※この作品はR-18です。

【本編完結】アズールレーン寝取られ二次創作世界の終末の後に   作:リンパック

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サブタイトル:大失敗に終わった寝取られマゾ煽り by 元最愛の秘書艦


前話の続きです。このシーンがネトーラレーン最新作を見て思いついた場面になります。シーンが次々と浮かんだので8000字超えました。宣伝ではないですが最新作を買って見れば、より鮮明にこの本編中の光景が思い浮かぶと思います。


2、大失敗に終わった寝取られマゾ煽り by 元最愛の秘書艦

 合同演習が終わった後、指揮官はノースカロライナ姉妹に呼ばれていた。反省するのかと思いついて来たが、彼の予想は裏切られた。現在連れてこられた別室に、指揮官とノースカロライナ姉妹がソファーに座っていた。指揮官はノースカロライナ姉妹に挟まれていたが顔は明るくない。かつては最も愛した二人の間にいると言うのに、彼は全く嬉しくなかったのだ。

 

「指揮官を射精させた回数だけ、ご主人様にゴム無しでエッチしてもらえるんです♡さっさと出してくれませんか?」

 

「さっさと出せ♡こっちはマンコむらついてしょうがねえんだ♡♡」

 

 未だ心の奥底では二人に対する独占欲や愛情こそ未だに燻っていたが、現実を見た失望がそう言った感情を強烈に上書きしていく。そのために少なくとも、二人が自分のそばにいる間は、何も感じてない振りが本心から自然に出来るほどに、押し隠すことができた。

 

「負けたってのに随分と余裕だね、ノースカロライナ、ワシントン…」

 

 ノースカロライナはバニー衣装で、ワシントンはラテックスのナース衣装であった。ノースカロライナは布一枚で熟れた果実のような大きな乳房を支えており、ワシントンの胸元は切り開かれてビキニが見えており、そのビキニが零れ落ちそうなほどたわわに実った乳房を抑えていた。指揮官はそれを見ても、ほんの少しばかりしか心が揺れなかった。裏切りによって指揮官は二人に本能からの警戒を抱き、性欲がもたげなかったのだ。

 

「あら?もうカロって呼ばないのですね」

 

「呼んでほしかった?」

 

「いいえ、ゾッとしますから、遠慮しておきます♪」

 

 予想していた答えとは言え、彼の中で独占欲や未練が徐々に冷めていく。これがかつては自分と思いあっていたはずの、真面目で責任感の強い秘書艦ツートップのノースカロライナ姉妹の姿であると思いたくなかった。別人か、あるいは化け物が彼女らに成り代わって接しているのではないかと脳裏に過った。しかし、彼女達が見せる仕草が紛れもない本人だと伝えていた。

 

「さっきとは別の衣装だけど、それを着てご主人様とエッチするのかい?」

 

「ご名答です。ご主人様とエッチしてもらいます。あと10回…15回は出してほしいですね♡」

 

「…自分で言ってて無理だと思わない?見て分かるじゃないか」

 

 ノースカロライナに向けていた目線を自らの萎え切った生殖器に向け、暗に諦めろと諭す。指揮官の陰茎はここに来てから一度も勃起することなく、その素振りも見せなかった。もし彼の相手がペンシルベニアやネヴァダ、一航戦、あるいは寝取られる前のノースカロライナ姉妹であったならギンギンに怒張し、射精した後すぐに回復して、次のターンに入ってただろう。

 

「だーかーらー、さっさと出せつってんの♡この寝取られマゾが♡」

 

「だから無理だって。さっきから全然気持ちよくないし」

 

 ここに来て指揮官は一番のため息を吐いた。指揮官は前世でそう言う類の同人誌やアニメを嗜んでいたし、現世でも密かにその類の代物をプライベートで買っていた。そのことは、自分がその時に一番信頼していたノースカロライナ姉妹も掴んでおり、その知識をもとに姉妹は対応していた。

 

「…おめぇつまんねぇな。電子の寝取られ同人誌とか持ってたくせによぉ」

 

ワシントンの表情が徐々に落胆へと変わっていく。嗜虐で細くなっていた目が開かれ、それに伴い心で燃えていた嗜虐欲求も勢いを失い下火になっていく。

 

「現実と空想は違うんだよ、ワシントン」

 

「はあ?買ってたんだから好きに決まってんだろ?さっさと出せよ。これじゃハメてもらえねえよ」

 

怒りを滲ませるワシントンに、指揮官は幻滅や呆れを通り越して滑稽に思った。

 

「何笑ってんだ?テメエ」

 

無意識のうちに噴き出していたと分かったが、態度を変えるつもりもなかった。

 

「いや、そこまで言うならさ、今からでもご主人様におねだりしてハメて貰ったら?」

 

「はあ?なに調子乗ってんだよ」

 

ワシントンは指揮官の胸倉をつかみ、今日一番怖い顔で彼を威圧した。

 

「お前の言う通りにするなんて癪だ。良いから出せよ。時間がねえ」

 

 しかし指揮官には効果が無く、むしろ彼の心中でノースカロライナ姉妹に対する評価が、既に何度も経験していたが、また著しく下落しただけであった。

 

「指揮官、もう怒りますよ?」

 

 業を煮やしたノースカロライナが、指揮官の脚に爪を立てて脅迫する。しかしノースカロライナの物理的な痛みを伴う脅迫を受けても、彼の心は動かず、男性器はほんの少しも勃起しなかった。性欲でぎらついた彼女の瞳を見た指揮官の脳裏に、かつての姿が思い浮かぶ。

 昔のノースカロライナがこう言った時は、指揮官の度が過ぎた行動を是正しようとする迫力と思いやりがあった。指揮官は彼女の言葉を受け止めて謝罪し、ノースカロライナはそれを受け入れ許したものだった。今の彼女からはそれらが感じられず、ただ肉欲を満たしたいと言う原始的で相手を尊重しない欲求だけが前面に出ていた。ノースカロライナとワシントンの肉欲で濁り光を失った目を見て、人って短期間でこうも変わるものなんだと、指揮官は他人事のように客観視する余裕さえあった。

 

「何で勃たないんですか…」

 

ノースカロライナの声のトーンが下がる。姉妹揃って指揮官を脅迫したと言うのに、肝心の本人はどこ吹く風であった。格下の雑魚だと見ていた二人にとって、現状は苛立たしいものだった。

 

「なんでだろうなあ。ワシントンも触ってみたら?そうしたら勃つかも」

 

「はあ?そのゴミみたいなちんぽに触りたくねえんだけど…」

 

ワシントンは心底嫌そうな顔をして指揮官の提案を拒絶する。

 

「だろうね。じゃ無理だな」

 

「あら、指揮官はノーハンド射精もできない雑魚オスなんですね♪」

 

ノースカロライナは苛立ちのあまり小馬鹿にしてみせたが、それも指揮官には効かなかった。

 

「ん?君たちのご主人様ってノーハンド射精できるタイプなの?」

 

「は?いや…なんでそこでご主人様が出てくんだよ」

 

「いや、そんなこと言うあたり出来るのかなって。企業の社長で性豪なんだからさ」

 

「…まあ出来てもしねえと思うけどよ」

 

ノースカロライナもワシントンも毒気を抜かれてしまい、普通に指揮官と話していた。もうエッチなことをする雰囲気ではなかったが、この場にいる三人はだれも気に留めなかった。

 

「だよな。かりにしてたら勿体ないことを…」

 

「なんだよその目…ムカつく」

 

「おいおい。二人とも見た目は美人なのに、中出ししないとか勿体ないだろ」

 

「見た目はって何だよ!!お前!」

 

「軍務放棄して日がな一日セックスばかりしてる女の内面が美しい訳ないじゃないか」

 

「んだとテメエ!ちゃんとやってるわ!」

 

「嘘つくな。ペンシルベニアとネバダに負けてる時点ですっぽかしてるだろ」

 

覆しようのない事実を指摘されて二人とも黙る。そして分が悪いと見て話題を戻す。

 

「…本当にマゾなんですか?」

 

「…マゾなら喜ぶんじゃねえのかよ」

 

「俺もマゾの気あると思ってたんだけどなー。この状況になって分かったけど、どうもそうじゃないなって」

 

「じゃあどういう…ことだよ…」

 

「俺はこんな状況を喜ぶ人間じゃないってこと。そもそもマゾってただ痛いのが好きって意味じゃないしね」

 

「…そうなのか?」

 

「違うんですか?」

 

「違うよ。マゾの本質ってのは、自分を支配しても良いと心から思える相手に自分を委ねる性癖だよ」

 

「皆思い違いしてるけど、マゾってのはただ罵倒すりゃ良いってもんじゃないんだ。ましてや、マゾだからって何やっても良いってものでもない。マゾにだって選択の自由がある。マゾってのは、心から信頼できる人に主導権を握られて「この人には敵わない」って思う感覚に浸りながらプレイを進めるのが好きなんだ。その人にされたら罵倒もご褒美になるし、傷を付けられても、その人が自分に付けてくれた特別な刻印になるんだよ」

 

「これはサドになる方も同じ!つまり、前提として相手と自分の間には双方向の信頼や愛がなきゃダメなんだ」

 

指揮官の言葉を姉妹はじっと聞いていた。

 

「マゾプレイってのはさ、信頼があってこそできるんだよ。女性がエッチの中で貶したり罵倒してくれるプレイやシチュってのは、信頼や愛が無きゃ成り立たない。この人なら俺に何しても良いっていう、信頼が男を無抵抗にさせ、女性の罵倒を許可するんだ」

 

「…じゃあ、おまえにとってアタシ達はそうじゃねえか」

 

「違うね。好きでもない人からされたって単に不愉快なだけだ」

 

ワシントンがほんの少しの期待を込めて言った言葉は、指揮官から無慈悲に却下された。

 

「えぇ…もう好きじゃないんですか?」

 

「なんだよそれ…なあ、これまでずーっとアタシも姉貴も何度もエッチしきただろ?」

 

バッサリと切り捨てられたことは姉妹たちにとっては想定外であった。嘗てはあれだけ思いあったはずの指揮官の中に自分達への思いが全くないとは思いもしなかったのである。

 

「で、出ていく時の指揮官だって、茫然とした顔してて今にでも消えそうだったじゃないですか」

 

「現実を受け入れると、案外なんともなるものだよ」

 

指揮官は即座に切り返して二人の顔を交互に凝視する。実際には未練や独占欲が残っていたが、変わり果てた内面を見たことで、指揮官の心のうちに巨大な幻滅や落胆が生じたのである。それが非常に強い圧力となって押し殺し、感情を隠し通すことに成功していた。

 

「だからね二人とも。もうその関係は終わったんだ。はっきり言おう。君達のことはもう好きじゃない。俺でなくても男は皆こんな状況になったら冷めるよ。君達の希望通り射精したって後でふと我に返ってバカバカしくなる。空想と現実は違うんだ」

 

「んだよそれ…面倒くせぇなあ」

 

ワシントンの顔に諦観が滲みだす。自分達がマゾだと思っていた相手は、こんな状況では全く勃起しない人間であり、今までのやり方では効果が無いことが分かったのだ。

 

「だろうね。マゾって面倒くさいんだよ。マゾはワガママなんだ。SMがサドとマゾではなく、サーバントとマスターの略であるってのは、その手の界隈じゃ知られた話なんだよ」

 

 いつのまにか指揮官によるSM講義が始まっていた。もっとも指揮官は心理学や医学の専門教育を受けた訳ではない。前世と現世で見た同人誌を読んだり、自分で見聞きして考えた結果、生まれた意見を開陳しているだけであった。しかしそれを自信をもって話す様は、説得力を与えており、姉妹はそれに聞き入っていた。詐欺師が廃れない理由でもある。

 

「…ちっ!なんだよ、あたし達のこと好きじゃなかったのかよ」

 

「マゾだって自分を預ける相手は選ぶさ。好きでも無い人からされても嬉しくないからね。マゾでさえも、自分の選択権を保持してるのが重要なんだ」

 

「さっきも言ったけど、信頼が男を女に対して無抵抗にさせ、罵倒を許可するんだ。これも自分で選択権を持って罵倒を許可するかしないかを選んでいるんだけどね」

 

「好きでもなけりゃ愛着もない相手からの罵倒を許可する者はよっぽどの変わり者でほとんどいない。だから俺は君達から罵倒を許可しない」

 

「はっ!アンタの許可が無くてもアタシ達は馬鹿に出来るけどな」

 

「言葉が悪かったな。よりはっきり言うと心への通行許可だ。好きな女性が放つ罵倒に対して心への通行許可を男は発行するんだ。これは理性ではなく本能が出すものだから、意識して受け入れようとしたところで、本能が拒絶すれば意味が無い」

 

「だからな、いま君達から罵倒されたって俺の本能が受け付けないのさ。俺と君達の間には信頼も愛着も何もない。したがって君達からの罵倒はただの誹謗中傷になる。訴訟が起きれば君達は負ける」

 

「うーん、面倒くさいですね~」

 

ノースカロライナがソファーの背もたれで頬杖をついた。彼がなぜ興奮しないのか理由が分かったが、それはそうと自分達の欲求が叶えられそうにないことが分かり不満が募っていく。

 

「性癖なんて須らく面倒くさいものだよ。そもそもマゾとサドは根本で繋がってるものだし」

 

「どういうことですか?」

 

「サドは制服欲求、マゾは服従欲求と言うが、これって実は真逆に見えて、"この人の特別でありたい"という相手に対する独占欲に繋がるのさ」

 

「マゾの場合、支配されても怖くないほどの信頼が相互間にあることで、「抵抗できない」のではなく「抵抗しなくていい」状態となり、どんな罵倒や苦痛も心地よく受け入れるようになる」

 

「その深い深い信頼があることで、普段なら「嫌われるんじゃないか?」とブレーキがかかることでも、「嫌われない」「この人なら自分を受け止めてくれる」という安心感があり、そのおかげで自分の素をさらけ出し、その親しい人の前ではワガママになれる」

 

「なるほど~」

 

整然とした説明を受けて、現状への理解がより深まったように思えた反面、ノースカロライナとワシントンには疑念が残った。だったらなぜその類の同人誌を買ったのか…と。

 

「…じゃあ何で、そう言うのを買ったんですか?」

 

「ぱっと思いつく理由としては、絵柄が好み、ヒロインの堕ちた時のビジュアルがシコれる、堕ちる前と後のギャップが良い。あとまあ、結局どこまで行っても次元の壁の向こう側の存在で、どんなアクションも帰ってこないから、好きに妄想できるし、嫌われもしない」

 

「…っ!そう言う事かよ!画面の向こう側だからって好き勝手に妄想を投影して!受け止めてくれると思い込んで!さらけ出してワガママになってたのか!」

 

ワシントンの目からうろこが出た。指揮官の話が彼女の頭の中で繋がって来たのである。

 

「だと思うなあ。まあ第三者の目線に立って、ヒロインの性的堕落を見て楽しんでる野次馬ってのもある。今の状況を俺が買ってた同人誌に例えるなら、きっとヒロイン寝取られた上に寝取られマゾ煽りされてる状況だと思うんだ。でも、君達が見てるように俺のこれは未だに反応してないんだよ。論より証拠。これは俺の望む状況じゃないんだなあ…」

 

「なんでそんな違いが出るんです…?」

 

「描かれたキャラは言い返してこないし、好きなことを言わせることが出来るからね。二次創作なら、公式が出したキャラに、作者が願望を投影して、作者好みの特別なキャラに作り変えることができるって訳だ」

 

「どこまで行っても赤の他人で結婚もしてないから、好きな相手をとっかえひっかえできるしね。現実の女性に対してそんな不義理なことは許されないが、画面や紙面、カーテンの向こうならいくらでも妄想をぶち込める。もちろん寝取られの妄想も自由だし、ヒロインに尻軽ビッチの属性を持たすのも自由。創作の中の寝取られってのは、ある意味無責任なんだよ。俺はそれを楽しんでいたし悪いとは思わないけどね」

 

そう言いつつも指揮官は、自分がその二次元でしかなかったはずのアズールレーンの世界に指揮官として存在し、画面の向こうにしかいなかったノースカロライナ姉妹やペンシルベニア達がちゃんと人間として存在し話せている現実を思い返し、我ながら矛盾したことを言ってるなと内心で笑った。

 

「ヒロインキャラが間男に寝取られて、読者やプレイヤーの分身に向かって罵倒するというのは、相当なキャラクターの変更を強いるものだよ。破壊と言ってもいい」

 

「んまあ…確かに?ドラマやアニメに出てくる女が、今までとは全く違う振舞い見せてきたら「は?なんだこいつ」ってなるよ」

 

理解を深めたワシントンが指揮官に同調する。

 

「でしょ?そう言うキャラ変更ってさ、相手にとって自分が特別な罵倒相手になってほしいっていう、形を変えた独占欲で、公式設定を差し置いてまでキャラをそう規定しようとする支配欲求だよ。こうすることで、自分だけにマイナス感情を向けてくれると言う特権的な感情を味わうことが出来る。キャラそのものは何も言い返してこないから、公式が禁じない限りやりたい放題だ」

 

「だから寝取られマゾってマゾに擬態したサドとも言える訳だ。まあそもそも、マゾもサドも本質は相手に向かう独占欲で、マゾとサドはその別側面が現れただけに過ぎない。その関係は信頼や愛着があって初めて成立するんだけどね」

 

「翻って、君たちの現状を見れば、全く正反対だってことが分かるだろう。俺は望んでないし、君達への信頼も愛着だってない。というか、俺に聞かずともち〇こ見りゃ分かるだろうに」

 

怒りも泣きもせずに淡々と教え諭す様に、ノースカロライナとワシントンはこれまで黙って聞いていた。心の中では、一方では自分達の計画が全く上手くいかないことに業を煮やしていたが、それとは別に他方で指揮官の言う事も一理あると思っていたからである。

 

「だからまあ、君達が寝取られマゾプレイで俺を攻める側になりたいなら、せめて俺の目に叶う人間に再びなってから出直してくれよ」

 

指揮官は言いたいことは言い切ったとばかりにすっきりした顔で親指を立てた。それが姉妹の怒りを呼び起こした。

 

「んもう!!これだけ長時間喋って一回も射精しないなんて!!これじゃハメて貰えないじゃないですか!!」

 

「~~~!!なんだよそれ!結局それか!!アタシ達戦果ゼロじゃねぇか!!クソッ!!」

 

ワシントンは指揮官に拳を振ったが、拳はパシッと軽い音がして止められ、掃われた後に喉にパンチを食らった。

 

「ごえ"っ!!」

 

「ほら普段からちゃんと訓練してない。そもそもKANSENのパンチを、ただの人間の俺が受け止めきれてて反撃を許してる時点でおかしいと気づいてくれ。君達の力量が底抜けに落ちてるってことじゃないか」

 

「いくら社長専属になったとはいえ訓練怠ったらダメだろ。暴漢に襲われたら守れないよ?」

 

「~~~~ッ!!」

 

「ほんっと!指揮官も強情ですね。私たちの気を引きたいのですか…!」

 

ノースカロライナが不意打ちに出るが、これも指揮官はいなして蹴り返す。指揮官は終始冷静だった。

 

「ぐっ!…やりますね指揮官」

 

「昔の君のお陰だよ。ま、そろそろかな」

 

そう言うと大きな音を立てて部屋のドアが開いた。

 

「指揮官!」「少年!」

 

ペンシルベニアとネバダがドアを開けて入って来ると、ノースカロライナとワシントンはひるんだ。指揮官が冷静で居れたのは、二人がとっくにスタンバイしており、命の危険を察知すれば来ると知っていたからである。その二人こそ、ノースカロライナ姉妹を今日の演習でコテンパンに打ち負かした相手であった。戦艦同士の正面きっての殴り合いで、ノースカロライナ級の自分達より旧式のはずのペンシルベニア級とネバダ級に敗北したのだ。特にユニオン戦艦の長女を今でも自認していたノースカロライナにとって、この敗北は屈辱でもあった。

 

「ペン姉!バダ姉!」

 

指揮官はぱあっと顔を明るくさせ、背もたれを飛び越えて掛けていった。先ほどまでの態度とまるで正反対だった。

 

「怖かったよ~~」

 

股間丸出しにしながらも一目散に胸に飛び込んだ指揮官を、ペンシルベニアは苦笑しながら温かく迎え入れた。

 

「おーよしよし、辛い思いしたなぁ、ペン姉さんが来たからには安心しな!」

 

「本当だよ~、あの二人ずーっと変なこと言ってきてさ、何言ってんだって感じ。もう、頭狂いそう!!」

 

股間のズボンを上げて締め直しながら、少年っぽい甘えた態度を、ペンシルベニアとネバダに取っている。その態度はかつてノースカロライナとワシントンにも見せていたものだった。

 

「へー、それで射精したのかい?」

 

「全然。ちっとも気持ちよくないんだもん。しかも手を使いたくないって言うんだぜ?アッタマ悪いよ本当に。いつからこんなになっちゃったんだろう」

 

ネバダのあけすけな言葉に、指揮官もはっきりと答える。

 

「何でだろうなあ??」

 

ペンシルベニアが肩を震わせて背を屈め、口に手をやりながら後ろを向く。

 

「そうすると、今夜はご主人様からの褒美は無しってことかい?」

 

「えーバタ姉、それはあの二人が可哀そうじゃね?せっかくさ、ここまで時間かけたってのに…もう二時間か。戦果ゼロってのは可哀そうだよー」

 

「ふふっ…そうだねえ…」

 

「それも一理あるな。少年、どうしたい?」

 

「射精したってことにしてさ、二人を帰してやろうと思うんだ、ペン姉、バタ姉」

 

「…は?お前…」

 

「情けを掛けてるつもり…なの?」

 

あからさまに慈悲を…それも自分が格下だと思っていた男から掛けられたことが、二人のプライドに傷をつけた。

 

「ご主人様にハメてもらいたいんだろう?ここには監視カメラもないし俺達しかいないから嘘はバレない。ワシントンが言ったように戦果ゼロは嫌だろう?帳尻合わせるなら嘘も必要さ」

 

 先ほどまでの子供っぽい態度から、急に大人のそっけない態度に変わり、指揮官は何気なしに言った。その余裕ある態度にノースカロライナとワシントンは屈辱を覚えた。口に出そうとしたが、ペンシルベニアとネバダの態度がそれを防いだ。二人の顔は笑っていたが、目は絶対零度の剣吞さを湛えていたからだ。指揮官を裏切るに飽き足らず、わざわざ呼んで罵倒し精神を折ろうとしたのだ。指揮官を弟のように思っていたペンシルベニアとネバダにとって、それは許容しがたいことだった。

 

「自分に素直になりなさい。あんたたちは性欲に従って一度軍務を放棄したんだ。今更誤差だよ誤差」

 

「二人の言う通りだ。素直に貰っておきな。それで少年、数はどれぐらいにするんだ?」

 

「20で」

 

「「は?」」

 

「「ほう?」」

 

「10回はハメてもらいたいってノースカロライナは言ってたからさ。でもまあ、絶対に12とか14でも足りないと思うんだよね。だから20がお望みかなって」

 

 そう言う指揮官の脳裏には、かつて姉妹と性行為をした時の記憶が思い浮かんでいた。その時の経験を踏まえて出たのが20という数字である。

 

「確かに良い案だわ。二人とも、分かったな?」

 

「少年の出した数字をちゃんとご主人様に言うんだぞ」

 

 ペンシルベニアとネバダは剣呑な目を向けたまま拳を握って威嚇した。姉妹はその様を見て逃げるようにご主人様の元へ帰っていった。さきほどの演習の際に、姉妹は何度も顔や体に二人の鋭い拳や蹴りを受けたからである。

 

 この日、言われたとおりにご主人様に報告してエッチしてもらったが、普段と違い不完全燃焼のまま終えた。20回どころか10回も行かずに性的興奮が冷めてしまったのである。自分で言った手前守らねばならないと言う義務感で消化試合を続けたが、最後まで興奮が戻ることなく、思っていた性的快楽を手にすることが出来なかった。この翌日から、ノースカロライナ姉妹とご主人様との間で溝が生まれてしまった。そしてその溝は最後まで決して埋まらなかったのである。

 

「…くそっ!!」

 

「うーん、このままは性に合いませんね~」

 

 ノースカロライナ姉妹は敗北感と屈辱に埋もれていた。衆人環視の合同演習で、格下の雑魚オスだと思っていた男にご主人様達の指揮が負けた、格下で旧式と思っていた戦艦に負けた、そして雑魚オスを思うままに操れず、言葉でも負かされた。一理あると思ってしまった。自分達の希望の倍を慈悲で与えられ、受け取りを強制された。そして自己申告で回数を言って、やってもらえたにも関わらず、満足にイくことが出来なかった。それもこれも指揮官を煽ったことから始まった。何重もの敗北を味わったノースカロライナ姉妹は、この「調子に乗っている雑魚オスと、それに従う古いメス」を、近いうちに必ず負かしてぎゃふんと言わせてやる、と言う恨み交じりの闘志を燃やし始めた。




ノースカロライナ姉妹が寝取られてない本編世界線で休暇中にこのプレイをした場合、指揮官は朝から晩まで姉妹をハメ倒します。
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