コードギアスLOSTCOLORSの主人公ライ
IS(インフィニット・ストラトス)の篠ノ之束のクロスオーバー

篠ノ之束×ライ
逆レイプ→イチャラブ

skeb作品です。

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Rebellion Against Disaster

 ライはようやく確信した。篠ノ之束は危険だ。

 

「じゃじゃーん♪ 今日はライっちが束さんに保護されてから100日目の大記念日♪ 祝福は束さんのキッスがいい? それとも添い寝? ライっちが望むならお風呂で洗いっこなんかもぉ♪」

「結構です。システム異常なし、稼働開始します」

「おっけー♪」

 

 通信から聞こえる甘ったるい束の声をいなしながら、ライはKMF『月下』のコックピット内で起動シーケンスを開始しつつ、束へ反旗を翻す決意を固めていた。

 

(やるなら今しかない)

 

 

 さかのぼること100日前。黒の騎士団、ゼロの懐刀として日本解放を見届けたライは、世界各地にあるギアスの遺跡の調査のため、月下を駆り単独で行動していた。

 そんな時、とある遺跡最深部で未知の光に巻き込まれ、目が覚めたら、

 

「あれあれー? 天才束さんがまたまた世界を変える大発見をしちゃったよー!」

 

 機械式のウサ耳を身に着けたグラマー美女、篠ノ之束のラボを半壊させながら、月下と共に転移していた。

 気を失っていたライはその間に篠ノ之束に隅々まで調べられた。生体ポッド内で精密検査という名の拉致をされていた間、ライは言葉を話すことを許され、信じがたい現実を色々と教えられた。

 篠ノ之束は新しい玩具を見つけた子供のように、はしゃぎながら言葉を走らせる。

 

「この世界のどこの研究所の技術にも束さんの思考にもないスーパーロボット! それなのに使われているアセンブリや言語体系は全く一緒、となると考えられる可能性はー、この世界に束さんの調査網に引っかからない秘密研究所が隠れていたか、この世界とは全く違う技術進化を遂げた別世界からの来訪者! ねーねー、君はどっちだと思う? ISって知ってるー? 篠ノ之束さんの名前に聞き覚えはー? 君の名前年齢出身趣味その他を今すぐ直ちにテルミーテルミー!」

「え、えーと……」

 

 ブリタニアではなくイギリス連邦、KMFではなくIS。ライにとって信じがたい現実が次々と突きつけられ、にわかには受け入れられなかったが、インターネット検索等あらゆる文書や本を調べれば調べるほど、ライ1人を騙すための捏造にしては手が込みすぎている現実を見せつけられることになった。

 場所は科学者篠ノ之束の移動式ラボ内である。月下の転移によって半壊したラボは、すぐさま束によってKMFドック付きラボに拡張されて月下を格納。再建され荒野、深海、上空と世界中を縦横無尽に逃げ回っている。

 当初ライは、

 

(彼女に保護されたのは、幸運だった)

 

 と思っていた。ライはラボから出る事はできないものの、ある程度の自由が保障されていた。やることといえば篠ノ之束の手伝いで、KMFについて教えたり、料理や掃除をしたりして、技術屋兼執事のような立場に収まっている。束はラボで研究に没頭していることが多いため、その間手持無沙汰のライはネットで情報収集したり、月下をいじったり、無人機から送られてくる荷物を受け取ったりしている。

 この世界にはKMFもサクラダイトもない。当然有効なライの身分証明書もない。篠ノ之束はライの精密検査を行い、KMFの格納と衣食住の保証、情報提供までしてくれたため、ライは異世界転移のギャップを埋める期間を安全に過ごすことができた。

 

「ライっちライっちー♪ 今日のご飯ー♪」

「ああ、火使ってるから危ないですよ。もうすぐできますからねー」

「ひゅーひゅー♪」

 

 台所でフライパンを振るうライの背中に篠ノ之束は恥ずかしげもなく抱き着き、甘い声を出しながら豊満な乳房を服越しにグリグリと押し付けていた。ライ自身なぜここまで篠ノ之束に懐かれているのかわからなかったが、元の世界で戦い続きだったライにとって、まるで年上の彼女と同棲しているようなこの状況は居心地がよかった。

 

「ライっちが主人公のライトノベルがあればこんなタイトルかもー♪ 異世界転移したら年上のグラマー天才美女に養われて理想のヒモ生活しながら退屈な世界を大変革する件について! うーん、大ベストセラーとして賞賛と批判の嵐が巻き起こること間違いなしだね♪」

「タイトル長くないですか? この世界じゃ普通なのか……?」

 

 篠ノ之束と恋人になった覚えはないが、妙に距離感が近すぎるのは青少年の欲求に悪い。そんなライにブレーキがかかったのは、彼女が世界にとって特別な存在であることをネット情報で知っていたからだった。

 篠ノ之束。この世界におけるゲームチェンジャーであるISの開発者。世界各国ないし数多のテロリストからもその身を狙われる特異点。

 とはいえライからすれば束は、天才と呼ばれる人たちにときおり見られる早口とせわしない挙動、空気を読まない騒がしさはあるものの、明るく笑顔が絶えない行動的で魅力的な女性という見方の方が強かった。

 食卓を共に囲み、束はオムライスをスプーンですくう。

 

「うーん、うまいぞー♡ はいはーいライっちもみんなのアイドル束さんから、あーん♡」

「やりませんよ、もごっ!?」

 

 ライが苦笑するのを無視し、束は機械式ウサ耳カチューシャをピコピコと動かしながら、スプーンをライの口に無理やり押し込む。ライも飲み込むしかなく、束の笑い声に釣られて微笑むしかなかった。

 ライは束へ、自分が元の世界では軍人だったと伝えていた。ブリタニアと日本の間で戦争があり、ライは日本側で戦ったと経緯を伝えている。実際KMFを扱って戦闘をしていたし、とある遺跡の調査で光に包まれたことも教えている。

 しかし、ギアスのことは何も伝えていなかった。助けてくれた束を信用していないわけではないが、全幅の信頼をよせるにはまだ時間が必要だったし、束の明晰すぎる頭脳は、ライに警戒心を抱かせるに十分なほどだった。

 KMF月下は実質、束の所有下にある。ライはISを動かせない。移動式ラボから何度か辺境の街で買い出しに行くことはあったものの、ライの外出はその程度だった。

 

(知識だけだけど、この世界の日本は平和だ。けれど世界から日本へのミサイル一斉掃射事件。女性しか扱えないISの活躍。男性で唯一扱えるIS操者、織斑一夏のIS学園入学。気になる情報は多い。月下を使って束さんの元から離れる事はやろうとおもえばできるけど、月下をどこに隠すか、月下の燃料の問題もある。KMFはこの世界でオーパーツだし、サクラダイトは未知の物質だ。束さんのラボに隠している方が、おそらくは安全のはず。方針が固まるまで、束さんの厄介になろう)

 

 ライと篠ノ之束の同棲生活は、束からライへの積極的なセクハラ行動が多いものの、束の完璧を超えた美貌と体つき、そして明るい笑顔と口調で迫られると、ライはなんとか理性を振り絞りながらいなして冗談ですませることの方が多かった。恋人同士の触れ合いでは決してなく、家族や子供のじゃれあいに近い。

 そんなやり取りが続き、ライの警戒心は少しずつ溶けていった。

 ライがこの世界に転移して二週間、三週間と過ぎ、束と食卓を当たり前のように囲っていた時、束は珍しく落ち着いた口調で話し始めた。

 

「ライっちってー、世界に退屈してたんじゃないかなー?」

「退屈?」

「そーそー。だってライっちってブリタニアと日本人のハーフで、しかもブリタニアの学校に通ってたんなら、そのまま特権階級男子生徒として生きていくこともできたんだよねー。そこから反政府組織に入って生徒とテロリストの二重生活なんて、ただの普通の生徒の青春じゃ退屈でムリ―! て感じだったんじゃないかなー?」

「……いや、迫害される日本人がいたから、行動を起こしただけだよ」

「本当にー? でも束さんが作った空間認識戦闘シミュレーターを使ってたライっち、すっっごーく楽しそーだったよ! 自分の体を拡張して世界を自由に飛び回るの最高って感じー♪ ライっちもそういう世界に行きたかったんだよ。もうここは元の世界じゃないんだし、束さんの前で取り繕う必要は完全ナッシング♪」

「ははは、確かに楽しいのは否定しないよ。でも、元の世界でKMFで戦ったのはあくまで手段だ。退屈を壊すためでも、KMFを操るのが楽しかったからでもない。放っておけなかったんだ。理不尽によって苦しむ人たちを見ているのを」

「じゃーじゃー!」

 

 束が机から身を乗り出し、ライの至近距離にせまる。

 

「この束さんが、世の中の理不尽なしがらみや争いを失くすために力を貸してって言ったら、ライっちは束さんに力を貸してくれるかな?」

 

 ライは面食らったあと、逡巡した。束の真意が読めない。ライが知る限り世界に目立った紛争は起こっておらず、ブリタニアのように世界を牛耳るようなプレッシャーもない。強いて言うなら、ISという兵器開発競争による混乱や、未登録のISによるテロ行為による被害くらいのものだった。

 それを考えれば、確かに束の言葉も理解はできる。ISを開発した彼女からすれば、逃亡生活を余儀なくされた生活は理不尽そのものだし、自身が開発したISがテロ行為に使用されているのも見逃せないだろう。

 ライはそう、好意的に解釈した。異世界転移からくる衣食住のサポート、月下の格納、そして束と暮らしていた日々の暖かさから、恩返しもするべきだと思った。

 

「うん。手を貸すよ。僕にできることなら」

「やったー♪ ライっち愛してるー♡ ちゅー」

「やめなさい」

「むぅ~! こんな美人をぞんざいに扱うなんて~ライっちのいけずっ」

 

 ライが束の顔をアイアンクローで止める。彼女が本気ではなく、からかっていることがわかっていたからだ。以前、セクハラついでのキスをつい受け入れようとしてしまったライは束にからかわれ、赤っ恥をかいたことがある。これは日常的なじゃれあいの一つだった。

 ライが元の世界に戻る手がかりは依然として見つからない。しかし、この移動式ラボという閉鎖空間で、騒々しい年上美女を世話し世話される生活も悪くないと、ライは思い始めていた。

 

 

 ファーストミッションはテロリストが所持するISコアの奪還だった。

 ライはこの世界で初めてパイロットスーツを着込み、束が整備した月下へと乗り込む。

 

「完璧な整備だ。さすがに稼働時間は限られてるけど、束さん、こんな短期間で月下のことを分析しきるなんて……」

 

 戦闘前とは思えない甘く気の抜けた声がライのヘッドセットから聞こえてくる。

 

「もすもすひなもす~! はーいみんなのアイドル、篠ノ之束だよ~♪ 天才束さんにかかれば異世界ロボットもお手の物~♪ さっすが私ぃ♡ ブリーフィングのおさらいをすると~じゃかじゃかじゃかじゃんっ! ブリーフィングの通りだよ~! 目標はこれとそれ、敵対兵器はあれとどれ!? 束さんのお腹が空かないうちに帰って来てね~♪ ああっお土産にニンジンもおねが~い!」

(通信切ろうかな)

 

 夜闇の中、低空飛行する移動式ラボから月下が地表に降り立つ。目標とする敵性施設へタービンを吹かせると、敵IS1機がモニターに映る。

 

「ISに月下がどこまでやれるのか……相手はテロリスト、容赦はしない」

 

 廻転刃刀をきらめかせ、敵性IS1機へと切りかかる。その様子を、束は微笑んで見守っていた。

 そんな出撃を数度繰り返すうちに、ライの月下が徐々に世間に騒がれ始めていた。ISとは明らかに違う人型機械兵器の登場、しかもISの撃墜記録もあり、行動記録から篠ノ之束の関与も疑われ始めてる。

 さらに変化したのは世間だけではない。ライが持つ篠ノ之束への評価もまた変わり始めていた。

 

(世の中の理不尽なしがらみや争いを失くすため、と束さんは言ったが、本当にそうだろうか)

 

 月下に搭乗したライの出撃先はテロリスト、侵略国家の軍事基地、大量破壊兵器研究施設と攻撃目標は多岐にわたり始め、危うく民間施設に被害が及びそうになることもあった。

 黒の騎士団として活動していたときも、ある程度のコラテラルダメージは容認せざるを得なかったが、その活動には大儀と目標があった。

 今のライは自問し、束に疑問の目を向け始めている。束が持っている明確なビジョン、世界を変革したあとの平和をどう描いているのだろう。

 

(ISによる世界平和? 逃亡生活の終焉? ……軽率だったかもしれない。恩義があるとはいえ、ここまで武力行使に協力するのは……。調べるべきだ)

 

 ライにも情報源はあった。ライがテロリスト集団を襲撃した際、構成員一人をギアスで洗脳して泳がし、情報をライに漏らす様に仕向けていた。元々は束の活動の助力になればと思ってしたことだったが、その最新情報は、束とテロリストの接触を示していた。

 

 転移99日目、ライは移動式ラボ内の台所で料理をしている。

 

「ライっちー♡」

 

 ライは背中に目でもつけているのかヒラリと束をかわし、右手で器用にフライパンをうごかしながら、左手のアイアンクローで束の顔を受け止めていた。

 

「もうすぐできますからねー。束さん。今日もオムライスです」

「どう見ても焼きそばじゃない! 日本食もいいねいいねー京都旅行にも行きたい気分♪ ライっちもこの世界の平和な日本を見てみたいでしょー♪ 思い立ったが吉日♪ 明日は日本に向けてしゅっぱーつ☆」

 ライはアイアンクローを解除し、皿を二つ取り出す。もはや慣れきった作業で、食器はライの手が取りやすい配置になっていた。束はその間ライの背中に抱き着いて、グリグリと体をすりつけている。

 

「束さん」

「なになにー?」

「僕と束さんが協力して、世界はよくなっていると思う?」

「もちろん! ISに匹敵するかもしれない新しい力が突然出現して、世界中がてんてこ舞になってるんだもん♪ 藪をつついて蛇を出すって言うでしょ? 皆を襲うこわーい毒蛇は早めに退治しないとねー☆」

「束さんは誰のために、どんな世界に変えようとしているんだい?」

「うーんそれって、そんなに重要? 変わったあとに考えればいいよー! ライっちは固いな~」

「そっか」

 ライはこの日作った料理の味を覚えていない。ただ「うまいぞ~♡」とはしゃぐ束の声を、無感動に聞いていた。

 

 ライが手にしていたのは状況証拠だけだった。一言でいえばマッチポンプ。まだ開発されて10年しか経っていないISが急速に市場価値を高めたのは、実戦において既存の兵器を置き去りにする性能を世界に知らしめたからに他ならない。

 束の頭脳ならば、金銭目的ではないだろう。歪んだ承認欲求も推測の域を出ない。

 

(ギアスを使って問い詰めるべきか? いや、束さんが黒だったとして、僕が束さんを止められるのか? ならば、最初から僕に全て従うようにギアスを……ダメだ、確証がないのにそんなことはできない。束さんは恩人なんだぞ。普通に聞いても、はぐらかされるだけだろう。月下のこともある)

 

「じゃじゃーん♪ 今日はライっちが束さんに保護されてから100日目の大記念日♪ 祝福は束さんのキッスがいい? それとも添い寝? ライっちが望むならお風呂で洗いっこなんかもぉ♪」

「結構です。システム異常なし、稼働開始します」

「おっけー♪」

 

 月下のコックピットに入り、いつも通り彼女のミッションに従ってラボから出撃する。

 

(月下は確保した。やるなら今しかない)

「頑張ってーライッち♡ 目標はIS学園、演習場♪」

「いや、ここまでだ。束さん」

 

 篠ノ之束をゼロと重ねた時もあった。だが彼女は波風に抗う船ではない。地表を襲う嵐だった。

 

「はにゃ?」

 

 山岳に降下した月下は動かず、束がいる移動ラボを見上げた。

 

「武装した相手を襲うのとはわけが違う。IS学園にどうしてそんなことをするんだ。あそこにいるのは束さんの妹や、戦争とは無縁の人々ばかり。この命令には従えない」

「あらあらー?」

「教えてくれ束さん。束さんの目的は何なんだ。束さんには助けてもらって感謝してる。けれど、束さんが以前言った言葉は今は信じられない。IS学園は藪じゃなければ毒蛇もいないはずだ。束さんの目的を教えてくれ。頼む」

 

 ライの声のギアスは通信越しに発動することはできない。月下を駆り彼女のラボを離れる事で、ライはようやく彼女と対等に話せる気がした。

 

「あららー? もしかして束さん、ライっちに騙されちゃったー? うふふー、なーんちゃって♪ この天才束さんは、ぜーんぶわかってたよ。ライっち凄いねー、見直したよ! 人並み外れた身体能力と反応速度があるのは検査でわかってたけど、テロリストと通じて情報収集までできちゃうなんてね♡ さっすが別の世界で日本を解放した軍人さんだー♪」

「束さ……!?」

 

 移動式ラボから身一つで出てきた篠ノ之束がスカイダイビングを敢行する。ライが月下を走らせ手を伸ばし受け止めようとするが、その必要はなく、束は月下の頭一つ上で空中静止した。

 悠然と空に立つ束の背中からは、羽のように紅い粒子光が舞っている。

 

「ISの部分展開……!」

「紅椿っていうの。綺麗だよねー♪ 箒ちゃんにプレゼントするんだ♪」

 

 ライに悪寒。気の起こりがない中で目の前に白刃がきらめき、咄嗟に月下の廻転刃刀の刃先で剣閃を反らし、タービンをふかして束から距離を取る。

 

「あーあ、ライっちのこと結構気に入ってたんだけどなー。異世界転移系有能ハーフイケメン男子で束さんに春が来たー! なんて思ってたけど残念。月下のサクラダイトは有効に使わせてもらうね♡ 今までありがとう♪ ライっち♡」

「束さん、やめてくれ。どうしてこんなことをするんだ!」

「あははー♪ うふふー♪」

 

 それ以上ライは話す余裕がなかった。束はいつもの胸元があいたメイドエプロン風の私服だが、要所でISの部分展開を発動しては空中を滑るように高速移動し、瞬間的に二刀を出現させては致命傷足りうる斬撃で月下のコックピットを狙ってくる。

 

(スザクを相手にしているようだ! 速すぎるっ)

 

 しかもKMFと違い的が小さく、こちらの体を吹き飛ばす斬撃の球体が、月下の周りを飛び回っているかのよう。しかも、

 

「エナジーフィラーがっ! くそっ」

 

 稼働時間の制限、そして束への情が捨てきれず、ライの集中力の消耗と共に、切り刻まれた月下の装甲が宙を舞い始める。

 

(ここまでか)

 

 ライの腹は決まった。情も好意もあったし、彼女の元で戦うことで、元の世界で彼と共に戦っていた日々を思いだすこともあった。

 ライの瞳に紅い鳥の文様が浮かぶ。ライが首を下げると同時に、コックピット上部が寸断される。

 ライが首を上げると生の視界があらわれ、束がいつもどおりぴょんぴょんと兎のポーズをしてライにウインクしている。

 

「ライっち、降りてもいいよ?」

 

 ライと束が見つめあう。ライが降りようと降りまいと、ライと束の関係はここで終わる。

 はずだった。

 

「ライが命じる。テロ行為を金輪際やめろ!」

「うん♪ わかったー♡」

「ぐっあぁぁあっ!?」

 

 ライの片目に激痛が走る。束に何かされたのかと思ったが違う。目の奥から痛みが走り、片目から片目へ線が伸びて接続されるような感覚。

 ライが意識を失う前に聞いたのは、いつも通りの明るく気の抜けたような甘ったるい、束の声。

 

「ライっちがこんな隠し玉を持ってたなんてー! 束さんしてやられちゃったよー♪ 催眠術? エスパー? 異世界魔法? その綺麗な赤い瞳はなんなのか、束さんにあとで教えてねー♡」

 

 

 この世界で目覚めた時に、最も見慣れた光景がライの視界に入ってきた。移動式ラボ内の自室の天井だった。

 顔を洗って朝ご飯を作らなければ。ぼやけた思考から一瞬で現実に戻り、ライは飛び起きて周りを見渡した。誰もいない。

 

(そうだ、束さんにギアスをかけて、気を失って……束さんが運んでくれたのか。ギアスは有効だったのか?)

 

 それを見届ける前にライは気絶してしまった。だが束が戦闘の後にライをここまで運んでくれたことを考えると、状況をポジティブに考えてよさそうだった。

 がこんと天井のタイルが一枚開き、ぴょこんと機械式のうさ耳が覗く。

 

「やっほー♪ ライっちお目覚めー? ねえねえ教えて教えて♪ 束さんが突然やりたいことを色々できなくなっちゃったのって、ライっちの有り余る魅力に束さんの心がやられちゃったのかなー? 確かにかわいくてきれいな年下男の子って私の守備範囲ではあるんだけどー、それにしたってこんなこと初めてで胸がドキドキっていうかー♡ これは今すぐ責任をとってもらうしかないからさっそくハグハグしよー♪」

「しませんっ」

 

 いつものごとくライのアイアンクローで束のハグを防御する。束がその気ならISの部分展開でいくらでもライを害することができるだろうが、それをしないということはライのギアスは有効のようだった。

 ライとしてはこれからの対応に困った。ギアスを使ったはいいが、束との関係は元通りというわけにはいかないだろう。ライが予測した通り、束の内面には底知れない面がある。ギアスを使わなかったら、ライの命が危なかったのは確かだ。

 だが今はこうしてライを再び保護し、やり取りだけならいつも通りのじゃれ合いに興じている。

 

「ねえねえライっち教えてよー、束さんの心を射止めたその力ってなになにー? もしかしてその両目に赤く輝く新しいオシャレカラーコンタクトが関係してたりするのかなー?」

「両目に赤…!?」

「はい手鏡ー♪」

「あ、ども……!!」

 

 ライの両眼に輝くギアスの証。本来なら発動時にのみ片目に現れるその証が、今は両目になって常に現れている。ライが意思を持って消そうとしても、きかなかった。

(ギアスの暴走……王の力は王を孤独にする、か……)

 もしこれが直らないなら、ライの全ての発言はギアスの命令になる。

 ライが自身に起こった決定的な変化に打ちひしがれている中、束は小型モニターを宙に浮かしながらライに見せる。

 その映像は、ライと束の戦闘の光景だった。

 

(録画してたのか!)

 

 当然、クライマックスのシーンもバッチリ映っていた。

 

『ライが命じる。テロ行為を金輪際やめろ!』

「これってライっちのどんな力なのー? 条件は? 効果範囲は? 効果時間は? 能力は生まれつき? それとも後天的? 束さんも修行を重ねればできるようになるのかなー? 教えて教えておーしえーてー!」

「……いや、そのーこれは、てっ!?」

 

 ライのアイアンクローがたやすく束にはずされ、束はベッドの上でライを押し倒し、ライの腹の上で馬乗りになる。

 束はふむふむと得心した様子で自らの唇を触った。

 

「なるほどなるほどー! だいたいの加害行為はテロ行為ってカウントされちゃうけど、そうじゃないなら色々融通が聞くんだー! 私の最高単位のオーバースペックな肉体もこれなら動かせるよー! うふふー♡ ライっちを癒して気持ちよくするって気でいれば、このまま拘束することもできちゃうんだねー♡」

「な、なに!? くっ」

(なんて力だっ! 体が動かない)

 

 ライの脳裏に再び危険なシグナルが灯る。束は今決して道楽でライにまたがっているのではない、ライがかけたギアスの分析を行っている。このままではまずいとライ自身思いはするが、まだ戦闘の疲労とギアスの変化で体は本調子ではなく、また束の体さばきそのものが常軌を逸した拘束性を発揮している。

 

「うふふー♡ それではライっちに拷問という名の尋問という名の質問をはじめちゃうねー♡ ねーねーライっちの命令する力って無制限にあつかえるわけじゃないよねー♡ 今私に離れてって命令すればいいんだし♪ ということは回数制限があるってことだよね♡」

「ど、どうかな……なっえっちょっ!?」

 

 束によってフニフニとまさぐられるライの股間部。今ライは患者が検査を受ける時のような薄い軽装であり、束の指の感触がダイレクトに伝わってくる。

 束は「んーしょ♡」と、ライに見せつけるように胸元を降ろす。巨乳というよりも爆乳というべき母性の象徴が、上下に弾むようにしてライの目の前に晒された。

 

「うふふーライっちの視線がおっぱいに釘付け♡ やっぱり男の子だねー♡ お姉さんがリードしてあげよー♪」

「なっ!? なっ!?」

 

 先ほど決別して戦闘まで行った二人のはずなのに、どうしてこんなことになっているのか、ライは理解が追いつかなかった。原因としてライのギアスだが、当然こんな行為を強要するようなギアスはかけていない。

 であるならば、原因は束の心境変化ということになる。だが、その変遷が全くライには推測できなかった。

 ライはつい忘れていたが、束はとんでもない美女である。顔、豊満な乳房からなるスタイルはもちろん、こうして身近にいるといつまでも嗅いでいたくなるような甘い香りがあり、ライを拘束する手や足も、圧力はあれど柔らかく肌触りが心地いい。さらには甘く高い声をかけられながら熱っぽい視線で射抜かれると、ライは今までの過程と状況をつい忘れて、一緒に生活してきた束の甘えるような抱擁を思いだしてしまっていた。

 異性として、意識しないのは無理があった。

 

「テロ行為はできないけど、エロ行為はできるって気づいたんだよ♡ どうしたら私にかけた催眠術がなくなるのか、ライっちをたくさん気持ちよくして教えてもらおっかなーって♪」

「そういう魂胆……! それなら、くっ」

 

 しかしライが体を動かそうとすると、束は指先一本でライの肩のツボを押し、ライを硬直させた。

 

「私が自由に動けるってことは、ライっちに対して愛情たっぷりで束さんが動いているって証だよー♡ だから警戒せずに楽しんじゃいなよー♡ この天才グラマー美女の束さんとエッチなことができちゃうなんて、この世界で一番の幸せ者だよ♡」

「くっ……!!」

 

 ライは一部で喜んでしまっている自分が歯がゆかった。篠ノ之束には確固たる自信と、その言葉に恥じない美貌と仕草がある。

 なによりライがここまで束の対応に苦慮したのは、異世界にきてからの彼女との生活が心地よかったからに他ならない。

 束は自身のロングスカートを指先一つで粒子に変え、極短のミニスカートへと変更すると、そのままエロティックで可愛らしいレースの桜色のショーツを、ライに見せつけながらゆっくりと脱いでいく。

 シミ一つない玉のように白い肌、引き締まっていながら女性的な柔らかさを予感させる丸みを帯びた腰のくびれと、前からも丸い形がわかるほどに豊かで形のいいヒップ。すみれ色の長髪は毛先まで艶がある。

 目元は相変わらず研究と不規則な生活によるせいか隈があったが、むしろ垂れ眼の妖しくもこちらの気が抜けてしまうような柔らかい雰囲気にアクセントを加えており、今まで見たことが無い上気した頬と紅い唇がアンバランスで形容しがたいエロティシズムを醸し出している。

 あの普段は甘えるようにからかってきた束さんが、本当に?

 そんな期待が灯った時点で、この勝負は決していたのかもしれない。

 

「うんうん♡ ライっちのここもすっごく元気になってるー♪ さあさあ、天才束さんの処女をプレゼント・フォー・ユー♪」

「処女!?」

「ほーら見てライっち……♡」

「!? た、たばねさっ……!!」

 

 束はライの腹を跨ぎながら股を広げて膝立ちになり、指先二本で処女の証を見せつけた。ダラダラと糸を引く健康的なサーモンピンクで、広げられているにも関わらず内部は非常に狭く、最奥が見えない。にもかかわらず、膣壁に見える肉ヒダにはざらつきが見え、目の錯覚か奥へと誘い込むようにうごめいている。

 おそらく自慰行為すら数えるほどしかしてないのではないか。ライにそう思わせるほどでありつつ、あの肉壺は男を狂わせる魔性の穴なのではないかと、興奮と共に別種の生命的危機感を抱かざるをえない、先が読めない女陰だった。

 ライのズボンとパンツから解放されたペニスは天に反り返り、亀頭は束の女陰の下数センチメートルまで来ている。

 

「うふふふふふー♡ ライっち最後のチャンスだよー♡ 束さんを狂わせたライっちの能力、教えて♡」

「ええぇ!? あっぁあ」

(そうだ、そういう話だった。え、でも……!?)

 

 言ったら、この行為は止まるのか? 止めていいのか? 言わなかったら、このまま束さんと……。

 ライの決意や思考は関係なく、全ては篠ノ之束の手のひらの上だった。

 

「はい、時間切れー♡」

 

 ズプンッ!!

 

「くっぁあああっ!!!」

 

 束の腰が完全に下ろされ、ライの視界からペニスが消えた。束に膣内に取り込まれたペニスは、熱く柔らかいヒダの返しがついた膣壁に包み込まれ、亀頭全体はきゅっとリング状のなにかに吸い付かれて離れない。

 

「ああーん♡ うーん気持ちいい♡ これが男の子のペニスゥ♡ ライっちのおちんちんが、束さんのなかでビクビク跳ねまわってるよー♡」

「いぎっぁあっ!? なっ、えっ、ええ!?」

 

 ライは衝撃と疑問で混乱した。一つ目はペニスを包み込む極上の肉壺による衝撃、もう一つはそれによる精液の速射が行われてしまうはずだったのに、根元でつまったかのように精液がせりあがってこず、亀頭部分がビクビクと空イキで痙攣しながら我慢汁を射精のように噴出している。

 全ては束による膣圧コントロール、彼女の膣の入り口が、ライの根元だけは万力のように締め上げて射精を許さなかった。

 

「はーいライっち♡ 一つ目の質問だよ♡ あの能力はどういうものなの? 発動条件と効果時間、その他もろもろをテルミーテルミー♡ そうしたら、束さんの中にドピュドピュ出していいよー♡」

 

 束は体を倒してライに重なり、豊満な乳房をライにすりつけながら腰で円を描くようにグラインドしていく。

 過ぎた快楽は拷問になりうると、ライはのたうち回りながら思い知らせていた。ペニスを速射させうる極上の膣内が、意志を持ってライの根元を抑え込み、その上で束の吐息とおっぱいがライにすりつけられていく。

 

「ぁ! くっ、そ、それは」

「それはー♡ ねーねーライっち。想像してみて♡ 今束さんはライっちを傷つけたり、いじめたりすることができないんだよ♡ ぜーんぶライっちのためにやってるの♡ ライっちがラボに来てから束さんの灰色の日々に色がついたって感じでー♡ さらにさらにライっちと対決して初めて、『負けちゃったー』て思いが生まれたんだよ♡ だからーライっちのこと、全部教えて♡ 大好きなライっちのこと、乙女な束さんは全部知りたいのー♡ ちゅうー♡」

「んむっ!?」

 

 束とライのファーストキスが濃厚に行われ、束の舌がペロペロとライの口内を舐めまわす。

 

「んー♡ ジューシー♡ ねーえ♡ ライっち教えて教えてーん♡ ライっちが束さんを変えた素敵な力のこと、愛する束さんが知りたーいー♡」

 

 傍から見ればバカップルの交合にしか見えない。ライの実情は違った。あまりに蠱惑的で倒錯的、先ほどから全身が気持ちよすぎて痙攣をおこしており、ペニスは絶え間なく空イキして噴水のように我慢汁を噴出している。

 

(死、死ぬっ! これ、しぬっあっ!?)

 

 束がもたらすグツグツと煮えたぎるような快楽の底なし沼に捕らわれ、ライは本能に従い、全てを吐き出した。

 

「ぎ、ぎあ、す、能力……!」

「ううぅん? ライっち……♡ その調子だよー♡」

 

 ライが言葉を発する度に、根元を抑え込む圧力が弱まり、変わりに亀頭から竿をしごき上げるヒダが波打っていく。

 

「声で、相手に、一度、命令、できる……効果は、ずっと!」

「すごいすごいー♡ ライっちサンキューベリーマッチ♡ それで束さんは色々できなくなっちゃったんだね。効果はずっとかー♡ その能力ってー、束さんも使えちゃったりするのかなー? ほらライっち♡ もうすこしだよー♡ んちゅ♡ むちゅー♡」

 

 束がもたらす快楽が拘束による焦らしから、愛の共同作業へと徐々に変化していく。束のすぼめた分厚いキスを繰り返されるだけで、ライは毒を注入されたようにダラダラと涎をたらしていく。

 

「た、束さんには、む、無理……さずけて、もらわないと……!」

「そっかーざんねーん♡ でもでも、ライっちの凄い能力だね♡ 束さんも初見で抵抗できなかった無敵の能力だもん♡ 感動だよーライッち♡ うりうり♡ ということはー、束さんはライっちによって脳みそが書き換えられて傷物にされちゃったわけだー! うえーん、ライっち責任とってー! ライっちのケダモノー!」

「えええ!? いや、襲ってきたのは、束さん……」

「うそうそ♡ ライっちがそんなケダモノでも、包容力たっぷりの束お姉さんが愛してあげるよー♡ ライっちー♡ 準備はいいー♡ 束さんのおまんこにドピュドピュ射精して、頭が壊れちゃくらいの快楽で一生束さんの傍から離れられなくなる準備はオッケー? 毎日束さんが望む時に恋人同士のラブラブ種付けセックスしちゃう、ただれた性生活の始まりだよー♡ んちゅるるん♡」

 

 束は右手の人差し指と親指で輪っかをつくりペニスの根元を縛り上げると、そのまま残像が出るほどに「ぴょんぴょん♡」と腰を上下に跳ね回らせ、膣内から出かかった亀頭に対し一気にしごき下ろすのを繰り返す。

 ライの触覚は全て束の女性器、乳房、唇と舌に支配され、強烈な甘い淫香と唾液、束の喘ぎ声と甘い言葉、濁流のようにライの脳髄を侵食していく。

 

「んちゅるるん♡ ねー、束さんのこと好き? 大好き? 愛してるー?」

「そ、それはっ」

 パチュパチュパチュパチュパチュパチュ♡♡

 ひどい水音を奏でる接合部。束の薄く目を開けたキス顔、すりつけられる爆乳おっぱい。ライにはもう、選択肢はなかった。

 

「……す、すきっ! あい、してっるっっ」

 

 束が、右手をペニスから離した。

 

「私も大好きだよー♡ だからライっちの全部、もらっちゃうねー♡♡ むちゅうぅー♡♡♡」

 ドビュルルルルルル!!! ビュウウウウウ!!! ビュクビュク!! ビュウウウウウウウウ!!!

 

「ちゅぷはぁあっ♡ あーん♡ 熱いぃん♡ 束さんもイっちゃったー♡ これが愛する異性とセックスすることで得られるオーガズムなんだね♡ 麻薬みたいな快楽が束さんにナウプリンティングー♡」

 

 束の言葉通り勢いよく潮が噴射され、ライの下腹から胸板までを絶え間なく濡らしていく。その間にも束は心底気持ちよさそうに微笑んであえぎながら、ライの唇をすって腰を上下に浅く痙攣ピストンしていく。

 

「あぁあーん♡ 気持ちよすぎるよぉ♡ ライっちの濃くてねばねばの精液で、束さんの子宮タプタプにしてーん♡♡」

 バチュバチュバチュバチュバチュバチュ!!

 ビュルルルルルルッ!! ビュルルルルルルルッ!! ボビュビュ!! ビュウウウーー!!! 

 

 ライにはもう、思考も何もない。気持ちいい。気持ちよすぎる。射精から始まる快楽の電気信号が全神経に伝達し、束という甘い蜂蜜に包まれて全身がドロドロと溶かされていく感覚。

 決して味わってはいけない射精快感に包まれながら意識をブラックアウトさせ、束の子宮を白く満たし、あふれさせていく。

 

「うふふふー♡ ちゅるるれろん♡ ライっちにリベンジ成功ー♡ でも頭を書き換えられるのは不可逆なんだー。それじゃあプランを再調整しないとね♪ そのためにはライっち、逃がさないからねー♡♡ あははははっ、うふふふうふふふっあははははは♡♡♡」

 

 

 束の突然の性欲の発露は、ギアスという外圧による行動抑制の反動だったのか。ライは推測をたてても、結論は結局わからない。

 だが少なくともライと束の生活は変わった。硝煙の臭いがする戦場は遠くなり、研究に没頭する束をサポートするという執事的な日常になっている。

 

「今度箒ちゃんとの京都旅行に来ていく服なんだけど、どっちがいいかなー!?」

「修学旅行に乱入の間違いでは? いや、どっちもいつもと違いがわからないんだけど……それに、その……」

 

 ライと束の対決から数か月経過していた。最大の変化は、ぽっこりと新たな命を宿して膨らんでいる束のお腹。ライは必中させてしまっていた。

 

「まだ妹さんに言ってないの?」

「うん! サプライズにしようと思ってー♪ ちーちゃんも驚くだろうなー♪」

 

 驚くと言うか卒倒するのではないだろうか。ライは目が相変わらずギアス発動から戻らないため人前に出る気はないが、できれば束の家族には画面越しにでも挨拶をしておきたい。

 

(ギアスを束さんに使ったことに後悔はないけど、責任はとらないといけない。まあその、すごく良かったし、それにもう色々と……)

 

 ライはもう、篠ノ之束に抗うつもりはない。ライがギアスを使い、束によってリベンジされたこの道から、ライは逃げることはしない。

 元の世界への未練はあるが、新たな命の責任から逃げるつもりもなかった。それになによりも、

 

(手遅れだよなあ……惚れちゃったら)

 

「うふふー♡ どうしたのライっち熱く見つめてきちゃって♡ 安定期に入った束さんと母乳まみれエッチがしばらくできなくなるから残念がってるのかなー♡ 仕方ないにゃあ、まだ日も高いけど……いいよーん♡ ちゅー♡」

 

END


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