シィーナとダキアは町の中央にある大広場に来ていた。
ダキア「はぁ〜。疲れた」
シィーナ「ただ歩いただけでしょ。情けない」
ダキア「ひどい」
???「お〜い!」
その二人の元にサキ達が来る
サキ「シィーナさん!ダキアさん!」
ダキア「サキ達。アカツキを見つけたか!」
アカツキ「はい」
シィーナ「何で貴女っていつも知らずのうちに迷子になるのかしら?」
アカツキ「私にも分かりません・・・」
ダキア「だよね」
シィーナ「・・・まぁいいわ」
サキ「ああそれよりも!ユーマさんが見られない女と戦ってるんですよ!」
シィーナ「なんですって!?」
ダキア「ソイツ報告にあった怪しい連中の一人でしょ!早く行かないと!」
ナナリー「待って」
ユーマの元に行こうとするダキア達をナナリーが止める。
アカツキ「どうしたんですかナナリー殿。早くユーマ殿の元に・・・」
ナナリー「敵に、囲まれた」
一同「「「!?」」」
その瞬間、ダキア達を囲うように黒い軽鎧を身に付けた異形族の兵士達が現れる。
サキ「そんな!いつの間に!」
シィーナ「知らずのうちに囲まれてたようね」
サキ「この姿、異形族ですよ!」
アカツキ「謎の連中とは、異形族のことでしたか!」
異形族の兵士達に囲まれたシィーナ達は武器を構える。シィーナとサキは剣、ナナリーは短剣、ダキアは弓、アカツキは薙刀を得意武器としている。
異形族の小隊長「逃げられないぞ、ヴェラルータ公国の騎士達!」
異形族の兵士A「大人しく降伏するれば、命は助けるわよ?」
ダキア「はっ!誰がアンタ達なんかに降伏するものよ!」
アカツキ「降伏するくらいなら、死んだ方がマシです」
シィーナ「そう言うことだ。サキはナナリーを守れ」
サキ「はい!」
ダキア「覚悟しな!異形共!」
異形族の兵士B「コイツら、やる気ですよ」
異形族の小隊長「少し痛めつけても構わん!動けなくしてから捕縛しろ!掛かれ!」
異形族の小隊長が号令をかけると兵士達はシィーナ達に向かっていく。
シィーナ「遅い!」
シュン!シュン!シュン!
異形族の兵士達「「「ぐあっ!!」」」
シィーナは素早く動き、すれ違い様に剣で数人の兵士を切りつける。
アカツキ「アカツキ、参ります!」
スバーーーン!
異形族の兵士達「「「うわぁぁぁ!!」」」
アカツキは薙刀を振るい、数人の兵士を薙ぎ払う。
ダキア「私だって!」
ビュッ!ビュッ!ビュッ!
異形族の兵士A「ぐっ!」
異形族の兵士B「あっ!」
ダキアは弓で異形族の兵士達を射抜く。差し向けた兵士は瞬く間にシィーナ達に倒されるのであった
異形族の小隊長「やるな。だが所詮は団員!小隊長の私には勝てない!」
異形族の小隊長はシィーナに向かっていく。
異形族の小隊長「おらぁ!」
ガキン!
小隊長が振り下ろした剣をシィーナは剣でガードする。
シィーナ「拙い!」
キン! ドス!
異形族の小隊長「ぐっ!」
シィーナは小隊長を押し退けると柄頭の部分で小隊長の腹を打つ。
シィーナ「この程度で私達に挑むなんて、千年早いわよ」
小隊長「お、おのれ・・・」
小隊長はその場に倒れ気を失う。
ダキア「コイツら威勢の割に全然だったわね」
サキ「緊張して損しました」
ナナリー「うんうん」
シィーナ「ナナリー。現在のユーマ小隊長の状況は?」
ナナリー「見てみる」
ナナリーはミラクルアイでユーマの現状を見る。
ナナリー「今、ユーマ小隊長、あの女と戦っている。レイアは、地下にいるフィアナ小隊長達と一緒に、檻にいる女性、助けてる」
アカツキ「フィアナ小隊長殿、ご無事でしたか!」
ダキア「これからどうする?」
シィーナ「ユーマ小隊長の加勢には私が行くわ。皆はコイツらを縛り上げて」
ダキア「わかった」
異形族の兵士達をダキアに任せ、シィーナはユーマの元に走り出す。
シィーナ(恐らくユーマと戦っているのは、前に言っていた因縁の敵。怒り任せにやらなきゃいいけど・・・)
シィーナは因縁の敵であるアークの事をユーマ本人から聞いており、無茶な戦い方をするのではないかと、内心では心配していた。そしてその心配は的中していた。
ユーマ「うあああああ!!」
愛する姉を強姦されたことに怒るユーマは動きが大雑把になりアークに一発も与えられずにいた。
アーク「怒りで動きが荒ぶってるぞ?それとも嫉妬してるのか?」
ユーマ「黙れ!!」
アーク「そんなんでは私を倒せるか!」
ゲシッ!
ユーマ「うぐっ!!」
アークはユーマに蹴りを食らわせて転倒させる。そして転倒したユーマを足で押し付ける。
アーク「ここまでの様だな。威勢だけでは越えられない壁があると知れたな」
ユーマ「くぅ・・・!」
アーク「せめてもの情けだ。ここでお前を処刑してやろう。その首を姉が見たら、どんな顔をするだろうな」
ユーマ「お前・・・!!」
???「やらせません!」
アーク「!?」
そこへ双剣を構えたレイアが飛んできてアークを攻撃する。回避されるがアークはユーマから離れる。
レイア「ユーマ様!ご無事ですか!?」
ユーマ「す、すまないレイア」
アーク「龍人族の女か。変な邪魔を」
???「ユーマ小隊長!」
ユーマの元にシィーナが駆け付ける。
ユーマ「お前もきたかシィーナ」
シィーナ「はい。降伏しろ異形族の戦士!お前の部下達は全員捕えた!」
アーク「そうか。なら私はここでお暇させてもらおう」
ユーマ「部下を見捨てるのか!?」
アーク「アイツらは直属の部下ではないからな。捕まろうが殺されようが私には関係ない」
レイア「なんて事を言うの!?戦士の風上にも置けないわ!」
アーク「なんとでも言え!私はそう言う女だ!さらばだ青年。またどこかで会おう」
そう言うとアークは姿を消してしまう。
レイア「逃げられましたね」
ユーマ「ああ・・・。情けねぇな、怒り任せに攻撃した自分が。反省だ」
レイア「ユーマ様・・・」
我を忘れて暴れる様に戦った自分に反省するユーマであった。
それから数時間後。町に巣食っていた異形族の兵士達は捕縛され、捕えられていた女性達は全員救出された。
ダキア「フィアナ小隊長、よくご無事で」
フィアナ「私達が捕まってしまったばかりに、迷惑を掛けたな」
サキ「いえ、そんな」
レイア「それにしても、あの女性達は何で捕まっていたんですか?」
フィアナ「捕えられた時に聞いた話だが、この女性達は全員特殊スキルを持つ人達で、異形族の国では特殊スキルを持つ女性は高値で売られているらしい。特に我々人間はな」
シィーナ「奴隷というわけですね」
サキ「人を物みたいに売るなんて、許せません!」
異形族の奴隷商業にサキは怒りを露わにする。するとナナリーは瓦礫の上に座っているユーマの元に行く。
ナナリー「小隊長、大丈夫?」
ユーマ「全然。大丈夫じゃない。敵に逃げられ、怒りで我を忘れるなんて・・・小隊長失格だ」
落ち込むユーマ。するとナナリーはユーマの頭を撫で始める。
ナナリー「ユーマ、強い。だから、落ち込まないで」
ユーマ「・・・ありがとな」
ナナリーに励まされたユーマは少しやる気を取り戻す。
ユーマ(姉ちゃん、必ずアークを倒して助けに行くからな)
続く
次回、第九話『小隊の会合』お楽しみに。