私は起きた。
保健室だった。
「天内さんは!?」
「同化に失敗した。お前のせいな」
声を掛けられる。五条くんだった。ボロボロだったけど肌は綺麗。
反転術式を無事に得られたようだ。
「は!? なんで!?」
「男になってたから」
「OH……」
五条くんは困った顔をしていた。
「戻せる?」
「戻せる戻せる」
その時、五条くんはほっとしたような残念そうな顔をして、息を吐いた。
「そっか。良かった」
そうして、みんなを元に戻した後、私はしこたま怒られた。
説教された。折檻された。
総監部の皆様に、呼び出された。
「天内さんの件については本当に反省してます! どうか秘匿死刑だけは!」
「良いだろう。しかし条件がある」
そして、私の前には囚われの呪詛師がいた。
「この者を美少女に変えよ」
そして私のブラックな汚れ仕事が始まった。
私はエロげみたいな処刑人になってしまったのだ……。
「必ず同化させて」
夏油くんは絶対零度の瞳で私を見据えた。口真似付きだ。
「うう、私の生涯をかけて夏油くん及び発見した呪霊操術師を守ると誓います……」
「まあ、いいけどね。私の責任じゃないとこで理子ちゃんを助けられて、ほっとしてる」
「でも日本はピンチなので、ごめんだけど10年後、身の周りに気をつけてね」
「10年後?」
「進化終わるのそれくらいらしい」
「私が強くなればいいんだろ? 悟に負けて悔しかったし」
「あの後、ハイになった五条くんと殴り合って正気に戻したって聞いた」
「呪霊が8割吹っ飛ばされて、大変だったよ。正気じゃなかったとはいえ、胸も揉まれちゃうし」
「でもまあ、今、私、すっごく胸糞悪い仕事させられてるから、絶対離反しないでね」
「君の術式、すごいよね。筋骨隆々の男も、小柄で柔らかい美少女に変えられるんだから。まさか悟がひっかかるとは思わなかったよ。でも私も写真見て可愛いって思っちゃった」
「拷問にしか役立たない能力!」
「ほんとだよね。私には使わないでね?」
「上には逆らえないから、離反すんなと願うしかない」
そう言いながら、チラリと夏油くんは五条くんを見る。
あの日いらい五条くんが変わってしまった。
夏油くんをチラチラ隠れてみるようになってしまったのだ。
「悟」
「傑っ」
夏油くんはあえて五条くんに胸を押し付けるように抱きしめる。
「私は男なんだって何度言えばわかるかな? ほら胸筋はおっぱいと違うってわかるだろ?」
五条くんは夏油くんの胸を揉んだ。
これはこれでって顔をしたので、夏油くんは撤収した。
「悟ぅ……。私は寂しいよ。私たちの友情はこんなもので壊れるものだったのかな」
「そ、それは……っ」
壊れるものだったのだ。
マシュマロ
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