筋肉だるま(41)、異世界で神の遣わした大英雄と勘違いされる〜頭脳戦は嫁に丸投げして棒一本で天下無双をキメてみた〜 作:シンギョウ ガク
※ミリアム視点
やはり自分があの時感じていた確信に間違いはなかったようだ。
国家間の対立、治世の乱れ、人心の荒廃、人々は食うために争い、争いにより憎しみが拡がり、また争うという泥沼に陥っているこの世界を救うためにラムダ神から遣わされた渡り人。
ようやく、人生の全てを捧げて仕えるべき人と出会えた。
戦闘時に見せる圧倒的な暴力性による畏怖と、鎧を脱いだ時の飾らない慈愛に満ちた言動、表情に誰しもが親近感を抱いてしまう。
そう、わたくしもデック様の持つ二面性に脳が焼かれてしまった者の一人だ。
今まで男に負けたと感じたことは一度もなかったけれど、偉大なるデック様の前では、自分はただ賢いだけの牝犬だということを思い知らされた。
最初の交合を果たした日には、自分の中にあった価値観をすべてを塗り替えられ、主君、いやご主人様として彼に仕えることこそが、自分の喜びだと気付かされたのだ。
彼がラムダ神から託されたであろう乱世の統一に、自分の力を存分に使い、その傍らで女としての幸せを与えてもらえたら、最高の人生になるだろう。
「ミリアム姉様……。本気ですか?」
背後に気配を感じ、書いていた日記帳を慌てて閉じる。
「な、何がですか!?」
振り返ると、デック様と交合していたはずのイリアの姿があった。
自分たちは今、盗賊たちの根城にしていた砦跡を出て、ハルドーへ向かう途中、一日の旅程を終えて荷馬車を停め、野営しているところだった。
不寝番として外の見張りをしていたので、暇な時間を使って日記帳を付けていたのだけれど……。
まさか、イリアに見られるとは……。
「どれだけ、デック様のことが好きなんですか……。ミリアム姉様は」
身体に布をまとっているだけのイリアが、焚火の番をしていたわたくしの隣に座り込む。
「イリア、デック様のお相手はきちんと勤めてきたの?」
「あー、そうやって話を逸らすということは、本気なのですねー。あの超カタブツで、殿方からの貞操を奪われないよう鉄壁の防御を施してた姉様がねー。デック様に惚れてるとは……」
自分のことをよく知っている妹みたいなイリアから事実を指摘されると恥ずかしさで顔が火照ってくるのが感じられた。
惚れてるなんていうのは、ラムダ神の遣いであるデック様に対して失礼すぎる。
そ、そう、従属、支配下、いや、飼ってもらえていると思うべきかも。
「ほ、惚れてなど――。デック様はラムダ神の神託を受けた偉大なる方だと言ったでしょう。わたくしも身の丈を知っておりますっ!」
「ミリアムお姉さまは、相変わらずめんどくさいですねー。デック様もミリアム姉様にぞっこんですよー。私、殿方のそういうの分かっちゃうんです。つまり、私は二番目で十分幸せですからってことが言いたいだけです」
イリアの言葉で頭の中で一瞬、デック様の横に花嫁衣装を着て立っている自分を想像してしまった。
ふぁっ!? 不遜すぎる想像をしてしまったっ! ラムダ神様っ! お許しくださいっ! 万民の安寧な生活を実現させるために遣わされたデック様に対し、けしてやましい気持ちではっ!
「そ、そういうことを言うべきではありません。イリア」
「ミリアム姉様のせいで半ば強引にデック様のモノにされてしまったので、ちょっとした意趣返しですー。あーでも、これはこれでよかったと思います。女としての幸せを感じられますしね。いや、女というか牝の喜びかも。デック様は強い牡なので。ほらこれ強い牡のせーしです」
イリアは布の下に隠された自分の下腹部をまさぐっていた指を突き出してくる。
そこには濃くドロリとした精子が、テカテカと焚火の光を反射していた。
同時に強い牡の匂いを発してもいる。
我慢できず、イリアの指にしゃぶりついていた。
鼻孔に牡の匂いが充満し、口の中で苦みが拡がると、頭がボーっとしてくる。
「ドエロいですね。精子舐めちゃうなんて。そんなお姉さま見てると興奮しちゃいますよ」
「ち、違います。も、もったいないことをするイリアが悪いのです。デック様の大事な精子を指ですくい出すなど」
「でも、いっぱいくれましたよ。入りきらないくらい。ほら」
イリアは布をはだけると、自分の秘所をこちらに見せつけてきた。
酷使され少し赤みを帯びている秘所には、交合の跡と思われるデック様の陰毛や泡立った精子と愛液の混合液が随所に残されていた。
ゴクリと自分の唾を飲む音が大きく聞こえた。
イリアとデック様の激しい交合を想像してしまい、はしたないことに子宮がキュンと疼くのを感じてしまっている。
「あー、そうそう。デック様がミリアム様と不寝番を交代してくれって言ってましたねー。女の子たちも頑張ってましたが、まだまだしたりないみたいですよー」
「そ、そうなの? 本当に?」
「ええ、ミリアムじゃなきゃ物足りないとか言ってましたー。ご指名ですよー」
「……デ、デック様のご指名なら頑張らねばなりませんね。うん、頑張らねば。イリア、ここは任せます」
「はいはい、いってらっしゃいませー。ミリアムお姉さまー」
はやる気持ちを押さえながら、イリアに不寝番を任せ、鎧を脱いで荷馬車の中に入っていった。
その夜、デック様は最後の最後までわたくしを離さず傍らに置き、何度も絶頂させられ意識を回復するたび、強い牡がこいつは自分の牝だと他者に分からせるように、何度も何度も膣内に強い匂いを発する白い体液を注ぎ込まれることになった。
そのデック様の行為に対し、恥ずかしながら、わたくしは強い幸福感を抱いてしまった。
わたくしは、もうデック様専用の牝としてしか生きられないと身も心も刻み込まれてしまったのである。