最終章:プロローグ(クラウド視点)
[μ]-εγλ 0007年12月6日。
気がついたら、俺はミッドガルの最下層、セクター7駅のホームにぽつんと立ち尽くしていた。
鉄錆と魔晄の匂いが混ざり合う冷たい風が吹き抜け、足元に一枚の古びた新聞がカサカサと音を立ててまとわりつく。
何気なくそれを拾い上げ、インクの滲んだ日付に目を落とした。そこには11月終わりの日付が印刷されていた。
――変だな、と思う。
自分が任務で故郷ニブルヘイムへと赴いたのは、確か[μ]-εγλ 0002年の10月だったはずだ。
それなのに、この新聞の日付が本物なら、なぜ5年もの歳月が流れているんだ?
その間の俺は、一体どこで何をしていた?
疑問が脳裏を過った瞬間、脳髄の奥底を熱された万力で力任せに締め付けられるような、凄まじい頭痛が襲ってくる。
「ぐっ……! なんだ、この痛みは……っ!」
視界が真っ赤な火花を散らすように激しく明滅する。
強烈な眩暈の向こう側で、轟々と燃え盛る炎の中、冷徹な瞳でこちらを振り返るセフィロスの幻影が、一瞬だけ脳裏を過って消えた。
あまりの激痛に膝を折りそうになったその時、すぐ近くから荒々しい男たちの怒号に混ざって、鋭い女の拒絶の声が鼓膜に飛び込んできた。
「離してっ!」
ん? なんだ?
見れば、ホームの片隅で神羅の警備兵たちが、一人のスレンダーな女を取り囲んで執拗に絡みついていた。
都会的な顔立ちをしたかなりの美人だ。
そのせいで、巡回中の兵士どもに目をつけられたのだろう。
スラムではよくある胸糞の悪い光景だった。
神羅兵に腕を掴まれ、必死に抵抗していたその女の視線が、一瞬だけこちらを捉えた。
すがるような、必死に「助けて」と訴えかける潤んだ瞳。
――“彼”なら、きっとこんな時、迷わず颯爽と助けに入るはずだ。
ふと、自分の思考とは思えない奇妙な雑念が脳裏を過る。
ん? “彼”って、一体誰のことだ……?
「ぐっ、あぁっ!」
また、頭痛だ。
脳の芯を直撃するような激しい痛みが弾けた。
明滅する視界の奥に、荒涼とした崖の上、灰色の雲から滴り落ちる雨の下に投げ出された、一本の巨大な大剣の幻想が浮かび上がる。
その大剣の柄に向かって、必死に泥まみれの手を伸ばしている、自分自身の姿が見えたような気がした。
はっと我に返った時、現実の俺の右手は、いつの間にか背負っていた巨大な大剣――バスターソードの柄をがっしりと握りしめていた。
こちらを見て身構える神羅兵たち。
「おい、あいつ何者だ……? あの大きな剣、まさかソルジャーか!?」
不穏な魔晄の瞳を輝かせ、巨大な大剣の柄に手をかけた俺の姿を見て、神羅兵たちが一斉に色めき立ち、銃を構えてくる。
過去の空白も、頭痛の正体も、今はどうでもいい。
「……やるしかない」
俺は容赦なく大剣を引き抜き、神羅兵の群れへと一歩を踏み出した。
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大剣の一振りで哀れな兵士どもを瞬く間に地面へと転がし、完全に制圧し終えた俺の背中に、助け出した当の女が驚きと興味の入り混じった視線を投げかけてきた。
「あたしジェシー。助けてくれたお礼、何がいい?」
大剣を背中へと戻しながら、俺は自分の現状を顧みていた。
実は、俺はここ最近の記憶がどうにも曖昧で、まともな持ち合わせすらなくて路頭に迷いかけていたところだったのだ。
だから、俺はまっすぐに彼女を見つめて答えた。
「何か仕事をくれたら助かる」
あまりに大真面目なトーンで返したのがおかしかったのか、ジェシーは一瞬きょとんとした後、クスリと笑った。
「あなた強いわね。傭兵さん?」
「元ソルジャー・クラス1st、クラウドだ」
「ソルジャー!? でも元?」
「ああ、ソルジャーを辞めて傭兵暮らしだ」
俺の言葉を聞いたジェシーは、その切れ長な瞳で、品定めをするように俺の顔をじっと覗き込んできた。
「魔晄の水色の瞳……本当そうね。辞めたってことは、神羅で何かあったのかしら?」
その問いに対し、またしても脳の奥がズキリと小さく痛んだ。
あのニブルヘイムの夜のあとのことに意識を向けようとすると、まともに思い出すことができない。
(……深く考えるのはよそう。とにかく話題を変えよう)
神羅のソルジャーを辞めたあと、俺は傭兵としてあちこちぶらぶらと旅を続けてきた。
ただそれだけの話だ。
俺は小さく顔をしかめ、その頭痛を振り払うようにして、冷たく言い放った。
「何もなければ辞めはしないだろう。それがどうかしたか?」
するとジェシーは何が面白いのか不敵な笑みを浮かべ、顔を近づけて囁いてくる。
「ふーん、もし神羅相手に大暴れする仕事があるって言ったらどうする?」
「俺は傭兵だ。金さえ貰えれば相手は問わない」
「……よーし、ここは自分の勘に賭けてみるか。ねえクラウド。あたしに雇われてみない?」
---
こうして、俺はジェシーという女に雇われることになる。
ジェシーは神羅に抵抗する反神羅組織『アバランチ』のメンバーだった。
身寄りや定宿のない俺は、ジェシーの伝手によって、同じくアバランチのメンバーであるウェッジという太っちょの男の家に居候させてもらう。
だが、そのウェッジの自宅には三匹の猫が我が物顔で居座っており、隙あらば俺の足元や、部屋の床に置いた大切な大剣にニャーニャーとすり寄ってくる。
俺は内心、激しく辟易する。
動物の相手などソルジャーの任務にはない。
大剣やズボンに付着する猫の毛を払いながら、何とか眠りにつく。
――そして、次の日。
「クラウド、ジェシーからの伝言っす。今日の17:00にセブンスヘブンに集合。新しい作戦と仲間のお披露目だそうっす」
昼下がり、三匹の猫を器用に抱きかかえたウェッジからそう告げられた。
俺は手渡された手書きの地図を片手に、七番街スラムの中心にある賑やかな広場へと向かう。
広場に面したその場所には、見晴らしの良いオープンデッキを備えた小綺麗な酒場『セブンスヘブン』が堂々と佇んでいた。
なんでも、この酒場の用心棒を務めている大男が、アバランチ七番街スラム支部のリーダー、バレットという男なのだそうだ。
(どんな奴だろうと関係ない。俺は雇われの身だ、金さえ貰えればいい)
時計の針が17:00になった。
まだ入り口に「closed」の札が掛かっているセブンスヘブンの重い扉を押し開け、俺は一人で店内に足を踏み入れる。
薄暗いフロアの中は、夜の酒場営業に向けた準備の真っ最中のようだった。
だが、俺が足を踏み入れた瞬間、容赦のない怒号がフロアに響き渡る。
「何もんだテメェ! まだ開店前だぞ!」
カウンターの端から凄まじい威圧感を放ちながら現れたのは、身の丈が2mほどもある巨躯を揺らす大男だ。
鈍い光を放つ頑強な鋼鉄の義手を真っ直ぐにこちらへ構えてくるその姿に、俺は直感する。
こいつが、ウェッジより聞いていたアバランチ七番街スラム支部のリーダー、バレットなのだろう。
その大男――バレットの足元には、一人の幼い少女がいた。
急に入ってきた知らない男の姿に怯えたのか、不安そうな顔を浮かべながら、バレットの太い足にぎゅっとまとわりついている。
バレットは義手を構えたまま、その少女を庇うようにして叫ぶ。
「マリン、危ねえから下がってろ!」
その言葉で、俺はバレットの足元にいる少女の名前がマリンだということを知った。
一触即発の緊迫した空気が流れたその時、店の奥から鋭い制止の声が響く。
「待ってバレット! ――あなた、クラウド? クラウドよね!?」
瞬間、視界が、景色が、そして世界のすべてが止まって見える。
バレットの背後から、慌ただしくフロアへ駆け出してきた人影。
驚きに紅い瞳を見開き、嬉しそうにパッと笑顔を弾けさせたのは――幼馴染のティファ・ロックハートだった
一瞬たりとも忘れたことのない、胸の奥底にずっと鳴り響いていた懐かしい声。
まさか、こんな場所で出会うなんて……。
「ティファ……ティファなのか。生きていたのか。良かった」
彼女の姿をこの目で捉えた刹那、あの5年前のニブルヘイムの悪夢が、鮮烈な光景となって俺の脳裏に蘇ってくる。
狂気に陥ったセフィロスの刃に倒れ、胸を深く刺し貫かれて滝のように血を流して倒れ伏していた村長の息子、ハメル。
その身体を、涙を流しながら必死に抱きしめていた幼馴染のティファ。
あの時、俺は狂ったセフィロスの魔の手から彼女を逃がすために、単身で大剣を構えて立ち向かったのだ。
ハメルはあの深手では到底助からなかっただろうが、いま目の前でティファが嬉そうに笑っている。
(あの過酷な炎の中から、ティファは無事に逃げ切れて生きていたんだな……)
確かな安堵が、熱く胸を突き上げていった。
しかし、視界に入ったティファの姿に、俺の思考は一瞬でフリーズした。
ティファの引き締まった体を包むシルク生地のコルセットが、あり得ないほどの肉体の凹凸を強調して、俺の目に飛び込んでくる。
少女の頃とは比較にならないサイズ感。
胸元でパンパンに張り裂けんばかりに主張している、バストサイズ100センチはあろうかと思われる狂暴な双丘。
ティファが息をするたびに、その重そうな膨らみが、信じられないほど柔らかそうな弾力を伴ってゆさゆさと目の前で揺れる。
なんだ、あの胸は……。
---
ティファのKカップはあるであろう双乳に反して、キュッと細いウエストと肉感的なヒップへのラインが、否応なしに『大人の女』を強烈にアピールしてくる。
自分と変わらない若さのはずなのに、全身から溢れ出る色香が、強烈な熱を帯びてこちらの理性を狂わせにくる。
まるで人妻のような成熟度だ。
ヤバい。
どこを見ていいか分からない。
心臓がうるさいくらいに跳ね上がり、喉の奥がカラカラに乾ききっていく。
目の前のティファが放つ暴力的なまでのメスの色気に、己の全身の血が激しく沸き立ってしまうのを感じる。
幼馴染のティファは、俺の知らぬ間にものすごくマブい女に成長していた。
その時、フロアの片隅に置かれていた移動式のベビーベッドから、「オギャア、オギャア」と、静寂を破るような元気な双子の赤ん坊の泣き声が響き渡った。
ベッドの傍らでは、一人の年配の女性が付きっきりでその双子たちに離乳食を与えようとしていたのだが、激しく泣き出した赤ん坊たちにお手上げといった様子で、カウンターの中のティファに向かって声をかけた。
「ティファ、子供たちがあんたのお乳をご所望だよ。本当にまあお母さんのおっぱいが好きな子達だねぇ。ハメルによく似てる」
「もう! マーレさんたらっ! ――あ、クラウド、ごめんなさい。ちょっと待ってて」
マーレと呼ばれた年配の女性のからかいに、ティファは頬を赤らめて軽く抗議すると、俺のほうを振り返ってそう告げ、足早にベビーベッドの方へと向かっていった。
取り残されたフロアで、バレットが怪訝そうに俺を睨みつけながら尋ねる。
「何だよ知り合いか?」
「うん、私とハメルの幼馴染。マリンも安心して」
ベビーベッドの前にしゃがみ込みながら、ティファがフロアのこちら側へ向けてそう説明を補足した。
そのティファの言葉を聞いたバレットの足元のマリンが、トコトコとベッドの側へ歩み寄り、ティファを頼もしそうに見上げながら声を弾ませた。
「ティファのおっぱい、いっぱいでるからすぐに泣きやむんだよ!」
「コラ、マリン! 余計なこと言わないのっ」
身をよじるようにして赤面するティファを見て、バレットは豪快に笑いながら、ごく自然にティファから背を向けた。
ティファは俺から見えないように配慮しながら、その場で手際よく授乳の準備に入る。
目の前で繰り広げられるあまりにも生々しい現実に、俺が完全に戸惑って棒立ちになっていると、すぐ近くにいたマーレからピシャリと叱りつけるような声が飛んできた。
「ほら、そこのあんた。ぼさっと突っ立てないで、少しは気をきかせな。ティファのおっぱいをタダで見ようとするんじゃないよ!」
「あ、ああ。おっぱい……?」
マーレの容赦のない言葉に、俺はソルジャーとしての余裕を完全に失い、ただただ動動して情けない声を漏らすことしかできなかった。
その時、俺の視線が、バーカウンターの上に立てかけられている一つの小さな額縁を捉えた。
そこに飾られていたのは、一枚の『家族写真』だった。
写真の中には、自分ではない男とティファ、そして生まれたばかりの双子の赤ん坊が、互いに身を寄せ合ってこれ以上ないほど幸せそうに笑う姿が収められていた。
目眩がする中、その男の顔を凝視する。
ハメルだ。
あの夜、瀕死の重傷を負っていたはずのハメルは生きていた。
それどころか、二人はすでに確固たる「家族」として完全に結ばれていたのだ。
その厳然たる現実を突きつけられた瞬間、俺の脳裏に、ある遠い日の記憶が鮮烈にフラッシュバックした。
――八年前、俺がミッドガルへ旅立つ前夜。
静まり返った村の給水塔の上で、ティファと俺は二人きりで落ち合っていた。
「ソルジャーになる」という英雄願望を口にする俺と、「ピンチの時には駆けつけて」と約束を求めるティファ。
あの夜の星空、彼女と交わした約束の温度が、今になって急激に蘇ってくる。
(俺は……間に合ったはずだ……あの5年前の夜、俺は……間に合わなかったのか?……グッ!?)
深く考えようとしたその刹那、脳髄の奥をせき止めるようにして、激しい激痛が走った。
「う、ぐあぁっ……!」
頭の芯を強烈に締め付けられるような頭痛に襲われ、俺はそれ以上思考を巡らせることができなくなった。
視界を明滅させる痛みに耐えながら、ただその場に立ち尽くす。
背後からは、衣服を緩めて赤ん坊を愛おしそうに抱き上げ、豊かな乳房を含ませて授乳を始めたティファの、衣服が擦れる微かな気配が聞こえてくる。
母乳をゴクゴクと喉を鳴らしてハメルとの子供たちが飲む元気な音が、静かな店内に生々しく響いていた。
我が目を疑うような完璧な「母親の現実」を背中で突きつけられながら、俺はティファの授乳が終わるまで、ただ激しい頭痛に必死で耐え続けるしかなかった。
---
やがて授乳を終え、衣服を綺麗に整えたティファは、満ち足りた顔の赤ん坊をマーレへと預けると、バーカウンターの奥へと戻ってきた。
そして、俺のほうを振り返る。
「あ、ごめんね、クラウド。お待たせ。――驚かせちゃったかな。私、結婚してるんだ。あの子たちも今年の初めに産まれたばかりなの」
ティファはそう言って、カウンターの上を拭く細い左手の薬指の指輪をそっと見せてきた。
明るく自然なトーンだった。
「相手は......やっぱりハメルなのか?」
「ええ、そうよ。彼は今ちょっと『何でも屋』のお仕事中で外に出てるわ。そろそろ戻ってくる頃だと思うんだけど」
「......了解した。おめでとう、ティファ」
自分の声が、まるで他人のもののようにひどく平坦に聞こえた。
「ありがと、クラウド」
ティファはどこかホッとしたように微笑み、カウンターを拭く手を止めずに言葉を続けた。
「――それで、ニブルヘイムを出てからどうしてたの?」
その問いに対し、俺は自分の歪んだ記憶をベースに、ここ最近の空白を悟られないよう、ぶっきらぼうを装って短く答えた。
「……ソルジャーを辞めて、あちこちぶらぶら傭兵稼業をしてただけさ。ここに来たのも、ジェシーって女に仕事があるって聞いたからだ」
その言葉に、それまで黙って様子を伺っていたバレットが、太い腕を組みながら鋭く反応した。
「なんでぇ。お前がジェシーの言ってた、新しい”仲間“だってのか?」
だが、俺の意識はそれどころではなかった。
俺は一体、何のためにここまで来たんだ……?
ティファを守る強い男になって、戻ってくるはずだったのに……。
ニブルヘイムでの約束も、5年前の出来事も、何もかもが無意味だったとでもいうのか。
ガタガタと、足元から世界が崩れ落ちていく。
自分を支えていた確かな何かが、音を立てて粉々に砕け散っていくような感覚。
(俺は……俺は誰だ……? 俺は、一体何なんだ……?)
グニャリと視界が歪んだ。
世界の輪郭が溶け去り、色を失っていく。
頭の奥底で、暗く冷たい濁流のようなノイズが爆音で鳴り響き始めた。
思考が底なしの暗闇へと、ぐにゃりと沈み込んでいく――。
---
意識が絶望の淵の虚無へと落ちかけていた瞬間、セブンスヘブンの重いドアが勢いよく開かれ、眩い光とともに、闇を切り裂く明るい声が店内に飛び込んできた。
「もうサイテー!」
ぷりぷりと怒りながら店に入ってきたのは、鮮やかなピンクのドレスを纏った、目を惹くほど可憐な女だった。
「ちょっと聞いてティファ! ジョニーったら道に迷った振りをして、如何わしい宿に連れ込もうとするんだよ!」
「ま、待ってくれエアリスさん、誤解だって! 俺はただ、景色のいい近道を教えようと……っ!」
半泣きで必死に言い訳をしながら、ジョニーが後ろから店内へと転がり込んでくる。
「もう、言い訳はいいから! ――はいティファ、これ頼まれてたお花とパウンドケーキね!」
そう言って、華麗な手つきで花束とケーキの箱をカウンターに置く少女――エアリス。
慌ててティファがカウンターの中から申し訳なさそうに声をかける。
「ごめんねエアリス、わざわざ五番街スラムから届けてもらったのに……。ハメルが急な仕事で手が離せなくなっちゃって、代わりにジョニーに送り迎えをお願いしたんだけど……大丈夫だった?」
「ううん、ティファのせいじゃないよ! でもジョニーは全っ然ダメ!」
「俺はただ、エアリスさんへの熱い想いを少しでも伝えたかっただけなんだよーっ!」
漏れ聞こえてくる会話の端々から、霞む意識の奥で状況が繋がっていく。
彼女はティファに頼まれた品を届けるために、わざわざ五番街スラムからこの七番街スラムまで足を運んだらしい。
そして、本来ならハメルが付き添うはずだったところを、付き添いを任された同年代の男が勝手に熱くなってやらかした、ということか。
女の纏う、太陽のように輝く圧倒的な容姿と、生命力に満ち溢れた光の気配。
そして目の前で繰り広げられる賑やかなやり取りに触れた瞬間、俺の脳裏を覆っていた暗いノイズが一瞬で吹き飛ばされた。
ハッとして視界が開ける。
ドロドロに溶けかけていた思考が、まるで冷水を浴びせられたかのようにハッキリとシャキッとする。
(……俺は今、一体どうなってたんだ……?)
不思議に思いつつも、元ソルジャーとしての矜持が意識を取り戻させる。
なぜか目が離せないその女を前に、俺は普段通りスマートに振る舞ってみせる。
俺はぷりぷりと不機嫌そうなエアリスと、焦って頭を抱えるジョニーを一瞥する。
そして少し顎をしゃくり、冷たさと余裕を漂わせた声音でエアリスへと言い放った。
「……そんな男より、俺を護衛に選べばいい」
突然声をかけてきた俺に、エアリスは「……え?」と目を丸くした。
生業は花屋か何かだろうか。
その女は、俺の背中の巨大な大剣と、魔晄の光を宿した瞳をじっと見つめ――一瞬だけ、ハッとしたように息をのんだ。
どこか懐かしむような、あるいは戸惑うような複雑な眼差しが、彼女の緑色の瞳を揺らす。
(……なんだ? 俺の顔に何か付いているのか……?)
意図の読めない視線に俺が僅かに眉をひそめると、彼女は我に返ったように小さく首を振り、ティファの方を振り返った。
「あら、すごい美形さん。こちらの方、どなた?」
「彼はクラウド、私とハメルの幼馴染なの」
ティファの説明を聞き、女は納得したように頷くと、ぱっと花が咲くような可愛らしい笑みを俺に向けてきた。
「じゃあお願いしようかな。私、エアリス、エアリス・ゲインズブール」
「な、なんだってーっ!? 俺の護衛の座が、見ず知らずのイケメンに奪われたぁぁぁっ!?」
横でジョニーが頭を抱えて悲痛な悲鳴をあげる。
だが、俺はその騒ぎをさらりと無視し、背中に背負った巨大な大剣――バスターソードの柄にそっと手をかけ、不敵な笑みを口元に浮かべながら、胸を張って名乗った。
「クラウド。クラウド・ストライフ――元ソルジャー・クラス1stだ」
「あらあら? クラウドくん?」
その時、重い扉を押し開けて遅れて店内に入ってきたジェシーが、会話を聞きつけたのかニヤニヤとした笑みを浮かべながら歩み寄ってきた。
彼女は俺の隣に並ぶと、わざとらしく胸の前で腕を組み、下から俺の顔を覗き込んで絡んでくる。
「あれあれ~? 先にあなたを雇って仕事を用意したのは私なんですけど? 急に現れた可愛い女の子に目移りして、もう鞍替えしちゃうのかな?」
「……そんなつもりはない。俺はただ傭兵として提案しただけだ」
ジェシーの容赦のない揶揄いに、俺が顔をしかめて短く返した、その時だった。
反対側からふっと可憐な花の香りが漂い、エアリスがすっと俺の右隣へと体を寄せてきた。
ジェシーと挟み込むような距離感で、悪戯っぽい緑色の瞳を輝かせながら俺の顔を下から覗き込んでくる。
「ふふっ、そうなの? じゃあ、私の護衛になってくれるなら……報酬は『デート一回』でどうかな?」
「……なっ!?」
「あはは、冗談! でも、すっごく頼もしそうな護衛さん。よろしくね、クラウド」
鈴を転がすような声でそう告げると、エアリスは楽しそうにクスクスと肩を揺らした。
左右から二人の女性に距離を詰められ、完全にペースを握られて揶揄われる格好になった俺は、元ソルジャーとしてのクールな態度を取り繕おうとしつつも、言葉を詰まらせるしかなかった。
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ハメルという存在によって、本来世界が用意していたはずのクラウドの「ティファルート」は完全に書き換えられ、潰されていた。
しかし、それでも星の命運をかけた過酷なクラウドの物語は、今この瞬間から動き始める。
雇われソルジャーとして生きる彼に残された道は――原作よりも前倒しで出会ってしまった古代種の生き残りであるエアリスのルートか、それとも、傍らでニヤニヤと意地悪く成り行きを見守るアバランチのミューズ、ジェシーのルートか。
偽りの記憶を抱いたまま、孤独な戦士は、捻じ曲げられ新たに構築された未来へと、その一歩を踏み出していく。
――完結。
<おまけの年表(プロットとも云う)>
[μ]-εγλ 1995年5月
・8歳のティファがニブル山で事故に遭う。
・ハメル、10歳で前世の記憶が覚醒してフィーラーと対峙。
・ハメル、自警団に入り猟師へ弟子入り。裏山でフィーラーの重圧を負荷として利用する単独特訓を開始。
[μ]-εγλ 1999年3月
・ハメル、クラウドとティファの給水塔の約束を見届ける。クラウドを含め、幼馴染たち皆が村を旅立つ。
[μ]-εγλ 1999年春頃
・ハメル、ニブル山奥で天然の魔晄だまりを発見。肉体を鍛えるため日課の「魔晄浴」を開始。
[μ]-εγλ 2000年5月3日
・ティファ13歳の誕生日。ハメルと二人きりで祝う。
[μ]-εγλ 2000年秋頃
・ザンガン来訪。ティファが弟子入り。ハメルは拳法の勧誘を断り、弓小剣の独自戦術を選ぶ。
[u]-εγλ 0001年5月3日
・ティファ14歳の誕生日。魔晄浴の影響でハメルの瞳が水色に変化。二人だけの秘密にする。
[u]-εγλ 0002年5月3日
・ティファ15歳の誕生日。ハメルとティファ、村内で許嫁扱いされ始める。
[u]-εγλ 0002年秋頃
・ニブルヘイム近郊で魔物が増殖。ハメル、父ゾンダーから神羅調査団の来訪予定を聞き、決戦準備。
[u]-εγλ 0002年9月下旬
・神羅調査団が到着。ハメルは夜の給水塔でティファと歓談し、目撃したクラウドが葛藤の末に逃亡。
[u]-εγλ 0002年10月1日 昼
・セフィロス錯乱。ハメルとティファ、異空間でフィーラーを撃破。運命改変。ニブルヘイム炎上。
[u]-εγλ 0002年10月1日 夜
・ハメル、ティファを庇って重傷を負う。クラウド、セフィロスを撃破。ザックスと実験体になる。
[u]-εγλ 0002年10月1日 深夜
・ハメル、ティファの応急処置で命を繋ぎ、ザンガンに保護されてコレルへ逃亡開始。
[u]-εγλ 0002年11月中旬
・ハメル、ミッドガル八番街スラムで再手術を受け急速回復。ティファ、饅頭屋で働き始める。
[u]-εγλ 0002年11月下旬
・ハメルとティファ、50万ギルの医療費が請求され、二人で返済していく計画を立てる。
[u]-εγλ 0002年12月上旬
・ハメル退院。ティファと借金を背負い、コンテナルームの隣室同士で半同棲を開始。
[u]-εγλ 0003年1月〜4月
・ハメル、街の雑用業を開始。路地裏でのティファとの密着時に運命の改変を確信し始める。
[u]-εγλ 0003年5月3日
・ティファ16歳の誕生日。ハメル告白。フィーラーは現れず、二人はキスを重ねて恋人となる。(★Gカップ)
[u]-εγλ 0003年5月以降
・ハメルとティファ、秘密交際を開始。夜は部屋へ忍び込み、添い寝とキスでトラウマを癒やし合う。
[u]-εγλ 0003年5月10日
・ハメル、モンスター駆除中に七番街スラムの天望荘の大家マーレを救出。
[u]-εγλ 0003年6月中旬
・ハメル、七番街スラムの天望荘でマーレにダミーニの医療費明細と裏の顔の調査を依頼。
[u]-εγλ 0003年7月頃
・ティファ、アバランチのジェシーらと遭遇し親交を深める。ラケスの不審な態度に不信感を抱く。
[u]-εγλ 0003年8月17日
・マーレの調査で医療費の不当な吊り上げが発覚。ハメル、闇レース場で大穴を当てる。
[u]-εγλ 0003年8月〜9月
・ハメル、ラケスと親方マンソンの企みを特定。レースの勝ち金で不当請求額と同額の資金を作る。
[u]-εγλ 0003年9月下旬
・ハメル、ティファに不当請求と裏取引の真実を明かし、神羅への露見を防ぐため穏便解決を提案。
[u]-εγλ 0003年10月初旬
・ハメルとティファ、ダミーニとマンソンに真実を突きつけ因縁を精算。七番街スラムへ立ち去る。
[u]-εγλ 0003年10月下旬
・ハメルとティファ、七番街スラム「天望荘」で同棲開始。ティファ、処女喪失。
[u]-εγλ 0003年11月中
・ハメルとティファ、一ヶ月間ずっとセックス三昧の密月を重ね、性的に開発されたティファの肢体が成熟。(★Hカップ)
[u]-εγλ 0003年11月下旬
・ハメルとティファ、天望荘隣室で何でも屋を開業。七番街スラムの自警団詰所でジェシーらと再会。
[u]-εγλ 0004年4月初旬
・ハメルとティファ、「何でも屋」に集中。夜の営みで愛を深めつつ肉体と能力を急速に成長させる。
[u]-εγλ 0004年4月下旬
・ティファ、自警団と合同の仕事で圧倒的な武術を披露。夜にジェシーとガールズトーク。
[u]-εγλ 0004年5月3日
・ティファ17歳の誕生日。ジェシーの勧めでハメルと『星命学』の講義に参加。
[u]-εγλ 0004年5月中旬
・ハメルとティファ、参加中の『星命学』の講義集会が神羅の襲撃を受けるも、即座に制圧。
[u]-εγλ 0004年8月
・アバランチが内部分裂で機能停止。ハメルらは深入りせず「何でも屋」の業務拡大に専念。
[u]-εγλ 0004年8月〜9月
・ハメル、五番街の教会でエアリスと遭遇するも、フィーラーの介入により接触を断念。
[u]-εγλ 0004年10月下旬
・ハメル、ティファのおねだりでペアリングを購入。互いの薬指にはめて絆を深める。
[u]-εγλ 0004年11月下旬
・ティファ、マーレの頼みで「セブンスヘブン」のバイト開始。指輪をネックレスにし、アンミラ衣装でお給仕。
[u]-εγλ 0005年2月末
・モンティ老人が関節痛でバー営業休止を宣言。ティファがバーテンダーを引き継ぐ決意を固める。
[u]-εγλ 0005年3月
・セブンスヘブンは夜間休業し、ティファがカクテル修行に没頭(アバランチが試飲協力)。昼営業はマーレの協力で乗り切る。
[u]-εγλ 0005年4月初旬
・蒼いミニドレスと黒服スーツを新調し、セブンスヘブンがリニューアルオープンし大繁盛。
[u]-εγλ 0005年5月3日
・ティファ18歳の誕生日。盛大なパーティが開催され、ハメルが教会で摘んだ黄色い花束を贈る。
[μ]-εγλ 0005年5月10日
・モンティ老人が心臓発作で倒れ、店を託される。ハメルとティファでセブンスヘブンを引き継ぐ。
[μ]-εγλ 0005年5月中旬
・モンティ老人逝去。ハメルの資金で店を買い取り、店舗地下室へ完全移住。
[μ]-εγλ 0005年6月
・ハメルがプロポーズを決意。五番街教会で両親の形見の指輪を交換して秘密の結婚式を挙げる。
[μ]-εγλ 0005年7月某日
・バレットとマリンが外のデッキ席に長居し営業妨害。ハメル、二人の宿の面倒を見る。
・ハメル、アバランチへの引き合わせを条件に、バレットに労働を承諾させる。
・ハメルとバレット、七番街スラムの自警団詰め所で神羅の襲撃予告を聞き、ジェシー捜索へ出撃。
・バレットが敵を引きつけ、ハメルが死角から無力化する連携で神羅兵を退け、ジェシーを救出。
・バレット、セブンスヘブンの用心棒をしつつアバランチへ仮所属。
[μ]-εγλ 0005年9月下旬
・ハメル、100万ギルの借金で過労に陥る。ティファも太客優先の接客をマーレに叱責されて猛省。
[μ]-εγλ 0005年10月1日
・ザンガンがセブンスヘブンを訪れラケスの一件を謝罪。ティファの伸び悩みを見抜いて叱責。
[μ]-εγλ 0005年10月中
・ティファがハメルとの朝特訓で復調し、格闘家・店長として成長。店の健全な賑わいを取り戻す。
[μ]-εγλ 0005年11月1日
・ザンガンがティファに『免許皆伝』を授与。閨房術『エターナルヘブン』の書も授けて去る。
[μ]-εγλ 0005年12月
・ハメル、大工への借金20万ギルを返済。代打で「コルネオ・コロッセオ」に初出場し勝利。
[μ]-εγλ 0006年1月〜3月
・ハメル、火曜夜限定でマスク剣士としてコロッセオに出場し荒稼ぎ。「コルネオ杯」へエントリー。
[μ]-εγλ 0006年3月中旬
・ハメル、コルネオ杯でホラーハウスを破り完全優勝。怪獣アプスも退けて賞金100万ギルを獲得。
[μ]-εγλ 0006年3月下旬
・ハメル、賞金のうち50万ギルをジェシーの『JSフィルター』開発に投資し、独占販売権を獲得。
[μ]-εγλ 0006年4月下旬
・JSフィルター試作品が完成・導入。ハメルがサブスク販売モデルを売り出して大ヒット。
[μ]-εγλ 0006年5月3日
・ティファ19歳の誕生日。マーレから特注チャイナドレス、ハメルから花束を贈られる。
[μ]-εγλ 0006年5月3日 深夜
・ティファ、『エターナルヘブン』が『ウルティメットヘブン』へ進化し、バリアが消滅して受胎。
[μ]-εγλ 0006年6月
・ティファ悪阻。妊娠検査薬で陽性が確定。母としての覚悟を固める。
[μ]-εγλ 0006年6月3日
・ハメル、ジャンク屋ジュドーにガルム製作を極秘依頼。ティファから妊娠を告げられて抱きしめる。
[u]-εγλ 0006年6月下旬
・ティファ妊娠9週目。ウェディングフォト撮影を実施し、仲間たちとミニパーティーで祝う。
[u]-εγλ 0006年7月21日 昼
・ティファ(妊娠13週・双子)の悪阻が明ける。「世界バーテンダー大会」の招待状が届く。
[u]-εγλ 0006年7月21日 深夜
・ハメル、見聞拡大やリフレッシュのため大会参加を提案。南国へ憧れるティファも同意。
[u]-εγλ 0006年7月22日
・仲間たちに夏季休業を通達。バレットが『かばう』マテリア、ジョニーが旅のチケットを提供。
[u]-εγλ 0006年8月10日
・ティファ妊娠17週目(安定期)。大きくなったお腹を愛おしみながら旅の準備を整える。(★Iカップ)
[u]-εγλ 0006年8月11日〜12日
・ハイウェイバス個室でジュノンへ移動。常夏のコスタ・デル・ソルへ向けて出港する。
[u]-εγλ 0006年8月12日午後
・コスタ・デル・ソルに到着。受付・延泊手続き後、大会のドレスコード規定を知り狼狽。
[u]-εγλ 0006年8月13日
・ドレスコード免除が拒否されるも出場決意。水着『シャインフリッパー』とカクテル材料を調達。
[u]-εγλ 0006年8月14日昼
・日焼け止めオイルを塗り、水着姿でビーチへ。注目の視線への耐性をつけ、デートを満喫。
[u]-εγλ 0006年8月14日夜〜深夜
・初乳分泌による胸の張りをハメルが『かばう』マテリアを利用して直接搾乳してケア。
[u]-εγλ 0006年8月15日 朝
・大会本番に備え、ハメルが街で搾乳器と空瓶を緊急調達。
[u]-εγλ 0006年8月15日 正午
・開会直前に控室でティファが搾乳し冷蔵庫へ保管。ハメル、母乳ボトルを誤提出。
[u]-εγλ 0006年8月15日 午後〜夕方
・ティファ、水着姿で生中継の本戦へ挑み、八百長をねじ伏せて最優秀カクテル賞に選出される。
[u]-εγλ 0006年8月15日夜
・大会後のレセプションパーティーに参加。羞恥に悶えるティファを他の競技参加者5名が絶賛擁護。
[u]-εγλ 0006年8月16日〜21日
・ハメルとティファ、南国バカンスを満喫。濃厚なスキンシップで新婚の絆を深める。
[u]-εγλ 0006年8月22日
・「渚のビーチフェス」に参加。スイカ割りでティファの水着が肌けるハプニング発生。
[u]-εγλ 0006年8月23日
・仲間たちへのお土産を購入し、午後一番の客船でコスタ・デル・ソルを出航。
[u]-εγλ 0006年8月24日
・ジュノン経由のバス移動中、ハメルが街道に発生した魔獣を撃退。『軍事警戒グリッドマップ』を入手。
[u]-εγλ 0006年8月25日
・セブンスヘブンへの帰還後、仲間たちから最優秀カクテル賞を熱烈に祝福され、ティファ赤面。
[μ]-εγλ 0006年9月
・世界バーテンダー大会のTV中継で放送された『ティファズミルク』の効果で、セブンスヘブンが大繁盛。
[μ]-εγλ 0006年10月中旬
・ジェシーの提案でハロウィンイベント開催が決定。ティファがサキュバスの仮装をする。(★Jカップ)
[μ]-εγλ 0006年10月31日
・ハロウィンイベント本番。イベント終了後、ティファがハメルにイタズラ。ハメルがティファのボテ腹で力強い胎動を確認。
[μ]-εγλ 0006年12月19日
・ザックスとクラウド(魔晄中毒)がニブルヘイム神羅屋敷の地下実験室から脱出。逃避行を開始。
[μ]-εγλ 0007年1月1日
・臨月のティファが、新年三が日までの最後の店頭営業を行う。(★Kカップ)
[μ]-εγλ 0007年1月2日
・幼馴染の現在神羅の下級整備兵のレスターがセブンスヘブンを訪れ、ティファたちの生存を喜ぶ。
[μ]-εγλ 0007年1月3日
・三が日の終了でティファの出産休を宣言。ハメルが店主代行として全時間帯を回す体制へと移行する。
[μ]-εγλ 0007年1月24日
・ハメルが『かばう』マテリアで陣痛の痛みを肩代わりし、ティファが双子の男児を出産。
[μ]-εγλ 0007年1月30日
・ハメルとティファ、仲間たちに双子の名が『ティベリー』と『ガイル』であることを告げる。
[μ]-εγλ 0007年2月〜4月
・ティファ、毎朝ザンガン流の呼吸法でインナーマッスルの修復に励み、産後の身体の緩みを正す。
[μ]-εγλ 0007年5月3日昼
・ハメル、ジャンク屋でガルムの最終調整を終え、マテリア商から預かったマテリアを受け取る。
[μ]-εγλ 0007年5月3日夜
・ティファ20歳の誕生日。エアリスがセブンスヘブンを訪れる。ハメル、店の借金を完済。
[μ]-εγλ 0007年7月23日
・双子が生後半年を迎え、夜間の搾乳を通じてハメルとティファがより深い夫婦の絆を育む。
[μ]-εγλ 0007年8月1日
・ティファが夜間営業限定でバーカウンターに復帰。ママ味溢れる極上のスタイルで常連客を魅了する。
[μ]-εγλ 0007年9月1日
・アバランチのポスター作戦に起因し、神羅諜報部の密偵が七番街スラムで跋扈。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・レスターが店を訪れ、「実験体二体」を荒野で迎撃する大規模作戦に動員される恐怖を吐露する。
[μ]-εγλ 0007年9月末夜
・ティファ、決戦に挑むハメルを送り出し、営業中も結婚指輪を左手の薬指から外さない宣言。
[μ]-εγλ 0007年9月某日
・ハメルが旅立ちの準備を整えて天望荘に向かい、バレットとマーレに留守中の家族の守りを託す。
[μ]-εγλ 0007年9月某日
・ハメル。ジャンク屋でガルムに跨り、サングラスを装着して『約束の荒野』へ向けて出発する。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・ハメル、フィーラーの気配を辿り、ザックスが神羅軍相手に孤軍奮闘する「約束の荒野」へ到着する。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・世界が放つ拒絶反応をハメルが小剣の二刀流で切り払い、ザックスの戦いと共鳴して激闘を展開する。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・ボスフィーラーが出現。ハメル、六属性のマテリアを活用して運命の番人を完全消滅させる。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・ハメル、『ふうじる』効果を込めた矢でザックスを仮死状態に追い込み、神羅兵残党を無力化する。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・クラウド、ザックスの遺志(バスターソード)を引き継ぎ、ミッドガルへ向けて歩み去る。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・ハメル、ザックスにエリクサーをぶっ掛けてサイドカーに乗せて離脱。ポイント235を目指す。
[μ]-εγλ 0007年9月末
・ハメル、シスネに遭遇してザックスを託し、ミッドガルへ帰還する。シスネ、ザックスを連れてコンガガへ逃亡。
[u]-εγλ 0007年12月6日
・クラウドがミッドガル・セクター7駅に到着。ジェシーと出会い、アバランチに加わる。
[u]-εγλ 0007年12月7日夕方
・クラウドがセブンスヘブンに来店。ハメルと結ばれ、双子の母となったティファの姿と家族写真を見て即席のアイデンティティが崩壊しかける。
[u]-εγλ 0007年12月7日夕方
・エアリスがジョニーを罵倒しながらセブンスヘブンへ駆け込み、その姿を見たクラウドが正気を取り戻す。クラウドはティファルートが消滅した物語の道を歩み始める。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
ティファが隣にいなくても、しっかり主人公ムーブしてる現金なクラウドで〆となります。
ここでハメルのお話は完結になります。
これが一番綺麗な終わり方かな、と思うのですが如何でしょう。
始まる前に終わってる話を、自分が読みたかった。
そして、せっかくFF7を題材にするなら、7月中に完結する話を7月7日から毎日7時7分に投稿、というテーマで作ってみました。
満足です。
投げっぱなしになりましたが、セブンスヘブンが果たしてどうなるのか。
まあハメルならプレート落下は完璧に阻止してみせるでしょうね。
ジェシーも、もちろん生かすでしょ。
エアリスは言わずもがな。
落ちてくるセフィロスを狙い撃ちです。
追伸)
誤記指摘も大量に頂き、大変助かりました。(AIでチェックしてるのに何でだよ)