ギガパイソンに捕食されそうになったユーマは、女性にしか宿らないはずの特殊スキルを取得し、ギガパイソンを討伐する。それをホワイトローズ騎士団の団長のエレンシアに目撃され、ユーマはホワイトローズ騎士団に入団することになった。
エレンに連れられて、ユーマはヴェラルータ公国の王都『アスファニア』にある騎士団の駐屯地に到着した。エレンは副団長と小隊長達に前回の出来事を話す。
小隊長A「嘘でしょ団長!?こんな少年がギガパイソンを倒すなんて!?」
小隊長B「ましてや特殊スキルを持っているなんて!?」
小隊長C「信じられませんよ!」
当然といえば当然である。全ての男は特殊スキルを持てない・・・これが世界の常識であった。それが突如特殊スキルを持つ少年が現れた。女性騎士達が信じられないのもむりもない。
エレン「しかし私は確かにこの目で見た。あれは確実に特殊スキルによるものだった。この少年、ユーマは世界初の特殊スキルを持つこと男。これは歴史上初めての出来事だ。これほどの逸材を放って置くなど勿体無い。騎士として鍛えれば将来有望になるのは確実なんだ」
小隊長B「そ、そう言われましても・・・」
団長のエレンは見解するも、小隊長達からはイマイチな反応であった。
???「それじゃあ、こんなのはどうかな?」
すると赤色ポニーテールの女性騎士がある提案をする。女性の名は『アスカ=ラドグリフ』(イメージ声優:内山夕美)。ホワイトローズ騎士団の副団長である。
アスカ「特殊スキルを持つこの少年と決闘をする。少年が決闘に勝てば騎士団に入団する。これでどうかな?」
ユーマ「けっ、決闘!?」
エレン「入団試験か。なるほど」
小隊長D「決闘と言いますが副団長!この子は素人ですよ!?」
小隊長C「素人と戦ったら絶対私達が勝ちますよ!」
アスカ「そりゃ貴女達が勝つでしょうね。でも今じゃない。決闘は一ヶ月後。その間、私がこの少年を鍛え上げる。それでどうかしら?」
小隊長E「確かにそれなら・・・」
小隊長D「いいですよ副団長!その提案を飲みましょう!」
エレン「決まりだな。しかしユーマの決闘相手は誰がするんだ?」
アスカ「そうだな・・・」
???「私がやります!」
すると一人の少女が挙手をする。その少女とは、当時13歳のセラであった。
アスカ「セラ!お前がやるのか?」
セラ「当然です!そもそもこの騎士団は女性のみで構成された騎士団、その中に男が入りいるなんて以ての外!私がこの男を叩き潰して、騎士団の規律を示して見せます!」
セラは真剣な眼差しでそう宣言する。
エレン「いいだろうレイア。一ヶ月の決闘の相手はお前に任せる」
セラ「分かりました!」
エレンから承諾を得たセラはユーマに近づく。
セラ「女の子だからって甘く見ないでよね?」
ユーマ「わ、分かったよ・・・」
セラから忠告を受けるユーマ。こうしてユーマの入団試験が決まったのであった。
それから一ヶ月、ユーマはアスカの元で修業を開始した。
アスカ「先ずは基礎体力を上げるぞ。何事も体力は欠かせないからな」
ユーマ「はい!」
ユーマは基礎体力を鍛え、様々な武器の扱い方もアスカから学ぶ。
アスカ「動きに無駄が多い!そんなんじゃレイアに勝てないぞ!」
ユーマ「はい!」
アスカとの修行は厳しいかったが、ユーマは決して弱音を吐かず一心不乱に励んだ。
そして入団試験当日。騎士団の駐屯地にある練兵場にはエレンとアスカ、小隊長達、そして団員達が集まっていた。中央にはユーマとセラが立っていた。二人とも訓練用の革鎧を身に付け、木刀を装備していた。
エレン「勝敗は相手の木刀を落とす事。この決闘では特殊スキルの使用は禁止だ。使用した場合即失格とする。いいな?」
ユーマ、セラ「「はい!」」
エレン「では両者、構え!」
ユーマとセラは木刀を構える。
エレン「はじめ!」
エレンの開始の合図と共にセラは一気にユーマに詰め寄る。
セラ(速攻で終わらせる!)
ユーマに接近したセラは木刀を振り上げる。ユーマは後ろに下がって躱す。
セラ(躱した!?意外にやるじゃない。でもこれならどう?)
セラは休むことなく木刀でユーマを攻撃する。対してユーマは紙一重で躱していく。
セラ「避けてばかりじゃ、私の木刀は落とせないわよ!」
ユーマ「いいぜ、落としてやるよ!」
セラ「は?」
タンッ!
セラ「・・・え?」
その瞬間、ユーマは木刀を振り上げて、セラの木刀を弾き飛ばす。弾かれた木刀はセラの手から離れて地面に落ちた。あっという間の出来事であった。
エレン「決まりだ!勝者はユーマ!」
団員達「「「おおお!!」」」
アスカ「よし!」
小隊長A「勝った!?」
小隊長D「嘘でしょ!」
小隊長B「一瞬で分からなかった!」
ユーマの勝利に周りの団員達は驚く。
ユーマ「俺の勝ちだな」
セラ「私が負けた・・・なんで?」
ユーマ「お前、動きが大雑把過ぎたんだよ。俺を速攻で倒そうとして動きに無駄が出来てた。その一瞬の隙を突いたってこと」
セラ「・・・そういう事か。私もまだ鍛錬が足りなかった。私の負けた。素直に認めよう」
セラは負けを認めてユーマと握手をする。
エレン「見事だったぞユーマ」
アスカ「さすが私の愛弟子!よくやったぞ!」
アスカは嬉しいあまりユーマに抱きつく。
ユーマ「ちょ!アスカさん!?」
エレン「やれやれ・・・・しかしこれでユーマ、お前は我らホワイトローズ騎士団の仲間入りだ。皆もいいよな?」
小隊長A「もちろんです!」
小隊長C「決闘で勝った以上、断るわけにはいきませんからね」
小隊長E「私達も、彼の入団を歓迎します!」
小隊長達もユーマの入団に意義は無かった。
エレン「それじゃあ、これからよろしく頼む、ユーマ」
ユーマ「はい!(姉ちゃん、母さん。俺はここで力をつけて、異形族を倒して、必ず二人を助けるからな)」
こうしてユーマは騎士団に入団を果たした。それから十年の月日が過ぎ、ユーマは次第に実力を付け、新たな特殊スキルも得て、現在は小隊長として1部隊を率いる者として活躍している。
〜現在〜
ユーマ「思えば、ここまで来るのに大変だったな。だけど、どんな困難もエレン団長やアスカ師匠、セラ達と共に乗り越えてきた。頼もしい部下にも巡り会えたし」
レイア「そう言ってもらえると嬉しいです!」
ユーマ「でもまだ俺の戦いは終わったわけじゃない。異形族に連れ去られた姉ちゃんと母さんを取り返す!そして俺の故郷を滅茶苦茶にしたアークを倒す!絶対に!」
レイア「このレイア、いつ如何なる時もユーマ様の為に戦います!」
ユーマ「ありがとうレイア」
過去を振り返ったユーマは新たに決意を固める。必ず大切なモノを取り戻す為に。
プロローグ 完
次回、第一章開幕
第一話『異形族との再会』お楽しみに。