※この作品はR-18です。

TSうすほそ転生魔族ちゃんが人間の男に救われて一緒に暮らす話。   作:ソイレント・グリーン

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百合です。
GLを描くつもりは無かったのだがな…。

※申し訳程度の描写です。本番も無いです。





じゅうさん

 

 

「というわけでやってきました大陸のちゅうし〜ん!!」

 

 猛吹雪だというのに、無駄にテンション高く万歳するリリス。

 

「うぅ…めちゃくちゃ不安ですわ……」

 

 私は隣でしおれているガラリェールを横目に、深くため息をついた。

 

 

 

 事の発端は三日前に遡る。

 

 

 

 眠りに落ちた我が子をベッドへ寝かせていたところに、突然リリスが押し掛けてきたのだ。

 

「きょぴたやいる〜っ!!?」

 

「静かにしろ」

 

 相変わらず騒がしいやつだ。

 いや…前にも増してやる気に満ち溢れているように見える。髪も一つにまとめていて、動きやすさアップ! といった装いだ。

 

 大きな物音に気づいて、部屋の奥から愛しの夫君も顔を出した。

 

「ずいぶん突然だな…急ぎの用事でもあるのかよ?」

 

「あっ! りゔくん! おすおす〜! ちょ〜っときょぴたや借りてもい〜い??」

 

 む…?私に用事なのか。もしかして結界関連の話か?

 

「借りるも何も…それはキョウ次第だろ」

 

 リーヴはチラッと私を見た。面倒くさいな、もう。

 

「すぐに済むなら、良い」

 

「やった! ありがと!! じゃあちょっと待ってて!」

 

 リリスは勢いよく玄関から飛び出していった。

 

 外に置いてあった大きなカバンから、彼女は何やら不思議な魔力を纏った一枚のスクロールを取り出してきた。

 リーヴがそれを見て、少し驚いた声を漏らす。

 

「あれっ、それってガルドラルコルトじゃないか?」

 

「ガル……なんて?」

 

 マジで聞き取れなかった。なんだそれ。

 

「簡単に言うと魔法の地図だな。所有者の魔力量によるけど、遠隔で魔法とか呪術とかを発動できる、かなりの便利アイテム…」

 

 そんな便利な物があるのか……前からうすうす思っていたが、人界の技術もなかなか侮れない。

 

「これ、見てみ?」

 

 リリスは机の上にスクロールを広げた。

 

「……どう見るんだ、これは」

 

 何か光っている点と線のようなものはあるが、それ以外には何も描かれていない。正直、地図には見えないのだが。

 

「ごめんごめん!これはね、この世界…大陸の中心を映し出したものなんだ」

 

「大陸の中心…?」

 

「そう。普通なら街とか山とかを立体的に出現させるんだけどね…今この場所には、何もない」

 

 昔は国があったんだけどね〜…と続けるリリス。

 未だ、話が見えてこない。

 明らかに「何があったのか聞いてほしい」という顔をしているじゃないか。ならば聞いてやろう。

 

「何があった? これを見せて私に何をさせたい」

 

 リリスは私を一度見つめた後、ふーっと息を吐き、腰を直角に曲げて勢いよく頭を下げた。

 

「私と一緒に! 人界を救ってほしいのっ!」

 

 この娘、ちょっと話が飛びすぎじゃない?

 

 

 

 

 私とリーヴは、まずリリスを落ち着かせた。

 リリスは深呼吸を一つ挟むと、やっと具体的な本題に入った。

 

「この大陸が、ずっと冬なのはきょぴたやも知ってるでしょ?」

 

「まあ…なんとなくは」

 

「原因がこの場所、大陸の中心に、ある……というか“いる”んだ」

 

 この終わらない冬は、戦争の影響なんじゃなかったのか?

 

「かつて、人界で最も凶悪なやつ!って言われてた女指導者がいてね…」

 

「そいつが元凶なのか」

 

 リリスは珍しく真剣な表情をしている。横を見ると、リーヴも苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

 

「うん……『冬を喚ぶ兵器』……《冬機》ゲルトルート……それが奴の、元凶の名」

 

 ふうん、そんな奴がいるのか。

 支配するでもなく、人類を滅亡間近まで追い詰めるとか、指導者としては完全に失格だろう。

 

「俺たち人類はアレに何度も挑んだが…結果は散々でな…」

 

「! リーヴも知っていたのか…」

 

「ああ……少年兵の頃にな。俺は後ろの方にいたからどんな奴だったかは直接見ていないが、前線にいた奴らはみんな氷の彫刻みたいになっちまったらしい」

 

 氷か…なるほど。

 

「それで私に頼んできたわけだな。寒さへの耐性があるからと」

 

「そーゆーこと!」

 

 ずずいと顔を近づけてきたリリスの目の奥には、並々ならぬ闘志の炎が宿っていた。

 

「たぶん今が唯一のチャンスなの…! あーしらより強い人でも、アイツの寒さにだけは勝てなかった…! でもきょぴたやならアイツの寒さを無効化できる…!」

 

 それに…と続けるリリス。

 

「きょぴたやの風の結界! アレね! あーしらもちょっとだけど扱えるようになったんだよ! だから、あーしも全力でサポートできる…!」

 

 勝手にデータを持ち去っただけで、もうある程度解析してみせたのか……? やばいな人類……。

 

 リリスは地図の点と線をビシッ!と指さした。

 

「この青い点が風のドーム! そんでこの線が風の障壁! 既に遠隔で展開しといたんだ!」

 

「ずいぶん準備がいいじゃないか。それで、ヤツ自体はどこにいる?」

 

 そこだけが懸念点なんだよね……とリリスは腕を組んだ。

 

「ここらへん一帯、アイツの魔力で満たされてて、探知が完全に妨害されちゃってんの……」

 

「大丈夫なのか」

 

「しょーじき大丈夫…とは断言できないかも……だけど地形自体は平坦だから、視界さえ確保できれば見つけること自体は難しくないと思う……」

 

 まだ詳細を聞いていないが、いささか出たとこ勝負な感が否めない。もし私ではなく、サポート役のリリスが先にヤツと遭遇してしまったらどうするつもりなのだろうか。

 

 私の考えが顔に出ていたのか、リリスはそれを察して笑ってみせた。

 

「あーしなら大丈夫…! サポートするって言ったっしょ? あーしはアイツと対するんじゃなくて、別の役割があんの」

 

 ピースサインを作って余裕そうに振る舞っているが、額の冷や汗は隠せていない。

 

「あーしはアイツの展開している“槍”を壊す! 子機っての? そういうやつ」

 

「私が本体を見つけるまで耐えきれるのか?」

 

「う、うぐ…それはやってみないとわかんないけど……でも、やるしかないし!」

 

 その時、突如として玄関のドアが吹き飛ぶような勢いで開け放たれた。

 ふざけるな。今日来る奴らは全員ドアを静かに開けるという知能を持ち合わせていないのか。

 

 コツコツと甲高い足音が響く。

 現れたのは、まったく予想外の人物だった。いややっぱそこまで予想外でも無いわ……。

 

「話は聞かせてもらいましたわ! 人類は救われますわ!!」

 

「な、なんだってー!!……って!! ガラにゃん!?」

 

 十一女、ガラリェールであった。

 コイツいつから聴いてたんだ。

 

 ガラリェールはビシッとポーズを決めたまま頬を赤らめ、わざとらしく咳払いをした。照れるくらいなら最初からやるなよ……。

 

「あ、え…えと…その、お、お久しぶり、ですわっ…! リリス様っ…!!」

 

「おひさ~!!いつぶりだっけ! 二週間ぶりくらい!? てかまぢ会いたかったんだけど〜! ガラにゃ~ん!!」

 

 二人は──というかリリスが一方的に飛びついて抱き合い、仲睦まじくイチャコラし始めた。その様子にはさすがのリーヴも苦笑いを浮かべている。

 

「お前は何をしに来たんだ」

 

「………(リリス様の様子を聞きに来ただけですわ)」

 

 ガラリェールは目を閉じて何も言わない。

 どうせリリスの様子を伺いに来ただけだろうが……。

 

「リリス様があたくしを呼んでるような気がしたんですわ」

 

 無駄にキリっとすんな。

 

 こいつは正直戦闘向きではないし、戦力としては数えにくい。下手をすれば足手まといになるのではないか……?

 

「き、きもちは分かりますけどっ!そんな目で見ないでくださいましっ!!」

 

「じゃあ何かできるのか?」

 

「ふふふ…なんとあたくし!戦闘能力の向上に成功致しましたわ!!」

 

 本当か…?

 リリスは微笑ましく見ている。

 

 ガラリェールの髪が生き物のようにうねり始めた。縦巻きロールの部分に魔力と毛髪が集約され、ギュルギュルと凄まじい勢いで高速回転を始める。

 

「ンドリルゥ!ですわ!この技、鋼鉄の装甲板でさえ貫通しますの!!」

 

 髪の毛に魔力を編み込むとは中々古風だな。古の時代の魔女でも参考にしたのだろうか。だとしても髪は触媒であって、直接ドリルにして攻撃するもんじゃないと思う……。

 

「もしかして、ガラにゃんも一緒に来てくれるの…?」

 

「も、もちろんですわっ!! リリス様だけに危険な思いはさせませんわ!!」

 

 また抱き合って騒ぎ始めた。リリスだけじゃなくて私もいるんだが……。

 

「一応確認するが、リーヴは留守番だな」

 

「まことに申し訳ないが……俺が行っても足手まといになるだけだしな……」

 

 まあそうだろう。我が子を一人にするわけにもいかないし、残ってくれなければ困る。

 

 リリスが勢いよく立ち上がった。

 

「おっけー…!! この三人なら絶対やれるよ!! マジありがとう…!!」

 

 ガラリェールも後ろで拳を突き上げ、お、おー……!と小声で気合を入れている。

 

 

 作戦自体は極めてシンプルなものだった。

 

 まず風の防御を展開しながら三人で元凶を探す。本体を捕捉したら私が一騎打ちで足止め。その間にリリスとガラリェールが周囲に展開される無数の子機を迎撃する。どうやら子機の数が尋常ではないらしいので、リリスが魔法で一点に集めるとのこと。子機を剥がされた本体を私が叩き潰せば、晴れて人類救済という筋書きである。

 

 ……本当にうまくいくのだろうか。

 

 決戦の出発は明日の早朝。

 

 リリス曰く、冷気さえ攻略できれば基礎能力自体は他の強者たちに劣るらしいが……それでも一国どころか大陸全土を常冬にしてしまう存在だ。

 勝てないとは思っていない。だが、胸の奥に澱のように溜まるこの言い知れぬ不安は何だろう。少し前、実力では格下だったクォーツたちに追い詰められた苦い記憶が蘇る。

 

 私はベッドの中で、無意識のうちにリーヴを強く抱きしめていた。

 

「…………」

 

「強く締めすぎだぞ…キョウ」

 

 苦笑しながらも、リーヴは優しく腕を回して抱き返してくれた。

 その温もりだけで、張り詰めていた心がすっと軽くなる。

 

「大丈夫だよ。リリスは勝ち目のない無謀な戦いに他人を巻き込むような奴じゃない。キョウなら勝てると確信したから頼み込んできたんだ」

 

「………わかってる」

 

 そんなつもりはなかったのに、ついぶっきらぼうな口調になってしまった。自分が嫌になるな。

 

 リリスの判断がどうこうではなく、ただリーヴ自身に私の力を信じてほしかったのだ。リリスのことは認めているし好きだが、それとこれとは話が別なのだ。

 

「ん……♥」

 

 私は強請るように、リーヴの唇へと重なるように口づけを落とした。

 

「っおいおい……ちゃんと寝たほうが良いんじゃないか?明日早いんだろ?」

 

「うるさい……♥」

 

 薄い壁を隔てた隣室に二人がいると分かっているのに、結局、愛しい夫に甘えるのをやめることはできなかった。

 

 

 

 

 ◇◇(リリス視点)

 

 

 

 

 ゲルトルート──今から十数年前、世界に死の領域を拡げた史上最悪の兵器。

 

 『闘士ライオネル』、『天秤のマリアベル』……数多の名だたる英雄たちが奴に挑み、そして誰一人として生きて帰ることはなかった。

 

 まだ少年兵だった頃、あたしの所属していた部隊も大勢の軍と共に出撃したことがある。

 

 視界を埋め尽くす無数の氷槍が降り注ぎ、屈強な兵士たちを容赦なく貫いていった光景は、今でも脳裏に焼き付いて離れない。そしてその絶望の雨を切り裂き、手足を失いながらも前進し続けたあの英雄たちの勇姿も、決して忘れられない。

 

 今のあたしの実力では、かつての彼に並ぶことはできていないだろう。だけど、その領域の入り口くらいには、立っているはず。

 

 ガラにゃんと出会って、彼女が救ってきた人たちの笑顔を見て──人間への失望で冷え切っていたあたしの心に、もう一度火が灯ったんだ。

 

 必ず倒す。倒さねばならない。

 きょぴたやとガラにゃんがいてくれる今こそが、最初で最後のチャンスだ。悔しいけれど、あたし一人の力じゃ奴の力を打ち破ることはできない。だからこそ、あたしは命懸けでサポートする……!!

 

 そう心に固く誓い、明日に備えて毛布を被ろうとした、まさにその時だった。

 

 

 ──隣の部屋から、微かな吐息と甘い声が漏れ聞こえてきた。

 

 

 その声がえっちの声だって理解した時には、さすがにあたしの顔からも一気に火が出そうになっちゃった…。

 

 明日早朝から決戦に赴くっていうのに、いったい何やってんのさあの二人〜……!!

 

 気まずさに耐えかねて隣のガラにゃんに目をやると、彼女もまた耳まで真っ赤にして黙りこくっていた。……かわいい。

 

 ………うん、そっか、そうだよね。

 

 考えてみれば、もしかしたら明日は生きて帰ってこられないかもしれないのだ。そう思えば、夫婦の営みをするのも決しておかしな話じゃない。

 

 その声と雰囲気に当てられてしまったのか、あたしはそっと、ガラにゃんの白い頬に手を伸ばした。

 びくっ……と彼女の肩が一瞬大きく跳ねる。

 

「り、リリス様っ…! なんですのっ……!」

 

 ガラにゃんは声を潜めつつも、叫ぶように囁いてきた。

 

 あたしとガラにゃんは恋人同士だけど、まだそういう関係には進んでいない。女の子と付き合うなんて初めてでどうすればいいか分からなかったし……そもそもまともな恋愛経験自体がないあたしだけどさ!!

 

 でも……愛おしさが限界を突破したら、身体って自然に動いちゃうものなのかもね。

 

 親指の腹で、柔らかそうなガラにゃんの唇をそっと撫でる。

 

 彼女は目を真ん丸にしたまま、息を呑んであたしの顔を見つめていた。

 

「ガラにゃん…そっち行っても…いーい?」

 

「えっ……そ、それ…は……」

 

 あたしは返答を待たずに彼女の布団へと身体を滑り込ませた。

 後ろへ逃げようとする彼女の細い腰を、優しく引き寄せて押さえる。

 

「ね、ガラにゃん……」

 

「なん…ですの……?」

 

「ちゅー、したいかも」

 

 唐突なおねだりに、ガラにゃんは完全に呆然としている。

 隙だらけの無防備な顔があまりに可愛くて、そのままんーっと顔を寄せようとしたら、彼女は正気に戻って身を竦ませた。

 

「あっ、ちょっと、ま、待ってくださいまし……!」

 

「じゃあ、五秒だけね」

 

「!?!??」

 

「ごーお…よーん…」

 

 目を白黒させて慌てふためくガラにゃんがたまらなく愛らしい。

 必死に押し留めようとしているけれど、根が優しいから本気で振り払うような真似はできないのだ。

 

「さーん…」

 

「あっあっ…まだ心の準備があ〜…」

 

「にーい…」

 

 ガラにゃんはぎゅっときつく目を瞑り、両手を胸の前で小さく握りしめた。抵抗するの諦めちゃった?

 

「いち………」

 

「っ……!!」

 

 あたしはゆっくりと顔を寄せ、固く結ばれたガラにゃんの唇にそっと口づけを落とした。

 

 ……初めての経験だったから、正直あたしだって心臓が爆発しそうなくらい緊張していた。

 えっちなキスじゃなくて、小鳥が啄むようなほんの一瞬のキス。我ながらちょっと日和っちゃったかな〜……。

 

 だけど、そんな不器用なキスに対しても、ガラにゃんの反応はとってもかわいくって。

 

「はわわ……」

 

 一度触れてしまったら、胸の奥の熱がどうにも収まらなくなってしまった。

 

 今度は何の前触れもなく彼女の唇を奪った。

 

「んむっ…!?」

 

 ごめんね。でも、本当に嫌だったら全力で突き放していいから──。

 

 そっと隙間から舌を滑り込ませる。

 ……やば、どきどき止まんない……♡

 

「ぁっ…んっ♡ っぱ…♡ まっ…へ♡ まってくらはい、まひっ…♡」

 

「んぇ…♡ ん~…♡ むり♡♡」

 

 かわいい、すき…だいすき…♡

 

 静まり返った薄暗い部屋に、かすかな水音と、隣室から微かに漏れてくる甘い嬌声だけが重なり合って響く。

 

 ふと毛布の中で、ガラにゃんが両脚をぎゅっとすり合わせ、下腹部の辺りを小さく押さえて身悶えているのに気がついた。

 

 …………うーん、どうしよっか。

 

 名残惜しさを感じつつと唇を離すと、二人の間に細い銀の糸が一筋引いた。

 さっきまであれだけ余裕のなさそうだったガラにゃんは、顔を真っ赤に染め上げながら、どこか物足りなげな潤んだ瞳であたしを見つめていた。

 

「シちゃう……? 最後まで……♡」

 

「……………ふぇぁ…!? さ、さささ、さ、最後までって…!それって…!!!」

 

 一瞬の思考フリーズの後、ガラにゃんはからくりのように激しくワタワタと取り乱し始めた。

 

「ま、まだ…!まだちょっと早い…ですわっ………!!」

 

 意を決したように、彼女はそう言った。

 

「そっか………」

 

「ご、ごめんなさい……あ!! け、決して嫌というわけではないんですのよっ!?」

 

 慌てて必死に弁解するガラにゃん。しょうがない。奥手だからねぇ。

 

 ふふ…ま、いっか。

 これで、明日の戦いで絶対に死ねない理由がまた一つ増えた。

 

 あたしはガラにゃんをもう一度ぎゅっと抱き寄せると、おでこをこつんと優しく合わせた。

 

「おやすみっ…ガラにゃん♡」

 

「えっ………お、おやすみ……ですわ……?」

 

 お預けを食らったのに、ご機嫌そうに目を閉じたあたしにガラにゃんは目を白黒させていたけれど。あたしはそんな彼女の温もりを腕いっぱいに抱きしめたまま、静かに眠りへと落ちていった。

 

 ──明日の決戦、絶対に作戦を成功させる。

 

 

 







次、裏ボス戦みたいな……。


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