白濁のカンヴァスに、聖女を。 〜完璧なクラス委員長の机に射精したらバレた。恐怖の脅迫ゲームが始まると思ったら、彼女の歪んだ美学で飼い慣らされることになった男の末路〜 作:つる植物
翌日寝不足気味で教室に入ると既に織原は自分の席にいて右隣の女子とおしゃべりをしていた。
俺はギョッとした。
左腕の肘から手首までの素肌は机の上に思いっきり置きながらだったからだ。
(昨日の事は夢だったか?)
普通、精液が付いた机なぞ拭いたとしても触れないだろう。
俺だったら嫌だ、絶対に触りたくもない……まぁ俺の精液なんですが……。
自席に座ると織原が俺に気付く。
「ちょっとごめんね」
喋っていた女子との会話を打ち切り俺の所に歩いて来る、表情は昨日写真を撮った時と同じ、いつもの表情だ。
俺の前の椅子の持ち主はまだ登校していない、そこに織原が座った。
「おはよう、瀬田君」
「お、あ、おはよう」
表情が変わらない、ポーカーフェイス……その言葉がよぎる。
正直、今は恐怖しか感じない。
文字通り俺の命を握っている、何を考えているのか全く分からない。
「昨日はあんまり話せなかったね」
「そ、そうだな」
あの状態で話せる訳がない。
「ねぇ、LINE交換しよ」
「え?」
「LINE、昨日の事でちょっと話したい事あるんだけど、流石にみんながいる前じゃあ、ねぇ?」
昨日の内容を皆の前で言われたら俺は破滅する、断る選択肢はない。
「あぁ、問題ないよ」
織原が差し出したQRコードを読み取って友達登録する。
「織原 香澄」の名前と猫の写真のアイコンが登録された、母親以外の初めての女の子との連絡先だった。
織原から猫の「よろしく」というスタンプが送られて来たので俺も適当なスタンプ返した。
「じゃあね」
そう言うと織原は立ち上がると自席へ戻って行った。
さっきまで喋っていた女子が織原に話しかけた。
「香澄、何してたの?」
「ちょっと確認したい事があっただけだよ」
そう言うとおしゃべりを開始する。
何気なく画面を見ていると画面に『写真が届きました』の通知。
織原のアイコンに『1』の数字。
「!?」
数字の付いた織原のアイコンをタップする。
俺のスマホの画面に表示されたのは昨日の教室、俺が肉棒を握って机に射精した瞬間の写真。
『今日の放課後、あの時間に教室で』
続けてメッセージが送られて来た。
織原は変わらず女子と話している、あれほど美人で憧れた織原だったが今はただただ不気味に見えたのだった。
放課後、クラスのホームルームが終わって概ね1時間が経った。
特に時間を潰す場所方法も思い浮かばなかった。
しかたないので部室に行くとパイプ椅子に座って時が過ぎるの待った。
「もうすぐ昨日くらいの時間か?」
スマホの時計を確認する。
昨日教室に入った時間、織原の机に向かって肉棒を出した時間だ。
「……行くか」
選択肢はない。
俺は教室に向かったのだった。
教室のドアを開けて中に入ると俺の座席に織原が座っていた。
俺に気付くと手招きする。
「瀬田君、こっちこっち」
いつもの表情で俺を呼ぶので仕方なく織原の元へ向かった。
近づくと織原の顔が紅潮して肩で息をしていた。
大きな胸が上下していて白色のスクールブラウスが汗で肌に張り付いていた。
今日はそんなに熱くない、激しい運動をした後みたいだ。
自分の机を確認すると少し濡れていて……下に小さな水貯まりがある、なんだか独特の嗅いだことのない臭いもする。
「さっきまでね瀬田君の真似してたの」
「俺の真似?」
俺の顔を見てまるで友達に今日あった出来事を世間話のように報告する。
「そう、まぁおちんちんないから射精は出来ないんだけど、角オナってやつ?まぁ、家でのオナニーと余り変わらなかったけどね」
俺の顔が熱くなる、そして理解する。
机の湿り気、不自然な水貯まり、異様な肌の紅潮、ありえない息遣い、淫らな臭い、その意味に……。
だからこそ理解出来ない、俺の席に座っている『これ』は何だ?
「もうちょっと早ければ瀬田君が今度は写真取れたのにね」
クスクスといたずらっ子ぽく笑う。
そう言うと織原は立ち上がった。
「私の机に行こっか」
織原は歩いて自席に向かう。
俺も取り敢えず付いて行った。
織原が座ると俺は取り敢えずいつものポジション、廊下を背に織原の右側に立つ。
「ふふ、私って他の人よりちょっと鼻が良いのかもね、生臭い臭いがしたんだよね」
織原は俺の顔を見て話出す。
「月曜日と火曜日と木曜日が特に臭う、土日はお休みだしね。帰る前はこんな臭いはしない、じゃあ何かされてるのは月水金の放課後だよね」
何でもないように言う。
「クラスメイトを観察すると瀬田君がやたら私を気にしてて挙動もちょっと変だった」
「だから昨日見張ってたのか?」
「うーん、私への嫌がらせなら対処しなきゃいけないと思ったんだけど、ねぇ?」
織原が怪しく笑う。
「昨日凄い必死で気持ち良さそうだったから嫌がらせじゃないと判断したって訳」
「いや、嫌がらせと同じだろ」
思わず突っ込む。
嫌がらせじゃなきゃオッケーとでも言うのか?
「そんなに気持ちいいなら一回体験しようと思ってしてみたんだけどなんか普通だったね」
そんな『学びを得た』みたいなテンションで言われても、どうすんだろ、これ?
「何が目的で俺を呼んだ?金でも巻き上げるつもりか?」
理由が分からなさ過ぎる。
先生や警察に突き出されるならまだ分かるのだがそんな感じでもなさそうだ。
「瀬田君、お金を脅し取るのは立派な犯罪だよ?」
織原が不思議そうな顔をする。
「机に射精するのも犯罪だと思うが……」
「そうなのかな?」
多分なんかの犯罪になるだろう。
「あ、目的だったね、それはまだ秘密なんだけどね」
織原は立ち上がると俺の耳元で囁く。
「ねぇ、次は何にぶっかけたい?」