※この作品はR-18です。

【本編完結】アズールレーン寝取られ二次創作世界の終末の後に   作:リンパック

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読者の皆様へ

これは本編のIFであり、5月末に構想した「アズールレーン寝取られ二次創作世界の終末の後に」の初期案を、補強し出力した物語になります。「終末の後に」は当初こうなる予定でした。しかし書いているうちに方向を修正したくなり、その結果出来上がったのが本編です。そしてこちらの初期案はエンディングまで考えていましたが、日の目を見ることなく下書きとして今まで放置していました。しかし、本日18日0時に発売されたネトーラレーンシリーズのVol.6を発売開始と同時に買って見た時に、インスピレーションが湧いて、内容を補強した上で投稿することにしました。これはパート1になります。

改めて思ったんですけど、アズールレーンみたいなプレイヤーがヒロインを指揮して世界を救っていくゲーム世界の寝取られ二次創作って、めっちゃシコれるんですけど、冷静に考えれば未来が暗いと思いました。



IF(初期構想案)アズールレーンの世界に転生したと思ったら寝取られ二次創作の世界で人生が詰んだ
1、世界の黄昏時に


西暦1955年2月 ユニオン コロラド州 ロッキー山脈

 

「…なんだよ…それ…」

 

 まだ辛うじて放送網が残っていたラジオの放送を聞いたアズールレーンの元指揮官は、流れた言葉に耳を疑った。かすれた声で呟くのが精いっぱいだった。ラジオが絶望的な速報を流したからだ。全世界で発生しているセイレーン、そしてエックスの攻撃により、推計でユニオンの死者が1億6000万人を、世界全体では死者が27億人を突破したと言うのである。ユニオンの総人口は1億6500万人ほど、世界人口は27億4000万人だったため、どちらも総人口の95%以上が死亡したことになる。人類の滅亡が目の前に迫ってきていた。

 

「…破滅か?嘘だろ…本当に…?」

 

 今まで見ないようにしていた絶望的な事実を直視したことで、指揮官の体が震えだした。彼の名前は池田誠二郎。元日本人の転生者で、現世ではユニオンに出向した重桜の准将だった。過去形になってしまったのは、もはやその階級が何の意味をなさなくなったからだ。現世での祖国重桜が滅び、部下でありケッコンしていた赤城、加賀、天城の三名と未だに連絡が取れない中で、第二の故郷であるユニオンまでもが、とうとう本当に滅ぶ現実をラジオは悪意なく突き付けた。これまで何とか被れていた軍人の仮面を…絶望的な状況でも己を鼓舞し軍人として振舞うために付けていたものが、心とともに決定的に打ち砕かれてしまった。

 

「…ユニオンが滅ぶなんて嘘だろ…なんかの間違いだ…嘘だって…」

 

世界の黄昏にあって、今世の人生が走馬灯のように駆け巡る。心が耐え切れなくなり、体の震えが大きくなってぽろぽろと目から涙をこぼし始めた。

 

「セージ…」

 

彼の言葉に反応したのは、ちょうどそのころ部屋に入って来たペンシルベニアだった。彼が秘書艦として最も愛し、最も信頼していたKANSENの1人だった。最初期から指揮官を支え続けていた彼女は、彼のそばに座りそっと寄り添った。

 

「ペン姉…」

 

「私が最後までいるから…言いたいことがあれば、遠慮なく言って」

 

「うん……」

 

彼より2インチほど高い、丁度6フィートの彼女の体温と匂いが彼を少しだけ現実に戻す。だが、それでも溢れ出る絶望、悲嘆、学習性無力感をほんの少しだけ押しとどめたに過ぎなかった。

 

「超大国なんだよ…アメリカは…いや違うごめん、ユニオンは…」

 

「そうだね…」

 

元指揮官の心中で、様々な感情が思い出と共に荒れ狂っていた。ユニオンでの生活や思い出、慣れない英語でのやり取り、ペンシルベニアやノースカロライナ姉妹との出会い、差別もあったが大抵は良くしてくれた市民達との交流、セイレーンとの戦いを優位に進めて殆ど奪還した時の祝勝会…美しき思い出が過り、その後に起こった寝取られの記憶や、絶望的な撤退戦の記憶があふれ出してくる。その真っ黒な記憶は、美しきキャリア前半の思い出の輝きを消して埋めていくのに十分なほどに多く、そして暗いものであった。

 

「世界最大…最強の軍事大国なんだ…攻撃されたって負ける訳が無いんだ…」

 

「こんな…何でこんな…何でこんな…」

 

「セージ…」

 

彼女が優しく指揮官を抱きして、彼の頭が彼女の胸に来るようにおさめると、彼は嗚咽を上げて泣き始めた。

 

「何で…ユニオン人が…死ななきゃならないんだ…?」

 

祖国である重桜だけでなく、第二の故郷だと思っていたユニオンもまた、白く醜い化け物たちの群れに滅ぼされていくことが、指揮官には耐え難かった。絶望的な撤退戦の中で、力及ばず守り切れずに無残に殺されたユニオン市民や軍人を、指揮官は数え切れないほど目の当たりにした。そのたびに己の無力を覚えた。

 

「何だよこれ…馬鹿馬鹿しい終わりだろ…あんな腐れ外道のせいで…皆死ぬのか?」

 

ペンシルベニアは指揮官の思いを黙って聞いていた。

 

「こんなクソみたいな終わりで…?」

 

ペンシルベニアは同意するように、指揮官を抱いていた腕を動かした。彼の背中を撫でたり、ポンポンとさすった。

 

「せめて…せめて滅亡するなら…ユニオンと北方連合の核戦争の方がまだマシだった…始まりから終わりまでこんな…下劣極まりない世界の終わりなんて嫌だ…」

 

「そうね…私もそう思うよ…」

 

 再び部屋に静けさが戻って来た。雨音と、静かに部屋に入って来たアリゾナが紅茶をポットから淹れる音が、よりはっきりと響いた。ペンシルバニアはこれまでのことを、頭の中で時系列に思い出していた。

 

 この世界滅亡の発端は、指揮官とペンシルバニアが言うように下劣極まりないものであった。アズールレーンとレッドアクシズの上層部、ユニオンと重桜を除いた各国上層部、そして母港にかかわりのある者達が、間男と化して指揮官とKANSENの中を引き裂いたことにある。間男達の行動の動機は嫉妬だろうと指揮官達は考えている。指揮官は入隊した後にメンタルキューブ適正を見出されて指揮官となりKANSENを大勢従えた。そしてセイレーンを跳ねのけて太平洋と大西洋、インド洋の支配を取り戻した。その後にKANSENの私物化を目論んだ間男達が、結託して行動を始めた。

 

 彼等の目論見はものの見事に成功した。ケッコン艦も含めた数百名のKANSENのほぼ全員が懐いたり奴隷のようになった。指揮官は解任されて追い出された。解任された時、彼はちょうどノースカロライナ、ワシントンに働きかけている最中であった。彼女達は指揮官が最も愛していた秘書艦のうち二人でもあり、せめて軍人としての最低限の義務は果たしてほしかったからである。

 

 しかし残酷なことに、ノースカロライナ、ワシントンは豹変しきっており、彼に対して非常に冷淡かつ侮蔑的な態度を取った。

 

「私はもうあの人の専属になりましたし、貴方はもう私達の指揮官じゃないんです。何にもできない役立たずは出てってください♪」

 

「あ?一丁前に指図すんじゃねえよ。こっちは早く帰ってご主人様にマンコハメてもらうんだからよ。さっさと行けよ」

 

 予想こそしていたが実際に言われると単に不愉快な言葉が浴びせられた。それでも指揮官は諦めずに説得したが、それはノースカロライナ姉妹の怒りと罵倒を買うだけだった。最終的に姉妹は怒鳴るだけ怒鳴って部屋を出ていき、後には茫然状態になった指揮官だけが残された。そこへ間男達に最後まで抵抗し続けたペンシルベニア級、テネシー級、ネバダ級、一航戦、天城、チカロフ、ローンの11名が、指揮官を連れ出すようにして離脱した。ペンシルバニアが指揮官の体を持ち上げて部屋から出ていく最中、ワシントンが指揮官だけでなく離脱していく自分達をも嘲笑していた。そのことをペンシルバニア達は今でも覚えていた。その日からしばらく、ペンシルバニア達は指揮官のメンタルケアを献身的に行い、そのおかげで何とか指揮官は持ち直すことが出来た。

 

 こうしてまともな人間がいなくなった母港は性的頽廃の一途を辿った。間男達の手により、殆どのKANSENが性的、そして性格的に堕落するか性格が捻じ曲げられた。セックス以外の事柄に興味関心を殆ど示さない荒淫な性格になり、軍人として、戦力として、そして人間として底を割って甚だしく劣化した。念入りに間男達は、堕落したKANSENの所属を各国の軍からアズールレーンとレッドアクシズに移した。しかも本人たちに強く主張させて各国政府に無理やり承諾させたのである。こうすれば後は、機密や特権を盾に、内部を探られないようにできた。内面の退廃は外面にも表れ、けばけばしい化粧をしては、派手で露出度の高い衣装を常時、外でも着るようになった。見かけたユニオン市民達は、基地が娼館になったと不快感を覚えて抗議デモを起こし、セイレーンが攻めてきたらどうするのかと恐怖した。

 

 市井の危機感を共有したのはユニオンと重桜の軍と政府首脳であった。彼の上官のホーランド大将や甲斐田中将を始め、良識のある将官や政府高官は一定数おり、指揮官の側に立って戦った。しかしそうした上層部の常識人達は、メディアをも掌握したアズールレーンとレッドアクシズ、そして全世界に散らばる間男達の干渉によって冤罪を着せられ、社会的評価を棄損された。もっとも常識人側も完封された訳ではなく、画像や動画、文書などの動かぬ証拠を付けて、堕落の実態を暴露した。それが効果を発揮し、アズールレーンとレッドアクシズに対する世間の目は急速に悪化した。それを受けて流石にアズールレーンとレッドアクシズも、いかにして誤魔化し目を欺くか考える羽目になったのである。

 

 この一連の事態によって、重桜とユニオンの首脳は一段と強い危機感を抱いた。このままではセイレーンはもちろん、真の敵である偽相体エックスには決して勝てない。そのためにユニオンと重桜は、共同歩調を取って二国合同のKANSEN部隊を創設した。そして当時、大佐から少佐に不当に降格させられていた彼の階級を回復した上で、准将の地位を与えてその部隊の指揮官にした。当の指揮官は即時承諾して任務に赴いた。彼は一連の出来事にありとあらゆる負の感情を覚えており、心にぽっかりと穴が開いていたが、任務に没頭することで目をそらすことにしたのだった。

 

 指揮官が任務を始めるとともに、重桜とユニオンの首脳は、アズールレーンとレッドアクシズに定期的な合同演習を申し込んだ。実力を白日に晒すことで、アズールレーンとレッドアクシズの堕落をいっそう鮮烈に世間に見せつけ、二大組織の内部に危機感を抱かせて更生を促すことが目的であった。

 

 実際に、何度も行われた合同演習の結果は何時もペンシルベニア達の圧勝で終わった。理由は単純で、堕落したKANSEN達が指揮官と離れている上に、教練を殆ど行っていないからである。KANSENはメンタルキューブの適性がある指揮官と共にいることで、理論以上の力を発揮する。それはこの世界でも変わりはなく、ペンシルベニア達はその鉄則をひたむきに実行し、その上でユニオン軍か重桜軍の訓練施設で教練や演習を続けていたのである。 

 

 明確に負けの理由が分かっていたため、指揮官も二国の軍と政府首脳も更生を期待した。しかし、堕落したKANSENと間男達の行動は、彼らの想定の遥か斜め下を行った。更生する素振りを見せてアズールレーンの元指揮官をペンシルベニア達から離し、隔離した上で彼を侮辱しはじめたのである。自分達で切り捨てた雑魚オスが、自分達を従わせる「ご主人様」や強いオスより上であってはならない。そんな身勝手な思い込みが最悪の形で発露したのだ。




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