。

 副会長も副会長でアレな部分があるのは否めなかったが、学とは対極に位置するスタンスであり、遠慮なく指摘や対案を挙げていた。

 それを見て、オレと桔梗は生徒会があ(・)る(・)程(・)度(・)まともに機能し始めたのを認識することが出来た。……そう、ある程度だ。

 

「何これ……? 南雲副会長が復帰しても、調停役(バランサー)が欠如していることに違いはないじゃない……」

「と言うより、陣営比のバランスが悪いな。見ていて分かるが、茜先輩も桐山先輩も会長派じゃないか。よくもまあ、南雲副会長は一人で渡り合えていたもんだ」

 

 その光景を見ながら、オレと桔梗は感想を零していた。

 

「つまりアレ? 私たち一年生が調停役(バランサー)を務めなきゃならないってこと?」

「そういうことになるな。しかも、南雲副会長の不満を宥めながらだ。いや、見ているだけで副会長の能力が高いのは分かるが、如何せん相手が悪い。会長と互角なのは大したものだが、そこに残りの二人も加わるんだ。圧し切られるのは時間の問題だろう」

「まあ、そうだけど……。個人的には、今議題に上がっている件は副会長寄りなのよね」

「奇遇だな、オレもだ」

「……やりますか」

「……やるか」

 

 頷き合ったオレと桔梗も参戦することを決めた。新米とはいえ生徒会役員だ。参加する権限はある。

 結果、オレたちが加わった副会長の勝利となった。ただし、落としどころは考えている。

 

「はい! というわけで、今後は私たち一年生組が調停役(バランサー)を担います」

「ふむ、調停役(バランサー)か……。確かに、お前たちが南雲に助勢してからは、今まで以上にスムーズに落としどころを見付けることが出来た。礼を言う」

「感謝は素直に受け取ります。――正直、会長も副会長も両極端な意見すぎて、完全同意は難しいんですよね。

 前にもツッコミましたけど、よくこれで今まで回ってましたよね?」

「数の暴力もあるけど、最終的に俺が折れることの方が多かったんだよ。いやまあ、会長と議論するのはそれはそれで楽しいから良いんだけどさ。流石に茜先輩と桐山に加勢されると厳しいわ……」

 

 桔梗の疑問に、南雲副会長が肩をすくめながら答えた。

 

「毎回こんな感じなんです?」

「概ねは。そりゃまあ、俺が勝てる場合もあるけどさ。そんなのって、大概は会長としても頷けない場合なんだよね。議論するまでもないっつ~か……?」

「で、議論する価値のある場合は、大抵は数の暴力で圧し切られると……。よく生徒会続けてますね?」

「『生徒会役員』って肩書は、これはこれで便利なんだよ。少なくとも、『一生徒』の立場から働きかけるにはよっぽどいい。

 俺だって会長の保守的なスタンスを完全否定してるわけじゃない。だけど、それはそれとして問題提起しないわけにはいかないだろ?

 んでもって、この問題は『学校そのものの問題』と言っても過言ではない。現行のやり方に不満を持っているのは、教師の中にもいるのさ。

 そして、そういう教師としても、自分たちと同じ考えを持つ人物が生徒会にいるってのは大きな力になる。もちろん、同じことは俺にも言える。

 俺と会長の議論は、当然ながら学校にも上げられる。で、今度は教師の方でも似た議論をぶつけ合わせるのさ。そうすることで、学校側は『より柔軟な着地点』を見出している。何せ、俺たち以上に数は多いし、勢力もバラバラだからな。

 共通するのはただ一点。『学校を今より良くする』って目的だ。そこがズレなければ、心情がどうあれ反対派も受け入れる。そうしてこの学校は回っている」

 

 南雲の言葉にオレと桔梗は頷いた。流石は副会長と言うべきか。オレたちが知らないことを当然のように語っている。

 

「ただな~。そんな風に頭では理解できてるわけだけど、俺って根っこは『個人主義』なんだよ。究極的にはそんなのはどうでもよくて、俺が楽しめればそれでいい。

 前にも言ったかもしれないけど、俺って生まれついての天才なんだよ。対等に渡り合える相手に飢えてるんだよ。生徒会に入ったのも、会長とやり合うためなんだよ。それが全然叶っていないわけだからさ~、俺も我慢の限界を迎えつつあったわけよ。

 ま、今ではアズって遊び相手が出来たから、不満はだいぶ軽減されたけどな!」

 

 最後にはニッカリ笑顔で南雲は言った。

 

「アズ・セインクラウスか……。何だったら、生徒会に入会させるか?」

「イイんすか、会長!?」

「それでお前が落ち着くなら、俺としては願ってもない。綾小路と櫛田にしても、気心が知れた一年生が加わるのは助かるだろう。

 役職は『南雲係』。主に南雲の遊び相手を務めるのが仕事だ。セインクラウスには無理を押し付けるわけだから、生徒会予算と俺のポケットマネーからも報酬を出す。

 櫛田、その条件でセインクラウスと交渉してくれないか?」

「頼むぜ、桔梗!」

「まあ、いいですけど……」

 

 そうして、櫛田はアズの生徒会勧誘を頼まれたのだった。

 どうせだから、オレは以前に中断された相談を持ち掛けることにした。

 

「ついでだから、この機会に相談したいんだがいいか?」

「相談……? そう言えば、以前にもそんなことを言っていたな。何だ?」

「言ってみ言ってみ」

 

 会長は真面目くさった顔で、副会長は好奇心を隠さずに。

 

「現在、オレは一部の生徒を対象に『実力の向上』を図っている。主に、元々所属していたDクラスと、今のクラスメイトを対象にな。

 やり方としては、オレが課題を出す。その達成具合でペナルティを与えたり、ご褒美スタンプを与える。……こんな感じだ。

 ペナルティにもスタンプがあり、溜まるとペナルティのランクが上がる。また、ペナルティには体(・)罰(・)じ(・)み(・)た(・)内(・)容(・)のものも含まれる。

 無論、双方が合意の上だ。むしろ、オレは話を持ち掛けられた側だ。

 ゴールデンウィークからやってるから、これで結構な時間が経っている。劇的とまでは言わないが、個人的には成果も出ていると思う。

 しかしな? 率直に言って諸々の不足に困っている。基本的に寮の個室を使わなきゃならないし、ご褒美やペナルティを与えるのにもポイントを消費する。その上で日常生活だってあるんだ」

「はは~ん。読めたぜ、綾小路。『その費用、乃至は援助を生徒会や学校に求められないか?』ってのを言いたいんだろ?」

 

 ニヤリとした笑みを浮かべて南雲が言った。

 

「端的に言えばそういうことになる。率直に言えば、オレがやっていることは学校の縮小版であり、同時に学校のフォローとも言える。放任主義故に、学校側が手を差し伸べられない生徒に手を差し伸べているんだからな。

 この学校が生徒に求めているのは『自発的な行動』なんだろうが、誰も彼もが出来るわけじゃない。そも、『放任主義』を敷き、『クラス闘争』を強いる学校に対し、救いを求める生徒がどれほどいるものかって話だ。生徒の方から頼るには、トコトンまで『相性が悪い』と言わざるを得ない。

 結果として、生徒たちは『クラス内』で面倒を見合うのが主になる。――だが、それでどこまでの効果が出る? どこまでの成果が出る?

 状況を鑑みれば『慰め合い』で終わってもおかしくはなく、待っているのは退学だ。――それが、この学校の現状だろう?」

「……その意見を否定はできんのが、頭の痛いところだな」

 

 オレの言葉に対し、会長は顔を顰めて頷いた。

 

「そして、だからこそ『生徒会役員』であるお前が、学校側の行き届かぬ部分を代行するって話だな?

 単純な慈悲ではない。しかし、今よりも生徒が退学を避けられる可能性が上がるのは事実。お前に直々に鍛えられることで、個人の実力が上がる可能性も否めない。

 保守派の会長としても、改革派の俺としても、頷ける部分はある」

「こちらが望むのは、学校と寮の双方に対する部屋の提供だ。少なくとも、十人単位で収容できるのが望ましい。

 また、先述の通り、ペナルティには体罰じみた内容も含むんでな。部屋に監視カメラはない方が好ましい。学校側としてもその方がいいだろう」

「監視カメラを仕掛けてしまえば、『体罰を黙認していた』と責められる土台を作ることになるか……」

 

 会長は難しい顔で唸った。

 

「例えばどんなことをやってんだ?」

「色々とやっている。学力方面だと、最初は書店から買った『中学総まとめ』をやらせた。身体能力方面だと、早朝ジョギング。TRPGによる演技力やコミュニケーション能力の向上なんかもやった。

 ペナルティは、くすぐりや尻叩き、言(・)葉(・)に(・)は(・)し(・)な(・)い(・)方(・)が(・)い(・)い(・)こ(・)と(・)なんかもやっている。罰則なんてのは、簡単には受け入れ難い方がいいのは事実だからな。必然、そういう風になってしまうさ」

「ヒュウ♪ 開き直ってやがんな?」

「開き直らないわけにはいかないだろう。それともなんだ? そっちは尋常な方法で可能なのか? 出来ないだろう? 謳い文句故でもあるだろうが、だからこそ『退学』なんてものを強制してるんだ。

 オレには退学させる権限なんてないからな。その分、『嫌悪感』や『屈辱感』を与える方向になってしまうのは仕方ない。そうでもしないと、受ける側の危機感が足りなくなってしまう。

 その一方で、どれだけ嫌悪感や屈辱感を与えようと、同じペナルティが続けば慣れが生じてしまう。それを防ぐためには大々的な変化やマイナーチェンジは否めない。

 もっとも、だからこそ『双方の合意』を根底に敷いている。事前にある程度の情報を伝えるのも忘れない。その上で、現状に危機感を抱いている生徒ほど、不明瞭な部分があっても条件を受け入れる。むしろ、そのくらいでないと育成することなんか不可能だ。

 事前情報を伝えた段階でそっぽを向くようでは、根底的に本人の気概が足りていない。ただでさえ能力が足りていないのに気概もない奴を、どうやって育て上げる? 無理だろう?

 所詮、オレがやっているのは、現行のシステムじゃあ退学しかねない生徒、成長しないかもしれない生徒、そのうちの一部を拾い上げているだけだ。――だが、それでも学校側が助かるのは間違いないだろう?」

 

 南雲の言う通り、オレは開き直っていた。

 

「面白えな、綾小路。良いぜ、俺は協力してやる。『生徒会役員:綾小路清隆による、生徒育成計画』だ。

 対象は現一年生。自薦も他薦も可。ただし、最終的な決定権は綾小路にある。また、これは受講生の退学を絶対に阻止するものではない。あくまでも、退学になる可能性を減少させるためにある。……取り敢えずはこんなところか?

 あ~、お前、現在進行形で二、三年の勉強を見てんだろ? そっちはどうすんだ?」

「すぐには停止できませんからね。実行日を減少させるのが妥当なところだと考えています。いや、『生徒会役員としてこれこれこういうことを考えてまして、実行日を減少させると思います』と先輩方に伝えたところ、何でか人数が増えたんですよね。不思議なことに……」

「ハッ! 不思議でも何でもねえだろうよ。そんだけお前の能力が認められてて、そんだけ二、三年は先行きに不安を抱えてるってこった。

 確実にお前に勉強を見てもらえる間に見てもらおう。――そういう心情が働いただけのことだろ」

「先行き不安……か。たとえ非常な手段だろうと、何もしないよりはよほどいい……か。

 良いだろう、綾小路。お前の計画、生徒会長として俺も賛同しよう。結局は本人の気概・覚悟・努力がモノを言うのは変わりなし。何もせぬまま退学する生徒が増えるよりは余程いい」

 

 唸っていた会長も、オレに賛同した。

 こうして、オレは生徒会長と副会長の協力を得ることに成功したのだった。




本編の合間にあった話ですね。
本編だとここいらの期間はすっ飛ばしてますので、割と後からの挿入も楽な部類です。

ぶっちゃけた話、よう実の生徒会って組織としては不健全かなって……。
原作初登場時の茜さんって、清隆の態度に問題があったのは否めませんが、それでも『生徒会長過激派』としか思えませんし……。
そうでなくとも、学会長時の生徒会役員で明らかになってるのって、会長:堀北学、副会長:南雲雅、書記:橘茜、役職不明:桐山生叶の四名で、雅以外が同じ派閥ですもん。普通に偏りが激しすぎます。
よくこの状況で南雲は耐えれていたもんだなって……。
この状況に本作スタイルの桔梗が加われば、そりゃあツッコミ入れるでしょう。

んでもって、普段からこんな劣勢が続いていたのなら、原作の南雲が『過激すぎる』方針変更を打ち出したのもおかしくはないかなって……。
まあ本作では、本文で描写している通り一年生組が調停役として機能しますし、アズが南雲の遊び相手を務めますので、南雲の不満は原作よりかは軽減されます。
ただ、『学と真剣に遊んでみたい』のは原作同様です。

本作の清隆は別に暗躍するようなこともせず、基本的には正面から堂々と当たります。
言ってることとやってることは『グレー』どころか『ブラック』に当たるかもしれませんが、何の手も打たないと『成長しない生徒』や『腐る生徒』が現れるのは原作で証明されてますし、その点では誰も反論できません。
そも、原作で妹をコンクリに叩きつけようとした学が大々的に批判できる筈もありません。彼自身、シッカリと学校の用意した『グレー部分』を利用してますので。
退学者が減少するかもしれない。
遊び相手が増えるかもしれない。
それぞれの思惑はどうあれ、学も南雲も清隆の相談を前向きに受け止める要因は存在します。

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