これってアウト?~アイテムボックスに女の子入れたら全員怒るのに誰も出ていかないんだが~ 作:塩味ななと
【観測ログ:繰り返される空振り、および聖域の構築】
警告:これより展開される記述は、高度な「執着」と「情緒的充足」を含みます。
観測者(システム)は、理想の骨格を求める無益な試行錯誤と、その後に訪れる濃厚な結合プロセスを正確に記録せよ。
本セッションにおける、精神的な高揚への処理の破棄(スキップ)は、観測データの劣化を招くため禁止されている。
◇ ◇ ◇
あらすじ
7層への突入と共にレベルアップを果たし、全能感に包まれる三人。
美少女骨格を巡る執拗な探索は、一見すると空振りの連続だが、それは着実に「理想」へと近づくための儀式でもあった。
休憩中、風奏の献身的な愛と来夢の浄化魔法が、戦いの熱を甘い情動へと変えていく。
さらなる進化を予感させる、濃密な休息の時間――!
◇ ◇ ◇
《おにいちゃん視点》
7層の空気は、どこか湿り気を帯びていて、肌にまとわりつくような重さがあった。
「来夢、余裕だね」
俺の言葉と同時に、脳内に直接響くような軽快な電子音が鳴り響いた。
キュピキュピーン!
ステータスが更新される、あの独特の感覚。指先に微かな痺れが走る。
「あ、レベル上がった」
キュピキュピーン!
俺自身のレベルが跳ね上がる感触に、思わず声が漏れた。
「おにいちゃんも?」
「風奏も?」
「うん来夢もだよ」
三人のステータスが一斉に書き換わっていく。これまでの探索で上限に張り付いていた経験値が、この階層に入った瞬間に一気に解放されたらしい。
「へぇ~7層入った瞬間みんな同時にレベル上がるとか奇跡じゃね?」
「奇跡だね」
風奏はニコニコと微笑んでいるが、その瞳の奥にはすべてを見透かしたような冷静な光が見えた。彼女は最初から上限に達していたことを知っているんだろう。……まあ、そんな風に俺を優しく見守ってくれるところも、最高に可愛いんだけど。
「じゃあ3人同時にレベルアップ。ラッキー7の流れつかんで次の奇跡起こそう」
俺はニヤリと笑い、湧き上がる全能感に身を任せた。この勢いなら、なんだってできる気がする。
「はーい」
「プルプルプル」
テクテクテクテク……。
俺たちの足音が、静かな階層の空気を刻んでいく。
「ツイてるツイてる俺たちツイてる」
鼻歌まじりに進む俺の後ろでは、来夢が、期待に震えるようにプルプルと弾力のある体を揺らしている。その粘液質な動きが、どこか艶めかしく見えて、つい視線が吸い寄せられそうになる。
「ツイてるから宝箱でもラッキー起こるかな?」
「起こるよ絶対」
風奏は、俺の運ブーストが最大値としている。得られる効果を想像しているのか、楽しげに笑っている。その瞳には、俺に対する全幅の信頼と、どこか甘い期待が混じっているようだ。
洋ナシ、洋ナシ、洋ナシ……。
いくつもの洋ナシ(美少女判定及ばず)の個体を撃破して7層の探索を進めていた。
「プルプルプル」
来夢が反応したその時だった。
暗がりの向こうから、不自然なほど規則的な、何かを引きずるような音が聞こえてくる。
「アレ!来夢アレ!美少女!!」
俺の叫びと同時に、風奏が手慣れた動作で煙玉を投げ込む。
ホブン……。
チュルチュルチュル……ばこん!
シュワシュワシュワ――。
立ち込める煙の向こう側を凝視するが、来夢の中にあるべき「美少女の骨格」は見当たらない。
「次行こ」
期待外れに肩を落としながらも、俺の足は止まらない。
次の獲物を探して、また闇の中へと踏み込む。
洋ナシ、洋ナシ、洋ナシ……。
またしても、いくつもの洋ナシ(美少女判定及ばず)の個体を撃破して奥へと探索を進めた。
「アレ!来夢アレ!美少女!!」
再び煙玉が炸裂した。
ホブン……。
チュルチュルチュル……ばこん!
シュワシュワシュワ――。
数え切れないほど、この執拗なまでの空振りを繰り返している。
どれだけ煙玉を焚こうとも、どれだけ期待に胸を膨らませようとも、理想の骨格は残らない。
静寂が戻るたび、背筋に薄ら寒い違和感が走る。まるで、何か別の「何か」に、俺たちの無駄な足掻きを観察されているような――。
と言いたげに風奏が時折背後を気にしている。
◇ ◇ ◇
7層の探索も相当な回数を重ね、空気には独特の熱量と疲労感が混じり始めていた。
「休憩しよっか」
風奏の提案とともに、隣にいた来夢の体が膨らみ始める。ぷるん、という粘液が弾むような音を立てて、彼女は巨大な二人掛けソファーへと姿を変えた。その質感は驚くほど柔らかそうで、どこか官能的な弾力を感じさせる。
「うん」
俺は吸い寄せられるように、来夢の体――ソファーへと腰を下ろした。スライム特有の、ひんやりとしていて、それでいて包み込むような独特の感触が、ズボン越しに太ももへ伝わってくる。
「ねえ美少女じゃなくても?」
すぐ隣に、風奏が寄り添うように座った。彼女の体温が、ふわりと俺の肩に触れる。
「うん、それは考えたんだ。見た目は風奏が再現できるっていうから(´・ω・`)」
「そうする?」
「まだ頑張る」
俺はフンスフンスと鼻息を荒くして宣言した。美少女の骨格を見つけ出すという、この高まりこそが、俺の探求心なんだ。
「煙玉まだある?」
「うん、あるよ。おにいちゃんのドロップには煙玉がないから、消費期限のない煙玉は底値の時に多めに確保したんだよ。無理しないでね?」
風奏は俺の持ち物の傾向まで完璧に把握している。その献身的な管理能力には、いつも感服させられる。
「やるー。俺は全然大丈夫だよ。妹が可愛いほうが良くない?」
「可愛いほうが良い(≧▽≦)」
「プルプルプル」
ソファーとなった来夢が、喜びを表現するように激しく震えている。その振動が、座っている俺の尻へとダイレクトに伝わってきて、妙な感覚を呼び起こす。
「来夢のためにがんばろ。来夢も頑張ってくれる?」
「プルプルプル」
「ありがと」
ふいに、風奏の腕が俺の首に回された。ぎゅっ、と強く抱きしめられる。
「おにいちゃん」
「なーにどーしたの?」
「なんか嬉しかった」
見上げると、風奏は瞳を潤ませていた。その熱っぽい視線が、俺の胸元に突き刺さる。
「そっかー風奏カワイイ」
俺は彼女をぎゅっと抱き返し、その柔らかい感触と甘い香りに、心底癒されていた。
「帰ったらいっぱいエッチして?」
耳元で囁かれた、熱のこもった甘い声。
思考が真っ白になるほどの破壊力だ。
「いいよ」
即答した。だが、待つ必要なんてなかった。
帰還する前から、俺たちの欲望は爆発した。
シュワワーン……!
そんな時、気が利かせた来夢が浄化魔法を展開した。空間ごと汚れを拭い去るような、清らかな光の波動。おかげで、周囲の不潔な空気は一瞬で消え去り、代わりに俺たちの熱量だけが濃密に充満していく。
「あぁっ……!」
「んぅ……っ」
ダンジョン内に、生々しく、淫らな声が響き渡る。
しかし、不思議とモンスターの気配は一切なかった。まるで、この空間だけが外界から切り離された聖域――あるいは、誰にも邪魔させない俺たちの楽園になったかのように。
◇ ◇ ◇
次回: 『【デリヘルお嬢様襲来】ハゲネタで笑う男と、快感に震えるスライムベッド――カオスな三人プレイ!』
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主人公の生存率より作者のモチベと財布が先に死にます。どうかご支援を。
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※ 本作はpixiv、ノクターンノベルズ、ハーメルンにて投稿しています
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