※この作品はR-18です。

中世古香織にひと目惚れした同級生の話   作:日向陰陽

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第21話 「確かなものは闇の中」

―――お盆休み初日、今日はカラオケに行くらしい。例の如く北宇治の最寄り駅で香織と待ち合わせする。俺の恰好はタンクトップにハーフパンツと非常に簡素なものだ。何人来るのか聞かされてないが女の子たちとのカラオケデートの日にこんなお洒落の欠片もない恰好で来た皆さんに心の中で詫びた。やがて視界に見慣れた姿が映る。

 

香織「ごめん⁉ 待った?」

 

珂織「待ってないよ。結局何人くらい来るの?」

 

香織「それは現地へ行ってのお楽しみ。」

 

珂織「ふーん、じゃあ楽しみにしてる。」

 

電車に乗って某カラオケ店へと向かった。現地について立ち尽くした。3年生:香織、晴香、あすか、葵。2年生:傘木さん、鎧塚さん、吉川さん、中川さん…で良かっただろうか、自信が無い。1年生:高坂さん、黄前さん? 川島さん? 加藤さん? 1年生は高坂さん以外完全にうろ覚えだ。間違っていたらすみませんと内心で詫びる。俺に何を期待されているのだろうか、あれほど事前に期待するほどのものは出ないと言っておいたのに総勢12名も集まってしまった。これはガッカリさせるわけにはいかないと思い気合いが入った。ゾロゾロと個室に入る。

 

珂織「えーと、では俺が歌いまくるということでよろしいですか?」

 

希美「お願いします!」

 

みどり「先輩の歌う姿見たいですぅ!」

 

何も考えずに歌えそうな歌を片っ端から入力した。まずは『HOT FASHION -流行過多-』これを知ってるのは居残りで俺の演奏を聴いた高坂さんくらいしか知らないだろう。テンポのいい曲が流れる、それに合わせて熱唱した。間奏の時は腰や脚をグネグネしたりエアギターで誤魔化した。どうにか歌い終える。

 

珂織「どうでしたか?」

 

葉月「凄く上手かったです! 高音もきちんと出ててテンション上がりました!」

 

夏紀「演奏だけでなく歌う時も情熱的ですね! 感動しました!」

 

次は…『声明』だ。

 

麗奈「あっ⁉ 『声明』だ⁉」

 

と高坂さんから声が挙がった。覚えていてくれて嬉しかった。 高音も何とか乗り切ってシャウトも上手く出来た…と思う。

 

麗奈「『声明』ってこういう曲だったんですね⁉ CD買います⁉」

 

珂織「ぜひ買ってください。もっともっといい曲ですので。」

 

晴香「かっちゃんって演奏してる時も別人だけど歌ってる時も別人だよね⁉ 凄いよ⁉」

 

葵「そうそう⁉ それに歌も上手いしカッコいいよ⁉」

 

とまあこんな感じで4時間に亘ってB'zメドレーを敢行した。

 

珂織「俺ばっかり歌っちゃいましたけど良かったんですか?」

 

優子「いいんです! 私、感動しました! それよりラブソングっていうより恋人と別れて独り寂しく思い出に浸る…っていう感じの曲が多い気がしましたけど何かあったんですか⁉」

 

珂織「特にないですよ。作詞者がそういう傾向の歌詞になりやすいみたいですね。」

 

久美子「声ガラガラですよ。約4時間も本気で歌い続けたから当然かもしれませんけど。」

 

あすか「あ、じゃあそこのコンビニで飲み物買ってくるね!」

 

珂織「あ、俺も行きます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴香「あのふたりって付き合ってるの? 結構仲良さそうだけど。」

 

香織「付き合ってるとまではいかないと思うよ。私も彼に好意を伝えたけど『香織さんの好意にどう対応していいのかわかりません。』って言われたもん。断られなかったけど過去の体験をまだ引きずっているみたいだね。」

 

夏紀「過去の体験って何ですか?」

 

香織「ああ、それはね―――。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優子「そんなことが…⁉」

 

葉月「酷い⁉ 酷いです⁉」

 

みどり「みどりも同感ですぅ⁉」

 

久美子「全然知りませんでした…⁉ 珂織先輩の様子がおかしくなったって噂は聞きましたが。」

 

希美「私たちが1年生の時だね。3年生に頭下げてコンクールメンバー譲ってくださいってお願いしたら珂織先輩が物凄い迫力で頭上げてくださいって割って入って3年生に『刃物持った15人でも俺を殺せなかったからそれ以上の人数連れてこい。片っ端から障害者にしてやる。』って警告したの思い出した。珂織先輩を怖いと思ったのはその時だけだよ。その後私たちに土下座して『どうか見捨てないでください。辞めないでください。』って必死にお願いした後だったと思う。呼吸するのもやっとで死人みたいに顔色悪くて片脚ひきずってどうにか歩いて帰ったの見て本当に辛かった。」

 

みぞれ「あの珂織先輩が…⁉ 知らなかった…⁉」

 

香織「両親にも友人にも見放されて部活が終わったら部屋に戻ってすぐに着替えて外に出て夜遅くまで運動しまくってるみたいだし珂織が安心できる場所ってどこなんだろうなって思うよ…。」

 

久美子「え⁉ 部活が終わった後に運動してるんですか⁉ 昼休みに筋トレしてるのは知ってますけど、あの体格をどうやって維持してるのか気になってましたが凄い体力と精神力ですね…⁉」

 

麗奈「鬱病の影響で部屋に居続けると何もやる気が起きなくなるんじゃないでしょうか。だから毎日朝練も居残り練習も欠かさず外に出て運動もして過ごしているんだと思います。」

 

 

 

あすか「ごめんごめん、珂織の晩御飯選びで遅くなっちゃった。」

 

珂織「お待たせしました。」

 

希美「先輩…体調は大丈夫ですか…?」

 

珂織「はい、薬が効いてるので大丈夫ですよ。」

 

葉月「あ、あの⁉ 薬が効かなくなったらどうなるんですか⁉」

 

珂織「うーん…ええと…自殺を考えるくらいの生き地獄を体験します。」

 

夏紀「……⁉」

 

みどり「そうなんですか…。」

 

珂織「でも今は効き目の強い薬を処方してもらってるので起きてる間は大丈夫ですよ。」

 

みぞれ「先輩…。辛いときは遠慮しないで頼ってください…。」

 

珂織「…? はい、でもそうならないように気をつけます。もうすぐ引退ですからね。」

 

晴香「みんな! 絶対に全国行こう‼」

 

「「「「「おー‼」」」」」

 

よくわからないが俺の話でもしてたのだろうか。皆さん熱く掛け声をかけて現地解散となった。俺は走って帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優子「本当に走って帰っちゃいましたね…。」

 

香織「いつだか、頭がフラフラになるまで体を追い込まないと眠れるかどうか不安だって言ってた。学校の登下校も走ってるみたいだし運動するのが当然なんだよ。」

 

葉月「私…⁉ ショックでした⁉ あのかっちゃん先輩が『自殺を考えるくらいの生き地獄を体験します。』って本人の口から聞いて…⁉ 見た目はあんなに健康そのものなのに…⁉」

 

久美子「私もだよ。あんなに情熱的に演奏して歌ってる人が薬なしでは生きてはいけないって知って…ショックだった。」

 

麗奈「そういえば…先輩の皆さんは珂織先輩が笑っているところ、見たことありますか?」

 

「「「「「……ない。」」」」」

 

麗奈「でしたら…⁉ 『全国大会出場』なんて言わずに金賞目指しましょう⁉ それが珂織先輩へ送れる最高のお土産です⁉ 先輩には笑って帰ってほしいです⁉」

 

晴香「そうだね。今まで私たちが腐らずやってこれたのはかっちゃんの存在があったからだよ。もしかっちゃんがいなかったらと思うと怖くて想像したくないよ。」

 

葵「そうだよ! いつもかっちゃんは練習熱心で彼に影響されて練習してきたんだよ! お礼しないといけないよ!」

 

晴香「それじゃあ…全国金目指そう!」

 

「「「「「おー‼」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あすか「何があったの?」

 

香織「珂織の過去を知りたがってたからちょっとね…。」

 

あすか「ショック受けてた?」

 

香織「うん、特に全然事情を全く知らない傘木さん以外の2年生と麗奈ちゃん以外の1年生はね…。」

 

あすか「まあそうだよね。体力お化けで勉強も出来る文字通りの文武両道の男子だと思ってたもん。物凄く慌ててる傘木さんを見るまでは。」

 

香織「追いかけたの?」

 

あすか「うん、どう見ても重病人だったし…でも珂織が騒ぎにしたくないから救急車呼ぶの拒否したって聞いて珂織が脚引きずって学校出てくの眺めてるだけだった。悔しかったなぁ…自分の無力さを思い知らされた。」

 

香織「私も…せめて人肌の温もりだけでも感じてほしいって思ってたけど今のところ効果はないみたい。」

 

あすか「珂織にとって私たちって何なんだろうね。」

 

香織「……わからない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お盆休み2日目。今日はプールへ行くらしい。水着用のハーフパンツをバッグに入れて待機中だ。待ち合わせ場所は例によって北宇治の最寄り駅。恰好は色違いのタンクトップとハーフパンツにサンダル。相変わらずお洒落っ気のない格好だが今日はプールで過ごすのがメインだから許してほしいと心の中で詫びた。やがて視界に見慣れた顔ぶれ。香織とあすかだ。

 

香織「ごめん⁉ 待った?」

 

珂織「いや、今来たところ。」

 

あすか「本当は待ったでしょ。」

 

珂織「俺が早く来すぎただけだから気にしないでいいよ。」

 

香織「それじゃあ行こう!」

 

ふたりについていくまま電車に乗りバスに乗ってプール場へと着いた。現在、水着に着替えて待機中。そんな中聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「うおお⁉ 凄い⁉ まさに筋肉の鎧⁉」

 

「凄いですぅ⁉」

 

「クリスティアーノ・ロナウドよりも凄いかも…⁉」

 

振り向くと加藤さん、川島さん、黄前さん…に高坂さんがいた。

 

珂織「あれ、おはようございます。偶然ですか…?」

 

麗奈「え、香織先輩から聞いてませんか? 昨日と同じメンバーで現地集合って。」

 

珂織「うーん…そういえば…言っていたような…香織とあすかの水着姿が見た過ぎて耳を素通りしていたかもしれません。」

 

麗奈「ふふ、先輩らしいですね。肝心なところが抜けているところが。」

 

「うおおお⁉ 美しい⁉ まさに筋肉美⁉」

 

「凄いです…⁉ 先輩…⁉」

 

「流石全体力測定全項目オールA⁉」

 

「プロの格闘家と同じかそれ以上かも…⁉」

 

振り向く。傘木さん、鎧塚さん、吉川さん、中川さんがいた。

 

珂織「おはようございます。皆さん。」

 

一礼する。

 

希美「腹筋触ってもいいですか⁉」

 

珂織「どうぞ。」

 

8人に囲まれて上半身の至るところを触られる。くすぐったかった。

 

優子「凄い…⁉ シックスパックよシックスパック⁉」

 

夏紀「腹筋固いですね…⁉ 大胸筋もそこらの女性よりバストサイズ大きいですよ絶対⁉」

 

「な~にやってるの! かっちゃんも困ってるじゃない!」

 

「ズルいよみんな!」

 

晴香に葵も現れた。これで全員集まった。

 

晴香「あすかと香織は?」

 

珂織「俺と一緒に来たからもうすぐだと思うよ。」

 

「ごめんね待たせちゃって。」

 

「もうみんな集まってるんだね。」

 

香織とあすかの声。顔を向ける。あすかは黒のビキニ、香織は白のビキニ、美しい…純粋にそう思った。裸は見慣れているつもりだったが水着姿だとスタイルの良さが際立つ。皆さんも「おおお…⁉」と驚嘆の声を漏らす。

 

珂織「ふたりともとっても綺麗だよ。水着も似合ってる。」

 

香織「良かった! 珂織に褒められた!」

 

あすか「でしょ⁉ 水着選ぶのに時間かけたんだからね!」

 

希美「先輩⁉ 私はどうですか⁉」

 

麗奈「私も⁉ 私もどうですか⁉」

 

珂織「おふたりともとってもスタイルが良くて美人で水着が似合ってますよ。来年、再来年がもっともっと楽しみですね。」

 

ふたりが頬を染めて黙り込む。あすかに手を引かれる。競技用プールに連れていかれる。

 

あすか「こっち来て! 競争しようよ!」

 

珂織「本気でいくよ。」

 

あすか「望むところよ! 晴香! お願い!」

 

晴香「よ~し! よーい…ドン!」

 

泳ぐのは中学3年の夏の授業以来だが体は覚えていた。全力で泳いだ。息継ぎはしなかった。先に逆側のプールサイドに着いた。数秒待つことあすかが到着する。

 

あすか「速い⁉」

 

晴香「かっちゃん凄いね⁉ 息継ぎ1回もしなかったよ⁉」

 

珂織「50m?くらいなら余裕だよ。100m走も息しないで走ったし。グラウンド1周くらいなら息するけど。」

 

あすか「ぐぬぬぬ…⁉ この体力お化けめ…⁉ もう1回よ⁉」

 

珂織「いいよ。」

 

晴香「よーい…ドン!」

 

俺の圧勝に終わった。

 

あすか「悔しい⁉」

 

珂織「ごめんね。」

 

あすか「謝らないで⁉」 

 

晴香「あ~す~か! 悔しいのはわかるけど相手はかっちゃんだよ? 潔く負けを認めて。」

 

こうして皆さんと泳ぎの速さ勝負したり一般用プールに香織やあすかを持ち上げる隙を見て胸とかお尻やあそこを触ったりと何かしらして時間はあっという間に過ぎていった。夕方の電車に乗って帰る途中。

 

香織「もう…! ドサクサに紛れて変なところ触らないでよ⁉ みんなの前で変な声出そうになちゃったじゃない⁉」

 

珂織「そういうことするのは香織とあすかだけだから安心して。」

 

あすか「ならいいけど…。」

 

珂織「でも今日はいつもと違う運動が出来て何だかスッキリしたよ。泳ぐのもたまにはいいもんだね。ありがとうね。」

 

香織&あすか「「どういたしまして。」」

 

香織「少しでも珂織の気分転換の役に立てたならお安い御用よ。」

 

あすか「そうそう! 何かしてほしかったら遠慮なく言うこと!」

 

珂織「うん…でもふたりとも進学するんでしょ? 俺はコンクールが終わったらとりあえず横浜へ行くつもりだしこれが最後の機会かもね。」

 

香織「え⁉ 横浜へ⁉ どうして⁉」

 

珂織「そろそろ何になりたいか決まったからね。だから横浜の有名所に行くよ。」

 

あすか「何になるの?」

 

珂織「プロボクサー。そのためのトレーニングも独学だけどずっとやってきたし時期が合えば在学中にプロテストに合格してるかも。」

 

あすか「ようやくその体格を活かせる場に行くわけね。」

 

珂織「うん。日本人初のヘビー級世界王者になるから待ってて。ふたりが進学先を卒業する前にベルトのひとつでも獲るつもりで頑張る。」

 

香織「珂織なら絶対できるよ! 私! 応援してるね!」

 

あすか「私も! ずっと応援する!」

 

珂織「ありがとう…。ふたりの期待に応えるためにもっともっと頑張るよ。」

 

こんな風に会話出来るのもいつまでだろうか…そんなことを考えながらふたりと分かれた。部屋に戻って荷物を置いて早速ボクシング仕様の運動に取り組んだ。体はヘロヘロだが苦ではなかった。後始末諸々を終えて薬飲んで寝た。ふたりの水着姿を思い浮かべた。すぐに眠れた。

 

お盆休みも開けて合宿に入る。症状を患ってからの初めての集団生活。既に妙な緊張感が燻ぶっている。髪を刈って眉と髭を剃り気合いを入れる。荷物を何度も確認した。飲む物を何度も確認して着替えも何着も用意して詰め込んだ。長距離用バスに揺られて移動する。行き先は知らない。滝先生の伝手で利用できる施設があることだけは聞いた。着いた。避暑地のような、広い施設だった。早速中に入った。滝先生が見えた。挨拶する。

 

珂織「おはようございます。滝先生。」

 

滝「おはようございます。中世古くん。」

 

珂織「あの…誠に勝手な話で恐縮ですが…睡眠に影響するので練習が終わっても夕食と入浴は後回しにさせていただいて運動に専念させていただいてもよろしいでしょうか?」

 

滝「……わかりました。皆さんにそのように伝えておきます。無理はなさらないでくださいね。」

 

珂織「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」

 

一礼して男子部屋らしき場所に行こうとする。

 

「「「先輩…。」」」

 

振り向く。高坂さん、黄前さん、川島さんが立っていた。

 

珂織「おはようございます。皆さん。」

 

麗奈「さっきの話、聞きました⁉ 私に出来ることないですか⁉」

 

珂織「残念ながら…こればかりは俺自身の問題ですね。お気持ちだけ受け取らせていただきます。お気遣いいただきありがとうございます。」

 

一礼して立ち去る。

 

 

 

 

久美子「相変わらずだけど、後輩相手にも物凄く礼儀正しいよね。あれで先輩や美知恵先生相手に暴力で対抗してたっていうのが信じられないよ。」

 

みどり「みどりもそう思います!」

 

麗奈「珂織先輩が言ってた。『正しさなんて人によって、時と場合によってコロコロ変わりますよ。俺に出来る数少ない助言です。受け取ってください。』って。それでも先輩は間違ってることを見過ごせないんだよ。正しさを証明する手段が暴力なだけで本当は誰にでも謙虚で礼儀正しくて優しい人だと思う。」

 

久美子「家追い出されて京都に来た先輩だけあって言うことに重みがあるね…。」

 

みどり「かっちゃん先輩だって少しくらい良い思いをしてもいいと思います!全国金獲りましょう!」

 

「「「おー‼」」」

 

練習場所に入って椅子に座る。落ち着かない。指を動かす。イメージ通りに動く。気にし過ぎだと自分に言い聞かせた。滝先生が入ってくる。

 

滝「ではまず練習を始める前に、皆さんに紹介したい方がいます。どうぞ。」

 

扉が開く音がする。目を向ける。見惚れた。

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