※この作品はR-18です。

溶解する観察者のヴェイル〜電子の檻・澪の転落〜   作:砂城スミ

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澪となかよし2

土曜日、柏木澪は約束通り成瀬のマンションを訪問した。

仕事着としても使っているブラウスにロングスカートを来て。ハンドバッグの中には念のためコンドームを忍ばせている。

アイウェアの案内通りにマンションに訪れる。

駅近の高層フロアで、明らかにわたしの部屋よりも家賃が高いはず。給料は安いはずなのに。

 

玄関で成瀬が出迎えた。

「澪さん、いらっしゃい」

緊張と恐怖でくらくらしながらも、平静な態度を装う。

「来たよ」

「まあ、ゆっくりしていって。奥にどうぞ」

 

玄関には男ものの靴がたくさんあることに気づく。

ーー誰か来てるの?

動きを止めたつかのま。

強い力で手首を掴まれる。引っ張られる。

「早くきて」

抵抗も虚しく、部屋に引きずりこまれていった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

広いリビングルームでは、3人の男たちがくつろいでいた。

電子タバコの煙。男たちの体臭と湿気が混ざり合った空間。

 

ーー誰?

 

理解できない状況に戸惑っていると、成瀬が説明してくれた。

「うちのヤリサーのメンバーです」

ーーヤリサー?

「みんな澪さんと仲良くなりたくて、集まりました」

「チーッス」

「ウェーイ」

まるで知性が感じられない言動の男たち。

こんな人たちと同じ部屋にいるなんて、耐えられない。

成瀬の顔を見上げる。

そこには、にまにまと邪悪な笑みの成瀬の顔。

 

「あれ、澪さん、覚えていませんか?」

「何が・・・」

「合意のもとで、みんなで熱いセックスしたじゃないですか」

その瞬間、わかってしまった。

体が震える。

 

この前の、記憶がない夜。

 

成瀬とその仲間たちだったんだ。

 

「ひッ・・・」

「おっと、逃げないで」成瀬に羽交い締めされた。

「イヤ・・・」

「だーめです。今日もみんなで楽しく撮影会ですよ」

男のうちひとり、ギークっぽい男が、カメラを三脚に乗せて準備していた。

「言うこと聞いてくれないと、鈴木さんの生活をめちゃくちゃにしますよ」と、成瀬が小声で耳打ち。

 

もう逃げられない。

やるしかない。

大丈夫。

今日だけ。

男たちみんなを満足させれば良いだけ。

できる。

 

<アシスタント: ストレス値急上昇>

<アシスタント: 深呼吸してください>

 

自分に言い聞かせて、成瀬に身を委ねた。男たちもズボンを膨らませながら群がってきた。

 

 

 

◆

 

 

 

大丈夫、と思っていた。

でも、希望は一瞬で砕け散った。

 

男たちはわたしの身体をすでに熟知していた。

初対面なのに。

恥ずかしがる間もなく剥かれていく。

どこをさわれば、どう反応するのか。外側から内側まで、すっかり知られていた。男たちの愛撫に反射的に悦びの反応をしめす身体。腰がしびれて、立っていられなくなった。男たちに支えられる。

男たちに蹂躙されていく。

会社の後輩に見られながら。

男たちからの責めは止まらない。

 

「澪さーん。ちゃんと奉仕してくださいよ」

 

「まって、するから!・・・さわるのやめて!」

 

「待てませーん」

 

ーームリ・・・

ーー頭おかしくなる・・・

 

男たちの容赦ない責め立てに、頭が真っ白になり、何も考えられなくなった。がくがくと痙攣しながら体液を飛び散らせて、されるがままになってしまう。

こんなふうになることはなかった。

今までのカレシとも、鈴木とも。

 

「澪ちゃん弱すぎ〜」

「がんばって〜」

「うっわ、ソファーびしょびしょだよ」

「はい、次こっち」

 

望んでいないのに、身体は男を受け入れる準備がもうできている。

抵抗しようにも、男たちに抑えられて、力が入らない。

誰かが侵入してきた。

内臓が押される。

呼吸できない。

だめな場所まで届いちゃってる。

 

ーー溶ける・・・

 

汚される体内。

次々に休みなく出入りする侵入者たち。

肢体を投げ出して白目をむいている姿がカメラに収められていく。

もう、何がなんなのかわからない。

ただ男たちに言われたことをやる。言われたとおりの格好になって、言われた通りに動く。

 

「さすが澪さんは優秀ですね。教えた通りにできてえらいですよ」

 

成瀬はまるでマーキングするかのように、わたしの身体のいたるところにキスマークを残していった。

 

大事な何かが壊れていく。

 

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