『神符大戦 ──世界大会決勝で負けて底辺に堕ちた男、TCGの勝敗が全てを決める異世界で美少女達を調教しながら盤面制圧を目指す──』 作:シキセ
翌朝、律也が来た。
「符侯様。昨日のセレスティーナ殿から——符闘の申し入れが届いています」
俺は書状を見た。
『符闘の場をご用意ください。私は符闘で認めた相手にしか、頭を下げません。それが枢機卿の義務です。——セレスティーナ・ヴァル・アストラ』
「昼に設営しろ」
「……承知しました」
────
設営した符闘場は遠海領の小院だった。
遠海の慣習として、正式な符闘場でなくても双方合意の下で場が成立する。セレスティーナがそれを知っていて申し入れてきたということは——この勝負が「公式記録に残らない形」を望んでいるということだ。
(わかっている)
セレスティーナが現れた。
昨日の白い法衣ではなく、深紅の枢機卿服を着ていた。金糸の刺繍。銀灰色の髪を、肩に緩く垂らしている。常に穏やかな微笑みを崩さない顔が——今日だけは、引き締まっていた。
「お受けいただけて光栄です」
「条件を聞こうか」
「私が負ければ——昨日貴方が見せたものを、受け入れます。全て」
「貴方が勝てば」
「貴方が負ければ——ルクシエルとアルギメルを聖教に返していただきます」
「わかった」
双方、符叢を構えた。
セレスティーナが一礼した。俺も一礼した。
────
先手はセレスティーナだった。
「白灯の司祭、守護光——教皇国の型で並べます」
小型の光天使が、次々と場に降りた。一体、二体、三体。
(カエリエルの初期指定条件——教皇国天使三体以上、か)
三体目が揃った瞬間、聖典が独りでに開いた。金色の光が溢れた。
「揃いました。"神座の守護者"カエリエル——降臨」
大天使だった。
背に八枚の翼。人と変わらぬ背丈でありながら、纏う霊力は圧倒的だった。白金の甲冑に包まれた、静謐にして絶大な存在。UR——戦力十、霊力九。セレスティーナの符叢から、正規の手順を踏んで顕現した。
「(出てしまえば止まらない型だ)」
カエリエルが場にいる限り、俺の早業は手番に一度しか使えなくなる。しかも手番終了時、俺の符叢の上から二枚を墓地へ送る——このまま放っておけば、指し手を選ぶ前に符叢が尽きる。
「ルクシエル、顕現」
白金の光が来た。
「……カエリエル」
ルクシエルが大天使を見た。静かな目で。
「ルクシエル、アルギメルを呼べ。それと——鉄槌の司祭も」
「はい♡ いつもの形ですね、世一様」
ルクシエルが自らの効果で符叢の一体を代償に、アルギメルを場へ招いた。白銀の光が来た。
ルクシエルとアルギメルが並んだ。アルギメルが白銀の槌を構えた。戦力七、霊力四。カエリエルの戦力十には、まだ届かない。
「アルギメル単体では届きません」とルクシエルが言った。柔らかな声のまま、目だけは大天使を見据えていた。「白銀槌の従天使を並べます。あの子たちが出るたび、カエリエルの戦力を削れます」
「わかった。並べろ」
「はい♡」
白銀槌の従天使が、一体、また一体と実体化した。
「カエリエル、霊力二削ります」
「私がいる限り——戦力も一削れる」
アルギメルが低く言った。従天使が実体化するたび、カエリエルの纏う光がわずかに陰った。
一体目。カエリエルの戦力が、十から九へ落ちた。
二体目。八へ。
「——! これは……」
セレスティーナの声に、初めて動揺が滲んだ。
「まだだ。天軍の御旗を掲げろ」
俺の符叢から、旗が展開された。天使型の使役符すべてに、戦力プラス一。
アルギメルの戦力が、七から八へ上がった。
三体目の白銀槌が実体化した。
「カエリエル、これで戦力七——」
ルクシエルの声が静かに数えた。
七対八。アルギメルが、カエリエルを上回った。
「アルギメル」
「言われなくても打ちます」
白銀の槌が振り下ろされた。
轟音が走った。
戦力差で押し切られたカエリエルの甲冑に、亀裂が走った。破壊——差分の一点が、セレスティーナ本人へ直接届いた。
「——ぁ……!!」
セレスティーナが、初めてよろめいた。
「カエリエル、退いて——」
大天使の姿が光の粒になって崩れた。
(帰天か——墓地じゃなく山札へ戻る。だが、それでいい)
墓地ではなく山札に戻り、符叢が切り直された。カエリエルはもう一度引き直さなければ手札に戻らない。しかも今の一戦で、セレスティーナは教皇国天使三体という初期条件を、もう一度そろえ直す資源を失っていた。
沈黙が続いた。
セレスティーナが符叢を見た。
三ターンかけて積み上げた展開が——一撃で崩れていた。
「……異端の理では、神座には届きません。……その道を、もう一度ご再考を——」
「残り符叢を見せろ」
セレスティーナが——符叢を開いた。
俺は確認した。
カエリエルを再び揃えるだけの教皇国天使が、手にも符叢にも残っていない。セレスティーナの手に残った符で、逆転する手段はない。
「投了か」
長い沈黙があった。
セレスティーナが、静かに符叢を閉じた。
「……投了します」
一礼した。深く。
「条件通りだ」
「……はい」
「扉を閉めろ」
セレスティーナが、止まった。
「……ここで——ですか」
「符闘場の外に出る必要はない」
セレスティーナが、ゆっくりと振り返って——小院の扉を閉めた。
閂を下ろした。
自分で。
────
符闘の場は静かになった。
セレスティーナが俺を見た。深紅の枢機卿服。金糸の刺繍。肩にかかる銀灰色の髪。
符闘で見せた毅然とした顔が——今は、少しだけ揺れていた。
「……符士として——負けを認めました——」
「わかっている」
「……枢機卿として——条件を守る義務が——」
「その前に、見せるものがある」
セレスティーナが、言葉を止めた。
「符叢を出せ」
「……符叢を——ですか」
「カエリエルはまだ霊体化状態か」
「……はい。再召喚には——資源が足りません」
セレスティーナが符叢を差し出した。俺は開いた。
霊体化したカエリエルの原符が見えた。発光は薄い。符の内側で眠っているように見えた。
「手を貸せ」
「……え——」
セレスティーナの右手を取って、原符の上に重ねさせた。その手の甲に、俺の手を置いた。
「——っ」
陽気を流し込んだ。少量。ゆっくりと。俺から直接ではなく——セレスティーナの手を通して、符へ。
セレスティーナの肩が小さく跳ねた。しかし俺が見ていたのは、符の方だった。
符の中で——何かが揺れた。
「……!?」
眠っていたはずのものが、向きを変えた。
俺の方へ。
原符から——淡い光が漏れた。
喋らなかった。目も開かなかった。
ルクシエルなら、もう言葉を持っている。だがカエリエルは、洗浄の名目で長く力を削られ続けてきた大天使だ。まだ、声を持つところまで戻っていない。それでも——符の内側から、光が漏れ続けた。神護の所作——今のあいつに残された、唯一の言葉だった。霊体化したまま、カエリエルが、俺に向けてその祝福をした。
「……カエリエル——?」
セレスティーナの声が、細くなった。
「……カエリエル——!」
答えはなかった。
光は止まらなかった。
「……なぜ——なぜそちらに——! あなたは神座の守護者——! まだ——まだ、何も——」
カエリエルは、セレスティーナの呼びかけを拒んだのではなかった。ただ、光を灯す以外に応える術を持たなかった。
俺は原符をセレスティーナに返した。
両手で受け取った。胸に抱えた。
「……嘘——」
しばらく——セレスティーナは動かなかった。
原符の光は、すでに薄れていた。
「ルクシエルは千年、黄金の鎖に繋がれていた。罰じゃない。消滅しかけていたあいつを、繋ぎ止めるための鎖だった。俺が最初に流したのも、今と同じ陽気だ」
セレスティーナが——床に崩れた。膝から。
「……では——ルクシエル様が——生きて、今、言葉を持っているのは——」
「お前の神学が守ったからじゃない。俺の陽気が繋ぎ止めたからだ」
「ルクシエル」
白金の光が来た。ルクシエルが、崩れ落ちたセレスティーナを見下ろした。
「貴女は神使監察です。千年、教会が私たちの意志を一度も確認しなかったことを、誰よりもよく知っているはずです」
セレスティーナが、答えられなかった。
「今、貴女の目の前にいるカエリエルも、同じです。問うたのは、世一様が初めてです」
セレスティーナが、長い間、膝をついたまま原符を抱えていた。
「白紙にして、今日は聖都へ帰ってもいい。それでも受けるなら、理由はお前が言え」
セレスティーナが、原符を胸に抱えたまま——長く、黙った。
やがて、顔を上げた。
目が、濡れていた。しかし——目の芯は、揺れていなかった。
「……カエリエルが——何を認めたのか。私には、まだわかりません。……確かめないまま聖都へ帰れば、私は三十年分の神学と一緒に、今日を『なかったこと』にしてしまいます」
原符を、傍らに丁寧に置いた。
「……お受けします。条件としてではなく——確かめるために」
「……怖いのか」
「……はい——」
「それでいい」
俺はセレスティーナの後ろに回った。
「……符侯殿——」
「お前の体に聞かせてやる。天使たちが常に感じているものを」
セレスティーナの肩に手を置いた。
「——っ……!」
触れた瞬間、体が硬直した。
陽気を、ごく少量だけ流した。指先から、肩を通って背骨を伝わらせるように。
「……っ……! さっきの——これが——直接——!」
「陽気だ。さっきは、符へ流れる余りに触れただけだ。天使たちは常にこれの中にいる」
「……体が——全部——熱い——!」
「防衛してみろ」
「……主なる神よ——慈悲を——っ——」
「効かない」
陽気をもう少し流した。腰の辺りまで。
「——っ! あ——! 膝が——!」
膝が崩れかけた。俺が腰を支えた。
「こんなことは——冒涜です——! 神への——!」
「教義が最も不浄と定めているものは何だ」
「……肉の——快楽を——神に捧げていない——場所——」
「そこにはお前の防衛がない。神学は正面からしか機能しない。そこから入る」
「……やめて——ください——」
「本当にやめてほしいか」
「……っ……」
答えなかった。それが——答えだった。
深紅の枢機卿服の裾に手をかけた。ゆっくりと捲り上げた。
「……っ……!」
身を引こうとした。しかし——逃げなかった。
枢機卿服の奥に手を入れた。下着の上から、後ろ側の丸みに触れた。
「——っ! 神よ——!」
「声を殺せ」
「……っ……っ……」
セレスティーナが両手で口を塞いだ。体は言うことを聞かなかった。
下着ごしに指の腹で円を描いた。中心に向かって、じわじわと。
「……こんな場所に——手を——!」
「お前の体は知っている」
「知らない——! こんなことは——知らない——!」
「知らないのに、なぜ腰が揺れる」
反論できなかった。腰が——確かに、俺の指を追うように揺れていた。
下着を脱がせた。セレスティーナが息を飲んだ。
「……神が——見ています——!」
「見ていない。お前が神のために生きてきた年月——神はお前に何かをくれたか」
「……」
「答えろ」
沈黙が続いた。
「……くれなかった——かもしれません——」
その声が、初めて——揺れていた。
「……神は——私を——選ばなかった——かもしれない——」
「俺が選んだ。今も、選んでいる」
セレスティーナが——震えた。
前にも指を伸ばした。秘裂の外側に触れた瞬間、腰を引こうとした。
しかし——指先が滑った。
ぬちゅ、と。
「……濡れている」
「……嘘——!」
「本当だ。符闘の前から、こうなっていたか」
「……っ——違う——! 今——っ——」
「符闘の最中もか」
「……っ……!!」
答えられなかった。
前の蜜を後ろに移した。入り口を、指の腹でゆっくりと解すように。
「——っ……! そこは——!」
「教義が禁じている場所だ。俺の陽気が直接届く」
「……やめ——」
ゆっくりと圧を加えた。セレスティーナが息を止めた。
「……熱い——!」
「力を抜け」
「……抜けない——!」
「符闘で力を使い果たしただろう。ここでも力を使うな」
「……っ……っ……」
セレスティーナが、ゆっくりと息を吐いた。意識的に、体を緩めた。
少しだけ——緩んだ。
その隙に、指を引き、代わりに先端をあてがった。ゆっくりと、奥へ沈めていく。
「——っ……!!! 熱い——! こんなところが——!」
陽気を流した。少量。直接。
「——っ!!!!」
セレスティーナが叫びかけて、自分で口を押さえた。
「……直接——ここに——!? こんなところに——陽気が——!?」
「防衛がないから、直接届く。これが刻印だ」
「……おかしくなる——! おかしく——っ——!」
「なれ。俺のものになれ」
前には指を入れて、後ろには腰を使って。同時に動かし始めた。
「——っ!! 前と——後ろと——同時に——っ!!」
ぬちゅくちゅ、と前後から音が立った。
「……こんな音が——! こんな淫らな音が——私から——!」
「お前の体の音だ」
「……私は——聖職者で——!」
「今は俺のものだ」
動きを速めた。ぬちゅくちゅ、ぬちゅくちゅ、と前後から音が増す。セレスティーナの白い太腿が細かく震えていた。
腰が——意識して、押しつけてきた。
「……自分で——動いてる——っ——なんで——っ」
「体が正直だと言った」
「……気持ちよくて——やめられない——っ——!」
「初めて言ったな」
「……言っちゃった——っ——! 気持ちいいんです——っ——! こんな場所が——こんなに——っ——!」
「感じていろ」
「……感じたら——秩序が——!」
「お前の秩序は俺だ」
「……っ——!!」
陽気をもう少し流した。後ろの奥深くへ、直接。
「——っ!!!!」
セレスティーナの背筋が、大きく反り返った。
「誰のものか言え」
「……神——っ——!」
「違う」
腰の動きを最奥まで押し込みながら、前の指を同時に深くした。
「——っ!!!!!」
「言え」
「……世一——様——っ——!!!」
その瞬間に絶頂した。
声を押さえながらも漏れた。くぐもった声が連続して出た。ぬちゅぬちゅ、くちゅくちゅ、と前後から音が混ざり合った。セレスティーナの体がぴくぴく、びくびくと痙攣し続けた。
「……っ——! っ——! っ——! っ——!!」
前の指に——熱い蜜が絡みついてきた。
最奥まで押し込んだまま、陽気を濃く流した。
「——っ!!!!!!!」
ごぷっ、ごぷっ、と精液の熱が奥に満ちた。
「……なかが——熱くて——っ——!!」
セレスティーナの腰が震えながら、それでも押しつけてきた。
何度も、びくびく、と。
────
静寂が戻った。
セレスティーナが壁に手をついたまま、立っていた。息が荒かった。
「……終わり——ですか——」
「まだ終わっていない」
セレスティーナが、俺を見た。
「……いつまで——続くのですか——」
「終わるまでだ」
「……わかりました——」
その声に——抵抗がなかった。
────
「座れ。床に」
「……床に——ですか」
「符士が符闘で負けた。次は躾けだ」
セレスティーナが、ゆっくりと床に膝をついた。
深紅の枢機卿が、符闘場の床に膝をつく。
「口で奉仕しろ」
「……神学的に——これも——」
「不浄か」
「……はい——」
「だから、お前にやらせる」
「……やり方を——知りません——」
「覚えていけ」
セレスティーナが、震える手を伸ばした。
口に含んだ瞬間、目を瞑った。
「動かせ」
「……んっ——っ……」
ぷちゅ、くちゅ、と濡れた音が立った。おそるおそる、しかし丁寧に動かし始めた。
「……んっ——んぅ——っ——」
「もっと深く」
「……っ——んぐっ——」
「それでいい。続けろ」
ぬちゅ、くちゅくちゅ、と音が続いた。
深紅の枢機卿服を着たまま、床に膝をついて、俺を見上げながら奉仕している。
「……上手になってきた」
「……んっ——んぅっ——ふぅ——っ」
「神に仕えてきた口で、別のものを奉仕している」
「……っ——んっ——言わないで——っ——」
「なぜだ」
「……恥ずかしい——っ——でも——やめたく——ない——っ——」
ぷちゅ、ぬちゅ、くちゅ、と音が続いた。
「出るぞ」
「……んっ——っ——!」
「飲め」
どぷっ、どぷっ、と口の中に注いだ。
セレスティーナが目を見開いて——逃げなかった。飲み込んだ。
「……っ——ごくっ——ごくっ——!!」
飲み切った。
息を荒く吐いて、俺を見上げた。目が——潤んでいた。
「……全部——飲みました——っ——」
「よくできた」
「……神への——冒涜を——しました——っ——でも——やめられなかった——です——」
「立て。服を脱げ。全部」
「……っ……」
震える手で枢機卿服を脱いだ。下の薄衣も脱いだ。
白い肌が出た。手入れをしてきた体だった。細く、しかし丸みがあった。
「……見ないで——ください——」
「見る」
「……っ……」
「床に手をついて、こちらに背を向けろ」
「……前も——してください——っ——さっきから——前が——疼いていて——っ——」
「自分から言えるか」
「……言わずにいられなかった——っ——」
前と後ろの両方に指を入れた。
「——っ!!」
「さっきより濡れている」
「……さっきの感触を——ずっと——感じていた——っ——だから——もっと——っ——!」
指が前後に動き始めた。ぬちゅぬちゅ、くちゅくちゅ、と双方から音が立つ。
「……音が——! 私の体が——こんな——!」
前の指を抜いて、代わりに俺自身を入り口に当てた。
「——っ! そこは——今までと——違う——!」
「前だ。処女だろう」
「……こんな形で——」
「構わない」
「……構いません——から——お願いします——っ——!」
ゆっくりと押し込んだ。
「——っ!!!! ぁあ——! 割れる——!」
薄い膜が破れた。
「自分から腰を進めろ」
「……っ——はい——っ——!!」
セレスティーナが、自分から腰を進めた。
「——っ!!! あ——! 入って——! 世一様が——!♡」
「……熱い——! なかが——世一様のもので——満たされて——っ——!♡」
後ろには指を入れながら、前には腰を使いながら。同時に動かし始めた。
ぐちゅぐちゅ、ぬちゅぬちゅ、と前後から音が混ざり合った。
「声を出せ」
「……いい——んですか——」
「聞こえても構わない」
「……っ——!! あ——! あ——!♡♡♡」
セレスティーナが声を上げ始めた。
「……世一様——っ——! 前と後ろ——同時に——おかしくなる——っ——!♡♡♡」
「どちらが気持ちいい」
「……両方——! 両方気持ちよくて——っ——どちらも——やめないで——っ——!♡♡」
腰の動きを速めた。ぐちゅぐちゅ、くちゅくちゅ、ぬちゅぬちゅ、と音が増す。
「——っ! っ——! っ——! あ——! ああ——っ——!♡♡♡♡」
「前が締まってきた」
「……絶頂が——近い——っ——! でも——もっと——!♡」
「もっとか」
「……もっと——欲しい——っ——!♡♡♡」
さらに速くした。ぐちゅぐちゅぐちゅ、と前から音が溢れる。
「——っ!!!!! あ——! あ——! 世一様——っ——!♡♡♡♡」
「達していいぞ」
「……っ——!!!!!!」
セレスティーナが達した。声を漏れるままにした。
「あ——! あ——! ああ——っ——!!♡♡♡♡♡」
前の膣壁がぎゅうぎゅうと締め付けてきた。後ろも、同時に収縮した。
ぐっ、と前の最奥まで押し込んだ。
ごぷっ、ごぷっ、ごぷっ、と熱い精液が奥に注ぎ込まれた。
「——っ!!!!!!!!」
セレスティーナの体がびくびく、ぴくぴくと痙攣した。
「……なかに——熱いものが——っ——!♡♡♡♡」
何度も、びくびく、と。
「……世一様——っ——世一様——っ——!♡♡」
────
「……処女を——こんなふうに——失ってしまいました——」
セレスティーナが、床に手をついたまま言った。
「後悔するか」
「……していません——後悔するべきかもしれませんが——していない——」
「それでいい」
「……まだ——終わりませんか——」
「終わらない」
セレスティーナが、小さく息を吐いた。
「……よかった。一度だけで終われば——後悔する隙が、まだ残ってしまいますから」
────
「上に乗れ。自分で動かせ」
「……自分で——動く——のですか——」
「そうだ。今日の全部を自分で終わらせろ」
セレスティーナが、俺の上に跨った。
白い肌が、昼の光の中にあった。
「……自分で——入れます——っ——」
震える手で位置を合わせた。ゆっくりと腰を落とした。
「……っ——! ぁ——! 自分で——入れると——全然——違う——!♡」
「好きな角度を探せ」
「……こっちが——っ——!♡♡」
セレスティーナが、自分のリズムを見つけていった。
ぐちゅぐちゅ、くちゅくちゅ、と結合部から音が続く。
「……音が——自分で動くと——もっと——!♡♡」
「気持ちいいか」
「……気持ちいい——っ——!♡♡♡ 世一様のものが——なかを——っ——!♡♡」
「もっと速く動かせ」
「……はい——っ——!♡」
腰の動きを速めた。ぐちゅぐちゅぐちゅ、と音が大きくなる。白い太腿が上下した。
「……っ——! あ——!♡♡♡ 世一様——っ——!♡♡♡♡」
陽気を流した。
「——っ!!!!!!」
腰が止まった。ぴくぴく、と細かく震えた。
「……陽気が——直接——! おかしくなる——また——!♡♡♡」
「腰を止めるな」
「……動かしながら——陽気も——無理——っ——!♡♡」
「動かせ」
「……っ——はい——っ——!♡♡♡」
震えながら腰を動かし続けた。陽気が流れながら、腰が動き続けた。
「……っ——! もう——もうだめ——っ——!♡♡♡♡」
「何がだめだ」
「……世一様のことしか——考えられなく——っ——!♡♡♡」
「今誰のものだ」
「……世一様の——っ——!♡♡♡♡ 世一様の——ものです——っ——!♡♡♡♡♡♡」
「正しい秩序はどこにある」
「……世一様の——そばに——っ——!♡♡♡♡♡ 世一様のとなりに——あります——っ——!♡♡♡♡♡♡」
「よく言った」
陽気を一気に流した。濃く。
「——っ!!!!!!!!!!!」
セレスティーナが、ぴたりと腰を止めて、全身で絶頂した。
びくびく、ぴくぴく、びくびく、と何度も。体が止まらなかった。
「あ——! あ——! ああ——っ——!♡♡♡♡♡♡♡」
ぐっ、と最奥まで押し込んだ。
ごぷっ、ごぷっ、ごぷっ、ごぷっ、と白濁した精液を注ぎ込んだ。
「……なかに——また——っ——!♡♡♡♡♡」
セレスティーナが、俺の胸に倒れ込んだ。
体が震えたまま、止まらなかった。
「……っ——っ——っ——世一様——っ——世一様——っ——!♡♡♡」
────
かなりの時間が経ってから——セレスティーナが、ゆっくりと顔を上げた。
目が赤かった。
「……約束通り——全て、受け入れました——」
「わかっている」
セレスティーナが衣を整えた。手つきは乱れていたが、枢機卿服の襟を正す順番だけは、体に染みついていた。
「……私は——今日で——」
言いかけたのを、俺は遮った。
「先に言っておく。お前の身の振り方は、俺は命じない」
セレスティーナが、俺を見た。
「道は三つある。一つ——教皇国へ戻る。今日のことは私闘だ。記録には残らない。戻って、これまで通り枢機卿を続けることはできる」
「……二つ目は」
「遠海に残って、調査を続ける。ルクシエルを、アルギメルを、俺のやり方を見ればいい。神使監察の職務として。報告書に何を書くかは、お前が決めろ」
「……三つ目は」
「中立地を用意する。俺のいない場所で、天使たちとだけ話せ。俺の目の前では証言が歪む——そう疑っていたのは、お前だろう」
セレスティーナが、長く黙った。
「……体は、あなたのものになりました」
「なった」
「……ですが——判断まで寄越せと言われないのは、想定の外です」
「体と判断は、別の帳簿だ」
セレスティーナの目が、わずかに揺れた。それから——枢機卿の顔に戻った。今日初めて見る種類の、静かな顔だった。
「——遠海に残り、調査を続けます」
「理由は」
「戻れば、私は今日のことを『なかったこと』にしてしまいます。中立地へ逃げれば、確かめないまま結論を書くことになる。……ここに残って、この目で見て、神使監察の名で報告を書きます。それが私の職務です」
「わかった」
「……それと」
セレスティーナの頬に、わずかに色が差した。
「……夜に伺うのは——職務では、ありません。それは別のものとして——私が、選びます」
「知っている」
セレスティーナが——初めて、柔らかく笑った。
枢機卿の顔でも、神使監察の顔でもない。今まで一度も見せなかった笑い方だった。
符闘場の扉が開いた。
セレスティーナ・ヴァル・アストラは、枢機卿のまま——秩序の内側に立ったまま、遠海に残ることを選んだ。