さぐるが子供返りしていて困る。
夜、私のおっぱいをちゅうちゅうしているのである。
よほど寂しいのだろう。
他の子供達に威嚇をしてしまうのも心配だ。
まずは大きな愛で包んであげるべきだろう。
安心させてあげるのだ。
赤ちゃんの予行演習でもあるね。
私はさぐるを思い切り甘やかせてあげた。
ご飯は食べさせてあげたし、ぎゅうっと抱きしめてあげた。
お風呂に入れるときだけ戸惑われた。
「お前、誰ともお風呂入るの」
「普通に男同士でお風呂ってだけだろ?」
「つまり入るのな。番に悪いと思わないの?」
「何も問題ないと思うよ?」
「すげー問題だと思う」
私はさぐるの服を脱がせる。
なかなかに凶悪なものが真上を向いていた。
「さぐる?」
「傑と入るんだもん。こうもなるだろ。俺、傑のことお嫁さんにしたいし」
「ふふ。大人になってまだそう思うなら考えてあげるよ」
そういうと、さぐるはとても複雑そうな顔をした。
「傑には番がいるだろ。首に噛んだ後あるだろ」
「番契約か。よくわからないよね」
「は? 義務教育受けてたの?」
「受けてたよ、失礼だな。番がいれば事故は起きなくなるのはいいよね」
「でも番がいないと発情期乗り越えられないだろ」
「エッチな気分になるだけだろ? 大人なんだ、一人ですませるよ。こうやってね」
そして、真上を向いたさぐるくんを手でヨシヨシしてあげる。
大きな愛で包んだつもりだが、ますますさぐるが周囲に威嚇するようになってしまった。
しかも私は誰にでも足を開きそうと暴言を吐いている。
酷い誤解である。
私は誰にも足を開かないよ!
出産も近くなったので、悟と硝に会いに行った。
やはり出産は硝子に任せたいからね。
「やあ悟。久しぶりだね。赤ちゃんは一才になったら渡すのでいいかな?」
「……赤ちゃんと離れてもいいのかよ」
「悟はあの子を悪いようにはしないだろう? 流石に私も君の家が御三家だってわかってるよ。色々と教育方針があるだろう」
「それはそうだけどさ。傑、なーんも気づかないの?」
「何をだい?」
「はぁ。本当にお前、匂いわかんないのな」
それを言われると本当に困る。
「改めてお願いする。俺のお嫁さんになってよ、傑」
「嫌だ。私は君の後ろじゃなくて隣を歩きたいんだ」
「それって番じゃ駄目なのかよ」
「家から一歩も出ない状態で隣にいるとは言えないだろ」
「理解できない。理解できないよ」
「理解して欲しいとは思ってないよ」
「じゃあせめて、たまに会ってよ」
「それならいいよ。私達は親友だからね」
「親友……」
そこで、悟が頭を抑えた。
私をつかむ。
「傑」
「どうしたんだい、悟?」
本当に具合が悪そうだったので、私は硝子に引き渡して部屋に戻った。
「傑ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「大丈夫か、五条!」
「あいつほんっと! まじであいつ!!!!」
「わかるぞ五条、本当に酷いよな。何度裏切れば済むんだあいつ。そうだ、以前も……ああっ!!」
それから、僕は硝子と向き合った。
「では、傑の回収プロジェクトを開始したいと思う」
「あいつもいい加減年貢を納めるべきだな。協力する。そろそろ発情期だしな」
にしても、あいつほんと適応力低いな。
多少は新しい文化圏の学習しろよ……。