※この作品はR-18です。

いちばん近くに   作:黒沼むつみ

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第3章:なぎさの全部

「や、やあ・・・!」

ジタバタと手足を動かす。

 

ガキャリ。

 

ラクロススティックに固定された結束バンドはびくともしない。

なぎさから結ばれているところは見えないが、

肌に食い込む感触からして相当な太さのものだと分かる。

力でちぎれるはずもなかった。

 

「いぎぃっ・・・!」

声にならない叫び。

ほのかがツマミを回したのだ。

再び口を抑えられる。

しゅーしゅーと潜水中のような音が部屋に響く。

 

「静かにして・・・下の階の人に迷惑だから、ね」

優しく耳元でささやくとメスを光らせて。

「ごめんね・・・なぎさ」

 

声が出ない。

喉に何か詰まってしまったかのようだ。

なぎさは肩で息をしている。

浅い息が止まらない。

マラソンの直後のように。

 

「脱がすことができないから、許して・・・」

スパッツのクロッチをつまみ上げ、メスでサッと切り裂いた。

・・・ビッチョリと濡れたなぎさの下着があらわになる。

グレーのスポーツタイプショーツ。

その表面をくるくるとなでて、ほのかはメスを置いた。

 

「びっくりさせちゃった?大丈夫よ。

私がなぎさを傷つけるわけないじゃない」

優しく微笑みながら

試験管を、キュッキュッと脱脂綿で拭う。

 

「何・・・するの」

なぎさの喉が泡立つ。

まだ終わりじゃないみたい。

 

「なぎさの、全部が見たいって言ったでしょう?」

ショーツに手をかける。

クロッチを横にずらすと、

なぎさの誰にも見せたくない部分があらわになる。

薄く残った剃り跡。

ほのかの指が盛り上がったゴム跡の弾力を楽しむように、踊る。

 

「やっ・・・!」

指でゆっくり広げられて、

なぎさの喉から声が漏れる。

さっきからの刺激でそこはもうぐちょぐちょに濡れている。

ほのかがそっと指を差し入れて、曲げる。

クチュクチュと軽やかな水音が響く。

「や、はっ・・・はあ・・・はぁ・・・ ぅっ!」

なぎさが背をのけぞらせる。

 

ガキャリ。

 

ラクロススティックが音を立てる。

 

「いっぱい汗かいたわね・・・なぎさ。

気持ちいい?

・・・自分でしたことも、あるんでしょう?」

 

なぎさは答えない。

顔を背けて目を逸らしている。

背けたところで、逃れられないのに。

 

「じゃあ・・・入れるわね、なぎさ」

そう囁くとほのかは、手に握った試験管の

丸い先端をなぎさの中に潜らせていく。

 

「やだ・・・冷たっ・・・!

そんな、そんなの入れないで!」

 

「そんなのって・・・ひどいなあ

なぎさのために選んだのに・・・

ぴったりのはどんなのかなって。

どれくらいの太さがいいか・・・

どれくらいの長さなら・・・綺麗にみえるかな、とかね」

まるでアクセサリーを選んだ時のように言う。

あなたが最も輝く姿をみるために選んだのー

そう、言わんばかりだ。

 

「あまり奥まで入れるとかわいそうだから

・・・ここまでかな」

つぶやくとほのかは胸元からペンライトを取り出した。

かちり。回してつけたペンライトを・・・試験管の中に差し入れる。

なぎさの大事な奥の、奥の部分が

ペンライトのあかりに照らされて、ぬめぬめと

光った。

 

「綺麗ね・・・なぎさ。ほんとうに、きれい」

 

「たすけ・・・ たすけて・・・ だれか・・・

せんぱい・・・ 藤P・・・先輩・・・」

真っ赤に泣き腫らした目。

なぎさの口からこぼれ落ちた名前に

ちくりとほのかのほおが歪んだ。

 

「助けが来ちゃって、いいの?

こんな姿のなぎさを誰かに見られちゃっても?」

笑顔を崩さずに、しかし。

「こんな綺麗ななぎさ・・・

藤村くんに見せてあげないもの」

 

「ああでも・・・ここからは私1人じゃダメだから。

・・・入ってらっしゃい」

 

キィ。

 

驚いたように扉が音を立てる。

なぎさの自室、その扉は少し開いていて。

 

「ずっと見てたんだよね・・・

大丈夫、怒ってないわ」

そっとほのかが微笑む。

 

「ほのか・・・さん」

おずおずとほのかの名前を呼びながら、

部屋の中に入ってきたのは。

 

なぎさの弟、亮太だった。

 

「亮太くん・・・ お姉ちゃん、どう?」

ほのかが笑顔で水を向ける。

いつものように。

子どもの相手をするみたいに。

 

「分かんない・・・

でも、むずむずする・・・」

亮太はしきりにズボンの前を押さえている。

そこに硬くなった自分のものがあるのが恥ずかしいのか。

それとも知らず知らずのうちに刺激を与えているのか。

 

「や・・・ぃやあ! ・・・み、見ない・・・で・・・

亮太、見ないでええ」

なぎさの震えは止まらない。

汗がシーツにしたたり落ちる。

涙が後から後から出てきて、目元も、鼻も、もう真っ赤だった。

のどがえぐっ、えぐっと音を立てる。

 

「そんなに恥ずかしがることないのに。

一緒にお風呂入ったことだってあるでしょ?

兄妹だもの」

ほのかはそう嘯(うそぶ)くが、もう2人とも思春期に入ってだいぶ経つ。

ここ何年も、お互いの裸をまじまじと見たことなんてなかった。

 

ましてや、なぎさは今、大きく開かれた脚を固定され、

その陰部にはぬらぬらと冷たく光る試験管が突き刺さっている。

上半身のユニフォームはまくり上げられ、

丸見えの胸には鰐口クリップが噛みついており、

挟まれた先端は充血した色を放っている。

まるで実験動物のような姿。

こんな姉の姿は、見た事がないはずだ。

 

「ね、亮太くん。お姉ちゃんのここ、見たことあるでしょ」

ほのかが手招きする。

 

ロボットのような足取りで

亮太がベッドに近づく。

ふるふると首を振る。

「こんな・・・近くで見たこと、ない」

 

「そう・・・授業で習うのはまだかな。

じゃあ、教えてあげるね」

ほのかがそう優しく微笑むと

なぎさの下着をぎゅっと横にずらして開いてみせた。

 

「ぃや・・・もう・・・やだ・・・やだ・・・」

言葉とは裏腹に、なぎさの奥からぬるぬるとした汁があふれ、ほのかの指を濡らす。

ぴちゃり、ぴちゃりと音が響く。

部屋を満たす、生臭い、みだらなにおい。

なぎさのにおい。

 

「いい・・・?ここが陰唇。大陰唇、小陰唇と別れているわ。

そしてここがクリトリス。

触ると、とっても気持ちいいのよ。

・・・ダメよ、亮太くん。勝手に触ったら。

とても敏感なの。

直接触るのも、まわりからゆっくりとね。

やさしく、してあげなきゃだめ」

ほのかのまるで授業のような説明を聞きながら、

亮太がおずおずと姉のぷっくり膨れた突起に手を伸ばす。

実技講習だ。

 

「あひぃっ」

なぎさの体が波打つ。

 

ガキャリ。

 

ラクロススティックはびくともしない。

なぎさの青春を乗せたその棒は、

いま彼女を嬲るために使われている。

 

「そう・・・その下が尿道。

おしっこの出るところね。

女の人はここからおしっこが出るのよ。

男の人とは、少し違うから。

このガラスの筒が入っているところが、膣よ。

見て・・・きれいでしょう。これが、お姉ちゃんの中」

 

ペンライトをくるくると試験管の中で回す。

なぎさのなかの肉ひだが灯りに照らされて蠢く。

試験管をゆっくり・・・抜き差しする。

 

「あ。あ・・・はぁあ・・・ ぅあ・・・あっ 

あっあっ・・・ うっ・・・!」

ちゅぽん、と音を立てて試験管が引き抜かれる。

二つの濡れた肉ひだは奥を覆い隠そうとし、

ぬらぬらとあわさろうとしていた。

 

「ねえ、亮太くん・・・

お姉ちゃんを、気持ち良くしてあげたい?」

抜いた試験管を愛おしそうにねぶりながらほのかが聞く。

こくり、と亮太がうなずく。

・・・そのズボンの前は、もうぱんぱんにはち切れそうになっている。

 

「ありえない・・・」

なぎさのいつもの口癖は、

今にも消え入りそうで、

だれにも聞かれることはなかった。

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