何度目かの交合を経て、ニグはそれに外の──この星に住まう者に関する知識を大方献上出来た。
情報をやり取りするのなら直接精神の瓶を覗き込んでもらえば良いのだが、それは交合による受け渡しを望んだ。
どうやら交合を通してニグへの好意を伝える事が気に入ったらしい。
主が望むのであれば異存は無い。
ニグは人型を取り何度も何度も、それの幼い秘裂を押し分けて未熟な蜜壺へと精を吐き出した。
今は肉の寝台となって主を横たえている。
ニグに疲れは無い。
少なくとも肉体的にそのような機能は無い。
疲れを知らず、老いる事なく、傷付かず、常に最良の状態を保つ。
そのように設計されているからだ。
精神的には心地よい疲労に似たものは感じる。
主の望みに応えやり遂げた事への満足感。
主が好意を向けてくれた事への歓喜。
主に悦んでいただけている事への充足感。
「うへへ〜、ニグちゃぁん……♡」
事後のそれはニグの触腕を抱き締める事が多い。
火照った身体にひんやりとした感触が気持ち良いらしい。
この身で喜んでいただけるのならば望外の喜び、とニグはされるがままにしている。
度重なる交合を経て、ニグの精神には温かなものが宿っていた。
奉仕すべき主から向けられる寵愛。
その温もりはニグの精神を超常たる存在から少しずつ、それの望む形へと変えていく。
己が変容していくのを自覚しながら、ニグは非常に満足していた。
変容を通して、より好ましい奉仕を捧げる事が出来る。
そうして受け入れた結果、ニグの精神は一般的な良識ある人間種族のものに近くなっていった。
これは幼子の姿を取っているそれをより的確に支え侍る為に丁度いい変化だった。
「わたしのためにいろいろかんがえてくれて、ありがとー、ニグちゃん」
柔らかな笑みがニグへと向けられる。
数度のやり取りを経験して、ニグは素直に感謝を受け取り自分からも奉仕を赦す事への感謝を告げるようになった。
その方が、それが喜ぶからだ。
主の意向よりも優先すべき事柄は無い。
ニグとしても温かい言葉を向けられるのは魂が震えるほどの歓びである。
その度に主への敬愛を深め思慕を抱き、忠を尽くそうと心が輝くのだ。
「えへへぇ、てれちゃうよぉ」
両手を頬に当てていやんいやんと左右に揺れる主。
その愛らしさに危うく意識が飛ぶ所であった。
主の魅力には全ての生命体が平伏す事になるだろうと、ニグは誇らしくさえあった。
そんな素晴らしい主に奉仕出来る自分はなんと恵まれた存在なのだろう、とも。
「うぅ〜、ニグちゃんってばぁ。……ちゅー♡」
照れと気恥ずかしさが頂点に達したそれは、ニグへの意趣返しと感謝と寵愛を込めて、肉の蔓の先へ唇を落とした。
一瞬ぴくりとニグの全身が動きを止める。
何をされたのか理解して、ニグの精神は霧散していった。
「あっ」
慌ててそれが手のひらに何かを握り込む。
この数日で幾度となく繰り返されてきた、ニグの精神の再構成である。
再び現世に舞い戻ってきたニグであったが、今回は衝撃が強かったのかどこか夢見心地であった。
故にその思考もひどく単純なものとなっている。
主、好き、奉仕する、好き、共に在りたい、好き。
これまでになくハッキリと好意をぶつけられ、それは頬を染めながら口の端を吊り上げた。
「りょうおもい、だね、ニグちゃん♪」
ぱちゅんっ。
鳴るとしたらそんな音であろうか。
呆気なくニグの精神は弾けた。
「あっ」
慌ててそれが手のひらに何かを握り込む。
崩壊と再構成を繰り返し少しずつ耐性は上がっているはずだが、それでも己の全てと言える主からの好意にはまだまだ耐えられる気がしないニグであった。
それはさておき、ニグは主に一つ提案をした。
この石室を出て外を、この星を見て回っては如何だろうか、と。
「う? おそと?」
この星の存在に合わせて顕現しているのだから、どうせならこの星に住まう個体を装い小さき者共の生活やこの星の自然に触れてみるのも一興かと。
元より自分たちに何かを出来る訳も無いが、主の為に万難を排除する所存である、とも。
それは中空を見上げて何やら勘案していた。
そうして答えが見付かったのか、ぱあっと笑顔を浮かべて触腕を抱き締める。
「わたしとニグちゃんで、あいびき、だね♪」
あいびき。
挽肉の事だろうか。
呆けた思考で主を窺ってみると、その笑顔は少し悪戯なものへと変わっていた。
「あいしあうふたりが、おそとでいっしょにいろいろたのしむこと、だよ♪」
あいしあうふたり。
愛し合う二人。
逢引。
全てが一本の線で繋がった。
なるほど、確かに主が口にした言葉は献上した知識の中に含まれていた。
つまり、主は世界を巡る事を自分との逢引だとお考えになられている。
ぶぢゅり。
今度は物理的にその音が鳴った。
精神どころか肉体までもが与えられた法悦に耐えられなかったのだ。
「あっ」
慌ててそれは両の手のひらで何かを優しく包み込んだ。
ぐずぐずと崩れ落ちていた肉が艶を取り戻し元の状態へと復活する。
だが精神はまだ戻り切ってはいないようだった。
それはニグの、ともすれば幼児退行とも言える精神状態で紡がれる言葉を拾い上げた。
好き、うれしい、好き、うれしい、好き、大好き、うれしい、ずっといっしょ、大好き。
その言葉を受け取り、それはにんまりと笑う。
そして触腕の表面をくすぐるように撫で上げて自身の胸元に掻き抱いた。
「もう、ニグちゃんってばてれやさん♪ でもありがとー、わたしもだいすきだよ♪」
「わぁー、まぶしいねぇ」
喜劇のようなやり取りを飽きるまで繰り返し、ようやくそれらが外に出たのは提案からさらに数日後の事であった。
恐るべきはツッコミ役の不在である。
ニグは衣服として顕現し直し、主と共に日光を感じていた。
石室にはほとんど差し込まなかった光。
恒星より放たれる光を浴びたそれを見て、ニグは己の判断を褒め称えた。
瞳と同じく乾き切った血のような朱い髪の毛は、肩の上辺りで揃っている。
前髪も眉の辺りまで下ろしており、風に靡く様は一本一本が全宇宙に誇るべき美術品のようだった。
肌は現地民に合わせてやや小麦色に薄く焼けた健康的な色合い。
柔らかさ、滑らかさ、艷やかさ、張りと潤いの全てを満たした美の極致とも言える質感。
見た目の頃は人間の八歳ほど。
その美しさと愛らしさはどの次元を探しても類するものは居ないと断言出来る、とニグは思っている。
当然、その思考は主であるそれには筒抜けである。
右袖口の刺繍に擬態した触腕を、それはぷにぷにと柔らかな指でつついた。
お互いに好意を伝え合い百を優に超える回数の崩壊と再構成を経て、軽いスキンシップでちょっとした事を伝える術を学んだのである。
ニグは余程の事が無い限りは人前で本体を顕さない事にした。
自身の見た目がこの星の知的生命体にとっては猛毒に等しいと自覚しているからである。
となれば、それがニグに語りかけている姿は一人で虚空と会話しているようにしか見えない。
矮小な存在如きが主を憐れむなど思い上がりも甚だしい。
かと言って潰して回れば心優しき主は哀しみを覚えるかもしれない。
許容出来ない。
主には笑顔でいてほしいのだ。
故に、こうした服を弄るようなやり取りでお互いの思考を伝え合う事に決めた。
ちなみに先程からそれは頬を赤くして触腕をくにくに弄っている。
ニグがどれだけ自分を大切に想ってくれているかは知っているが、改めて向けられると嬉しくもあり恥ずかしくもあるのだ。
「もー、ニグちゃんってば……♪ それよりほら、すっごいにおい! これがみどりのにおい?」
鼻をすんすん鳴らして匂いを堪能する。
様々な種類の匂いが混じり合っていたが、それはその全てを正確に嗅ぎ分けていた。
これはあの木の枝葉の匂い、これは足元に茂る草の匂い、これはあの枝に付いた蕾の匂い、これは藪の奥の毛むくじゃらの匂い……。
そのどれもが新鮮な感動を齎した。
石室には篭もった埃と塵、飛び散った血と
「あたらしいはっけんがいっぱいだね。ニグちゃんのおかげでたのしくなりそー♪」
周囲に誰も居ない時は、それはニグへと話しかける。
そもそも声を出す、という行為自体がそれにとっては娯楽の一つなのだ。
存在を絞った事でそれの言葉が因果を操る事も無い。
だが全次元のどの楽器よりも美しい音色を奏でる主の声ならば、あらゆる知的生命体を魅了する事も可能だろう、とニグは考えている。
「むぅ……♪ ニグちゃん?」
照れたような不満げなような、そんな風に口をもにゅもにゅさせたそれが右袖口に顔を寄せる。
ニグの意識が自分に向いたのを確認して、それは囁いた。
「あんまりうれしいことばかりいってると、いたずらしちゃうよ? わたしのニグちゃん……♡」
奇跡的に、ニグはギリギリ踏み止まった。
元より自分の全ては主の為に在る、との自負が支えとなった。
何度も主のお手を煩わせる訳にはいかない。
ふんす、と気合を入れ直したニグだった。
「ぺろっ♡」
それが小さな舌を伸ばし、触腕の先を舐めた。
瞬間、ニグは灰になった。
それの裸体が陽光に晒される。
「あっ」
慌ててそれは手のひらに何かを握り込む。
瞬時に復元されたニグは元通り衣服の姿で顕現した。
「ニグちゃんはてれやさんだねぇ」
触腕を人差し指の腹で優しく擦られ、ニグは幸福と混乱と自省と狂喜に悶えた。
「こうびのときはへいきなのに、ふしぎだね」
交合の際は主への奉仕と知識の献上という使命を果たしている為、自身の存在がより強固になっているとニグは思案した。
敢えて俗な物言いをするならば──主の為に頑張るぞいモード、である。
対して平時では主の言葉、心、その全てが真っさらに届いてくる。
故に、その全てに精神を優しく侵していただけているのではなかろうか。
「そっかー。こうびのときのかっこいいニグちゃんも、ふだんのかわいいニグちゃんも、どっちもすきだよ」
瞬間、ニグは液体になった。
それの裸体が風に晒される。
それはまた慌てて手のひらで握り込もうとし──何を思ったのか、口を開けて中空に噛み付いた。
飴玉を転がすように何かを舌でねぶり、ふっと吐き出す。
瞬時にニグは復元された。
何度も手間をかけてしまっている事に頭を埋める思いで平伏しながら、自身の核が力強く脈動している事に気付く。
「えへへ。 ニグちゃんがまいかいたいへんなので、わたしがもっとつよくしました。えっへん」
それは誇らしげに胸を張る。
これまでの再構成が蟻の一歩だとするならば、今回の強化は星間移動である。
またしても存在の位階を引き上げられたニグ。
しかもその理由は、それがニグともっと触れ合いたいが為。
おお、おお。
何たる、何たる……!
ニグは最早言葉が出なかった。
いったい何をすれば主にこの恩に、想いに、寵愛に報いる事が出来るのであろうか。
感動と狂喜に震えるニグへ、それは微笑む。
「ずっといっしょにいてくれる?」
勿論でございます、主。
ニグは即答した。
それ以外の回答等在り得なかった。
それはニグの答えに満足したようで、朗らかに笑う。
「えへへ……ニグちゃんといっしょ、ずうっといっしょ、ふたりでなかよくいつでもいっしょ〜♪」
それが即興で節を付けて歌う。
おお、主は歌姫としても全世界に君臨しておられる。
ニグが人型を取っていれば万雷の拍手を送っていたであろう。
だが歌に惹かれたのはニグだけでは無かった。
「う? わんわん?」
藪の奥から姿を見せたのは六体の野犬に似たものだった。
似たもの、と称したのはその額に捻じくれた山羊のような角が二本生えているからだ。
この地では一般的に見られる、いわゆる魔物と呼ばれる生命体だ。
魔素、という触媒がある。
自分や主の根源を成す力の、絞りカスの絞りカスの絞りカスの、そのまた絞りカスの絞りカスの絞りカスのようなものだ。
ここまで来ると再利用や再生成も出来ない程に劣化した力ではあるが、その力を利用して魔物は生きるのだからまこと世界というものは上手く出来ているものである。
「おー、ニグちゃんものしりさん」
瞳を瞬かせて感心する主。
褒められてくすぐったいやら誇らしいやら、ニグは触腕をくねくねと揺すった。
それの関心が魔物へ移る。
眼前に立つモノの脅威を理解出来ない程度の知性しか持っていなかった魔物には不幸な事だが、手近な獲物と見定めていたそれと目が合ってしまった。
この時、それはニグから伝えられた魔素というものに興味を持っていた。
故にその瞳で深く覗き込んだ。
「ゥゥッ!??」
たまたま視界の端に居て視線が合わなかった一体を除いて、その悉くは内側から蒸発した。
毛皮と捻じくれた角が二本、地面に落ちる。
残った一体は理由も解らず困惑の鳴き声を上げる他なかった。
「あっ」
やってしまった、とそれはバツの悪そうな顔をする。
存在の位階が異なるモノ同士ではよくある事だ。
それこそ石室でニグ相手に数えるのも億劫になる程繰り返していた。
ニグはもう霧散しないように強化したのですっかり気を抜いていたのだ。
「ウゥ……ガアッ!!!?」
残った一体は混乱の極致に達し、狂気に陥った。
牙を剥き涎を垂らし視点の合わぬ目でそれを見て、震える前足と勝手に動き出す後ろ足を懸命に動かして狂乱の元を断とうとした。
もっとも、主に歯向かうのであれば慈悲はない。
裾から肉の蔓を伸ばして魔物の眼球を食い破り、筋肉も内臓も骨すらも吸い砕く。
主が成したモノと同じような骸を作り、ニグは少し得意げに触腕をくねらせる。
「おおーっ。ニグちゃんきようさん!」
主からの称賛と拍手を受けて、ニグは蔓を伸ばしてお辞儀をするように折り畳んでみせた。
どうやら周囲にはもう魔物は居ないらしく、小鳥や羽虫と言った弱き生き物が姿を見せ始める。
特に気を引かれるものも無いと判断したのか、それはニグに化身を解くよう求めた。
「ねーねー、ニグちゃん。おにくにもどれる?」
主の求めとあらばすぐにでも。
ニグは衣服の部分を残したまま器用に肉の集合体へと姿を戻す。
常人が見たなら吐き気を催すであろう姿に抱き着きながら、それは肉の蔓を指先に絡めて囁いた。
「ニグちゃん……♡ さっきのニグちゃん、とってもかっこよかったよぉ……♡♡ わたし、ニグちゃんとこうびしたくなっちゃったぁ……♡」
ニグの精神は一瞬で沸騰した。
生物に化身していたならば今の囁きだけで絶頂に至っていたであろう。
すぐにでも主の願いを叶えたい。
しかし、此処は少々趣が足りない。
敬愛し思慕する主の裸体を有象無象どもに見せてやるつもり等一切無い。
そう考えたニグは近場の木を引き抜き切り出し突き立て組み上げ、あっという間に丸太小屋を建てた。
内装は簡素だが問題ない、寝台は自分の役目なのだから、とニグはそれを抱き上げて小屋に入った。
「きゃぁ~♪ ニグちゃんちからもち〜♪」
楽しげに笑う主の姿に相好を崩しながら──正直ニグとそれ以外には判別が付かないが──ニグは部屋の中央で寝台の形を取った。
幾重にも束ねられた触腕がそれを優しく受け止める。
見た目にさえ目を瞑れば最高級の寝台なのは間違いない。
もっとも、それはニグの見た目も好みのようだが。
寝台に横たわり衣服の部分もニグへと返したそれは期待に胸を膨らませる。
愛するモノとの交合を想像して、既に秘裂からは淫蜜が溢れ始めていた。
「わあっ♡ わんわんだぁ♡」
それが楽しげに声を上げる。
ニグが取った姿は先程屠った魔物を模して創り上げた肉の犬。
皮膚を剥がし臓物を詰め込み血管を編み込めばこうなるであろう、と想像出来る。
脈動する肉の表面は赤黒く染まり、所々に青い管が走っている。
その中で一際目立つ箇所が有った。
生殖器にあたる部分は新たに生み出した肉を用いて創られ、淡いピンク色をしていた。
一見細長く見えるが中央が括れて瓢箪のように両側が太くなっており、一般的な犬の生殖器とも違った形をしていた。
寝台で仰向けに寝転ぶそれに近付き、のしかかるように腰を合わせる。
「わんわんニグちゃんもかっこいいね♡ おちんちんもすてきなかたち♡ いっぱい、こうびしようね♡」
両手を伸ばし指先で秘裂を拡げる。
ひくひくといやらしく蠢く膣肉は肉棒を求めて蜜を吐き出し続けていた。
ぴとり、と先端が膣肉に触れる。
なんの抵抗も無く、そのままぬぷりと埋没していく。
生殖器を逃さぬように、膣壁が一斉に吸い付いていった。
「ふあぁ♡ わんわんおちんちん、はいってきたぁ♡ なんだかふしぎなかんじ♡」
獣の姿を取ったニグは脚の位置を調整して、その強みを活かす事にした。
犬型の獣特有の高速ピストンである。
これまでの交合では経験出来なかった激しい抽挿に、それは悦びの声を上げる。
「あぁああぁぁぁっ♡ すごいっ♡ すごいよぉっ♡ ニグちゃんのわんわんおちんちんっ♡ わたしのなかをすごいはやさで、ほじほじしてるよぉっ♡♡♡ あぁぁっ♡ わたしのおつゆ、ぜんぶかきだされちゃうぅっ♡♡」
高速で動く生殖器全体に淫蜜がまぶされ、抽挿をより滑らかにしていく。
その度に湧き出た蜜が中央の窪みに溜まり外へと押し流されていく。
溢れた蜜は肉の蔓が吸い取っており、最上の甘露としてニグの活力へと変換されていた。
だがニグの試みはこれで終わりではない。
生殖器の先端と中央の窪みのちょうど間の部分から、返しのような棘が生えた。
勿論、棘は柔らかく膣壁を傷付けるものではない。
むしろ程良い刺激を与えてさらなる快楽を生み出していた。
「あ、あぁぁっ♡♡ なにこれぇ♡ なにこれぇっ♡♡ おまんこひっかかれてるっ♡♡ おちんちんがぞりぞり、ってぇ♡♡ わたしのなかをこすってるよぉぉっ♡♡♡ ああぁ♡ きちゃうっ♡ おまんこきちゃうっ♡♡ うぁっ、あ、うぁぁぁっ♡♡♡♡♡」
それが
ぷくりと両の乳首から聖乳が浮き出たのを見て、ニグは獣の頭を動かして左の乳首を舐め回した。
右の乳首には肉の蔓が吸い付き、一滴も漏らさず吸い上げている。
「ひぃんっ♡♡ おちちぺろぺろされてるぅっ♡♡ おまんこずぷずぷされながらおっぱいいじめられるのすきぃっ♡♡♡♡ あぁっ、また♡ またくるっ♡ きちゃうぅっ♡♡♡」
両手両脚を回してそれがしがみついて来た。
より深く生殖器が入り込み、淫宮へと辿り着く。
子を成す為ではなく、快楽を得る為の器官。
その入り口は闖入者である肉棒を歓待を以て受け入れた。
「あはっ♡ いいっ♡ しきゅうまでとどいてるぅ♡♡ ニグちゃんのおちんちんっ♡♡ とってもきもちいいよぉっ♡♡♡ ニグちゃんっ♡♡ すきぃっ♡ だいすきだよぉっ♡♡ わたしのおまんこ、ニグちゃんのおちんちんだいすきぃっ♡♡♡」
愛を囁かれ全身で抱き着かれたニグはこの世の春を謳歌していた。
その幸福をお裾分けするべく、最後の仕掛けを作動させる。
中央の括れていた部分がぷくりと大きく膨らむ。
生殖器全体が巨大な球形となって、膣肉を押し拡げぴっちりと隙間無くくっついた。
「んにゅおぉぉっ♡♡ おまんこが♡ おまんこがぁ♡ すごいっ♡ いっぱいになってるぅっ♡♡ なにこれぇっ♡ ニグちゃんのわんわんおちんちん、かっこよすぎるよぉぉっ♡♡♡♡♡」
それが快楽に震えて腰をガクガクと揺らす。
向きを微調整して、ニグは煮え滾る精液を解き放った。
人型の時のものとは違い、さらさらの水のような精液が偽りの子宮へと注ぎ込まれる。
「んおおぉぉぉおっ♡♡♡♡ あちゅっ♡♡ あちゅいぃっ♡♡♡ どろどろじゃないっ♡♡♡♡ ぉ゙っ゙♡♡ んぉぉっ゙♡♡ きてるぅっ♡♡ しきゅうにわんわんせーえきそそがれて、ずっときてるぅぅぅっ♡♡♡♡♡♡ んぁぁっ♡ おもいっ♡ おなかおもくなってくっ♡♡ しきゅうにせーえきしみこんでいくのぉっ♡♡♡ またくるっ♡ きちゃうぅぅっ♡♡♡♡♡」
連続絶頂の渦に沈み、痙攣と硬直を行き来する。
淫宮を満たした精液は行き場を求めて彷徨うも、入り口はぴったりと閉まって一分の隙間も無い。
次々と注ぎ込まれる精液は自身に押し拡げられて淫宮を大きく膨らませた。
まるで風船のように膨らんだ腹部。
それは絶頂から戻ると目を細め、愛おしげに腹をさすった。
精液には魔物に関する情報が詰め込まれた。
それの能力であれば一瞬で吸い上げる事も可能なはずだが、それは時間と共にゆっくりと情報が分解吸収されるのを待った。
その間に、ニグとのピロートークを交えて。
「ふわぁ……♡ すごかったよぉ……♡ ニグちゃん、わんわんにもなれるんだねぇ」
舌を伸ばして肉の蔓と唾液を交換しながら、それは獣の身体を抱き締めた。
遠目に見れば、幼子と飼い犬の微笑ましい様子に見えたかもしれない。
実際は遥かに淫猥で退廃的な事に勤しんでいるのだが。
「んっ、ちゅ……♡ ニグちゃん、わたしますますニグちゃんのこと、すきになっちゃったよぉ♡ ニグちゃんも、わたしのこといっぱいすきになってくれたらいいな……♡ そしたら、ふたりでつがいになって、いっぱいこどもつくろうね♡ あ、でも……♡ しばらくは、ふたりきりがいいかな? ニグちゃんを、ひとりじめしたいから……♡」
ニグは歓喜に震えた。
強化されていなければ数十回は消し飛んだであろう、恐悦至極の頂に居た。
自分とて最早主無しには生きてゆけない。
存在価値の全てが主の下にある。
ニグは決意した。
あらゆる知識を蒐集し、主の望む全てを捧げ、主に相応しき奉仕種族となれるように。
ニグの短期目標は決まった。
まずはこの星に住む生命体の生態を知識として吸い上げ、主との交合に活かす。
「えへへ……♡ ニグちゃんとのこうび、たのしみ♡ いっぱいおまんこしようね♡」
それは舌足らずな声色で淫欲に染まった言葉を紡ぐ。
見れば膨らんでいた腹も落ち着いてきたようだ。
ニグが生殖器を抜こうと腰を動かす──が、それが両脚をしっかりと絡めて動きを封じた。
犬を模した耳に、それは甘く囁く。
「ねぇ、ニグちゃん……♡ もっと、おまんこしたいなぁ……♡ ニグちゃんのわんわんおちんちんで、わたしのおまんこをぞりっ♡ ぞりっ♡ ってほじってほしいの……♡ とってもきもちよくて、またおまんこほしくなっちゃった……♡ ね、ニグちゃん……♡ いいでしょ……♡ わたしのおまんこずぷずぷして、しきゅうにせーえきを、いーっぱい♡ びゅーっ♡ びゅーっ♡ ってそそぎこんで♡ しきゅうおぼれさせて♡ ほら……♡ わたしのおまんこ、ニグちゃんのおちんちんまってるよぉ……♡ なかでうごいて、わたしできもちよくなろぉ♡ いっしょに、いっぱいぴくぴくしよぉ♡♡」
無論、ニグに否は無かった。
そうして日は暮れ、外に闇の帷が降りても、丸太小屋の中からは幼子の嬌声が絶えなかった。
この日、それは石室から解き放たれ、世界へ足を踏み出した。
その距離なんと約十八歩。
小屋を出てすぐの場所に、石室への入り口が無言で佇んでいた。