ヴェラルータ公国の西側に接する国『サクラ国』。アカツキとアオユキの故郷であるこの国は、サクラと和風の文化と暮らしが特徴的な国で、この国には特殊スキルを持つ女性のみで構成された『武士団』と呼ばれる組織が幾つも存在する。今回はその一つ、『セイリュウ武士団』の話である。
サクラ国首都『ビャクヤ』。ここに武士団の一角にして筆頭『ナデシコ武士団』の駐屯地がある。そこにある剣道場で、上下紺の剣道着を着たナデシコ武士団の将軍『アオユキ』が竹刀で素振りをしていた。
アオユキ「ふっ・・・ふっ・・・ふっ・・・」
汗を掻きながら素振りをするアオユキ。そこへ黒の和風甲冑を着た女性武士が慌てた様子で来る。
女性武士「アオユキ様!一大事です!」
アオユキ「何事ですか?」
女性武士「港に『アクアルス』が現れて、暴れております!」
アオユキ「!? 急ぎ港にいる住民の避難を!セイリュウ武士団をアクアルスの討伐に向かわせなさい!」
女性武士「はっ!」
一方その港では海竜のような姿をした全長3mのBランクモンスター『アクアルス』が港の町を荒らしまわっていた。
アクアルス『グギャァァァ!』
ブシャーーーッ!
アクアルスは口から水流を勢いよく放ち建物を破壊していく。その光景を見た町の人々はアクアルスから逃げ惑う。そのアクアルスの元にセイリュウ武士団が来る。
???「あ〜あ、派手にやってくれちゃって」
???「まったくですね」
長槍を携え、赤い短髪に青年のような顔立ちが特徴で、赤色の和風甲冑を着た『クナト』(イメージ声優:小清水亜美)、和弓を携えた緑のポニーテールに緑の和風甲冑を着た『セイカ』(イメージ声優:寿美菜子)は町を破壊するアクアルスを見てそう言う。
???「行きますか、『ユキカゼ』様」
金髪で黄色の和風甲冑を着た『ヒナタ』(イメージ声優:小倉唯)は、青みがかった黒の長髪に青の和風甲冑を着た、セイリュウ武士団の将軍『ユキカゼ』(イメージ声優:日笠陽子)に聞く。
ユキカゼ「ああ、アクアルスを討伐する!」
クナト、セイカ、ヒナタ「「「はっ!」」」
ユキカゼ達はアクアルスに向かっていく。
クナト「そりゃぁ!」
ザシュ!
クナトは高くジャンプしてアクアルスの背中に乗ると長槍を突き刺す。
セイカ「はっ!」
シュンシュンシュン!
セイカは和弓でアクアルスを射る。
ヒナタ「はぁっ!ふん!やぁー!」
ザクッ!ザン!ジュイン!
ヒナタは二本の刀でアクアルスの足ヒレを斬りつける。
ユキカゼ「皆やるわね。私も、負けてられないわ」
ユキカゼはアクアルスに立ち向かうクナト達を見てそう言うと刀を抜く。そして刀から水がうねるように出てくる。
ユキナガ「皆!アクアルスから離れろ!」
ユキカゼが指示するとクナト達はアクアルスから離れる。するとアクアルスはユキカゼに向かっていく。
ユキナガ「食らうがいい・・・『水流の槍』!」
ユキカゼは水を纏った刀をアクアルスに向ける。すると纏っていた水が槍のように鋭くなるとアクアルスに向かって放たれる。そしてアクアルスの胴体を容易く貫く。
アクアルス『グガァァァ・・・・』
ドシーン!
アクアルスはその場に倒れる。これがユキカゼの特殊スキル『水流術』である。
クナト「お見事です、ユキナガ様」
ユキカゼ「これぐらい序の口よ」
こうして港に現れたアクアルスはユキカゼ達に討伐されたのであった。
その日の夜、城下にある居酒屋でアオユキとユキナガの二人は酒を酌み交わしていた。
アオユキ「今回はありがとうございます。住民も全員無事ですわ」
ユキカゼ「それは良かった。そういえば妹に会いに行ってたな。元気だったか?」
アオユキ「ええ。ユーマ殿のおかげで頑張っていますよ」
ユキカゼ「そうか。(ユーマ・・・特殊スキルを唯一の男。私も興味がある)」
ユーマの存在は武士団にも伝わっており、ユキカゼはユーマに興味を持っていた。
ユキカゼ「何はともあれ、今日は飲むぞ!」
アオユキ「程々にしてくださいよ」
その後二人は夜が深けるまで飲み明かすのであった
続く
次回、第十八話『レイアとの出会い』お楽しみに。