マッサージ師をやっています 作:セイヘキ×ヲ×カイジ
見つけてくれて嬉しいです。
全体の雰囲気としてちょっとえっちな感じを意識して書いていく予定です。えっち描写はあったりなかったりで話を進めていきます。
(動けない! オーラも、蓋がされたみたいに精孔が閉じて……これは強制絶!?)
うつ伏せのまま倒れ伏したマチ。
レンティの手により乱れていた姿勢を整えられて……頭は枕元へ固定される。
なすがままの体勢で目まぐるしく思考を巡らせた彼女は、自身に掛けられた能力の正体を直ぐさま悟った。
(ヤツがあたしの背中を突いた瞬間、身体の自由が奪われた。こいつは操作系、一番厄介な相手に捕まった……!)
背中に残る、無数の点の衝撃。
段々と声すらも掠れていく体の痺れ。
こんなことが可能なのは、知る限り最も『詰み』を警戒しなければならない系統である操作系の能力だろう。
しかも念能力者にとって恐るべき効果である『強制的な絶』と、身体の自由を奪う効果を同時に発動させられているのが身をもって分かる。
今の己は文字通りまな板の鯉に等しいとマチは自覚していた。
自らの状況が避けるべき『絶対』を当てられてしまった事実に、この上ない危機感をマチは抱いていた。
「服越しでも解る。やはり良く鍛えられていますね……では、始めますよ」
「っ……!」
彼女の背後から低く落ち着いた声が降りてくる。
彼女をこの状態にした張本人であり、目的も分からない不審な男。
レンティの手がマチの背中を這い回り、ついに魔の手が伸びてくる。
(とにかく、耐えるしかないね……)
心の中で身構え、奥歯を噛み締める。
どのような悍ましい暴力、あるいは激痛が肉体を襲うのかと、マチの警戒心は文字通り極限に達していた。
こうなった女を前に男のすることなど、拷問か陵辱か……A級首の盗賊であり、世の中の暗い部分を良く知っているマチにとっては最悪の想像がいくつも浮かんでくる。
しかし──衣服の帯にかけられるかと思われた男の手は、意外にも彼女の首の付け根から肩甲骨のキワへと、ごく静かに添えられただけだった。
(───え?)
だが始まったのは……マチを困惑させる程に真っ当な、しかも驚くほど高度な整体マッサージ。
肌の表面を厭らしく撫で回す様なものでは断じてない。親指の腹で的確に捉えられるのは、日頃の戦闘や念の酷使によって、自分自身すら自覚していなかった深い所に潜む凝りだ。
じわり、と体重を乗せた絶妙な圧が、硬化した肉体を外側から奥まで丁寧に、確実に解きほぐしていくのが実感出来る。
端的に言うならば、マチはそのひと突きによって警戒心すらも解され掛けた。
(くっ──こいつ、上手すぎる……ッ)
まともなマッサージなど受けたことのない身でも分かる。桁外れの刺激。
じんわりと口の端から糸を引いていることも気付けずに、マチは蕩け始めていた。
「今触れているのは
「ですが私の
今、貴方を溶かしているように。
そうレンティは囁いて来るが、マチには彼の説明に耳を傾ける余裕が剥がれていた。
(なんなんだい、これ……っ)
痛気持ちいい、という表現すら生ぬるい。
極限まで技術と能力を使い込んできた男だからこそ理解できる、運動解剖学的な正解だけを正確に突いてくる施術。
レンティの指先が肌に沈む度に、マチの身体はドロドロに蕩けていた。
息をするだけで瞼が落ちそうになる。
あまりの心地よさに──堰き止められていたはずの神経の端々から、脳へ向かって極上の快楽シグナルが一気に押し寄せた。
「ふ、あ……ッ、ん……」
「ふくっ、かわいい声ですね」
抗えぬ快感に、喉の奥から小さな吐息が漏れ出る。
笑いを噛み殺すかのようなレンティの声。
その瞬間、マチの内心を凄まじい怒りと羞恥心の混濁した感情が支配した。
(あたしは……今、何を……ッ! ふざけるな、声を出すんじゃない、あたし……!)
相手の術中に嵌まり、完全に自由を奪われているというこれ以上ない絶体絶命の局面。
それなのに肉体はレンティの指先が齎す快楽に屈してあられもない声を漏らしている。
彼女のプライドが──その屈辱に激しく燃え上がった。
怒りで視界が真っ赤に染まりそうなほどなのに、神経が、筋肉が、あまりの心地よさに歓喜の声を上げて弛緩していく。
その身を引き裂かれるようなギャップが、マチの心を羞恥でボロボロに掻き乱していた。
「は、あ……っ、あんた、一体……何が、目的、だい……っ!」
マチはベッドに顔を埋めたまま、なけなしの怒りをかき集めて口を開いた。
吐き出す言葉は意図せず熱を帯び、屈辱的な喘ぎとなって部屋に響く。
指先ひとつ動かせない現状で、唯一レンティに向けることのできるのが言葉だった。
しかし……背後でその肉体を弄ぶ男は、どこまでも平然とした声音で応じた。
「目的ですか? そんな大層なものはありませんよ。私はここの院長として、目の前のお客様を最高に『満足』させる。それが
レンティの指先が、マチの細い腰のくびれを容赦なく捉え、肉の奥深くに眠る繊細な神経をじっくりと圧迫する。
「ひゃ、あ……っ! んん、う、そ……ッ!」
あまりの刺激に背中がビクンと跳ね上がり、マチの口から再びあられもない悲鳴が漏れた。
視界が涙で潤み、怒りよりも羞恥が脳内を支配していく。
「おや、誤解しないでいただきたい」
レンティはマチの激しい悦楽の声を心地よさそうに聞き流しながら、淡々と語り継いだ。
「私はね、あなたが何者であるかなど、これっぽっちも興味がない。あなたがヒソカ氏の紹介でここへ来た、それ以外の素性なんて知らないしどうでもいい」
(何だって……っ?)
言葉通りに受け取った事実はマチの予想に反していた。
レンティはマチが幻影旅団のメンバーだと知らない。つまりヒソカと結託して彼女を嵌めた訳でもなく……ただ本当にマッサージをしている、ということになる。
冷静に思い返せばマチ自身、この男から名前も呼ばれていなければ受付のところで氏名を聞かれることすら無かった。
(じゃあ何……無駄に驚かせておいて普通にマッサージしてるだけ!?)
そのためにわざわざ『発』で無力化してから事に運ぶなどあまりにも強引過ぎる。
何とも紛らわしい話ではないかと怒りが萎んでいく。しかしマチの推察は半分正しく、誤りがひとつだけあった。
レンティのマッサージは
「私の関心はね……その、実に素晴らしく鍛え上げられた、あなたの『身体』そのものにしかない」
「───ぇ?」
男の指先が、今度は太ももの内側の、最も皮膚の薄い領域へとぬるりと滑り込んでいく。
「な、にを……やめ、ろ……っ!」
「お断りします。……ああ、言っておきますがね」
レンティはフッと愉悦に満ちた笑みを漏らし、マチの耳元に顔を近づけた。
「その施術の過程で、お客様自身がどれほど激しく身を悶えさせようが、プライドを粉々にされて恥ずかしい目に遭おうが……私は絶対に施術を途中でやめません」
「それが、この店の『裏メニュー』ですから」
冷徹な宣言とともに、マチの感度を的確に、そしてより深く蹂躙する悪魔的な指使いが本格的に再開される。
その先のマチは言葉を発する余裕も無く悶絶した。
指先は、まずマチの細い首筋へと這い上がった。
耳の後ろから鎖骨へと繋がる繊細なラインの経穴を、絶妙な角度と強さでじわりと突く。
「ひ、あぁ……っ! ぁ……っ」
(ぁえ───?)
脳に一番近い場所への刺激は一瞬でマチの唯一自由だった思考力を奪い去る。
頭の芯がジリジリと痺れ、視界がチカチカと明滅し、言葉を紡ごうとしても喉が勝手に震えてあられもない艶声に化けてしまう。
だが、それはほんの始まりに過ぎなかった。
レンティの指先は流れるように位置を変え、背中、腰、太ももの裏へと、寸分の狂いもなくマチの身体に点在する秘孔を打ち鳴らしていく。
一突きされるたびに、神経の奥底を通じてドロドロとした熱い快楽の奔流が全身へと送り込まれた。
「次は、ここ」
男の手は一気に下がり、マチの小さな足の裏へと添えられた。
土踏まずの窪み、そして指の付け根の柔らかな皮膚。
そこにある、全身の神経へと直結するツボを、レンティは親指の腹でぐっと深く押し込んだ。
「───っ!? ぁ、あああぁぁッ!?」
声にならない悲鳴がマチの喉を駆け抜けた。
足の裏から突き上げた強烈な衝撃は、背骨を伝って一瞬で脳天へと突き抜ける。
あまりの激痛と、それを遥かに凌駕する極限の快感が肉体を内側から焼き尽くし、マチのつま先がピンと跳ね上がった。
指先ひとつ動かせないはずの身体が、経穴への刺激によって強制的に、激しく身を悶えさせる。
首筋から足の裏まで、一箇所の隙もなく丹念にツボを打たれ、マチの防衛本能は完全に崩壊していた。
幻影旅団としてのプライドも、抱き続けていた警戒心も、すべてが圧倒的な快楽の濁流に押し流されて消えていく。
ただただ、呼吸を荒くし、涙でシーツを濡らしながら、男の指先に翻弄されるだけの肉の塊と化していた。
そして、足裏から折り返したレンティの手が、ついにマチの腰の辺りで止まる。
「さあ、仕上げですよ。……よく耐えましたね」
レンティが低く、酷く甘やかに囁いた。
耐えたなどとはよく嘯くものだ。
マチはこれっぽっちも抵抗できていない。何も知らない生娘のように翻弄され、あられもなく喘がされた。
男の両親指が、マチの骨盤の裏側ーー仙骨の最も敏感な経穴である『
(あ……ダメ、それ、は……っ)
なにか、雰囲気が違う。
触れた指先から伝わるオーラに、全身の細胞が慄いている。
本能が最大の危機を察知し、沈んでいた思考力が起きた。マチの瞳が恐怖で大きく見開かれる。
「ちょっと強めに行きますよォ」
しかし──拒絶の言葉が唇から漏れるよりも早く、レンティの両親指に、今日一番の、そして最も深く濃厚な体重が乗せられた。
ズブ、と肉の奥深くまで指が沈み込むような錯覚。
〝
「─────ひ、あ、あああああああぁぁぁっっ!!!?」
胎の、奥が、燃えた。
視界が真っ白に弾けている。
腰の芯から爆発的に広がった蕩けるような快感が、マチの全身の細胞一つ一つを、桃色の液体へと融解させていく。
先程まで受けてきたどんな指圧とも違う。
肉体の限界を超えた究極の充足感が彼女を全方位から包み込み、渦巻いて向かう先は──胎の奥にある子宮。
女の象徴に鞭打つような覚醒が施された。
「は、ぁ……っ!? あ、う、ぁ……ん!」
狂ったように背中を反らせ、シーツを掻きむしろうとした。だが、それすらも叶わぬまま、マチの瞳から光が消える。
激しい快楽の余韻に手足をガクガクと震わせながら……マチは抗う術を完全に失った。
蕩けるような甘い気絶の底へその意識を深く、深く落としていく──
──どれほどの時間が経ったのだろうか。
深い闇の底から浮上するようにマチの意識がゆっくりと戻ってきた。
まだ頭の芯がぼんやりとする。しかし、意識がはっきりとするにつれて、肌を包む感覚に猛烈な違和感があることに気づいた。
(私服が……ない……!?)
いつの間にか彼女が着ていた私服の衣装はすべて剥ぎ取られていた。
代わりに着せられていたのは肌の温もりがそのまま透けて見えるような、ごく薄い、白い施術用の衣服。
下着すら身につけていないその状態に、マチの心臓がドクンと大きく跳ね上がる。衣服が変わったことで、服越し伝わる感覚が気味が悪いほどに鋭くなっていた。
「お目覚めですか。ずいぶんと張り詰めていたようですからね、少し眠っていただきましたよ」
ついでに、お着替えと軽い掃除もと。
背後からあの忌々しいレンティの声が響く。
「な、にを着せ……っ、は、あッん!?」
問い詰めようとした言葉は即座に甘い悲鳴へと変わった。話す間もなくレンティがマッサージを再開したのだから。
レンティの指先が狙うのは、もはや筋肉の凝りなどではない。
先ほど強烈に突き立てられた『
女性の象徴を徹底的に躾ける為に背中側から子宮を刺激、影響を与えやすい主な
主に仙骨上の『
「ひ、あぁぁ……ッ!! ん゛ん゛、ん、ん゛ん゛ーっ!」
腰の骨と肉の隙間。そして尻肉の深部にある経穴へと、容赦なく指先が突き立てられる。
その瞬間───下腹部から突き上げるような、言葉にできない熱い衝撃がマチの全身を駆け巡った。
頭の芯が真っ白になり、強制的に開かれた性感帯から、とめどなく快楽の波が押し寄せる。
直接子宮そのものに触れられ、這い回られているかのようだ。
なのにおぞましさはなく、胎の奥が悦びに震え、白濁した液がじんわりと滲む。完全に屈服していることをありありと知らせてくる。
これ以上続けられると取り返しのつかない何かを刻まれてしまうとマチは直感した。
「ダメ……やめっ、は、あ、お願い、やめて……っ!」
これはヤバイ。
もはやまともな言葉を紡ぐ余裕すら奪われ、マチはベッドのシーツに顔を擦りつけてなりふり構わず懇願した。
しかし、レンティの指先は執拗なまでに動きを止めない。
「もう少しですからね、頑張って耐えてくださいね〜」
何度懇願しても平坦な答えで受け流し、マチの体が抵抗しようとすれば、指先ひとつで封殺する。
彼の言う
(ぁ……も、ダメ……)
やがて……果てしない刺激の奔流の中でマチの瞳から次第に光が掠れていく。
「……そろそろ限界かな」
反応を返せなくなってきたマチの肢体を指で堪能しながら──レンティは己のオーラが完全に彼女へ
これは別に、邪念などの類ではない。
レンティはマチの身体に真っ当な整体を施し、ついでに彼女の冷えた胎の奥底をくたくたになるまで蕩かしただけ。
そうして流し込まれたオーラに害はない。
ただこのオーラが目減りしていくほどに、経穴へ刻みつけられた快楽への疼きが増していくだけだ。
そうなった者は再びあの快楽を──と、レンティの元へ訪れ、再度施術を施されることになる。それも、前回より深く。
相手は気持ちよく健康になって幸せ。レンティは好みの身体を堪能できて幸せ。お互いに不幸のない完璧なサイクルだ──
「初めてのお客様ですから、
静かな声が明るい防音室の中に溶ける。
朦朧とした状態のまま、レンティの悪魔的な施術は終わりを告げた。
⬛︎
「酷い目に遭った……」
マチは、力のない足取りで『☆レンティの痛快爽快整体院☆』の入るビルを後にした。
結局、マッサージをされただけでマチは解放されたが……あれをただのマッサージと呼んで良いかは判断の分かれるところだ。
あれは人の体を解剖するかのような自分本位な『施し』だった。
あれほどの蹂躙を受け、プライドを粉々にされたというのに……施術後のマチは大人しくシャワーを浴びて流した汗を拭い、私服に着替えてあの場を後にした。
レンティからはあんなことをしておいて「また来てくださいね」などと会員用のカードまで渡された。
訴えられるとかそんな事はないという絶対的な自信の現れた表情だった。
本当に、舐めた真似をしてくれたものだ……。
なのに不思議とその場でレンティを殺すとか、襲う気力は微塵も湧いてこない。
代わりに彼の指を見るだけで自然と胎の上を守るように触ってしまう、恥ずかしい癖が刻まれてしまったが。
「ふざけた、男たちだね……」
人気のない路地裏を歩きながら、マチはかすれた声で毒づいた。
こんな悍ましい店をわざわざ紹介してきたあのピエロへの激しい恨み節。
そして、己のあられもない姿をさらけ出し、女の部分を徹底的に弄び……屈服させたレンティへの煮えくり返るような怒り。
なすがままにされた自分自身への不甲斐なさ。
その三つの感情が、胸の中でぐちゃぐちゃに混ざり合っていた。
しかし、歩みを進めるうちに、マチは自身の肉体に起きている『異変』に気がついた。
(……何、これ……?)
足取りが、恐ろしいほどに軽い。
呼吸をするたびに、体内のオーラがまるで清流のように一点の淀みもなく、驚くほどスムーズに全身を巡っている。
長年の戦闘や無茶な鍛錬で蓄積していたはずの細かな肉体のガタが、完全に消え去っていた。
それは、自分の『念糸縫合』による修復を遥かに凌駕する、過去に経験したことがないほどのコンディションだった。
身体的な調子を数値化するならば普段のマチが80%といったところを……今は150%はあるのではないかと思う程に。
「…………」
あれほどの屈辱を味わわされながら、肉体には間違いなく確かな効用が現れている。
レンティの能力の確かさに気づいてしまったマチは……怒りと、悔しさと、認めたくない敗北感の入り混じった、酷く複雑な気分のまま、夜の歓楽街へと消えていった。
(ヒソカの野郎は後で〆てやる……店の方は───二度と行くかッ!)
……prrrrrrr
「はい、『☆レンティの痛快爽快整体院』です」
『────』
「ご予約のお客様ですね〜、コースと日時をお願いしますっ」
「はい、『裏メニュー』で……の日ですね──その日でしたら
「マチ=コマチネ様ですね。ご来店お待ちしております」