アインツベルン城の残骸の中で、ランスが「次なる征服」の計画を声高に叫んでいる間、セラとリーゼリットは互いに顔を見合わせ、言葉にならない屈辱と焦燥に震えていた。
「……セラ様、どうしましょう。あの方、次は私たちのことも……」
リーゼリットが心細げに囁く。その言葉に、セラはさらに強くモップを握りしめ、冷ややかな瞳でランスの背中を睨んだ。だが、その瞳の奥には、抵抗しがたい暴力的な熱気への恐怖と、同時に自分たちの主であるイリヤの命令を何よりも優先しなければならないという、メイドとしての絶対的な呪縛が渦巻いていた。
ランスは、二人のメイドが抱えるそんな葛藤を、獣のような嗅覚で察知していた。
「がははは! なあセラ、リーゼリット。掃除もいいが、お前らだって女だろ? 俺様の『城』に住むなら、俺様を満足させるのもお前らの職務のうちだぜ!」
ランスはニタニタと笑いながら、二人のメイドの元へと近づいていく。
イリヤはといえば、そんな光景をバルコニーから面白がるように眺めていた。彼女にとっても、ランスという「理不尽」を制御し、自分の遊び相手として使いこなすことが、今の最優先事項だったのだ。
「いいわよ、二人とも。お兄ちゃんが正式にお城の住人になったんだから、あのおバカの相手をしてあげるのも……主である私の許可、ということにしといてあげる」
そのイリヤの一言が、二人のメイドの最後の防壁を崩した。
「……お嬢様が、そうおっしゃるのなら……」
セラは覚悟を決めたように目をつむり、ランスの前に膝をついた。リーゼリットもまた、その静かな瞳でランスを受け入れるように、静かにその場に寄り添う。
ランスは待ってましたとばかりに、二人を抱え上げ、城の奥深く、ようやく補強されたばかりの主寝室へと向かった。
崩れかけた壁から夜風が吹き込む中、主寝室では、ランスの独壇場が始まっていた。
セラはメイドとしての誇りと羞恥を捨てきれず、激しく抵抗しようとするが、ランスの圧倒的な力技の前では、その抵抗もまた甘美な戯れへと変えられていく。
「セラ、お前のその生真面目な顔が、俺様の愛撫でどう崩れるか、楽しみにしてるぜ!」
「……っ、ああ、やめ……っ、あぁあッ!!」
冷たい床に押し付けられ、セラはランスの執拗な蹂躙に身を震わせる。メイドとしての清廉潔白を象徴していたエプロンが、ランスの無遠慮な手つきで剥ぎ取られ、無防備な身体がさらけ出されていく。
傍らでは、リーゼリットがランスの支配を受け入れ、静かに瞳を潤ませていた。彼女は何も言わず、ランスの手を自らの肌へ導き、陶酔に満ちた声を漏らす。
「ランス様……っ、もっと……っ、壊して……っ」
二人の異なる反応は、ランスの鬼畜じみた独占欲をさらに煽り立てた。
戦場での殺し合いよりもずっと濃密で、そして卑猥な夜が、アインツベルン城の奥深くで繰り広げられていく。かつての聖杯戦争の熾烈な戦いを知る者たちからすれば、あまりに不条理で、あまりに甘美な蹂躙の宴だった。
ランスの支配下で、セラとリーゼリットは、メイドとしての矜持も守護者の使命も忘れ去り、ただ鬼畜王の欲望を満たすための器として、その身を果てのない快楽の海へと沈めていった。
外では、遠坂凛が遠くの城で響く声を耳にして、「……本当に、あそこはもう完全に魔窟ね」と溜息をつき、士郎はただ、何も聞こえなかったふりをして紅茶を飲み続けるしかなかった。