※この作品はR-18です。

これってアウト?~アイテムボックスに女の子入れたら全員怒るのに誰も出ていかないんだが~   作:塩味ななと

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043 – 『【魔力お化け降臨】地形ごと粉砕する超火力魔法! 手を繋いで回復する新連携と、揺れる風奏の独占欲――詠晴加入編』

【観測ログ:記録番号 08-W】

警告:本データには高濃度の「思考残渣」が含まれています。

観測者(システム)は、記述される熱量に曝露されることを許可しません。

情報の不整合、および過剰な情緒的ノイズが発生した場合、直ちに処理の破棄(スキップ)を行ってください。

 

◇ ◇ ◇

 

あらすじ

魔法特化型ヒロイン・詠晴がパーティーに加入! 射線管理不要の広範囲殲滅魔法と、接触による超効率回復で攻略速度が爆上がりする。

しかし、彼女の真の能力は「おにいちゃん」への直球すぎる性的なアプローチだった!?

最強の布陣が揃った今、次なる目的は――快楽への到達か!

 

◇ ◇ ◇

 

《風奏視点》

 

嘆きダンジョンの8層。湿った空気の中に、微かな魔力の残滓が漂っている。

無事に詠晴も望んでいた「肉体」を手に入れた。スライムを纏いおにいちゃんの理想を再現したその姿は、どこか艶めかしく、視線を釘付けにするに違いない。

 

おにいちゃんは今、詠晴との初エッチという至上命題を胸に、現世を目指して歩を進めている。その瞳には、欲望と期待が混じり合った、なんとも言えない熱い光が(股間に)宿っていた。……ああ、なんて素晴らしい(アホな)モチベーションなのかしら。

 

詠晴が加入してもパーティーの連携は完璧。火力も安定し、ロールも噛み合っている。

特段、私の計算を狂わせるような事態は発生していないけれど。

 

「……ふぅ」

 

詠晴が放った一撃。それは彼女の性格をそのまま形にしたような、あまりにも過剰なまでの火力だった。

魔法特化型。思った通り。

 

私は観察ログを確認しながら、少しだけ首を傾げた。

 

「ねえ、詠晴。ちょっと気になるんだけど……」

 

私は、彼女が持つ称号――『エンチャンター』、『トリックスター』、『ワンダーギフト』について問いかけた。

詠晴は、ふわりと、どこか間の抜けた、けれど自信に満ち溢れた表情でこちらを振り返る。

 

「魔法特化だよ? 詠晴だよ? 当たり前じゃん!」

 

……ええ、そうね。その謎すぎる論法、謎すぎて認知不可だから否定できない。

理屈はめちゃくちゃだけど、その屈託のない笑顔が、なんだかたまらなく可愛い( ´艸`)。

 

共有スキルを分析していくと、彼女の特性が浮き彫りになってくる。

攻撃手段は魔法一択。火力に関しては、あの来夢をも凌駕するほどの破壊力を持っているわね。

ただ、大雑把すぎて細かい調整は効かないみたい。おにいちゃんのマネをした土魔法などは狙った場所を撃ち抜くというより、詠晴は適当な空間に出現させ「対象にデカい岩を叩きつける」という荒々しい感覚。速射性もなくて、一発一発が重い単発攻撃。私たちが手元(自分の近く)から射出するのに対して、射線管理不要という明確なアドバンテージがある。

 

でも、私たちの特性を考えれば、これも一つの「個性」と言えるね。

私たちが神聖魔法を使う際にも独特の性質があったように、彼女の魔法もまた、個性が強く反映されている。おそらくは『エンチャンター』の効果かしら? 大型モンスター相手には、これ以上ないほどに作用しそう。

 

ふと、ダンジョンWikiの情報と照らし合わせてみるけれど……。

どうやらWikiの記述とは少し違うみたいね。私たちは、魔法であっても個性が強烈に反映されるタイプらしい。

 

「下位魔法って、発動までの難易度が低いのがメリットなんだけど……」

 

独り言のように呟くけれど、私たちにとって「発動のしやすさ」なんて、あまり意味のない指標ね。

Wikiのコメント欄を見ても、特に異論は書き込まれていないわ。きっと、世間一般の人たちは、もっと教科書通り(本来の設定)の、魔法を使っているのだろう。

 

おにいちゃんの称号やユニークスキルも、相変わらず謎だらけで解読不能。

でも、それでいいの。

 

「これからは上位魔法の購入に絞れるってことだもんね。迷いがないのは、むしろ好都合」

 

私は、少しだけ熱を帯びた視線を、前を行くおにいちゃんの背中に向けた。

次に彼が手にする力、そしてその先にある「快楽」への布石。すべては私の観測と、彼の欲望の導きに従って。

 

詠晴の性能を確かめるべく、土魔法と氷魔法のテストを開始した。

彼女が口を開いた瞬間、鼻息の荒い、自信に満ち溢れた声が通路に響く。

 

「ここみたいに通路とか屋内での攻撃魔法の使用はムツカシイ! それよりさ、これなら土魔法で天井を落とすほうが簡単だし、地面を割るのも簡単だよ! 地面を割って敵を挟み込むことだってできるし、土壁だって作れるんだから!上位魔法を買おうよ」

 

彼女は鼻息荒く、誇らしげに胸を張った。

……あら。その張り出した双丘、私のものよりもだいぶ大きく見えるわね。

あ、いえ、これは彼女の特性に合わせてデザインした結果なのだもの。今はそんなことより、スキルの詳細を知る必要があるわ。

 

「詠晴、魔法の本質について何だか分かっているような言い方をするけれど……具体的に説明してもらえる?」

 

私が真剣に問いかけると、彼女は一瞬、動きを止めた。

 

「あー? うー? ん……? (゜д゜?)」

 

視線が泳ぎ、そのまま思考がフリーズする。

……うん、やっぱりね。根っからの大雑把な性格だわ。ただ、なにか本人にはなにか確信がある様子。もしかしたら称号とは「知識ゼロでも適切な選択を行わせる」という効果があるのかも知れないね?

詠晴の運用方針は見えた。おにいちゃん専属の回復魔法として育成しつつ、火力が欲しい局面でのみ攻撃に参加させる。それが一番効率的よ。

 

「分かったわ。攻撃が必要な時は頼りにさせてもらうから、その時はよろしくね」

 

「任せてよ! ちょちょいのちょいだよ!」

 

彼女はフンスフンスと鼻を鳴らして胸を張る。

……これって、私に対する対抗意識かしら? 「胸なら勝てるわよ」なんて言いたいの?

――おっ、いけない。思考が脱線しているわ。戻さないと。

 

次に気になったのは、彼女の魔力(マナ)特性だ。いわゆる「魔力お化け」なのだろうか。MP消費に伴う精神的な疲労や、身体の重さを一切実感していない様子だった。

 

「どれくらい魔法を使えるの?」

 

私が尋ねると、詠晴はまるで当たり前のことを聞かれたような顔で答えた。

 

「何言ってんの? 無限回イケるよ! 余裕だよ、へっちゃらだよ!( ‘ω‘)」

 

……鈍感なだけかもしれないけれど。

これまでの検証結果を踏まえ、私は彼女への能力ブーストをすべて魔法系に割り振ることにした。その分、おにいちゃんのステータス上乗せにも繋がるはず。彼女の貢献度は極めて高いと言える。

 

氷魔法についても同様にテストしたけれど、やはりその性質は大雑把だった。

そして、神聖魔法の検証に移る。

 

やはり、彼女の神聖魔法も「大雑把」だわ。

こちらは上位魔法を最初から習得していたためか様々なタイプの魔法が使えた。基本的に広範囲に影響を及ぼし、ミスが起こり得ない範囲攻撃として機能している。最初に出会った時の光球――本来は単体攻撃であるはずのボール状の光そのものに、ダメージ判定が存在していた。これも彼女の性格が反映されている可能性が高いわね。

 

「初撃を与えた後に、スリップダメージが入る感じだね」

 

隣でおにいちゃんが観察しながら呟いた。

 

「そんな感じかも!」

 

詠晴がそう答えて光球を生成する。

ピカッ、と視界を焼き切るような強烈な閃光が走り、直後、目の前のモンスターが砂のようにサラサラと崩れ去っていった。

……仮説は立証されたわ。来夢のレーザーとはまた違う質感だけど、方向指定が可能で、射程はおよそ10メートル~ほどと言えそう。少し謎があるけれど。

 

「ほかにもできるよ!」

 

詠晴がさらに魔法を繰り出す。

空から降り注ぐ光の柱。光球のサイズを自在に変えて投げたり、転がしたり、あるいはいくつも同時に出現させたり……。

 

「え……? Σ(・□・;)」

 

私は言葉を失った。

最初から、おにいちゃんと同じことができるって……!?

 

改めて実感するけれど、やっぱり魔法は「○○指定系」の下位魔法よりも、属性魔法の方が圧倒的に自由度が高いわね。

ダンジョンWikiには「まずは指定系で慣れてから」なんて書いてあるけれど、それはおそらく一般論……平均的な成長速度を想定したマニュアルと見るべきね。

 

おにいちゃんと詠晴を見ていると、全く違う景色が見えてくる。

魔法適性が元々高い個体においては、スキルの使い分けは理論ではなく、その者の「性格」や「個性」が鍵になる。

 

「私は回復魔法に特化してるわけじゃないよ? たぶん闇が一番なんだけど……怖くて使えないから光を使ってるんだよね!」

 

詠晴がまたしてもフンスフンスと鼻を鳴らして胸を張る。

その、弾力がありそうで、どこか幼さの残る豊かな膨らみを見つめているうちに――。

 

(……私も、もう少し胸を大きくしようかしら?)

 

――あぁ、また思考が脱線したわ。

この子、無自覚に私の思考をかき乱すのが上手なのかしら?

 

ふと、アホな考えが脳裏をよぎったけれど、すぐに本題に戻る。

詠晴は「特化していない」なんて言っているけれど、彼女の回復魔法の精度は私よりも遥かに高い。

本来、理想的な回復とはおにいちゃんに常時展開し続け、怪我をした瞬間に即座に癒やすこと。離れた場所からでも可能だけれど、距離がある分どうしても「ラグ」が生じてしまう。

 

そんな時、詠晴がさらりと、残酷なほどに「甘い解決策」を提示してきた。

 

「おにいちゃんと手をつなぎながら回復魔法をかけるとね、ラグがないんだよ!」

 

確かに、肌と肌が直接触れ合っている接触状態では、魔力の伝達効率が劇的に向上している。

けれど、それでも私にはまだ、技術的な訓練が必要だわ。

 

「……うん。分かったわ。じゃあ、おにいちゃんの邪魔にならない程度なら、戦闘中も手をつないでいてもいいわよ」

 

私がそう答えると、詠晴は勝ち誇ったような顔でおにいちゃんとの繋がりをアピールしてきた。

 

「もう繋いでるもん!」

 

その言葉に、胸の奥がチリリと焼けるように疼く。

 

「……私も、つなぎたいんだよね。遠慮してるだけだけど」

 

――あ……っ。

思わず、本音が口から零れ落ちてしまった。

 

けれど、おにいちゃんはそんな私の微かな独白を、優しく汲み取ってくれた。

彼は私たちの両手をそれぞれしっかりと握りしめると、そのままノー再現アクション――つまり、魔法の詠唱や複雑な動作を一切挟まずに、戦いへと身を投じてくれたのだ。

 

(おにいちゃん、優しい……)

 

それと同時に、改めてその異常なスペックにも驚いた。

両手を繋ぎ、自由が制限されているこの状態でも、二つのOP(ボール系魔法オプション)を使いこなして戦い続けるなんて。相手が雑魚モンスター相手だとしても、並の探索者では不可能な芸当よ。

 

「闇魔法はね、『怖くて使えない! 何が起こるかわからないもん!』なんだって」

 

詠晴はそう言って、ふんふんと鼻を鳴らしている。

「光を使おうよ、光! 私は光が好きなんだよ! 土でもいいし、氷でも大丈夫!」

 

そんな風に、自分の強大な力をまるで子供の遊びのように扱う彼女を見ていると、なんだか愛おしくてたまらなくなる。……見てる分には、本当に可愛いね。

 

ちなみに、彼女が使っているのは『神聖魔法』。

けれど、本来「神聖」であれば対極にあるのは「暗黒」であるはずでしょう? 光と闇はセットなはずなのに。

 

(……このあたりの設定、随分と粗いのね。ダンジョンさん?)

 

私は少しだけ呆れながらも、おにいちゃんの温かい手のひらの感触を、その熱を、しっかりと心に刻みつけていた。

 

詠晴の魔法適性は、もはや測定不能の領域に達しているようね。

彼女が見せてくれた「空間魔法」は、私のそれよりも遥かに広大で、そして――あまりにも個人的なものだった。

 

最初に展開されたのは、おにいちゃんの部屋。

 

(……私の空間魔法と被っているけれど。今は何も言わないでおきましょう)

 

今の私には、これほどまでに精緻な空間を維持するための余剰リソースなんて存在しないのだから。

 

「ここはね、思い出がいっぱい! 一番楽しい時間と空間なんだよ!」

 

詠晴は得意げにそう告げる。レイアウトはそのまま固定され、変更すらできない。時間も夜のひとときで固定され、温かな電気が部屋を照らしている。

まるで、彼女の記憶の中にある「おにいちゃんとの幸福な断片」をそのまま切り取ったかのような空間。

 

「これからのダンジョンライフ中は、詠晴の空間で休めるんだよ? すごくない!?」

 

おにいちゃんが、子供のように興奮して声を弾ませる。

以前のような「現世へ帰る」という発想が消え、「ダンジョン内で完結させる」という思考にシフトした。彼の成長を感じると同時に、その使い方のブレのなさに呆れてしまうけれど……。

 

でも、そんなおにいちゃんの思考を加速させたのは、詠晴のあまりにも直球な提案だった。

 

「ダンジョンエッチしようよー! 詠晴の中でたっぷりできるよ?」

 

――えっ?

さっきまでの乙女のような発言はどこへ行ったのかしら。あんたの「初めて」って、そんなに簡単に投げ出していいものなの?

 

◇ ◇ ◇

 

次回:『【4P狂乱】スライム肉体の初体験は、電気魔法の快感と嵐の如き揺れの中で――詠晴の覚醒と熱狂の夜』

 

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◇ ◇ ◇

 

※ 本作はpixiv、ノクターンノベルズ、ハーメルンにて投稿しています

 

R18 / R15 / 現代ダンジョン / ハーレム / 群像劇 / コメディ / 男主人公 / 元モンスター / 成人ヒロイン / ギャグ / バトル / エモ / 詠晴

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