司令官に呪いをかけた相手を探すために娼婦の仕事を始めたヒナギだったが、なんだかんだとそのまま仕事は続けていた。
情報収集には都合がよいのはもちろん、客からの評判が良いというという理由もある。
なにせ、陰陽師であるヒナギは気の調律に長ける。それはつまり、男女のまぐわい、生本番が術の前提という事だ。
嫌がらず生本番を自分から提案してくれて、感じやすく、ちゃんと同時に絶頂してくれて、なぜか体調までスッキリしている。
当然のように上位の人気嬢となっていた。
ヒナギとしても、セックスによる気の調律は司令官に初めて使ったものなので修行としてもちょうどよく、日々違う男のチンポを咥えこんで絶頂していた。
そして、その男も新しい客の一人だった。
「では、な、生本番、始めさせていただきます♥」
娼婦として卑猥な語彙を使う事にはまだ照れがあるヒナギが、ベッドの上で股を広げて男を待つ。
(ああ……今日の人のも、凄そう……♥)
娼館で何十本ものチンポを食べ比べたヒナギは、自分の膣と一番相性のいいチンポというものをうっすらと理解し始めていた。
司令官よりもしっくりくると思ってしまうたびに何とも言えない哀しさを覚えるが、こればかりはどうしようも無かった。
それは司令官の巨根ではなく、ヒナギの体格にあった太さと、くっきりした高いカリと、何より鉄のように熱く硬い勃起。
目の前の男はそのすべてを持ち、挿入の前から快楽の予感にヒナギの膣はとろりとヨダレを垂らしてしまっている。
性器だけをぱっくりと丸見えにする卑猥なショーツで裸体を飾り付け、男に与えられる快楽を笑顔で待つヒナギは、本人が思っているよりはるかに娼婦が身に馴染んでいた。
客の男は美しく愛想の良いヒナギに気をよくしながら、フル勃起したチンポを挿入する。
にゅぷ、ちゅぷ、とヒナギのたっぷりの愛液が男のカリ高チンポに押し出され、卑猥な水音を確かに響き渡らせた。
「あ、あ、あ♥♥」
(これ、凄い♥ もしかしたら、今までで、一番……♥)
経験を積んだヒナギには、一突きで良し悪しが分かってしまうほど、理想のチンポ。
奥まで押し込んだ瞬間に、カチリと音がするほど膣にフィットする感覚がして、子宮がずくんと疼き始める。
男はたまらず腰を使い始めた。
「あっ♥♥ ああーーーっ♥♥」
遠慮ない腰つきだが、とても精密で速さもリズムも一定のピストンに、ヒナギはすぐ大きな声で喘ぎ始める。
たんたんたん、とリズミカルに、しかし膣にもクリトリスにも甘い痺れが残るように腰を打ち付け、子宮を揺らし、女の反応が余すところなく引きずり出されるような感覚に酔いしれてしまう。
「ああっ♥♥ すごいっ♥♥ すごいっ♥♥ おきゃくさまの、すごいのっ♥♥」
ヒナギは今まで客に……どころか、司令官とのセックスでも言ったことがない。
それほど男の腰つきは巧みで、かつてないほど高速にヒナギは絶頂が迫っているのを感じてしまう。
「も、もうしわけありませんっ♥♥ も、もう、いって♥ しまいますぅ♥♥」
それなりにセックスは得意なつもりだったが、客のなすがままに独りで絶頂を迎えることを詫びるヒナギに、男はニッコリと笑った。
男に耳打ちされた内容を、深く考えられない頭ですぐに実行する。
「は、はいっ♥♥ おまんこ、絞めますっ♥♥ んっぐ♥♥ お、お客様も、ぜひ、わたしに、しゃせ、い、っくぅぅぅ……♥♥♥」
目を白黒させて、顔を真っ赤にしながら必死に男のチンポを締め、射精と同時に深く激しい絶頂を迎える。
「あ、ああぁ……♥♥♥」
どぷ、どぷ、という大量の精液が、熱くしみとおるようにヒナギの子宮に満ちる。
(……いえ、何か……おかしい……♥♥)
一度の射精程度でこれほど満ちるわけがない。それにあまりにも、子宮の熱さが……
(気持ちよすぎる……♥♥ これ、は……邪気? いえ……陽……でも陰でもない、未知の気!?)
邪気のようでそうでなく。陽気でも陰気でもあるようなそれを、陰陽師のサガで分析しようとしてしまう。
だが、それは悪手だった。
(ああ……お腹、あつい……♥♥ 気持ちいい……♥♥)
邪気に身体を許せば、悪くすれば死に至る。
それを理解している陰陽師のヒナギすらも全てを忘れて浸ってしまいたくなるような抗いがたい悦楽が、子宮を中心に身体中に満ち溢れていく。
「お、お客様……♥」
鈴を転がすような、高く甘ったるい自分の声音に少し驚く。
「その、まだお時間ありますので、どうぞ……私の体、もっと使ってくださいませ……♥♥」
初対面の男にセックスをねだって、女として媚びている。そんな自分に気づきつつも、止められない。
(うう……恥ずかしいのに……♥ この人のセックス……凄い……♥ もっと欲しくなっちゃう……♥)
陰陽師の自分は今すぐ子宮を蝕んでいく気を吹き散らさなければならないと理解しているのに、女の自分がそれを嫌がっている。
女の自分が圧勝し、ヒナギの子宮は男を欲して泣きわめき始めた。
男がヒナギの細い腰を強く掴み、さらに強く腰を振る。
「ああぁ♥♥ あーーーっ♥♥ いいっ♥♥ すごいのっ♥♥ おきゃくさまの、きもちいいっ♥♥♥」
タガが外れたように乱れるヒナギに、男の勃起がさらに熱く硬くなる。
それが更なる快楽を産み、ヒナギが乱れ、男が激しく腰を振る。
(気持ちいいの、どんどん大きくなる♥♥ こんなの、初めて♥♥)
気の浄化がどうこうは頭から全く消えてしまって、ただ純粋に男と女がお互いを貪りあっていた。
パン! パン! パン! パン! と拍手のようにヒナギの尻がピストンに弾かれて楽器のように鳴り、下半身全体が震えて快楽が弾ける。
「あーーっ♥♥ ああぁーーーーっ♥♥」
普段のヒナギからは想像もつかない、まるで理性を感じない感情の迸りのような善がり声が廊下まで響いた。
全力セックスに汗をだらだらと流し、顎を上げて必死で叫びを上げて快楽を訴えている。
早くも訪れた2度目の絶頂に合わせ、男が射精し……重さを感じるほど子宮が気で満ち溢れる。
(やっぱり、これ、おかしい……♥♥ どんどん、きもちいいの、重くなる……♥♥)
このままでは気の調子が乱れ切ってしまい、元に戻すのに苦労する羽目になる。
(でも……♥♥ これ、すごいの……♥♥ もっとほしい……♥♥)
子宮を異常に活発化させられたヒナギは、完全に子宮で思考してしまっていた。
気持ちいい子作りが出来るなら、元に戻すのは不可能じゃないから、そんな言い訳で異常を受け入れる。
そうやって、何発も何発も男の射精を受け入れ続けた。
翌日以降、それを後悔し続けている。
(うぅ……やっぱり、異常な気……身体の調子が悪くならないのは良かったけど……)
男の気が子宮に与えた影響が、色濃く残っていた。
(もう、全然収まらない……♥♥)
あの日からヒナギは、陰陽師の仕事を休んで昼間から娼婦をしている。
それも1日に10人は客を取り、ズコバコと生でハメまくっていた。
イッてもイッても、子宮が疼いてまたセックスしたくなる。
ヒナギが陰陽師でなかったら、もうマンコの方が擦り切れて血が出ている所だ。
だが、なまじ陰陽師であるため粘膜を回復し、体力の消耗を抑えて一日中セックスし続けてしまっていた。
昼から出勤しているという噂を事前に自分で常連に伝えていたため、今はまだ相手が居るが……
(皆さん、懐事情ってものがありますから……搾り取りすぎて、ペースが……)
今まで娼館で味わったチンポを、すでに一周以上もう一度味わってしまっている。
(ああ……♥♥ あの人……♥♥ あのチンポに、逢いたい……♥♥)
司令官以外の男にハメてもらうのを心の底から待ち焦がれる自分にさえ気づかない位、下半身が恋をしてしまっていた。
そんな飢餓感にもにた性欲がヒナギの中で煮詰まってきたころ、また男が現れる。
「ああっ♥♥ お待ちしていましたっ♥♥」
娼館のロビーで、まるで婚約者でも迎え入れるかのように満面の笑みで甘ったるく高い声を上げるヒナギ。
積極的に腕を絡めて勃起乳首を押し付けながら部屋へと足早に導き、ドアを閉めたところで自分から抱き着いてキスする。
未だかつて誰にもしたことがない、下半身が初恋を迎えたヒナギの本気の雌奉仕だ。
そこから先は、もう記憶にない。
笑って抱きしめてくれた男に必死に奉仕して、腰を振って、すべての精を子宮に収め……さらに疼きを酷くする。
終わったあと、ヒナギは口が勝手に動くのを止められなかった。
「あ、あの……て、店外オプションなんて、いかがでしょうか……?」
高いからと頻繁には遊びに来てくれない男に、100分の1以下の定額制料金を提示し、毎日セックスする約束を自分から取り付ける。
(ああ……これが、身体の相性が良い相手、なのですね……♥♥)
司令官の事は本当に尊敬しているし、恋愛的な意味で愛しているのだが……もう、下半身がこの男を選んでしまって離れたがらない。
陰陽師の才は、ヒナギを遥かな『女』の境地へと連れて行ってしまった。